【平均年収606万円】細谷火工 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収606万円】細谷火工 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

細谷火工は、火工品の製造・販売を担う火工品事業と、大型商業店舗や実験棟などの施設賃貸を行う賃貸事業の二つの柱で収益を上げています。防衛分野の需要に応え、国内市場を中心に堅調な業績を上げています。


目次

※本記事は、細谷火工株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


細谷火工は、火工品事業と賃貸事業を営んでいます。火工品事業では火工品の製造・販売を行い、賃貸事業では大型商業店舗や実験棟、火薬庫などの施設を賃貸しています。

単体従業員数は94名です。事業セグメントは火工品事業、賃貸事業の2つです。

細谷火工は火工品を製造し、製品の大部分を外部顧客に販売しています。また、大型商業店舗や大型実験棟、火薬庫の施設を賃貸しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


細谷火工は、専門性の高い技術を基盤に社会貢献を目指す企業です。従業員の成長と定着を重視し、多様な人材が活躍できる働きやすい環境づくりに力を入れています。仕事と家庭の両立支援にも積極的に取り組んでおり、長期的なキャリア形成をサポートする体制が整っています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均年齢が比較的高く、勤続年数も一定の長さがあることから、人材が定着しやすい環境にあることがうかがえます。専門性の高い事業領域において、経験豊富な人材が長く活躍している傾向があると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 6,060,572円
平均勤続年数 9.3年
平均年齢 46.3歳
単体従業員数 94人


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を導入しています。国内の従業員が対象です。
退職一時金制度も設けており、給付額の一部は中小企業退職金共済制度からの給付額で充当されています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


細谷火工は、持続的な成長を実現するために人材を重視し、関わる全てのステークホルダーが誇りを持てる企業を目指しています。会社の成長を牽引する人材の採用と育成に力を入れ、個性と能力を見極めた採用活動や、新入社員から管理職までの階層別研修、専門分野の資格取得支援を行っています。

報酬制度においては、継続的な処遇改善に加え、マネジメント能力を生かす管理的な役割と、卓越した技能を生かして活躍する技能職としての役割の2通りの制度に応じた適切な手当てを付与することで、公正な賃金体系を構築しています。スキルに応じた評価制度も整備されており、高い意欲を持った従業員が能力を発揮できる環境づくりに取り組んでいます。

同社は、専門性の高い製品とサービスを扱うため、技術の継承と従業員の定着率向上を重要な課題と捉えています。多様な人材の活躍を推進するため、性別や職歴にこだわらないキャリア採用を継続し、新たな事業開発を推進する専門人材の採用も積極的に進めています。

従業員が自己の成長を意識できるよう、スキルを点数化し具体的な目標設定を実施するほか、資格取得者への報奨金制度やマネジメント能力向上を目的とした社内教育を通じて社員の成長を支援しています。また、仕事と育児・介護の両立や男性の家事・育児への参画を推進するため、育児・介護短時間勤務制度や時間単位の有給休暇制度を導入し、職業生活と家庭生活の両立を支援しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

女性活躍

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性従業員の割合 20.0%

人材育成

指標 数値
火薬類取扱保安責任者有資格者 87.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


細谷火工は、火工品事業と賃貸事業の二つの柱で収益を上げています。それぞれの事業が異なる特性を持ち、同社の事業構造を形成しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


細谷火工は、主に火工品の製造・販売と、施設の賃貸を行っています。同社の事業は、防衛分野における需要や、施設の有効活用によって収益を得るモデルとなっています。

火工品事業

同社は火工品を製造し、その大部分を外部顧客に販売しています。防衛分野での装備品需要の高まりや、火工品燃焼処分の受託業務の増加が、この事業の売上を支えています。

収益は、火工品の販売と燃焼処分の受託から得ています。

賃貸事業

同社は、大型商業店舗や大型実験棟、火薬庫などの施設を賃貸しています。これらの施設を貸し出すことで安定的な収益を確保しています。

収益は、施設賃貸料から得ています。

同社の販売実績を見ると、防衛省への販売が総販売実績の過半数を占めており、特定の顧客への収益集中が見られます。また、海外の顧客への売上高は全体の大部分を占めていないため、事業は主に国内市場に焦点を当てています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
火工品事業 18.6億円 19.6億円
賃貸事業 1.7億円 1.8億円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性の観点から、同社の現在地を示します。同社は事業活動を通じて資金を創出し、将来に向けた投資も行いつつ、財務的な健全性を維持している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)、そして手元資金の状況から確認できます。自己資本比率は企業の安定性を示す重要な指標であり、同社の自己資本比率はプライム市場の平均と比較して高い水準にあります。ROEは株主資本をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているかを示す指標であり、プライム市場の平均と比較すると低い水準となっています。手元資金の厚みは、不測の事態や景気変動に対する企業の耐性を示しており、安定的な事業運営を支える要素となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 3,197百万円 3,475百万円
自己資本比率 71.3% 72.0%
ROE(自己資本利益率) 7.0% 6.4%
現金及び預金 726百万円 795百万円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動の3つの側面から資金の流れを示しています。当期の営業活動によるキャッシュフローはプラスとなっており、本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。投資活動によるキャッシュフローはマイナスであり、事業の成長や効率化に向けた設備投資などに資金を投じていることがうかがえます。

