【平均年収685万円】エヌエフホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収685万円】エヌエフホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

エヌエフホールディングスは、エヌエフ回路設計ブロック、NFテクノコマースなどを傘下に持つ持株会社です。グループ全体で計測制御デバイスや電源パワー制御、環境エネルギー関連機器の開発・製造・販売を展開しています。直近期は増収増益となり、収益体質強化の取り組みが実を結んでいます。


目次

※本記事は、株式会社エヌエフホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


エヌエフホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は31名、グループ連結従業員数は283名です。

同社グループは、計測制御デバイス、電源パワー制御、環境エネルギー関連の機器等の開発、製造、販売、および校正・修理サービスを展開しています。連結子会社6社を中心に事業を推進しています。

主な国内グループ会社は、エヌエフ回路設計ブロック、NFブロッサムテクノロジーズ、NFテクノコマース、NFカストマサービス、NFデバイステクノロジーなどです。

なお、2026年3月31日付で、家庭用蓄電システム事業を展開していた株式会社NFブロッサムテクノロジーズを解散し、産業用蓄電システム市場や再生可能エネルギー活用市場への事業再編を加速しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


エヌエフホールディングスは、持株会社としてグループ全体の経営戦略を統括しています。同社グループは、創業以来培ってきた技術力を活かし、科学技術の発展を支える計測機器や電源装置などの開発に取り組んでいます。人材を重要な価値創造の源泉と位置づけ、多様な人材の確保と育成、働きやすい環境整備に注力しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


エヌエフホールディングス単体では、従業員の平均年齢は44.9歳、平均勤続年数は6.6年となっています。これは、特定の専門分野における経験を持つ人材が在籍している傾向を示していると考えられます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 6,846,355円
平均勤続年数 6.6年
平均年齢 44.9歳
単体従業員数 31人
連結従業員数 283人
単体のグループ内比率 11.0%


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。これらの制度は、同社および一部の連結子会社に適用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
確定給付制度における退職給付債務は1.8億円、年金資産は68百万円となっています。また、確定拠出制度への要拠出額は90百万円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「人間尊重」と「多様性の尊重」を基盤とし、人材を技術競争力と企業価値創造の源泉と位置付けています。計測・制御技術を核とした既存事業の強化と新規事業創出を担える人材の育成を通じて、人的資本の強化を図ることを基本方針としています。

報酬制度は、持続的成長と中長期的な企業価値向上への貢献を目的としており、従業員の年度目標管理と成果・貢献の評価を適切に反映する仕組みです。報酬は固定報酬(月額報酬)と業績を反映する賞与で構成され、役位、職責、個人評価、従業員給与水準などを総合的に勘案して決定されます。

人材戦略では、女性や外国籍人材の採用・登用を推進し、多様な価値観を持つ人材が活躍できる組織づくりを進めています。人材育成においては、新卒・中途入社者向けの基本的な研修に加え、技術やノウハウの発表会、大学教授による講演会などを定期的に開催し、従業員の自律的な成長を支援しています。

2026年度からは、探求力と研究型開発力に優れた人材を「リサーチエンジニア」として認定する制度を導入し、先端技術分野での能力開発を一層推進しています。また、従業員が仕事と育児・介護を両立できるよう、各種休業制度の周知徹底や利用促進、円滑な復帰をサポートする支援体制の充実化にも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは本記事では取得できていません。

多様性・登用


基準日は2026年3月31日です。

指標 数値
新卒及び中途採用応募者に占める女性の割合 18.5%

育児・介護支援


基準日は2026年3月31日です。

指標 数値
育児・介護休業中及び復職者の面談実施率 100.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


エヌエフホールディングスは、計測制御デバイス、電源パワー制御、環境エネルギー関連機器の開発・製造・販売を主軸とする持株会社です。同社グループは、多岐にわたる技術を活かし、幅広い産業分野に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、計測制御デバイス関連、電源パワー制御関連、環境エネルギー関連の機器等の開発、製造、販売、およびこれらに付帯する校正・修理サービスを主な事業としています。収益は、これらの製品販売とサービス提供から得られています。

