※本記事は、大村紙業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
大村紙業は、紙器や梱包資材等の製造販売を主軸とする事業を展開しています。同社グループは、損害保険の代理店事業も手掛けています。
単体従業員数は235名です。同社は紙器梱包資材等の製造販売の単一セグメントで事業を行っています。
大村紙業は、紙器、梱包資材等の製造販売を主たる事業とし、サンオオムラが損害保険の代理店事業を手掛けています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
大村紙業は、従業員を重要な財産と捉え、長期的な視点で人材育成と働きがいのある職場環境の向上に取り組んでいます。安定した事業基盤のもと、従業員が長く活躍できる環境が整えられていることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員が長期間にわたって勤務する傾向が見られ、平均年齢も比較的高めであることから、経験豊富な人材が多数在籍していることがうかがえます。これは、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、魅力的な要素となるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,043,936円 |
| 平均勤続年数 | 14.9年 |
| 平均年齢 | 47.5歳 |
| 単体従業員数 | 235人 |
同社は確定給付型の制度を採用しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度です)。この制度は国内グループ会社を対象としています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。退職給付債務は3.9億円、年金資産は2.9億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
大村紙業は、従業員を持続的成長をもたらす最も重要な財産と位置づけています。多様な人材が最大限に能力を発揮し活躍できる職場環境の醸成に努め、社内環境の向上を図っています。
全社員が経営参画を通じて自己実現でき、生き生きと働きがいのある職場環境の向上を目指しています。また、性別、国籍、年齢の区別なく、意欲と能力のある従業員を積極的に管理職として選任する方針です。
給与や賞与、退職金については、役職、担当業務、経歴等を踏まえた適正な水準とすることを基本方針とし、規程に基づき決定されています。地域に根差した企業として、社員一人ひとりが包装資材に関するスキルを高め、お客様や社会に貢献できる人材の育成にも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
同社は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載を省略しています。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
大村紙業は、紙器や梱包資材の製造販売を主軸とする事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
大村紙業グループは、大村紙業と同社の関係会社であるサンオオムラ株式会社から構成されています。大村紙業は、紙器や梱包資材等の製造販売を主な事業としています。一方、サンオオムラ株式会社は損害保険の代理店事業を行っています。
同社は単一セグメントとしており、紙器梱包資材等の製造販売が主要な収益源です。主な販売品目としては、段ボールシート、段ボールケース、ラベル、そして包装資材などの「その他」があります。これらの製品の製造販売を通じて収益を得るモデルです。
販売実績の内訳を見ると、段ボールケースが総売上高の最も大きな割合を占めています。これに段ボールシート、その他、ラベルが続きます。同社は本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の大部分を占めているため、海外比率に関する具体的な記述は省略されています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の事業年度において、同社の売上高は前期からわずかに増加しました。利益面では、経常利益が前期から大幅に増加しています。また、当期純利益は前期の純損失から純利益へと転換しました。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
企業の財務の安定性は、事業の継続性や将来の成長性を見極める上で重要な要素です。ここでは、同社の財務状況から、どれくらい安心して働けるかを読み解きます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
財務の安定性は、企業が予期せぬ経済変動や市場の変化に耐えうる力を示します。自己資本の厚みや手元資金の状況は、事業の継続性や従業員の雇用・給与の安定性に直結する重要な要素です。
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
キャッシュフローは、企業が事業活動、投資活動、財務活動を通じてどのように資金を動かしているかを示します。本業でどれだけ資金を生み出し、それを将来の成長のために投資しているか、あるいは資金調達や返済に充てているかを見ることで、同社の資金繰りの健全性や事業の方向性を把握できます。これは、入社後の雇用や給与の安定性、そして会社の成長性を見通す上で重要な情報となります。
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
主要材料である原紙価格が、国内外の経済の影響により大幅な変動が生じた場合は、同社の業績に影響が生じる可能性があります。同社は、経済環境や市況等を検討しながら仕入先との価格交渉を継続的に行い、仕入価格の適正化に努めています。また、常に全拠点の流通状況に注意を払い、情報管理を行うとともに在庫管理を重視しています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社の取締役は、経営戦略に関して専門的な知識・技術を有し重要な役割を果たしています。このため、取締役が退任した場合でも経営に対するリスクを最小にするために、後任者に対し、入念な知識・技術の継承を行い、かつ、将来を見据えた段階的な権限委譲を行っています。さらには、現場レベルにおいても、この専門的な知識・技術の継承が特に必要とされる部門に対しては、教育活動を行っています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
