【平均年収628万円】宮入バルブ製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収628万円】宮入バルブ製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

宮入バルブ製作所は、LPGやLNG関連のバルブや機器類、食品加工工場向けサニタリーバルブなどを製造・販売しています。直近の業績は売上高が増加し、営業利益と経常利益は改善、当期純利益は黒字転換となりました。


目次

※本記事は、株式会社宮入バルブ製作所 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


宮入バルブ製作所は、LPGやLNGなどのエネルギーガスを制御するバルブや機器類の製造・販売を手がけています。同社は単一セグメントで事業を展開しており、黄銅弁や鉄鋼弁を中心に多岐にわたる製品を提供しています。

単体従業員数は151名です。同社は単一セグメントで事業を展開しています。

宮入バルブ製作所は、LPG容器用弁やLPガス貯蔵設備用弁類、LNG関連設備用弁類などを製造・販売しています。食品加工工場向けのサニタリーバルブやスマート農業向けの散水ノズル類も手掛けています。

同社は、非連結子会社であった株式会社MSを2026年2月に清算結了しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


宮入バルブ製作所は、高圧ガス用バルブの総合メーカーとして、専門性の高い技術とノウハウを要する事業を展開しています。従業員の平均勤続年数や平均年齢から、長期的なキャリア形成が期待できる環境であると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い傾向にあります。これは、長年にわたり培われた技術や経験が組織内で継承され、安定した人材基盤が形成されていることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 6,280,674円
平均勤続年数 15.9年
平均年齢 45.2歳
単体従業員数 151人

退職給付制度


同社は、従業員の退職給付に充てるため、確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)および確定拠出制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。これらの制度は国内の従業員を対象としています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


宮入バルブ製作所は、LPガス容器用バルブを主力製品とする金属加工業において、従業員の技術・ノウハウの体系的な伝承を重視しています。地域性や業態の影響で採用競争力が乏しい状況に対応するため、貴重な人的資産の確保に努めています。

具体的には、従業員の多能工化を積極的に図るとともに、定年後再雇用期間および終了後も勤務する従業員に対しては、毎年正社員の平均昇給率による昇給を行っています。これにより、長期的なキャリア形成と技術継承を支援する方針です。

また、人材育成・技術の継承・多能工化の取り組み強化、安全衛生な職場環境の維持向上、改革意識の向上、DX化の促進、自社開発力の強化を重要な項目として掲げています。教育計画およびスキル管理を充実させ、計画的な施策の実施により、実効ある人材育成と技術継承を着実に進めていく目標を掲げています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。女性管理職比率は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づき算出されています。男性育児休業取得率および男女賃金差異(全労働者、正規雇用、非正規雇用)は、本記事では数値を取得できていません。

指標 数値
女性管理職比率 11.4%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社宮入バルブ製作所は、LPG(液化石油ガス)やLNG(液化天然ガス)といったエネルギーガスを中心に、様々なガス体を制御するバルブや機器類の製造・販売を手がけています。人々の生活を支えるインフラに不可欠な製品を提供している会社です。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、単一セグメントで事業を展開しており、製品の種類別に事業の概要を説明しています。主力製品は、一般家庭から工業用、自動車用まで幅広く使われるLPG容器用弁や、集合住宅、外食産業、工業用に使用されるバルク貯槽用付属機器弁類などの黄銅弁です。

また、鉄鋼弁としては、LPガス貯蔵設備用弁類や、地球に優しいエネルギーとして注目されるLNG関連設備、医療用ガス制御弁、さらには美術館や博物館の消火設備用弁類など、多岐にわたる製品を提供しています。その他事業では、食品加工工場向けのサニタリーバルブやスマート農業向けの散水ノズル類、ワインろ過機なども手がけており、用途の拡大を進めています。黄銅製のバルブ製造時に発生する削り屑も、材料メーカーへ売却することで収益の一部としています。

同社の事業は国内市場が中心であり、本邦の顧客への売上高が損益計算書の売上高の大部分を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高が増加傾向にあります。製品商品売上高と作業屑売上高ともに前期から増加しました。

損益面では、黄銅材価格の高騰や資材価格の上昇、物価高による諸経費の上昇があったものの、経費削減や生産性向上への取り組みを継続しました。その結果、営業利益と経常利益は前期から改善しています。当期純利益は、前期に計上された特別損失が当期には発生しなかったこともあり、前期の純損失から黒字に転換しました。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社は、従業員1人あたりの収益性や生産性に関する具体的な数値は開示していません。

しかし、同社の従業員の状況を見ると、2026年3月31日現在の平均年齢は45.2歳、平均勤続年数は15.9年となっています。平均年間給与は6,280,674円であり、前期と比較して1.2%の増加となりました。これらの数値は、同社の従業員の年齢構成や勤続状況、給与水準を示すものです。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性の観点から、同社の現在地を確認します。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は、自己資本比率やROE(自己資本利益率)といった指標から評価されます。これらの指標は、企業の安定性や収益性を示す重要な要素です。また、手元資金の厚みも、不況時の耐性や事業継続の安定性に関わる要素となります。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性を判断する上で考慮すべき点です。

