【平均年収513万円】朝日ネット 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収513万円】朝日ネット 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

朝日ネットは、個人および法人向けにインターネット接続サービスと関連サービスを提供し、クラウド型教育支援サービス「manaba」の開発からサポートまでを一貫して手掛けています。直近の業績は増収減益となりましたが、インターネット接続サービスが売上高を牽引しました。


目次

※本記事は、株式会社朝日ネット の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


朝日ネットは、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)事業を展開しており、個人および法人向けにインターネット接続サービスとインターネット関連サービスを提供しています。特に、クラウド型教育支援サービス「manaba」の開発・販売・サポートも行っています。

単体従業員数は220名です。セグメントはISP事業の単一で報告されています。

同社は、個人および法人向けのインターネット接続サービスとインターネット関連サービスを自社で提供しています。特に、クラウド型教育支援サービス「manaba」の開発からサポートまでを一貫して手掛けています。

2026年1月31日をもってADSL接続サービスの提供を終了しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


朝日ネットは、情報技術を活用して社会の発展に貢献するという企業理念のもと、人々の生活や事業活動を支えるインフラ事業を展開しています。従業員一人ひとりが「長く・安心して働き続けられる」環境と、「常に向上心を持って、仕事に取り組める」環境の提供を目指しています。ダイバーシティ・ワークライフバランスの推進にも力を入れ、従業員満足度の向上に取り組む姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員が長く安心して働き続けられる環境を提供することを重視しており、平均勤続年数や平均年齢から、一定の定着感がある組織であることがうかがえます。多様な価値観を尊重し、能力を発揮できる職場環境の整備に努めています。

項目 数値
平均年間給与 5,128,000円
平均勤続年数 9.8年
平均年齢 40.4歳
単体従業員数 220人
連結従業員数 -
単体のグループ内比率 -


同社では確定拠出型の退職給付制度を導入しています。これは会社が拠出した資金を従業員が自ら運用する制度です。適用範囲は国内グループ会社です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、「ISP」「VNE」「manaba」の各事業を通じて、日本の教育や法人の情報インフラを支える社会的使命に誇りを持ち、組織全体の標準スキルを底上げすることで組織の総和を最大化することを目指しています。ストックビジネスの安定性に甘んじることなく、時代の変化に合わせて自らの能力を向上し続け、イノベーションを起こすことのできる人材を理想としています。採用においては、安定した経営基盤の上で日本の情報インフラを支えることに価値を感じるポテンシャル層を主軸に確保し、入社から一貫した組織主体の育成を通じて、従業員と長期的な関係性を築くことを基本方針としています。

従業員の給与等の額及び内容の決定については、企業価値の持続的向上と優秀な人材の確保・定着を目的とし、公正かつ透明な手続により決定することを基本方針としています。給与体系は、職務の性質に基づき「年俸制」と「月給制」に区分されています。月給制の基本給は、本人の職務内容、能力、職責、期待業績等を考慮して決定され、毎年6月に見直されます。年俸制社員の年俸額は、期初に設定した業務目標に対する「アウトプット(成果)」と「プロセス」を評価するMBO評価(目標管理評価)と、行動指針の体現度を評価するValue評価(行動指針評価)の2つの評価軸に基づいて決定されます。

執行役員に対しては、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブ付与と一層の価値共有を目的として、譲渡期限付株式報酬制度を導入しています。福利厚生や諸手当として、通勤手当、住宅等手当、書籍購入費用等が就業規則等に基づき支給されます。報酬水準は、優秀な人材の確保・保持のため、客観的な市場データに基づいた競争力のある水準設定に努めており、7つの報酬グレードを設定しています。評価体制は、直属の上司による一次評価と、人事部門、社内取締役、全部門の執行役員及び部長で構成される評価委員会による二次評価を経て、公平性が担保されています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。労働者の賃金は性別に関係なく同一の基準を適用しており、男女の賃金の額の差異は、男性の管理職比率が高いことによるものと考えています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 5.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 65.8%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 64.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 154.2%