その結果、フリーキャッシュフローはプラスであり、本業で得た資金が投資活動に必要な資金を上回っている状態です。財務活動によるキャッシュフローはマイナスで、借入金の返済や株主への配当金の支払いが行われていることを示しています。前期と比較すると、営業活動によるキャッシュフローは支出から収入に転じ、フリーキャッシュフローもプラスに改善しています。このような資金の流れは、同社が事業活動を通じて安定的に資金を創出し、将来に向けた投資も行いつつ、財務的な健全性を維持していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素と言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △33百万円 324百万円
投資CF △101百万円 △69百万円
財務CF △59百万円 △185百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △134百万円 255百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社の主要な取引先は防衛省であり、取引額の多くを占めていることから、特定取引先への依存度が高い状況にあります。防衛省からの受注は国家予算の影響を受けて増減することがあり、同社の収益状況に影響を及ぼす可能性があります。また、主要顧客が官公庁であるため、製品の納期が第4四半期に集中し、業績が期末偏重で推移する傾向があります。

③ 人材・組織に関するリスク

事業等のリスクとして、火薬工場における火薬事故の可能性が挙げられています。火薬事故が発生した場合、工場の一時稼動停止の可能性があり、品質及び安全管理の徹底が最も重要視されています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


細谷火工は、高エネルギー物質の利用を通じて社会貢献を目指し、従業員の物心両面の充実を追求する企業です。安全と信頼を第一に、新製品開発と市場開拓を積極的に進めることを基本方針としています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は「高エネルギー物質利用で広く社会に貢献し 従業員の物心両面の充実を追求する」を経営理念としています。また、社訓に掲げる「多くの人のお役に立てるモノ作り」を全従業員で全うし、同社に関わる全ての方が「誇り」を持てる企業を目指しています。安全・信頼を第一とした良品の提供に加え、新製品の開発と新たな市場開拓を積極的に推進する方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は「高エネルギー物質利用で広く社会に貢献し、従業員の物心両面の充実を追求する」という経営理念のもと、人的資本を重要視し持続的な投資を行っています。専門性の高い製品とサービスを扱うため、従業員の定着率向上に努めており、多様な人材の活躍を重視し、キャリア採用を継続しています。

従業員が自己の成長を意識できるよう、スキルを点数化し具体的な目標設定を実施しています。資格取得者への報奨金制度やマネジメント能力向上のための社内教育を通じて、社員の成長を支援する環境です。人事考課制度では、能力や成果による昇進昇格人事を継続的に実施しています。

仕事と育児・介護の両立を推進するため、育児・介護短時間勤務制度や時間単位の有給休暇制度を導入し、職業生活と家庭生活の両立を支援しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、事業環境の変化に対応し持続的な成長を実現させるため、収益力の強化と経営基盤の安定化を目指しています。主要な課題として、「人財の活躍推進」を挙げており、多様な人財に公平な機会を提供し、社員の力を最大限に引き出すことで、個人と企業が共に成長する環境と風土を構築する方針です。

「事業領域の拡大」も重点テーマの一つです。産学官連携による共同研究や製品開発を通じて、新たな価値を創出し、事業領域の拡大を進めています。さらに、「既存製品の収益力向上」にも取り組み、工場内の効率化にとどまらず、部門間の連携を強化し全体最適による収益力の向上を図っています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


細谷火工は、経営の効率性、透明性、企業価値の最大化をコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としています。監査役会設置会社として、社外取締役と社外監査役を導入し、経営の公正化とチェック機能の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


細谷火工の株主構成を見ると、筆頭株主は一般社団法人日本文化伝承会館です。上位には細谷火工共栄会や西武信用金庫が名を連ねています。また、同社の代表取締役社長である細谷穰志氏や代表取締役副社長である細谷亮旗氏といった個人株主も上位に位置しており、同社に関連する団体や創業家が資本構成の主要な部分を占めている傾向があります。

株主名 持株比率
一般社団法人日本文化伝承会館 10.40%
細谷火工共栄会 6.40%
西武信用金庫 5.50%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は細谷穰志氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
細谷 穰志 代表取締役社長 1977年防衛庁航空自衛隊入隊後、1983年同社に入社。㈱ホソヤエンタープライズ代表取締役を経て、2006年同社取締役に就任。2013年より代表取締役社長現職。
細谷 亮旗 代表取締役副社長 2010年足利工業大学大学院機械工学専攻修士課程修了後、2011年同社に入社。2017年取締役に就任し、2023年取締役副社長。2024年より代表取締役副社長現職。
齋藤 尚志 取締役 1981年日本カーリット㈱入社、同社赤城工場工場長などを歴任。2024年同社に入社し、2025年より取締役現職。


社外取締役は、佐藤誠氏(公認会計士・税理士)、志村実氏(志村電設代表取締役社長)、江畑幸雄氏(公認会計士・税理士)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役1名と社外監査役2名を確保しています。社外取締役は経営に外部の視点を取り入れ、取締役会の意思決定と監督機能の強化を通じて経営の透明化を図る役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


細谷火工の役員報酬は、企業規模や他社の支給状況、従業員賃金の水準を考慮し、個人の役位や職責、役割を総合的に勘案して決定されています。取締役の基本報酬は業績に連動しない固定報酬を基本としており、監査役の報酬は株主総会で承認された総額の範囲内で監査役間の協議により決定される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 62百万円 15.5百万円
監査役(社外除く) 1名 7百万円 7.3百万円
社外役員 3名 5百万円 1.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。