【平均年収538万円】サンコーテクノ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収538万円】サンコーテクノ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

サンコーテクノは、建設資材の製造・販売から耐震補強、太陽光関連事業などを手掛けるファスニング事業と、FRPシートなどの機能材事業をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は850名規模で、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、サンコーテクノ株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


サンコーテクノグループは、建設資材の製造・販売から耐震補強、太陽光関連事業などを手掛けるファスニング事業と、FRPシート、各種測定器、電子プリント基板、包装・物流関連機器の製造・輸入・販売を行う機能材事業を主軸としています。

単体従業員数は345名、連結従業員数は850名です。セグメントはファスニング事業、機能材事業の2つです。

主な国内グループ会社は、日本メカニック(ファスニング事業)、スイコー(機能材事業)などです。

当連結会計年度において、甲府精鋲及びKOHBYO (THAILAND) CO.,LTD.を連結の範囲に含める企業結合が行われました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


サンコーテクノは、建設資材分野を主軸に事業を展開しており、安定した事業基盤を持つ企業です。同社グループでは、従業員の長期的なキャリア形成と働きがいを重視し、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


サンコーテクノでは、従業員の平均勤続年数が長く、比較的落ち着いた環境でキャリアを築ける傾向が見られます。平均年齢も40代前半であり、経験豊富な人材が多数在籍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,385,000円
平均勤続年数 12.5年
平均年齢 40.6歳
単体従業員数 345人
連結従業員数 850人
単体のグループ内比率 40.6%


同社グループは、確定給付型と確定拠出型の退職給付制度を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

退職給付制度の適用範囲は、同社および連結子会社の一部に退職一時金制度、中小企業退職金共済制度、確定給付企業年金制度が設けられています。退職一時金制度があり、ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は11.6億円、年金資産は92百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


サンコーテクノグループは、「人財こそが最大の財産」と認識し、「奉仕は真価の追求なり、啓発は未来の追求なり、協調は繁栄の追求なり」を経営理念としています。経営戦略「S.T.G Vision 2026」の中核に「人財施策を通じた組織活性化」を位置づけ、人材の確保と育成を重要な経営課題としています。

同社グループが求める人材像は「創造」「挑戦」「共生」であり、社員一人ひとりが自律的に成長し、ステークホルダーに選ばれる企業を目指しています。公平な制度が働きがいのある職場環境につながるとの考えのもと、人事制度改革を実行しており、取締役・執行役員を中心とした「みらい人財会議」で全従業員の評価について協議を行っています。

具体的な人材育成施策としては、国籍・年齢・性別に関わらず「能力」と「適性」に重点を置いた多様な人材の採用を推進しています。熟練者の技術を3Dプリンターやマニュアル整備を通じて次世代に伝承する取り組みや、DX化に対応した人材育成にも注力しています。従業員のスキルアップを支援するため、通信教育やeラーニングなどの自己啓発プログラムを拡充し、定年後も継続して就労を希望するシニア人材には再雇用制度を提供しています。また、「成長シート」による個人成長の支援、「自己申告書制度」による適材適所の配置、「社員教育規程」に基づく体系的な人材育成も行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.9%
男性労働者の育児休業取得率 83.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 74.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 77.6%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 59.6%

処遇改善

指標 数値 目標
人件費増減率(連結) +23.2% 維持・向上

組織規模

指標 数値 目標
連結正社員数 850名 維持・向上

多様性

指標 数値 目標
役職者(係長級)女性割合 14.3% 20%以上

定着

指標 数値 目標
平均勤続年数(男性) 14.0年 2030年3月期までに15年以上
平均勤続年数(女性) 12.3年 2030年3月期までに15年以上

育児支援

指標 数値 目標
男性育児休業取得率 83.3% 高水準維持

健康経営

指標 数値 目標
健康経営優良法人認定 認定継続中 継続取得

エンゲージメント

指標 数値 目標
えるぼし認定 3段階目(3つ星) 維持・向上

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


サンコーテクノグループは、建設資材の製造・販売を主軸とするファスニング事業と、FRPシートや電子プリント基板などを扱う機能材事業を展開しています。多岐にわたる製品とサービスを通じて、社会のインフラや産業を支えるビジネスモデルを構築しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に「ファスニング事業」と「機能材事業」の二つの報告セグメントで事業を展開しています。収益は、これらの事業における製品の製造・販売および工事関連の施工管理から得ています。本邦の外部顧客への売上高が連結売上高の90%を超えており、国内市場が事業の中心となっています。

