【平均年収588万円】昭和パックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収588万円】昭和パックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

昭和パックスは、包装関連製品の製造・販売を主軸とし、グループ各社とともに不動産賃貸事業も展開しています。直近5年間は売上高と経常利益が増加傾向にあり、当期純利益は前期比減益となりました。


目次

※本記事は、昭和パックス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


昭和パックスは、重包装袋、フィルム製品、コンテナーといった包装関連製品の製造・販売を主軸とする企業です。同社グループは、不動産賃貸事業も手掛けています。

単体従業員数は379名、連結従業員数は681名です。同社グループの事業セグメントは、重包装袋、フィルム製品、コンテナー、不動産賃貸、その他の5つです。

主な国内グループ会社は、九州紙工、ネスコ、山陰製袋工業などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


昭和パックスは包装資材の製造販売を手がける企業グループとして、安定した事業基盤を持つことがうかがえます。従業員の平均勤続年数や平均年齢から、長期的なキャリア形成が期待できる環境であると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員が比較的長く勤める傾向が見られ、安定した環境でキャリアを築いていることがうかがえます。平均年齢もバランスが取れており、幅広い世代の社員が活躍していると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 5,875,176円
平均勤続年数 13年6ヶ月
平均年齢 36歳10ヶ月
単体従業員数 379人
連結従業員数 681人
単体のグループ内比率 55.7%


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両制度を導入しています。国内連結子会社のうち2社は内規に基づき退職給付に係る負債を計上しており、うち1社は中小企業退職金共済制度に加入しています。

退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

同社グループの退職給付債務は17.3億円、年金資産は33.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


昭和パックスは、「お客様の満足」「利益の確保」「株主への還元」のバランスを重視した経営戦略を掲げ、その実現には多様な人的資本が不可欠であると考えています。特に「営業パーソン」「技術者」「製造オペレーター」「品質管理者」「管理マネージャー」といった人材を重要な資本と位置づけ、定着を図る戦略を進めています。

給与は基本給と各種手当で構成され、基本給は年齢、勤続、能力、転勤登録の有無により決定されます。長期的な人材確保のため年功序列型を基本としつつ、人事考課を通じて昇進昇格や昇給を決定する仕組みです。賞与は半期ごとの経常利益達成度に応じた業績連動型を採用しており、人事考課も反映されます。

人材育成においては、中期経営計画の主要テーマである「仕事に自信を:“働くことの満足感”を得られる職場環境づくり」を掲げ、「ワーク・ライフ・バランスをかなえる雇用環境と働きやすい職場づくり」「プロフェッショナル職業人の育成」「ジェンダー平等の推進」の3つを柱としています。技術の伝承と教育、新技術を搭載した製造機械の設置、健康づくり、子育て支援など、従業員が働きがいを感じながら成長できる環境整備に注力しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 50.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 58.6%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 59.8%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 82.5%

多様性・登用


提出会社単体の任意開示データです。

指標 数値
障害者雇用率 2.4%

人材育成・エンゲージメント


提出会社単体の任意開示データです。

指標 数値
平均有給取得日数 13.9日

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


昭和パックスは、包装資材の製造・販売と不動産賃貸を主軸とする同社グループの中核企業です。多岐にわたる製品とサービスを通じて、産業界のニーズに応えています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


昭和パックスグループは、昭和パックスと4つの子会社で構成されています。主な事業内容は、重包装袋、フィルム製品、コンテナーといった包装関連製品・商品の製造・販売、および不動産の賃貸です。同社グループの収益は、これらの製品やサービスの提供から得られています。

同社グループは、事業を「重包装袋」「フィルム製品」「コンテナー」「不動産賃貸」「その他の事業セグメント」の5つに区分しています。

重包装袋

このセグメントでは、クラフト紙袋などの重包装袋を製造・販売しています。農水産物、澱粉、石灰、化学薬品、米麦、セメント、飼料、食品、合成樹脂など幅広い用途に対応しています。収益は製品の販売から得ており、子会社の九州紙工、タイ昭和パックス、山陰製袋工業がこの事業を担っています。当連結会計年度の売上高は前期から増加しました。

フィルム製品

産業用および農業用の各種フィルムを製造・販売しています。マスキングフィルム「HQF」、ポリスチレンフィルム「エスクレア」、パレットストレッチ用フィルム「エスラップ」、発泡フィルム、ハウスフィルム「キリヨケバーナル」「フルーツ物語」などを提供しています。収益は製品の販売から得ており、当連結会計年度の売上高は前期から増加しました。

コンテナー

フレキシブルコンテナ「エルコン」、液体輸送用1,000ℓポリエチレンバッグ「エスキューブ」、大型ドライコンテナー用インナーバッグ「バルコン」などを製造・販売しています。収益は製品の販売から得ており、当連結会計年度の売上高は前期から減少しました。