近年は、原材料価格上昇への対応や製品価格の改定を進め、安定供給維持のための調達・生産能力強靭化、業務効率向上に取り組むことで収益体質の強化に努めています。また、大電力変換技術を活かした産業用蓄電システム等の体制強化に注力しています。中期的には、ライフサイエンス関連での医用計測への領域拡大、量子コンピュータ関連での海外知名度向上、宇宙航空関連や水素関連における新市場・新事業の開拓強化にも取り組んでいます。

製品及びサービスごとの売上高を見ると、電源パワー制御関連分野が最も大きく、次いで計測制御デバイス関連分野、環境エネルギー関連分野が続きます。校正・修理分野は最も小さい規模となっています。当連結会計年度では、計測制御デバイス関連、電源パワー制御関連、校正・修理分野で売上高が増加しましたが、環境エネルギー関連分野では減少しました。これは、家庭用蓄電システム商品の事業整理によるものです。

主要な顧客として、伊藤忠商事株式会社と日本電計株式会社への売上高が一定の割合を占めています。また、同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、国内市場が中心となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、当連結会計年度において売上高が前期からわずかに増加しました。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、前期と比較して大きく増加しています。

特に営業利益率は、過去3年間で改善傾向にあり、当連結会計年度には10%を上回る結果となりました。これは、グループ事業の収益体質強化への継続的な取り組みが効果を上げていることを示しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 101億円 96.4億円 94.0億円 90.8億円 91.4億円
経常利益 10.6億円 6.2億円 4.8億円 5.9億円 9.7億円
経常利益率 10.4% 6.5% 5.2% 6.5% 10.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 6.2億円 4.6億円 3.2億円 4.5億円 6.5億円
1株当たり当期純利益(円) 87.69 65.12 46.14 64.21 92.27

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、当連結会計年度において前期から増加しました。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループが収益体質の強化と業務効率の向上に継続的に取り組んでいることを示唆しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 31.0百万円 32.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.9百万円 3.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社エヌエフホールディングスは、堅実な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。これにより、事業活動に必要な資金を確保し、持続的な成長に向けた経営を行っていることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な現金及び預金によって強固な状態を示しています。自己資本比率はプライム市場平均と比較して高い水準にあり、不測の事態にも耐えうる安定性があると言えます。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水推移となっていますが、手元資金の厚みは事業継続の安定性につながる要素です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 137億円 140億円
自己資本比率 72.5% 78.9%
ROE(自己資本利益率) 3.6% 5.1%
現金及び預金 54.5億円 50.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業の営業活動で安定的に資金を創出していることを示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益や棚卸資産の減少などにより増加しました。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の減少などにより収入となりましたが、有形・無形固定資産の取得による支出も行われています。

財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や配当金の支払いにより支出となっています。営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローはプラスであり、事業活動で得た資金を自由に使える状態にあることを示しています。このキャッシュフローの状況は、同社グループが安定した資金繰りを維持し、事業継続の基盤が盤石であることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 3.4億円 14.9億円
投資CF 12.8億円 3.7億円
財務CF △7.4億円 △13.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 16.2億円 18.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、属する業界での価格競争の激化や、技術領域における競争力の維持・発展が重要なリスクとして認識しています。継続的なコストダウンや新製品開発が競争力を保つ上で必要であると示されています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、開発・生産・販売、マネジメント分野における優秀な人材の確保が将来発展に大きく依存していると認識しています。優秀な人材確保に向けた競争が激しい中で、この競争に劣後する場合には事業に悪影響を及ぼす可能性があると示されています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


エヌエフホールディングスは、計測・制御技術を核に社会貢献を目指し、多様な人材が活躍できる環境を重視する企業です。俊敏な意思決定と強靭なガバナンス体制のもと、持続的な成長と新たな価値創造に取り組んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