ファスニング事業

あと施工アンカーを中心としたドリル、ファスナーなどの建設資材の企画開発から製造、販売、施工ツールまで一貫した価値を提供しています。また、耐震補強事業、各種維持・保全事業、太陽光関連事業の工事関連の施工管理も行っています。
収益は、あと施工アンカーやドリル、ファスナーといった建設資材の販売、および耐震補強や太陽光関連の工事から得ています。運営は、電動油圧工具関連を株式会社IKKが、電子機器用や自動車用の微細なねじ・シャフト部品を甲府精鋲株式会社が担っています。当連結会計年度における売上高は前期からやや減少しましたが、利益面では前期を上回る結果となりました。

機能材事業

紫外線を照射して硬化するFRPシート関連製品の製造・販売、アルコール検知器などの製造・販売、車両の表示板や観測機向けの電子プリント基板関連の製造・販売、並びに包装・物流関連機器の製造・輸入・販売を行っています。
収益は、FRPシート関連、アルコール検知器、電子プリント基板、包装・物流関連機器の販売から得ています。運営は、電子プリント基板関連を株式会社スイコー、浦和電研株式会社、株式会社光洋、アキヤ電気株式会社が、包装・物流関連機器を成光産業株式会社が担っています。当連結会計年度における売上高は前期を大きく上回り、セグメント利益も前期の損失から黒字に転換しました。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
ファスニング事業 175億円 172億円
機能材事業 37.3億円 45.2億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間において概ね増加傾向で推移しています。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、期間中に変動が見られるものの、直近の当連結会計年度では前期と比較して大きく増加しました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 187億円 206億円 211億円 213億円 218億円
経常利益 17.0億円 19.5億円 20.4億円 13.1億円 18.6億円
経常利益率 9.1% 9.5% 9.7% 6.1% 8.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 10.7億円 14.0億円 17.4億円 11.1億円 15.9億円
1株当たり当期純利益(円) 136.15 177.14 220.24 140.62 201.24

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期と比較して減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から増加しています。これらの指標は、同社グループの生産性や収益体質を測る上で参考となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 29.8百万円 25.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.8百万円 2.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


サンコーテクノグループの財務状況は、事業活動で安定的に資金を生み出し、将来に向けた投資も行いつつ、手元資金を確保している状態です。これにより、安定した経営基盤を維持していることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


サンコーテクノグループは、高い自己資本比率を維持しており、強固な財務基盤を築いていることがうかがえます。これは、事業活動における安定性を示す指標の一つです。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と比較してやや低い水準ですが、前期からは改善傾向にあります。手元資金である現金及び預金も増加しており、不測の事態への耐性も備えている状況です。これらの財務状況は、同社グループが安定した事業運営を継続していく上での基盤となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 187億円 203億円
自己資本比率 69.2% 69.4%
ROE(自己資本利益率) 6.2% 8.3%
現金及び預金 40.0億円 48.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


サンコーテクノグループの当期のキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の増加などにより、前期と比較して減少したものの、引き続きプラスを維持しています。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得や子会社株式の取得による支出があったものの、前期と比較してマイナス幅が減少しました。これは、投資有価証券の売却による収入があったことによるものです。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や配当金の支払いがあった一方、短期借入金の増加や長期借入れによる収入があり、前期と比較して減少しています。結果として、フリーキャッシュフローは前期から増加し、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している優良な状態を示しています。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力も確保していることを示唆しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 14.7億円 13.9億円
投資CF △14.4億円 △7.6億円
財務CF 6.4億円 △10百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) 34百万円 6.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、建設関連製品の卸販売事業が売上高の大半を占めており、建設業界の動向や設備投資の動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、原材料として主に鋼材を使用しており、鉄鉱石やニッケル価格の高騰などにより仕入調達価格が上昇した場合、販売価格への転嫁が十分にできないと業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

建設技能労働者の不足が顕在化しており、工事材料費や労務費の上昇への対処が十分にできない場合、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


サンコーテクノは、「奉仕は真価の追求なり、啓発は未来の追求なり、協調は繁栄の追求なり」という経営理念のもと、人々が安心して暮らせる社会の実現を目指しています。建設資材分野を中心に、時代の要請に適合した価値ある製品や工法を創造し、活用することを通じて社会に貢献する企業風土があります。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「奉仕は真価の追求なり、啓発は未来の追求なり、協調は繁栄の追求なり」を経営理念としています。主に建設資材分野において、価値ある製品や工法を創り・活かしながら、人々がより安心して暮らせる社会の実現を目指しています。

