【平均年収739万円】TOWA 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収739万円】TOWA 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

TOWAは、半導体製造装置やメディカルデバイス、レーザ加工装置の製造販売などをグループ各社とともに展開しています。近年はグローバル展開を強化しており、直近の業績は、売上高は増加傾向にあるものの、利益は減少に転じました。


目次

※本記事は、TOWA株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


TOWAグループは、半導体製造用精密金型や半導体製造装置、メディカルデバイス、レーザ加工装置の製造販売およびアフターサービスを手掛けています。子会社20社、孫会社1社を含む計22社で構成されています。

単体従業員数は716名、連結従業員数は2,211名です。セグメントは半導体製造装置事業、メディカルデバイス事業、レーザ加工装置事業の3つです。

主な国内グループ会社は、バンディック(メディカルデバイス事業)、TOWATEC(半導体製造装置事業)、TOWAレーザーフロント(レーザ加工装置事業)などです。

2025年4月にはマレーシアとインドに、同年8月には中国に新たな連結子会社および孫会社を設立し、グローバル展開を強化しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


TOWAは、半導体製造装置事業を中心にグローバルに展開する企業です。従業員の平均年齢や勤続年数から、一定の経験を積んだ人材が活躍している様子がうかがえます。同社グループは、社員を「財産」と捉え、人財育成や健康経営に力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が10年を超えており、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も30代後半であることから、経験豊富な人材が組織を支えていることがう察されます。

項目 数値
平均年間給与 7,386,835円
平均勤続年数 10.8年
平均年齢 39.2歳
単体従業員数 716人
連結従業員数 2,211人
単体のグループ内比率 32.4%


同社グループは、確定給付型と確定拠出型の両方の退職給付制度を採用しています。これらの制度は、同社および連結子会社の従業員に適用されます。

退職一時金制度があり、給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。確定給付制度における退職給付債務は28.4億円、年金資産は26.9億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


TOWAグループは、社員を企業価値向上の中心と捉え、公正で競争力のある報酬制度の構築を基本方針としています。職務遂行能力、役割期待、実績を総合的に評価し、市場水準も踏まえて給与や賞与を決定しています。高度専門人財の確保・育成・定着のため、継続的なベースアップを実施しており、大卒初任給は2023年度比で124%となっています。

同社は「社員=財産」という考えのもと、社員一人ひとりの健康と働きがいを第一に、人財育成や健康経営を推進しています。企業理念の継承と技術の伝承を目的とした「TOWAアカデミー」を中核に、事業環境の変化に対応できる専門性と実行力を備えた人財の育成に取り組んでいます。将来のリーダー人財の計画的な育成や、DX・AIの活用による生産性向上も図っています。

また、「健(すこやか)漲(みなぎ)りて業(なりわい)壮(さかん)なり」を社内環境整備方針として掲げ、社員全員の健康維持・増進、笑顔あふれる職場環境作りに取り組んでいます。多様な人財が能力を十分に発揮できるよう、働き方や職場環境の整備を進め、社員の自律的な成長とエンゲージメント向上を促進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男女の賃金の額の差異は、日本企業における勤続年数の長い社員の給与が高くなることによる影響と、その年代における男性比率の高さによる影響と考えています。

指標 数値
女性管理職比率 4.4%
男性労働者の育児休業取得率 94.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 75.8%
労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) 79.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期労働者) 30.9%

人財育成と多様な人財の活躍促進


目標及び実績は提出会社のみ記載しております。

指標 数値
中途採用者管理職比率 38.5%
外国人管理職比率 4.4%
女性管理職比率 4.4%

健康経営と労働安全衛生の推進


目標及び実績は提出会社のみ記載しております。

指標 数値
健康診断受診率 100.0%
BMI(18.5〜25未満) 65.6%
喫煙率 20.3%
ストレスチェック受診率 99.5%
総合健康リスク 91
いきいき度 105

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


TOWAは、半導体製造装置を主力事業とし、メディカルデバイスやレーザ加工装置も手掛ける企業グループです。同社グループは、主に半導体製造用精密金型、半導体製造装置、メディカルデバイス、レーザ加工装置の製造販売と製品のアフターサービスを展開しています。