不動産賃貸

不動産の賃貸事業を行っています。収益は賃貸契約から得ており、前連結会計年度中に新規の賃貸契約があったことから、当連結会計年度の売上高は前期から増加しました。

その他の事業セグメント

この区分には、包装用原材料、包装用機械、その他関連製品等の事業が含まれています。当連結会計年度の売上高は前期から増加しました。

同社グループは日本国内だけでなく、タイ国をはじめとする海外でも事業を展開しています。特定の顧客への収益集中は見られず、多様な顧客基盤を持っています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
重包装袋 153億円 154億円
フィルム製品 42.8億円 43.8億円
コンテナー 18.8億円 17.8億円
その他の事業セグメント 16.3億円 17.2億円
不動産賃貸 2.3億円 2.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの連結売上高は、直近5年間で増加傾向にあります。経常利益も同様に、直近5年間で増加傾向を示しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、直近5年間で変動が見られますが、当連結会計年度は前期の投資有価証券売却益等の影響により減益となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 216億円 223億円 217億円 233億円 236億円
経常利益 15.8億円 13.5億円 12.5億円 16.3億円 18.7億円
経常利益率 7.3% 6.1% 5.8% 7.0% 7.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 11.0億円 9.5億円 9.6億円 13.2億円 12.8億円
1株当たり当期純利益(円) 248.24 213.51 216.74 297.41 292.29

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から増加しました。これらの指標は、同社グループの生産性を示すものであり、事業活動における効率性の変化を表しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 35.1百万円 34.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.1百万円 2.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性は、企業が持続的に事業を運営していく上で重要な要素です。
同社グループの財務状況と資金の流れから、現在の経営状態を把握することができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は72.3%となっており、前期の70.2%から増加しています。これはプライム市場上場企業の平均と比較しても高い水準を示しており、強固な財務基盤を構築していることがうかがえます。
ROE(自己資本利益率)は5.1%で、前期の5.7%から減少しました。
手元資金である現金及び預金は96.4億円となっており、前期の89.4億円から増加しています。
これらの財務指標は、同社グループが安定した経営を維持していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 243億円 275億円
自己資本比率 70.2% 72.3%
ROE(自己資本利益率) 5.7% 5.1%
現金及び預金 89.4億円 96.4億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは20.9億円の収入となりました。これは税金等調整前当期純利益19.6億円、減価償却費7.6億円、売上債権の減少額2.2億円による資金の増加が主な要因です。仕入債務の減少額5.9億円および法人税等の支払額7.1億円による資金の減少がありました。

投資活動によるキャッシュ・フローは△12.7億円の支出となりました。これは投資有価証券の取得による支出3.2億円および有形固定資産の取得による支出9.9億円が主な内訳です。財務活動によるキャッシュ・フローは△3.8億円の支出となり、配当金の支払額1.8億円および非支配株主への配当金の支払額1.9億円が主な内訳です。

これらの結果、フリーキャッシュ・フローは8.1億円のプラスとなっています。本業で安定した資金を生み出し、投資活動も行いつつ、資金の余力がある状態を示しています。このキャッシュフローの状況は、同社グループが安定した経営基盤を維持しており、将来的な成長に向けた投資余力も確保していることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 19.7億円 20.9億円
投資CF △22.9億円 △12.7億円
財務CF △3.3億円 △3.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △3.1億円 8.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの業績は景気変動の影響を大きく受ける傾向があります。顧客である素材産業や食品産業、農水産業の生産が縮小した場合、売上も縮小する可能性があります。
また、重包装袋セグメントではクラフト紙、フィルム製品セグメントではレジンを主要な原材料として使用しており、これらの原材料価格の市況変動が原価率に影響を及ぼすリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

当社の退職給付費用および退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されています。実際の結果が前提条件と異なる場合、同社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


昭和パックスは、包装を通じて社会基盤を支え、持続可能な未来を創造することを目指しています。お客様の満足と社会貢献を重視し、従業員とともに成長する企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「お客様の満足」「利益の確保」「株主への還元」の三つのバランスを重視した経営に取り組んでいます。創業以来、安心・安全・適正な形で生産物を全国に届ける製品開発を通じて社会貢献を目指してきました。

2022年には新たな企業理念「お客様からお客様へ、安心で豊かな未来を願い包装の“カタチ”を創り続ける」を制定しています。ミッション(使命)として「安心・安全な製品を、安定供給することで物流という社会基盤を支える」ことを掲げています。

