【平均年収646万円】共和レザー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収646万円】共和レザー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

共和レザーは、各種合成表皮材の製造・販売を主要事業とし、グループ各社とともに多岐にわたる用途で製品を展開しています。連結で千名を超える従業員を擁し、直近期の業績は減収減益となりました。


目次

※本記事は、共和レザー株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


共和レザーは、各種合成表皮材の製造・販売を主な事業としています。同社グループの製品は、車両用、住宅・住設用、ファッション・生活資材用など多岐にわたる用途で展開されています。

単体従業員数は708名、連結従業員数は1,393名です。

主な国内グループ会社は、共和ライフテクノ、共和サポートアンドサービスなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


共和レザーは、長年にわたり表皮材メーカーとして事業を展開しており、安定した事業基盤を持つ企業です。従業員の平均勤続年数や平均年齢から、人材が定着しやすい環境であることがうかがえます。同社グループは、持続的な成長を支える人材育成と働きやすい環境づくりにも注力しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員が長く活躍できる環境を提供している傾向があります。平均勤続年数や平均年齢から、経験豊富な人材が多数在籍し、安定したキャリアを築いていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,465,000円
平均勤続年数 15.7年
平均年齢 39.7歳
単体従業員数 708人
連結従業員数 1,393人
単体のグループ内比率 50.8%


退職給付制度として、同社および一部の連結子会社は確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の制度を設けています。適用範囲は同社および一部の連結子会社です。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は40.7億円、年金資産は40.5億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、持続的な企業価値向上の実現に向け、人材戦略を経営戦略と一体的に推進しています。長期ビジョンである「サーキュラーエコノミーを実現するトップランナー企業」の達成に資する人材の育成を目的として、社員一人ひとりの自律的成長と組織能力の向上を図っています。変化の大きい時代において、新たな領域にも積極的に挑戦し、自ら考え主体的に行動できる人材の育成を目指しています。

報酬については、人材の確保・定着が不可欠であると考え、市場環境や競争力維持の観点から賃金水準の確保に努めています。2026年4月には、基準内賃金のベースアップおよび定期昇給により、組合員平均昇給率約6.9%の賃金改定を実施しました。また、新卒採用の強化や将来の持続的成長を担う若手人材獲得のため、2026年4月入社の初任給を引き上げています。

人材育成体系としては、全社員を対象とした階層別教育に加え、通信教育の活用など社員の自律的な成長を支援する施策を展開しています。多様な人材の確保のため、女性の新卒採用比率20%以上を目標に女性の採用を積極的に行い、全社員および管理職に占める女性の比率向上を目指しています。また、健康増進を重要な経営課題と捉え、社員が心身ともに健康で働きがいのある職場環境の整備にも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


女性管理職比率および男性育児休業取得率は、本記事では取得できていません。男女賃金差異は、提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
男女賃金差異(全労働者) 74.5%
男女賃金差異(正規雇用) 74.6%
男女賃金差異(非正規雇用) 110.3%

連結子会社の法定開示


連結子会社の法定開示データは以下の通りです。

会社名 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与
row 1 - - -

人材育成に関する方針

指標 数値
女性の新卒採用比率(2026年度) 27%

社内環境整備に関する方針

指標 数値
総合評価(2025年度) 52.7%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


共和レザーは、各種合成表皮材の製造と販売を主な事業とする同社グループの中核企業です。同社グループは、この単一セグメントで事業活動を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、各種合成表皮材の製造と販売を主な事業としています。これらの製品は、車両用、住宅・住設用、ファッション・生活資材用といった幅広い用途で利用されています。

収益は、これらの製品の製造・販売から得ています。製品の用途別に見ると、車両用が最も大きな割合を占めており、住宅・住設用とファッション・生活資材用も収益に貢献しています。当連結会計年度においては、車両用は前期から減少しましたが、住宅・住設用とファッション・生活資材用は前期から増加しました。

地域別に見ると、日本国内での売上が最も大きいですが、中国、アメリカ、その他の海外地域からの売上も重要な割合を占めており、様々な国で事業活動を行っています。また、特定の顧客である林テレンプ株式会社への販売実績が、同社グループの総販売実績の一定割合を占める傾向にあります。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は変動しながらも、直近2期は550億円台で推移しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、期間中に増減を繰り返しており、直近の当期は前期に比べて減少する結果となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 471億円 458億円 520億円 564億円 558億円
経常利益 22.9億円 5.9億円 27.0億円 16.8億円 10.1億円
経常利益率 4.9% 1.3% 5.2% 3.0% 1.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 16.8億円 3.5億円 19.6億円 11.0億円 6.5億円
1株当たり当期純利益(円) 68.85 14.41 81.29 46.10 27.51

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高(連結)は、前期からわずかに減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益(連結)も前期から減少する傾向が見られます。

これらの指標は、同社グループの従業員一人ひとりが生み出す収益と利益の規模を示しており、組織全体の生産性や効率性の動向を把握する上で参考となります。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 40.5百万円 40.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.5百万円 0.7百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


共和レザーグループは、本業で得た資金を将来に向けた投資に充てている段階にあります。財務基盤は安定しており、手元資金も確保されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較して高い水準にあり、安定した財務基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)は前期から減少していますが、引き続きプラスを維持しています。手元資金は前期から減少しているものの、一定の現金を保有しており、不測の事態への耐性も備えている状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 374億円 376億円
自己資本比率 60.9% 63.6%
ROE(自己資本利益率) 3.0% 1.8%
現金及び預金 82.5億円 61.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税金等調整前当期純利益および減価償却費の計上により8.0億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出により△32.3億円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金支払いによる支出により△6.6億円の支出となりました。

