【平均年収658万円】未来工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収658万円】未来工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

未来工業は、電気設備資材や配線器具の製造販売をグループ各社とともに幅広い分野で展開しています。直近の業績は増収減益となりました。


目次

※本記事は、未来工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年3月21日 ~ 2026年3月20日、2026年6月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


未来工業は、電材及び管材事業、配線器具事業、その他の事業を展開しています。同社グループは、主に電気設備資材や配線器具の製造販売を手がけ、幅広い分野で事業を展開しています。

単体従業員数は845名、連結従業員数は1,295名です。セグメントは電材及び管材、配線器具、その他の3つです。

主な国内グループ会社は、神保電器(配線器具)、未来精工、未来運輸(その他(運送))、未来技研(その他(建設))、未来化成(その他(樹脂原材料))などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


未来工業は、電材及び管材の製造・販売を主たる事業とする企業です。同社グループは、社員の自主性と創造性を重視し、長期的な視点で人材育成と働きやすい環境づくりに取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の平均年齢が高く、平均勤続年数も長いため、人材が定着しやすい傾向にあると考えられます。これは、長期的なキャリア形成を検討する上で注目すべき点です。

項目 数値
平均年間給与 6,577,764円
平均勤続年数 23年7ヶ月
平均年齢 47歳4ヶ月
単体従業員数 845人
連結従業員数 1,295人
単体のグループ内比率 65.3%


同社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付制度と、会社が拠出した資金を従業員が運用する確定拠出制度を採用しています。適用範囲は国内の従業員です。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、確定給付制度における退職給付債務は49.7億円、年金資産は68.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「常に考える」を企業理念とし、「絶え間ない新製品の開発」「ユーザーに対する迅速な対応」「社員の自主性及び創造性の重視」「地域社会への貢献」を通じて各事業の拡大を目指しています。この経営方針に沿って、製品価値の最大化、ユーザーへの迅速な対応、地域社会への貢献、そして自主性及び創造性に富んだ人材の育成を人的資本に関する戦略としています。特に、社員の自主性及び創造性を培うことが、他の人材育成の基礎となる最重要戦略と位置づけられています。

社員のエンゲージメントの高さと私生活の充実が、仕事に対する高いモチベーションの原動力になると捉え、人材の多様性確保も組織全体の自主性及び創造性向上に繋がる重要な要素と考えています。社員が仕事を通じて人間性あふれる社会人となることを実践できるよう、自律や挑戦を支援し、一人ひとりが個性や能力を発揮できる社内環境づくりに取り組んでいます。具体的には、総合企画部が年1回階層別研修を企画・実施し、社員のスキル・知識の底上げと次代を担う人材の育成に注力しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者)は、対象となる労働者がいないため開示されていません。また、労働者の男女の賃金の差異について賃金制度・体系において性別による差異はありません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 2.4%
男性労働者の育児休業取得率 50.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 85.4%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 85.4%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 神保電器株式会社

労働者の男女の賃金の差異について賃金制度・体系において性別による差異はありません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 6.8%
男性労働者の育児休業取得率 66.6%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 61.1%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 63.2%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 58.7%

多様性・登用

指標 数値
管理職に占める女性の割合 5.4%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
社員の離職率(定年退職者を除く) 2.0%
平均年間休日数(有給休暇を除く) 137日

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


未来工業は、電材及び管材事業、配線器具事業、その他の事業を展開している同社グループです。建築業界のニーズに応える製品開発と営業活動を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に電材及び管材、配線器具の製造販売を核として事業を展開しています。建築工事現場での作業省力化に貢献する製品や、デザイン性を重視した配線器具など、多岐にわたる製品を提供しています。

収益は、これらの製品の製造販売から得ています。住宅着工件数の変動や原材料価格の動向が、同社グループの事業に影響を与える要因となっています。

電材及び管材

電材及び管材事業では、電線管類及び附属品、配線ボックス類、給水給湯用樹脂管類及び附属品などを製造販売しています。建築工事現場における技能労働者不足に対応するため、作業の省力化を目指した製品づくりを進めています。

収益は、施工性に優れた合成樹脂製可とう電線管「ミラフレキSS」や耐候性に優れた「ミラフレキMF」などの電線管類及び附属品、給水給湯用の樹脂管とその継手などの販売から得ています。直近では、電線管類及び附属品が増加した一方で、給水給湯用樹脂管とその継手が減少したことにより、売上高は前期に比べてわずかに減少しています。

配線器具

配線器具事業では、スイッチやコンセントなどを製造販売しています。電材ルートへの積極的な営業活動を通じて、市場での存在感を高めています。

収益は、デザインを一新した「J・ワイドスリムスクエア」などの配線器具の販売から得ています。直近では、これらの製品が堅調に推移し、価格改定の効果も浸透したことにより、売上高は前期に比べて増加しています。

その他の事業セグメント

その他の事業セグメントには、省力化機械及び樹脂成形用金型事業、電気通信事業、ケーブルテレビ事業などが含まれています。

収益は、電気通信の「ミライレンタルサーバ」などが堅調に推移する一方で、「省力化機械及び樹脂成形用金型」が減少した結果、売上高は前期に比べて減少しています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、国内市場が主要な収益源となっています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
電材及び管材 348億円 347億円
配線器具 73.3億円 80.4億円
その他の事業セグメント 30.0億円 29.0億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は継続的に増加し、過去最高の売上高を更新しています。一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、直近2期で減少傾向にあります。