「人のお役に立つために、創造提案型企業をめざす」を基本方針に掲げ、経営を推進しています。新中期経営計画「S.T.G Vision2026」では、「安全・安心・環境・健康」をキーワードに事業拡大とニッチトップの実現を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「人のお役に立つために、創造提案型企業をめざす」という基本方針のもと、顧客価値の最大化を目指しています。サステナビリティの観点からは、「安全」「安心」「環境」「健康」をキーワードに「人(社会)のお役に立つこと」を基本とした事業運営を行っています。

グループで定めている「S.T.Gモラル憲章」の浸透を強化し、法令遵守と社会ルールの徹底を推進しています。人材育成においては、国籍・年齢・性別に関わらず、仕事に対する能力と適性に重点を置いた採用を行い、多様性を受け入れ、ともに協調しながら働くことを目指しています。

企業における倫理観の向上に努め、倫理に基づいた経営を実践する企業風土があります。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、企業価値の向上を継続的に推進するため、複数の課題に取り組んでいます。ユーザーニーズを適切に把握し、独自の製品やサービスをスピーディに実現するための開発体制の強化を重視しています。

また、異なる事業分野におけるグループ戦略の推進として、各事業のミッションを明確化し、「全体最適化」をキーワードに経営資源を適切に配分しています。将来の持続的な成長のため、優秀な人材の確保と育成も重要な経営課題と認識しており、中途採用と新卒採用を並行してバランスの良い人材構成の構築を進めています。

さらに、グループで定めているS.T.Gモラル憲章の浸透を強化し、法令及び社会ルールの遵守を徹底しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


サンコーテクノは、監査等委員会設置会社として、取締役会における監査等委員の関与を通じて経営の意思決定と監督機能の強化を図っています。現在の取締役会は社外取締役を含む構成となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


サンコーテクノの筆頭株主は代表取締役社長の洞下英人氏です。上位株主には、東京中小企業投資育成のような機関投資家のほか、有限会社サンワールドも名を連ねています。これにより、創業家や関連会社が同社の経営に一定の影響力を持つ資本構成となっていることがうかがえます。

株主名 持株比率
洞下 英人 15.03%
東京中小企業投資育成 9.10%
有限会社サンワールド 8.59%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は-です。代表取締役社長は洞下英人氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
洞下 英人 代表取締役社長 1997年7月同社入社、2003年4月同社執行役員企画本部長、2004年6月同社取締役企画本部長、2010年6月同社代表取締役社長より現職。
洞下 正人 常務取締役 1984年4月三幸商事入社(現同社)、1996年4月同社取締役開発部長、2010年4月同社常務取締役リニューアル事業及び技術開発担当、2018年4月同社常務取締役兼技術研究所所長より現職。
畠中 竜二 取締役 1986年5月三幸商事入社(現同社)、2010年4月同社執行役員ファスニング営業本部長、2015年4月同社執行役員営業本部副本部長、2023年6月同社取締役兼ファスニング事業部長より現職。
角谷 義隆 取締役 1997年11月同社入社、2007年4月同社TCM事業部ACT営業部課長、2015年4月同社執行役員機能材本部長、2025年6月同社取締役兼機能材事業部長より現職。
甲斐 一起 取締役 1997年4月同社入社、2009年4月同社経営管理本部経営企画部長、2015年4月同社執行役員経営管理本部長、2025年6月同社取締役兼経営企画室長兼戦略推進室長より現職。


社外取締役は、岩城龍夫氏(元会計検査院第3局国土交通検査第2課総括調査官)、佐藤靖氏(青山学院大学経営学部教授)、田村茂雄氏(流山総合法律事務所所長)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員が取締役会において議決権を持つことで、経営の監督機能の強化を図っています。監査等委員会は3名の独立社外取締役で構成されています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


サンコーテクノの取締役(監査等委員を除く)の報酬は、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬としての基本報酬、および株式報酬で構成されています。固定報酬、業績連動報酬、株式報酬の割合は概ね11:1:1と設定されています。一方、監査等委員である社外取締役の報酬は、その独立した監督・監査の役割を考慮し、固定基本報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
社外取締役(監査等委員) 3名 13百万円 4.4百万円


同社の役員報酬の合計は13百万円であり、対象となる役員の人数は3名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。