本業で資金を生み出しつつも、それを上回る規模で将来に向けた投資を行っている状況です。これにより、現時点では自由に使える資金が減少していますが、積極的な事業展開を通じて成長を目指していることがうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 13.3億円 8.0億円
投資CF △44.9億円 △32.3億円
財務CF △13.0億円 △6.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △31.6億円 △24.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、売上のかなりの部分を車両用内装表皮材の販売に依存しており、市場ニーズに合わせた製品開発をタイムリーに実施できない場合、競合製品への置き換え等で受注が減少する可能性があります。また、車両用内装材を主にトヨタグループ向けに販売しており、当連結会計年度の売上高に占める同グループへの割合は概ね50%となっています。そのため、同グループの自動車生産および販売動向によっては、同社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

大規模な感染症などの発生により自動車市場や住宅市場が悪化した場合、同社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、社員の感染により操業の一部または全部の中断があった場合、各製品の生産能力が大きく低下する可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


共和レザーグループは、お客様・仕入先様・地域・グループ各社・社員との「和と輪」を重視し、社会に喜びと感動を提供することを目指しています。高い倫理観と挑戦する姿勢を大切にする企業風土を醸成しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


共和レザーグループは、「経営理念」として「社会との和」「お客様との和」「共和グループの輪」「社員の和」を掲げています。高い倫理観を持ち、オープンでフェアな企業活動を通じて社会から信頼される企業市民となることを目指しています。

お客様の期待を超える新たな価値を継続的に創造・提供し、時代のニーズを先取りした開発力・生産力を実現していく方針です。社員が誇りを持ち成長できる企業風土の醸成も重視しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


共和レザーグループは、社員が誇りを持ち、成長を実現できる企業風土の醸成を重視しています。労使相互信頼を基盤とし、社員一人ひとりが安心して働きやすい職場づくりを目指しています。

自ら考え、チャレンジする人材の創出が不可欠であると考えており、多様な人材が活躍できるよう職場環境や人事制度の整備を進めています。健康増進も重要な経営課題と捉え、社員が活き活きと働ける環境づくりに取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


共和レザーグループは、中期経営計画に基づきDXの推進を継続し、生産性向上に努めています。新たな価値を生み出す人材を創出するため、育成制度の構築や職場環境の改善、コミュニケーションの活性化に取り組んでいます。

社員一人ひとりが安心して働きやすい職場づくりを目指す方針です。また、「サーキュラーエコノミーのトップランナー」の達成と持続可能な社会への貢献も重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


共和レザーは、取締役会と監査役会を設置し、経営の透明性と公正性を高めるためのコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。執行役員制度を導入することで、監督機能と業務執行機能の分離を明確にし、経営の機動性と意思決定の迅速化を推進しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるトヨタ自動車です。上位株主には、豊田通商や林テレンプホールディングスといった関連企業が名を連ねており、特定の株主グループが経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
トヨタ自動車 35.08%
豊田通商 6.52%
林テレンプホールディングス 4.37%
KISCO 3.21%
UBS FINANCIAL SERVICES IN C-SPECIAL CUSTODY ACCOUNT FOR THE EXCLUSIVE BENEFIT OF CUSTOMERS 3.11%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性11名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長執行役員は花井幹雄氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
河島 竜太 取締役専務執行役員 (代表取締役) 海外・国内事業統括 コーポレートセンター長 調達部担当 東京営業所担当 大阪営業所担当 1985年4月同社入社、2017年6月同社取締役、2023年6月同社取締役専務執行役員就任より現職。
栁川 大介 取締役専務執行役員 経営企画センター長 Sobagni事業部長 経理部担当 DX推進部担当 経営企画部長 1988年4月トヨタ自動車入社、2021年6月同社常務取締役、2023年6月同社取締役専務執行役員就任より現職。
竹内 泰憲 取締役専務執行役員 モビリティ事業部長 モビリティ統括部担当 環境管理室担当 1987年4月トヨタ自動車入社、2022年6月同社常務取締役、2024年6月同社取締役専務執行役員就任より現職。
稲垣 忠彦 取締役常務執行役員 1988年4月同社入社、2019年6月同社取締役、2024年6月同社取締役常務執行役員就任より現職。


社外取締役は、大井祐一氏(元豊田通商代表取締役副社長執行役員・愛三工業社外取締役)、淺間一氏(東京大学大学院工学系研究科教授・公益財団法人ニューテクノロジー振興財団代表理事)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役の選任により、客観的・中立的な視点から経営を監視し、企業経営の適法性・公正性について高い見識から意見を得ることで、取締役会による業務執行に対する監督機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬制度は、業績との連動強化と株主との価値共有を狙いとしています。報酬は固定報酬のほか、当期の業績への貢献意識を高めるための業績連動報酬である役員賞与と、中長期の活動に対する功労に報いることを目的とした退職慰労金で構成されています。非金銭報酬は支給されず、社外取締役および社外監査役には退職慰労金は支給されません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.3億円 26.4百万円
監査役(社外除く) 1名 21百万円 21.0百万円
社外取締役 2名 12百万円 6.0百万円
社外監査役 3名 5百万円 1.7百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
役員報酬等の総額は1.70億円であり、対象となる役員の合計は11名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。