【平均年収602万円】石塚硝子 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収602万円】石塚硝子 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

石塚硝子は、ガラスびんや紙容器などの包装容器、ハウスウェア、産業マテリアル関連製品の製造販売をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数約1,900名を擁し、直近期は増収増益となりましたが、純利益は減少しました。


目次

※本記事は、石塚硝子株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年3月21日 ~ 2026年3月20日、2026年6月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


石塚硝子は、ガラスびん、紙容器、プラスチック容器などの包装容器関連製品、ハウスウェア関連製品、産業マテリアル関連製品の製造販売をグループ各社とともに展開しています。計21社で構成される同社グループは、多岐にわたる事業を手掛けています。

単体従業員数は401名、連結従業員数は1,880名です。セグメントは包装容器関連、ハウスウェア関連、産業マテリアル関連、その他の4つです。

主な国内グループ会社は、アデリア(ハウスウェア関連)、石塚物流サービス(その他)、ウイストン(包装容器関連)、鳴海製陶などです。

同社グループは、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


石塚硝子は、ガラスびんやハウスウェアなど、生活に身近な製品を幅広く手掛ける企業です。同社グループは長期ビジョンにおいて「ISHIZUKA GROUPを支えるヒトづくり」を掲げており、人材育成に力を入れている傾向が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、人材が定着しやすい環境にあることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,020,000円
平均勤続年数 19.7年
平均年齢 43.6歳
単体従業員数 401人
連結従業員数 1,880人
単体のグループ内比率 21.3%


同社および連結子会社は、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を設けています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

確定給付制度における退職給付債務は69.1億円、年金資産は35.6億円となっています。また、連結子会社の確定拠出制度への要拠出額は22百万円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、長期ビジョン「ISHIZUKA GROUP 2030」において「ISHIZUKA GROUPを支えるヒトづくり」を重点ポイントの一つに掲げています。組織横断的なプロジェクトであるCFP(Cross Functional Project)をさらに発展させ、未来挑戦部を設置しました。これにより、事業部間のシナジーを活かせる組織づくりと、長期的な視点でグループを牽引できる人材の育成に取り組んでいます。

人材育成に関する方針として、従業員一人ひとりが能力を発揮し、やりがいを持って業務に取り組めるよう、階層や職位、能力の発展段階に合わせた教育訓練体系を策定しています。次世代を担う人材を育成強化するため、若手・中堅社員には経営的視点を養う研修もスタートさせました。

社内環境整備に関する方針では、女性の活躍を推進するため、2021年4月から2026年3月までの行動計画を策定しています。総合職の女性を中心にヒアリングを実施し、その結果をもとに女性活躍推進に関わる諸制度の実施検討を進めています。また、人権に関する方針として、2024年5月に「石塚硝子グループ人権方針」を制定し、従業員への周知と適切な教育・研修を行っていく方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。各指標は女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の規定に基づき算出されています。なお、男性労働者の育児休業取得率は、育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 3.8%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 73.5%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 73.9%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 105.5%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 鳴海製陶(株)
対象期間は、管理職に占める女性労働者の割合は2024年12月31日時点、労働者の男女の賃金の差異は2024年1月1日から2024年12月31日であります。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 20.7%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 78.2%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 78.5%

| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) | 81.2%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


石塚硝子は、包装容器、ハウスウェア、産業マテリアルといった多岐にわたる製品の製造販売を同社グループで行っています。同社グループは、多様な事業を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ガラスびん、紙容器、プラスチック容器などの包装容器関連製品、ガラス食器や陶磁器などのハウスウェア関連製品、抗菌剤や加熱調理用器具のトッププレートなどの産業マテリアル関連製品の製造販売を主な事業としています。また、パウチ飲料受託充填を含むその他の事業も展開しています。これらの事業は、顧客との契約から生じる収益を主な収益源としています。

国内市場が収益の大部分を占めており、特定の顧客への収益集中は見られません。

包装容器関連

ガラスびん、紙容器、PETボトル用プリフォーム、プラスチック容器の製造販売を行っています。
収益は、洋雑酒びん、清涼飲料水びん、清酒びん、食料・調味料びん、紙容器、PETボトル用プリフォーム、プラスチック容器などの製品販売から得ています。プラスチック容器関連事業は新工場の出荷が寄与し、紙容器関連事業は拡販活動や新規販路開拓により売上を伸ばしました。ガラスびん関連事業は出荷量が減少し、売上高は減少しています。