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動の3つの側面から資金の流れを示しています。営業活動によるキャッシュフローは、本業でどれだけ資金を生み出しているかを表します。投資活動によるキャッシュフローは、将来の成長に向けた設備投資やM&Aなどの資金の動きを示しています。財務活動によるキャッシュフローは、借入や返済、配当などによる資金の調達と返済の状況を表します。これらのキャッシュフローの状況は、同社の資金繰りや成長戦略、そして入社後の安定性や成長性を判断する上で重要な情報となります。

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社は、特定の取引先への依存リスクを抱えています。得意先の上位3社に売上高の28.5%が集中しており、これらの得意先の販売動向や経営成績が同社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、現在の事業の核となっているLPガス用弁類の国内市場規模は、長期的に緩やかに縮小していくことが予想されています。LPガス用弁類の製造および販売のみに偏った事業展開を長期に継続した場合、同社の財政状態および経営成績が悪化する可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


宮入バルブ製作所は、「共栄、団結、自律」を経営理念に掲げ、社会やお客様、そして従業員を含むステークホルダーと共に栄えることを目指しています。既存事業の強化に加え、新しい製品分野への挑戦を通じて持続的な成長を追求する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


宮入バルブ製作所は、「共栄、団結、自律」を経営理念(経営の基本方針)としています。
「共栄」は社会、お客様、役職員、株主様と「共に栄える」ことを目指し、「団結」は役職員全員が「緊密なチームワーク」で共栄を実現すること、「自律」は役職員全員がそれぞれの持ち場で「自らを律して」業務に邁進することを意味します。
同社は顧客満足度No.1を目指し、新製品・新市場への果敢なチャレンジ、株主や従業員を含むステークホルダーへの利益還元を重視しています。
主力製品であるLPガス容器用弁市場が縮小傾向にあるなか、LNG用弁、水素用弁、食品加工用サニタリー弁などの新しい製品群の開発と販売拡大に注力し、収益体質の強化を図っています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


宮入バルブ製作所では、経営理念である「共栄、団結、自律」が企業風土の根幹をなしています。
役職員全員が「緊密なチームワーク」で社会やお客様と「共に栄える」ことを目指し、各自が「自らを律して」業務に邁進する姿勢が求められています。
同社は、プロ意識の高い人材育成を全社的に強化・推進しており、役職員の能力評価や業績評価を定期的に実施し、社内外の研修・教育機会を提供しています。
また、人材育成・技術の継承・多能工化の強化、安全衛生な職場環境の維持向上、改革意識の向上、DX化の促進、自社開発力の強化を重要な取り組みとして掲げています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


宮入バルブ製作所は、コア事業であるLPガス用バルブ市場の成熟化に対応し、次世代エネルギーガス供給機器の開発を重点的に推進しています。
生産性の大幅な向上と収益性拡大のため、3~5年の時間軸で工場建屋と製造設備への抜本的な更新投資を行う方針です。
成長の「第2の柱」として低温弁事業を強化しており、2025年9月には昌栄機工株式会社と製品開発に関わる合弁会社を設立し、協働による開発営業を展開しています。
「第3の柱」となる事業分野では「食品加工」をキーワードに、散水ノズル類の品揃え強化、サニタリーバルブ等の開発、ワイン醸造機器の開発、きくらげの一貫栽培など、多岐にわたる取り組みを進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


宮入バルブ製作所は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が連携して経営の健全性を高める体制をとっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


宮入バルブ製作所の筆頭株主は昌栄機工であり、事業会社が主要な株主として名を連ねています。取引先持株会や従業員持株会も上位株主に含まれており、幅広い関係者によって支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
昌栄機工 4.80%
宮入バルブ製作所取引先持株会 3.25%
清野 正廣 2.86%
CKサンエツ 2.08%
森下 均 1.49%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は西田憲司氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。

氏名 役職 主な経歴
西田 憲司 代表取締役社長 1981年4月株式会社三井銀行(現:株式会社三井住友銀行)入社。2007年5月株式会社大泉製作所入社、取締役、常務取締役を歴任。2014年6月同社入社、取締役、代表取締役副社長を経て、2016年6月より現職。
荒川 祐一 取締役 営業本部長 1983年4月北陸電気工業株式会社入社。2004年4月株式会社大泉製作所入社。2011年4月同社入社、執行役員営業本部副本部長、執行役員営業本部長を経て、2019年6月より現職。
風間 晃 取締役 工場長 兼 製造本部長 1996年3月同社入社。生産技術部生産技術課長、黄銅弁製造部長などを歴任。2017年4月執行役員副工場長兼黄銅弁製造部長を経て、2019年6月より現職。
流石 尚 取締役 経営管理本部長 1987年4月フジタ製薬株式会社入社。2009年8月同社入社。経営管理部総務課長兼内部統制監査室長などを歴任。2024年6月より現職。


社外取締役は、樫原勉氏(エージェント・パートナーズ代表取締役社長)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役が経営の意思決定および業務執行の監督に助言・提言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


宮入バルブ製作所の役員報酬は、株主総会で承認された報酬限度額の範囲内で決定されています。報酬体系は固定報酬、退職慰労金、役員賞与から構成されており、業績連動報酬は実施されていません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 86百万円 21.6百万円
監査役(社外除く) 1名 16百万円 15.6百万円
社外役員 4名 23百万円 5.7百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
個人別報酬が開示されている役員は存在しません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。