エヌエフホールディングスは、「人々に共感を持たれる新しい価値を創造し提供することにより、社会からその存在を認められ期待される“計測・制御のリーディングカンパニー”」をVISIONとして掲げています。同社グループは、特色ある製品を通じてエレクトロニクス産業の発展と社会貢献を目標に経営を行っています。創業以来培ってきた独創技術を核に、科学技術や産業発展に貢献し、「市場から期待される企業」となることを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


エヌエフホールディングスは、グループ共通の企業理念、経営理念、行動規範を全役員・全従業員と共有しています。特に「人間尊重」と「多様性の尊重」を重要な価値として掲げ、その具体化に取り組んでいます。同社グループは、比較的小規模な組織の強みである「俊敏性」をベースに、スピーディな意思決定と執行能力を確保しています。コンプライアンスを重視し、グループとしての強靭さを発揮できるガバナンス構築を基本としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


エヌエフホールディングスは、既存4分野事業の強靭化と中長期の成長に向けた新事業の育成を含む事業再編を加速し、事業成長を目指しています。開発面では、重点テーマの絞り込みによる選択と集中を進め、足元の事業分野における開発力強化を図っています。新市場では水素関連事業などの再生エネルギー活用市場への展開に注力し、産業用蓄電システムでの橋頭保構築に取り組んでいます。

また、同社グループは人的資本を「人財」と認識し、その価値の最大化に取り組んでいます。特に、人材の多様性の確保、人材育成、働きやすい職場環境の整備を重要な課題と位置付けています。女性の採用・定着推進や、育児・介護に従事する従業員が能力を発揮できる環境整備にも注力しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社エヌエフホールディングスは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が経営の監督機能を担っています。取締役会は経営の重要事項を決定し、グループ全体の業務執行を監督する役割を果たしています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、筆頭株主はエヌエフHD取引先持株会であり、取引先との関係性が資本面でも示されています。また、東京中小企業投資育成株式会社のような機関投資家や、代表取締役会長である高橋常夫氏も上位株主として名を連ねています。エヌエフHD社員持株会も上位に位置しており、従業員による株式保有も特徴の一つです。

株主名 持株比率
エヌエフHD取引先持株会 11.11%
東京中小企業投資育成 4.23%
高橋 常夫 2.82%
田村 哲夫 2.19%
ハンテツ 1.72%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は吉沢直樹氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
吉沢 直樹 代表取締役社長 2016年4月みずほ銀行グローバル人事業務部担当次長、2018年4月同社グループ事業管理本部本部長付、2024年5月代表取締役社長より現職。
高橋 常夫 代表取締役会長 1992年8月㈱本田技術研究所エグゼクティブ・チーフエンジニア、2004年7月同社代表取締役社長、2018年6月代表取締役会長より現職。
大滝 正彦 取締役 2004年6月㈱東京三菱銀行業務監査室監査主任、2007年4月同社執行役員総務法規部長、2019年11月取締役より現職。
長谷川 和宏 取締役 2009年7月日本ビクター㈱横須賀事業所所長、2013年5月エヌエフエンジニアリング㈱代表取締役社長、2018年6月取締役より現職。
木村 学 取締役 2019年2月㈱三菱UFJ銀行マーケティング事業開発部在籍、2021年6月同社経営業務本部長付、2025年6月同社取締役より現職。


社外取締役は、釜道紀浩氏(東京電機大学未来科学部教授)、豊玉英樹氏(国立研究開発法人科学技術振興機構開発主監)です。

同社は監査役会設置会社であり、業務執行取締役と独立した立場の社外取締役が取締役会で業務執行の決定と監督を行います。また、監査役が公正な立場から取締役の職務執行を監督し、経営の効率性と公正性を確保する体制となっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、月例の固定金銭報酬である月度報酬と年一回の金銭報酬である賞与から構成されています。月度報酬は役位や職責、従業員給与水準等を総合的に勘案し、客観的な能力評価に基づいて決定されます。賞与は役位や職責、従業員年収水準等を考慮し、客観的な貢献度評価に基づいて決定される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.3億円 26.4百万円
社外役員 5名 26百万円 5.2百万円


上記のほか、社外役員が同社子会社から受けた役員としての報酬等の総額は3,600千円です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。