ハウスウェア関連

ガラス食器や陶磁器の製造販売を行っています。
収益は、一般市場向けガラス食器、企業向け景品、アルコールメーカー向け業務用品、陶磁器の販売から得ています。企業向けの景品受注とアルコールメーカー向け業務用品の販売が伸長しましたが、セグメント全体の売上高は前期からほぼ横ばいとなっています。

産業マテリアル関連

抗菌剤や加熱調理用器具のトッププレートの製造販売を行っています。
収益は、抗菌剤や調理器具向けガラストッププレートの販売から得ています。抗菌剤は原材料価格の上昇に対する販売価格是正を進めましたが、出荷量等の減少により売上高は減少しました。

その他の事業セグメント

パウチ飲料受託充填事業などを行っています。
収益は、パウチ飲料受託充填事業の売上高が新たに加わったことなどから得ています。このセグメントは前期比で大きく売上を伸ばしました。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
包装容器関連 347億円 363億円
プラスチック容器関連 146億円 159億円
ハウスウェア関連 133億円 132億円
ガラスびん関連 115億円 113億円
紙容器関連 85.7億円 92.1億円
その他の事業セグメント 29.8億円 52.9億円
産業マテリアル関連 50.9億円 46.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


石塚硝子グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は変動しながらも、当期は前期から増加に転じています。経常利益も当期は前期から増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、当期は前期から減少しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 694億円 567億円 579億円 560億円 595億円
経常利益 27.9億円 23.2億円 53.6億円 37.1億円 38.8億円
経常利益率 4.0% 4.1% 9.3% 6.6% 6.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 22.5億円 2.5億円 47.1億円 30.9億円 26.2億円
1株当たり当期純利益(円) 538.49 60.26 1,129.21 739.09 624.02

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


石塚硝子グループの従業員1人あたりの売上高は、当期は前期から増加しています。これは、同社グループの事業活動における効率性の向上がうかがえる傾向です。従業員1人あたりの営業利益も当期は前期から増加しており、収益性の改善を示しています。

これらの指標は、同社グループが従業員一人ひとりの貢献を通じて着実に収益を生み出す体質を強化していることを示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 30.8百万円 31.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.1百万円 2.2百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


石塚硝子グループの財務状況は、事業活動を通じて安定した資金を生み出し、将来への投資も行っていることを示しています。自己資本比率は改善傾向にあり、財務基盤の強化が進んでいます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は当期で37.8%となっており、前期の33.8%から改善しています。これはプライム市場上場企業(製造業)の平均46.8%と比較するとやや低い水準です。ROE(自己資本利益率)は当期7.3%で、前期の9.5%から減少しており、プライム市場平均の9.4%を下回っています。

手元資金を示す現金及び預金は当期で29.7億円となっており、前期の49.0億円から減少しています。自己資本比率の改善は財務の安定性向上を示していますが、ROEの減少と手元資金の減少は、収益性と資金管理の動向を注視するポイントとなります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 353億円 393億円
自己資本比率 33.8% 37.8%
ROE(自己資本利益率) 9.5% 7.3%
現金及び預金 49.0億円 29.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは83.1億円の資金増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益及び減価償却費によるものです。一方、法人税等の支払額及び売上債権の増加が資金減少の主な要因となっています。

投資活動によるキャッシュ・フローは44.1億円の資金減少となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは57.5億円の資金減少となりました。これは長期借入金の返済による支出及び長期未払金の返済による支出が主な要因です。

フリーキャッシュ・フローは当期に38.9億円のプラスとなり、前期の13.9億円のマイナスから改善しています。本業で安定して資金を生み出しつつ、投資活動も継続している状況です。当期は事業活動で得た資金が投資活動による支出を上回っており、余剰資金を生み出している状態を示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 71.7億円 83.1億円
投資CF △85.6億円 △44.1億円
財務CF 23.8億円 △57.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △13.9億円 38.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

ガラスびん事業は消費者ニーズの変化や他素材容器との競合により需要が減少し、出荷量が漸減傾向にあることがリスクとして挙げられています。また、LNGや電力などのエネルギーコストや主要原料は、原油価格や為替相場の変動による影響を受ける可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