収益はこれら製品の販売とサービス提供から得ており、特に半導体製造装置事業が中心となっています。世界経済の不確実性や半導体業界の動向が、同社グループの業績に影響を与える傾向があります。地域別売上高を見ると、中国やその他アジア地域からの収益が多く、海外市場への依存度が高い傾向にあります。

半導体製造装置事業

半導体製造用精密金型、モールディング装置、シンギュレーション装置などの製造販売とアフターサービスを行っています。収益は、これらの半導体製造関連製品の提供とサービスから得ています。

メディカルデバイス事業

医療機器等の製造販売を行っています。収益は、医療機器の販売から得ています。

レーザ加工装置事業

レーザ加工装置の製造販売とアフターサービスを行っています。収益は、レーザ加工装置の提供とサービスから得ています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
半導体製造装置事業 490億円 499億円
メディカルデバイス事業 22.6億円 24.9億円
レーザ加工装置事業 22.6億円 20.1億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5年間で増加傾向を示しています。しかし、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の期において減少に転じています。

これは、売上高の増加があったものの、製品ミックスの変動や初回納入に伴う一時的な追加コスト、製造原価に含まれる開発費の増加などが影響しているためです。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 507億円 538億円 505億円 535億円 544億円
経常利益 117億円 102億円 90.8億円 94.0億円 69.5億円
経常利益率 23.1% 19.0% 18.0% 17.6% 12.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 81.3億円 73.5億円 64.4億円 81.2億円 45.9億円
1株当たり当期純利益(円) 108.36 97.90 85.90 108.28 61.22

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期と比較して減少しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から減少する結果となりました。これらの指標の変動は、組織全体の生産性や収益体質に影響を与える可能性があります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 25.5百万円 24.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 4.2百万円 3.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、本業で安定した資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている段階を示しています。これにより、事業の成長性と安定性の両面から、現在の経営状況を把握することができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって安定しています。これは、事業環境の変化に対する耐性が高く、長期的な視点での事業継続性を示しています。また、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 614億円 706億円
自己資本比率 73.8% 66.4%
ROE(自己資本利益率) 13.6% 7.0%
現金及び預金 213億円 284億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定した資金を生み出している一方で、将来に向けた積極的な投資を行っている状況を示しています。当期における営業活動によるキャッシュフローはプラスであり、事業活動を通じて着実に資金を創出していることがわかります。しかし、投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、設備投資などに資金を投じていることがうかがえます。その結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている成長投資フェーズにあると言えます。財務活動によるキャッシュフローはプラスとなっており、資金調達も行っている状況です。このような資金の流れは、同社グループが事業拡大と成長戦略を推進していることを示しており、将来的な雇用安定性や給与水準の向上につながる可能性があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 103.7億円 41.2億円
投資CF △47.6億円 △55.3億円
財務CF △51.3億円 64.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 56.1億円 △14.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループが展開する半導体製造装置事業は、スマートフォンや自動車などの最終製品需要、半導体の需給バランス、景気動向に大きく影響を受けます。世界的な金融危機や経済混乱が発生した場合、半導体メーカーの設備投資が急減し、同社グループの受注高や売上高が減少する可能性があります。

また、半導体製造装置事業は国内外で厳しい競合状態にあり、今後、製品価格の低下が進むと予想されています。極端な競合状況や急激な製品市場価格の低下は、同社グループの収益確保に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、競争の激しい半導体業界において成長を続けるため、高度な専門技術を持つエンジニアや優れたマネジメント能力を持つ人材の確保と育成が不可欠であると考えています。しかし、有能な人材を常に確保できる保証はなく、採用や育成が計画通りに進まない場合、将来的な競争力の低下や事業活動の制限につながるリスクがあります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


TOWAは、創業以来の技術追求を核に、市場ニーズを先取りするソリューション創造と企業価値向上を目指しています。地球環境保全にも貢献しながら、持続可能な社会の実現を目指す企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