大村紙業は、地域密着型の経営戦略と「全員経営参画」のモットーを掲げ、顧客ニーズに応えながら持続的な成長を目指している会社です。従業員を最も重要な財産と捉え、働きがいのある職場環境づくりにも注力しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
大村紙業は、段ボールシートやケース、ラベルの製造販売、デザイン、ディスプレイ関係の請負を手掛けています。同社は、小ロット・多品種生産・短納期を強みとし、多様化するユーザーニーズに対応するため、東北から関西まで13箇所の生産拠点を展開しています。
地域密着型の経営により業績の安定を図り、迅速なサービス提供を可能にすることで高い信頼を集めてきました。今後も多様なニーズに応え、より充実したサービスを提供し続けることを第一に考えています。
「地域密着型の工場展開による迅速なサービス」の強化や内部体制の強化、データ分析の活用、原価の見直し、従業員教育の強化を通じて利益確保に努めています。また、包装設計デザイン研究所と連携し、デザイン提案を通じて受注量増加と安定経営を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
大村紙業では、全員が「経営参画」をモットーに日々努力しています。同社は、人(従業員)を持続的成長をもたらす最も重要な財産と考えています。
全社員が経営参画を通じて自己実現し、生き生きと働きがいのある職場環境の向上を図っています。地域に根差した企業となるため、社員一人ひとりが包装資材に関するスキルを高め、顧客や社会に貢献できる人材の育成に取り組んでいます。
企業価値向上の観点からサステナビリティ課題の重要性を認識し、環境、人的資本、知的財産への投資などの社会に関する要素を踏まえ、適切な対応を検討しています。経営体制、内部統制、監査役監査を適切に機能させ、最適な組織運営の構築に努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
大村紙業は、全員が「経営参画」をモットーに、個々の事業部で売上・利益のさらなる向上を図ることを課題としています。小ロット・多品種・短納期を強みとし、多様化する顧客の段ボールニーズに迅速かつ的確に対応し、充実したサービス提供を重視しています。
配送部門では、配送効率向上と各車両の積載率アップにより、早出・残業の短縮と安全・安心な運転を目指しています。製造部門では、コスト意識を高め、効率的な製造と技術面のきめ細かな育成に取り組んでいます。
TV会議や品質委員会・生産性向上委員会の活動を通じて、製造の問題点を全社的に共有し、品質および生産性の向上に努めています。管理部門では、内部監査を通じて本社集中管理システムの充実した体制確立を目指しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
大村紙業は監査役制度を採用しており、株主総会、取締役会、監査役会、経営企画委員会を設置しています。取締役会は経営の基本方針や重要事項を決定し、業務執行状況を監督する役割を担っています。監査役会は半数以上の社外監査役を含み、取締役の業務執行に対して厳正な監視を行っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主はサンオオムラであり、創業家やその関連会社が上位に名を連ねる資本構成となっています。複数の大村姓の個人株主も上位に位置しており、創業家が同社の経営に強い影響力を持つ傾向が見られます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| サンオオムラ | 30.49% |
| 大村 日出雄 | 10.55% |
| 大村 八重子 | 4.94% |
なお、上記大株主の大村日出雄氏は、2025年6月18日に逝去されましたが、2026年3月31日現在において相続手続きが未了のため、同日現在の株主名簿に基づき記載されています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は牧山光人氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 牧山 光人 | 代表取締役 社長 | 1967年4月同社入社、1990年1月取締役就任、2013年6月専務取締役就任、2022年6月代表取締役社長就任より現職。 |
| 八巻 和彦 | 専務取締役 管理本部長 | 1995年10月同社入社、2013年6月取締役就任、2022年6月専務取締役管理本部長就任より現職。 |
| 澤内 弘光 | 取締役 | 1996年4月同社入社、2014年1月三重事業部長就任、2026年6月取締役就任より現職。 |
| 大村 慶子 | 取締役 | 1991年3月サン・オオムラ有限会社取締役社長就任、2001年5月サンオオムラ代表取締役社長就任より現職。 |
社外取締役は、神保一徳氏(税理士法人プラネット社員税理士)です。
同社は監査役制度を採用しており、会社の機関として株主総会、取締役会、監査役会、経営企画委員会を設置しています。監査役会は半数以上の社外監査役を含み、客観的な立場から経営を監督する体制を構築しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、取締役については役位、担当業務、経歴等を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としています。基本報酬は月例の固定報酬と年2回の賞与、および退職慰労金で構成されています。監査役については、報酬限度額内で基本報酬のみを支給する方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 63百万円 | 21.0百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 1百万円 | 1.1百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 4百万円 | 1.1百万円 |
役員ごとの報酬等の総額については、1億円以上を支給している役員はいないため、個別の記載は省略されています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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