多様性・登用

指標 数値
女性社員比率 48.3%
新卒採用における女性割合 27.3%

健康・安全

指標 数値
一月当たりの労働者の平均残業時間 16.3時間

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
有給休暇の取得率 81.4%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


朝日ネットは、インターネット接続サービスとインターネット関連サービスを主軸に事業を展開しています。個人や法人向けに安定したインターネット環境と付加価値サービスを提供し、収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社はISP(インターネット・サービス・プロバイダ)事業を単一セグメントとして報告しています。主な事業内容は、インターネット接続サービスとインターネット関連サービスです。

インターネット接続サービスでは、顧客にインターネット接続環境を提供しています。具体的には、自社で構築・運用するバックボーン回線と、提携電気通信事業者のアクセス回線を組み合わせ、高品質な通信環境を維持しています。主なサービスとして、ISP「ASAHIネット」や、VNO事業者向けにIPv6インターネット接続を卸提供するVNE「v6 コネクト」があります。収益は、主にインターネット接続サービスの月額利用料や、VNO事業者が利用したトラフィックに応じた従量課金から得ています。

インターネット関連サービスでは、インターネット接続サービスに加えて、ホームページサービス、独自ドメインサービス、メールサービス、セキュリティサービスなどの接続付加価値サービスを提供しています。また、クラウド型教育支援サービス「manaba」の開発、販売、サポートも行っています。このサービスは、LMS(ラーニング・マネジメント・システム)としての役割に加え、既存の学内システムや外部教材とも連携し、教育支援ソリューションを広範囲に提供しています。収益は、これらの付加価値サービスや教育支援サービスの利用料から得ています。

同社は本邦以外の外部顧客への売上高がないため、海外での事業展開は行っていません。事業の大部分はインターネット接続サービスが占めており、特に「ASAHIネット」と「v6 コネクト」が収益の主要な柱となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高が増加した一方で、営業利益、経常利益、当期純利益は減少する結果となりました。インターネット接続サービスが売上高を牽引しましたが、売上原価や販売費及び一般管理費の増加が利益を押し下げる要因となりました。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社は、本業で安定した資金を生み出しつつ、将来の成長に向けた積極的な投資を行っている状況です。強固な財務基盤を維持しながら、事業拡大への意欲を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の自己資本比率はプライム市場平均と比較して非常に高い水準にあり、強固な財務基盤を構築しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も確保されており、安定した事業運営が期待できる財務状態です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 131.0億円 131.1億円
自己資本比率 88.6% 90.3%
ROE(自己資本利益率) 13.7% 9.9%
現金及び現金同等物 41.6億円 24.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


本業の稼ぎを示す営業キャッシュフローは19.1億円のプラスとなっています。一方で、有形固定資産の取得に8.9億円、無形固定資産の取得に18.5億円を支出したことにより、投資キャッシュフローは△22.4億円のマイナスです。その結果、フリーキャッシュフローは△3.3億円のマイナスとなりました。

財務キャッシュフローは、自己株式の取得に7.0億円、配当金の支払いに6.6億円を支出したことにより、△13.6億円のマイナスとなっています。これらの資金の流れは、同社が本業で得た資金を上回る規模で将来に向けた積極的な投資を行いつつ、株主還元も実施している状況を示しています。積極的な投資は将来の成長を見据えたものであり、事業拡大への意欲がうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 24.6億円 19.1億円
投資CF △5.6億円 △22.4億円
財務CF △12.5億円 △13.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 19.0億円 △3.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

FTTH市場の成熟に伴う契約数の伸び率低下の可能性や、大手通信キャリアなど競合他社との競争激化のリスクが挙げられています。また、インターネット接続サービスが売上高全体に占める割合が高い収益構造もリスク要因として認識されています。

③ 人材・組織に関するリスク

高い技術力を持つ技術要員をはじめ、各部門において多様な能力を持つ優秀な人材を確保し続ける必要があると認識されています。必要な人材を十分に採用及び育成できなかった場合、将来の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