ビジョン(目指す未来)は「お客様と社会の様々なニーズに応える最適な製品を開発、製造、納入できる体制を整備し、豊かな未来をクリエイトする」ことです。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、新しい企業理念に基づき、五つのバリュー(約束する価値)を定めています。具体的には、「信頼の供給力」「確かな品質」「新しい提案力」「環境に対応する力」「誠実な経営」を大切にしています。

また、行動指針として「課題解決に向けスピードをもって実践する」「あらゆる可能性を粘り強く探求する」「お客様と仲間に尊敬と感謝の心を持ち、ともに成長していく」ことを掲げています。

中期経営計画「PAXXS Vision-2030」では、「仕事に自信を:“働くことの満足感”を得られる職場環境づくり」を主要テーマの一つとしています。持続的な成長に向けた人材への投資の柱として、「ワーク・ライフ・バランスをかなえる雇用環境と働きやすい職場づくり」「プロフェッショナル職業人の育成」「ジェンダー平等の推進」を据えています。

人事制度の見直しや多様な人材の育成を通じて、従業員が働きがいを感じながら会社とともに成長できる組織を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、優先的に対処すべき事業上の課題として、原材料価格の高止まりや賃上げ、設備投資に伴う減価償却費およびメンテナンス費用の増加による利益圧迫を挙げています。これらの原価上昇要因や製造・管理コスト増をカバーするため、新たな設備を活用した生産効率化に取り組んでいます。

財務上の課題としては、設備導入・更新やリスク対応に必要な資金を投じながらも、健全な財務体質を保ち続けることを重視しています。東証スタンダード市場上場企業として、コーポレートガバナンスコードに従い、企業理念の実践を通じて100周年を迎えることを目指しています。

サステナビリティの実現に向け、リスク管理規程に基づいたリスク評価を実施し、中期経営計画の各分科会で対応を検討しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


昭和パックスは、すべてのステークホルダーの利益最大化とコーポレート・ガバナンスの充実・強化を経営上の最重要課題と認識しています。同社は監査役会設置会社として、取締役会と監査役会が相互牽制し、経営の健全性と効率性を確保する体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


昭和パックスの株主構成を見ると、筆頭株主はサンエー化研、次いで新生紙パルプ商事が上位を占めています。これらはいずれも事業会社であり、同社の経営を支える主要な存在となっています。複数の事業会社が上位株主として名を連ねる特徴的な資本構成です。

株主名 持株比率
サンエー化研 19.30%
新生紙パルプ商事 19.10%
日本証券金融 4.80%
三菱UFJ銀行 3.10%
特種東海製紙 3.00%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は小野寺香一氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
小野寺 香一 代表取締役社長 生産本部長 1987年3月同社入社。営業企画開発部長、執行役員フィルム事業企画部長、取締役フィルム事業企画部長を経て、2021年6月より代表取締役社長兼生産本部長に現職。
湯口 毅 取締役 営業本部長 1991年3月同社入社。中部支店長を経て、2021年6月より取締役営業本部長に現職。2022年6月よりサンエー化研監査役に現職。
清水 貴雄 取締役 管理本部長 1994年3月同社入社。亀山工場長、総務人事部長、執行役員総務人事部長、管理本部長兼執行役員総務人事部長を経て、2023年6月より取締役管理本部長兼総務人事部長に現職。2024年6月より新生紙パルプ商事監査役に現職。
多久 秀臣 取締役 1994年3月同社入社。資材部長、執行役員資材部長を経て、2023年6月より取締役兼資材部長に現職。
花井 謙介 取締役 1995年3月同社入社。製袋技術部長、執行役員製袋技術部長、執行役員樹脂製品技術部長兼製袋技術部長、取締役生産副本部長兼樹脂製品技術部長兼製袋技術部長兼掛川工場長を経て、2026年3月より取締役生産副本部長兼樹脂製品技術部長兼製袋技術部長に現職。


社外取締役は、大舘諭氏(元パイオニア取締役兼常務執行役員)、赤木鉄朗氏(元NEC台湾社及び韓国社代表取締役会長)です。

同社は監査役会設置会社を採用しており、社外取締役2名が経営への助言と業務執行の監督機能を果たしています。社外監査役2名も取締役会に出席し、中立的な観点から取締役の職務執行状況を監視する体制です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


昭和パックスの役員報酬は、取締役については年俸と役員退職慰労金の二本立てで構成されています。基本報酬は固定報酬であり、業績連動報酬制度は採用していません。ただし、会社業績や各取締役の評価は年俸の改定や役位の昇任に反映される仕組みです。社外取締役には役員退職慰労金は支給されません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
社外取締役 2名 9百万円 4.5百万円
社外監査役 2名 0百万円 0.0百万円


なお、上記のほか、使用人兼務取締役の使用人分給与相当額58百万円を支払っています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。