TOWAグループは、「技術水準向上へのあくなき追求」を永遠のテーマとし、産業社会が最も求める技術開発を根幹に、新製品・新商品の創成を通じて産業の発展に貢献するという経営理念を掲げています。市場ニーズを先取りする世界最先端ソリューションの創造と企業価値の向上を目指しています。2022年3月には長期ビジョン「TOWAビジョン2032」を発表し、「変革で世界の頂へ」をテーマに掲げています。パッケージングプロセス提案により顧客価値を創出し続ける世界のリーディングカンパニーとなること、そしてTOWAの技術でサステナブルな社会を実現する会社となることを「ありたい姿」としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営理念を活動の根幹とし、QCDS(品質・原価・納期・サービス)の最適化、安全、法令順守、そして顧客満足(CS)を徹底的に追求する企業風土です。「地球環境の保全」を重要課題と認識し、事業活動を通じて環境に配慮した技術開発により、地球環境負荷軽減に貢献しています。第二次中期経営計画では「TOWA イズムで次世代をリードする人財を創出」をテーマに掲げ、人財への積極的な投資を行っています。基本方針として、パラダイムシフトによる製品・サービスの付加価値向上、DXとAI活用によるスピード経営、コアコンピタンス(他社に真似できない核となる能力)を活用した新市場創出を重視しています。また、多様性に富んだ挑戦思考を持つ次世代リーダーの育成、サステナビリティへの積極的な取り組みによる社会貢献と企業価値の向上も基本方針としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、長期ビジョン「TOWAビジョン2032」において、企業文化の伝承と多様な価値観を尊重し、笑顔で働ける会社となることを目指しています。第二次中期経営計画では「TOWA イズムで次世代をリードする人財を創出」をテーマとし、人財育成を重点課題としています。具体的には、企業理念と技術の伝承を「TOWAアカデミー」で進め、未来を担うリーダーの創出、DX・AIを活用した人的資本の強化、多様な人財が活躍できる環境の構築に取り組んでいます。また、サステナビリティへの積極的な取り組みを通じて社会貢献と企業価値の向上を図り、気候変動関連リスクへの対応やCO2排出量削減目標の設定も重要なテーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


TOWAは、グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、コーポレート・ガバナンス体制の充実を図っています。経営の透明性、客観性の確保、環境変化への迅速な対応、株主重視の公正な経営を徹底する方針です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


TOWAの筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行であり、機関投資家が上位に名を連ねています。株式会社ケイビー恒産も主要な株主の一つです。安定した資本構成を形成していることがうかがえます。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行 11.78%
ケイビー恒産 7.59%
日本カストディ銀行 5.36%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


TOWAの役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役会長は岡田博和氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
岡田 博和 代表取締役会長 1979年4月同社入社、2012年4月同社代表取締役社長を経て、2025年4月より現職。
三浦 宗男 取締役 社長執行役員 営業本部長 1990年10月同社入社、営業本部長、執行役員を経て、2025年4月より現職。
柴原 信隆 取締役 常務執行役員 管理本部長 1987年4月同社入社、TOWA半導体設備(蘇州)有限公司総経理、経営企画本部長を経て、2025年7月より現職。
西村 一洋 取締役 上席執行役員 生産本部長 兼 ツール事業本部長 1984年6月同社入社、TOWA半導体設備(蘇州)有限公司総経理、モールド事業部長を経て、2026年4月より現職。
中西 和彦 取締役 執行役員 経営企画本部長 兼 秘書室長 兼 サステナビリティ推進室長 1986年4月京都銀行入行、2018年8月同社入社、執行役員を経て、2026年4月より現職。


社外取締役は、矢野輝弘氏(元阪神タイガース一軍監督)、和氣大輔氏(和氣公認会計士事務所所長・監査等委員)、後藤美穂氏(後藤総合法律事務所弁護士・監査等委員)、田中素子氏(田中公認会計士事務所所長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、独立社外取締役が取締役会の過半数を占める監査等委員会を通じて、経営の監督機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


TOWAの役員報酬は、固定報酬、業績連動報酬、非金銭報酬(譲渡制限付株式報酬)で構成されています。企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的とした報酬体系です。報酬の決定は、代表取締役会長が作成した案を指名・報酬委員会に諮問し、取締役会で決定するプロセスです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 2.8億円 46.1百万円
監査等委員(社外除く) 1名 12百万円 12.2百万円
社外役員 4名 28百万円 7.0百万円


なお、役員退職慰労金制度は2006年3月に廃止されています。また、業績連動報酬の指標は売上高及び営業利益であり、当事業年度の実績は売上高543億65百万円、営業利益69億17百万円となっています。非金銭報酬は譲渡制限付株式報酬です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。