石塚硝子は、創業200年を超える歴史を持つメーカーとして、くらしに彩り、豊かさと安心を届けることを使命としています。価値あるモノづくりを通じて社会に貢献し、未来へ向かう「ユメ」を築くことを目指す会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「くらしに彩り、豊かさと安心をお届けします」を使命として掲げています。モノづくりを通じて、より良く、より便利で、より価値のある暮らしを創造することを目指しています。

また、「価値あるモノづくりとともに、社会で輝くヒトを育て、未来へ向かうユメを築きます」をビジョンとしています。この「ユメ」には、企業としての成長と、一人ひとりが生き甲斐を持ち願いを叶えることの二つの意味が込められています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「誠実」「挑戦」「成長」の三つを「わたしたちの約束」として大切にしています。「誠実」は200年の歴史で培われたDNAであり、すべてのステークホルダーに向き合う基本姿勢です。

「挑戦」は、常に改善や新たな物事への挑戦を積極的に行い、失敗を恐れない風土を大切にする意思を示しています。「成長」は、企業の成長だけでなく、一人ひとりが豊かな人生を送るための公私にわたる成長を願う想いが込められています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、長期ビジョン「ISHIZUKA GROUP 2030」において「ISHIZUKA GROUPを支えるヒトづくり」を重点ポイントの一つとしています。また、「環境と調和した持続可能な未来社会への貢献」や「誰もが挑戦できる文化の醸成につながるDXの推進」も掲げています。

2027年度中期経営計画では、中堅・若手人財の育成への取り組みや、ペーパーレス化の推進・アナログ作業からの脱却による「ラクの追求」を進めています。CO2排出量削減にも挑戦し、社会共通の目標達成に向けた取り組みを推進しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


石塚硝子では、取締役会と監査役会を設置し、経営の意思決定と監督、監査機能を担っています。執行役員制度を導入することで、意思決定と執行の分離を図り、ガバナンス体制の充実を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


石塚硝子の株主構成を見ると、筆頭株主は明治安田生命保険相互会社です。上位には複数の金融機関や事業会社が名を連ねており、多様な株主によって支えられていることが特徴です。特定の株主グループが過半数を占めるような状況は見られません。

株主名 持株比率
明治安田生命保険相互会社 5.26%
BBH CO FOR ARCUS JAPAN VALUE FUND(常任代理人 三菱UFJ銀行) 4.40%
みずほ銀行 4.16%
三菱UFJ銀行 3.16%
東朋テクノロジー 3.11%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長執行役員は石塚久継氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
石塚 久継 代表取締役社長執行役員 1990年富士銀行入行後、1997年同社に入社。ガラスびんカンパニー社長などを経て、2013年代表取締役社長に就任。2018年6月より代表取締役社長執行役員を務め、現在に至ります。
畔柳 博史 取締役常務執行役員経営企画部長内部統制担当グループ連携担当未来挑戦部管掌 1984年富士銀行入行後、2012年同社に入社。経営企画部長などを歴任し、2013年取締役兼執行役員経営企画部長に就任。2024年3月より取締役常務執行役員として現職です。
稲本 弘希 取締役上席執行役員プラスチックカンパニー社長兼日本パリソン株式会社代表取締役社長 1990年同社に入社。ガラスびんカンパニー社長などを経て、2020年執行役員プラスチックカンパニー社長兼日本パリソン代表取締役社長に就任。2024年6月より取締役上席執行役員として現職です。
杉浦 修 取締役執行役員ウイストン株式会社社長 1985年同社に入社。アドバンストガラスカンパニー社長、ハウスウェアカンパニー社長などを歴任。2018年執行役員兼ウイストン代表取締役社長に就任し、2024年6月より取締役執行役員として現職です。


社外取締役は、小栗悟氏(税理士法人STR代表社員)、安北千差氏(0.I.L.design代表)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役および社外監査役を選任することで、経営監視機能の強化と意思決定の透明性確保に努めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


石塚硝子の役員報酬は、取締役と監査役で異なる仕組みを採用しています。取締役の報酬は、役位や職責、業績などを考慮した固定報酬に加え、譲渡制限付株式の付与や役員持株会を通じた自己株式取得による株価連動型報酬、そして業績評価報酬で構成されています。監査役の報酬は、コーポレートガバナンス委員会で決定された原案に基づき、監査役会で決定される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 82百万円 20.5百万円
監査役(社外除く) 1名 16百万円 16.0百万円
社外役員 7名 24百万円 3.4百万円


同社グループの役員報酬等の総額は1.22億円で、対象となる役員の総数は12名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。