朝日ネットは、「交流と創造」という企業理念のもと、情報技術を活用して社会の発展に貢献することを使命としています。社会基盤としてのインターネット接続サービスと教育支援サービスを通じて、人々の生活や事業活動を支えるインフラの提供を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社の経営の基本方針は、社会基盤として重要な役割を担う先進的で高品質なインターネット接続サービスを、適切な価格で安定的に提供することです。具体的には、「接続料金」「回線の安定性」「回線の速度」「サポート」といった基本的な価値の向上を重視しています。

また、教育支援サービス「manaba」では、IT技術の活用によって教育の質を高めるインフラとしての価値向上に努めています。顧客が求める通信品質を維持しながらオペレーションの更なる向上を図り、顧客の利便性を高めていくことを重要課題としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は「交流と創造」という企業理念のもと、情報技術を活用して人と人との交流の価値を高め、社会の発展に貢献することを使命としています。人々の生活や事業活動を支えるインフラ事業の担い手として、常に社会にとっての善とは何かを考えながら事業を展開しています。

持続可能な企業価値の向上および持続可能な社会の発展に貢献することを目指しています。人材育成と社内環境整備においては、性別、国籍、障がいの有無などに関わらず、すべての従業員の価値観が尊重され、能力を発揮できる職場環境を提供しています。従業員が長く安心して働き続けられ、常に向上心を持って仕事に取り組める環境を提供し、ダイバーシティ・ワークライフバランスの推進、労働安全衛生・人権尊重の推進、従業員満足度の向上に取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、お客様に満足いただける品質のサービス維持と通信費の抑制を重要な課題としています。トラフィックが増加する中でも高い品質を維持し続け、顧客満足度の維持・向上に努めることを目指しています。

また、質の高い会員サービスと安定した接続環境を提供することで、信頼できるブランドを構築し、顧客満足度の維持・向上を図っています。情報セキュリティへの取り組みも重視しており、ISMSの国際規格ISO/IEC27001:2022の取得やプライバシーマークの取得を通じて、情報資産の適切な管理・運用と社内での継続的な取り組みを推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


朝日ネットの取締役会は社外取締役を含む構成で、経営の監督と執行の分離を図る執行役員制度を導入しています。これにより、迅速な意思決定と業務執行の責任明確化を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


朝日ネットの筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、機関投資家が上位に名を連ねています。また、事業会社である朝日新聞社や投資事業有限責任組合も主要な株主として同社を支えています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 9.95%
朝日新聞社 8.56%
光通信KK投資事業有限責任組合 7.74%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性6名・女性2名)で構成され、女性役員比率は25.0%です。代表取締役社長執行役員は小松大氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
小松 大 代表取締役 社長執行役員 2009年2月同社入社、2024年6月同社取締役上席執行役員、2026年4月同社代表取締役社長執行役員より現職。
土方 次郎 取締役 1998年10月エースネット(2001年1月同社と合併)取締役、2013年5月同社代表取締役社長、2026年4月同社取締役より現職。
溝上 聡司 取締役 上席執行役員 1996年7月アトソン(現在の同社)入社、2006年6月同社取締役、2022年6月同社取締役上席執行役員より現職。


社外取締役は、井上福造氏(東日本電信電話代表取締役社長社長執行役員)、八尾紀子氏(TMI総合法律事務所パートナー)、樋口一磨氏(弁護士法人樋口国際法律事務所代表弁護士)、宮石知子氏(公認会計士宮石知子事務所代表)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が取締役会の過半数を占めることで、経営の透明性と監督機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬は、固定報酬としての基本報酬と譲渡制限付株式による株式報酬で構成されています。業績連動報酬は採用していません。監査等委員である取締役の報酬は、株主総会で決議された範囲内で監査等委員である取締役の協議により決定されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 1.5億円 29.4百万円
社外取締役 2名 10百万円 5.0百万円
監査等委員(社外除く) 4名 28百万円 7.0百万円
社外役員 5名 24百万円 4.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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