これは、増収効果があったものの、原材料単価の上昇が収益を圧迫したことが主な要因となっています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 369億円 396億円 441億円 451億円 457億円
経常利益 39.5億円 41.5億円 74.8億円 70.7億円 69.0億円
経常利益率 10.7% 10.5% 17.0% 15.7% 15.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 25.3億円 27.4億円 51.2億円 48.3億円 47.0億円
1株当たり当期純利益(円) 147.32 159.40 304.53 299.64 290.73

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期からわずかに減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少しています。

これは、売上高が増加したものの、原材料単価の上昇などにより利益が圧迫されたことが影響していると考えられます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 35.5百万円 35.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 5.4百万円 5.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


未来工業グループは、安定した財務基盤を築きながら、事業の成長に向けた投資も継続している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


未来工業グループは、高い自己資本比率を維持しており、強固な財務体質であることが示されています。手元資金も増加傾向にあり、不況時への耐性も備えていると考えられます。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と比較して当期はやや下回っていますが、安定した事業運営が期待できるでしょう。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 534億円 563億円
自己資本比率 79.2% 80.7%
ROE(自己資本利益率) 9.4% 8.7%
現金及び預金 211億円 217億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当期の営業活動によるキャッシュフローはプラスであり、同社グループが本業で安定的に資金を生み出していることを示しています。投資活動によるキャッシュフローはマイナスですが、これは主に生産設備等の取得による支出が増加したことによるものです。財務活動によるキャッシュフローもマイナスとなっており、長期借入による収入の減少や長期借入金の返済による支出が影響しています。

結果として、本業で得た資金が投資を上回るフリーキャッシュフローはプラスを維持しており、事業活動に必要な資金を自己資金で賄いながら、将来に向けた投資も行っている状況です。このような資金の流れは、同社グループが安定した財務基盤を維持しつつ、事業の成長に向けた投資も継続していることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながる要素であると考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 75.3億円 70.8億円
投資CF △35.5億円 △41.5億円
財務CF △26.4億円 △27.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 39.9億円 29.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主たる事業は住宅建築業界に大きく依存しており、新設住宅着工状況の増減が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、プラスチック原材料の価格が想定以上に上昇し、製品販売価格に転嫁できなかった場合も、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


未来工業は、「常に考える」という企業理念のもと、ユーザーの使いやすさを追求した製品開発と、社員の自主性・創造性を重視する経営を創業以来続けている会社です。同社グループは、仕事を通じて人間性あふれる社会人となることを実践し、企業価値の最大化を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


未来工業グループは、「常に考える」を社業の企業理念としています。ユーザーにとって使いやすい製品を提供するため、絶え間ない新製品の開発やユーザーへの迅速な対応を重視しています。

また、社員の自主性及び創造性を尊重し、地域社会への貢献も経営の重要な柱としています。同社グループは、各グループ会社の基盤強化を図りながら、経営の効率化と独自性を生かした経営により、継続的な成長と収益の拡大、そして企業価値の最大化を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


未来工業グループでは、「常に考える」という企業理念の実践を通じて、各グループ役職員が人間性あふれる社会人となることを目指しています。個々の多様性を尊重し、働きやすい職場環境の形成に努めることが、同社グループの基本方針の一つです。

また、人材育成においては、「製品価値の最大化」「ユーザーに対する迅速な対応」「地域社会への貢献」「自主性及び創造性の重視」の4つの人材像を掲げています。特に「自主性及び創造性の重視」は、他の人材育成の基礎となる最重要戦略と位置づけられています。社員の自律や挑戦を支援し、個性や能力を発揮できる社内環境づくりに取り組むことで、社員エンゲージメントと仕事へのモチベーション向上を図っています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


未来工業は監査等委員会設置会社であり、取締役会、監査等委員会、会計監査人を設置しています。監査等委員である取締役が監査を行うことで、監査・監督の実効性を高め、ガバナンスの強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


未来工業の筆頭株主は未来A.K.O株式会社です。名古屋中小企業投資育成株式会社や日本マスタートラスト信託銀行(株式付与ESOP信託口)も上位株主として名を連ねています。

未来社員持株会や複数の個人株主も上位に位置しており、多様な株主によって支えられている構成となっています。

株主名 持株比率
未来A.K.O 13.84%
名古屋中小企業投資育成 8.68%
日本マスタートラスト信託銀行(株式付与ESOP信託口・75647口) 5.76%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


未来工業の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長は中島靖氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
中島 靖 代表取締役社長 1987年3月同社入社、経営企画部長、取締役経営企画部長、常務取締役を経て、2024年6月より代表取締役社長に現職。
川瀬 渉 常務取締役 兼 経理部長 1981年4月岐阜信用金庫入社、1987年10月同社入社、経理部長、取締役経理部長、常務取締役を経て、2023年9月より常務取締役兼経理部長に現職。
山田 雅裕 取締役相談役 1987年5月同社入社、取締役、代表取締役社長を経て、2024年6月より取締役相談役に現職。
山内 弘治 取締役 1985年3月同社入社、未来精工代表取締役、取締役、取締役営業部長を経て、2026年3月より取締役に現職。
後藤 茂之 取締役 製造部長 1987年3月同社入社、製造部長を経て、2018年6月より取締役製造部長に現職。
吉澤 信幸 取締役 総合企画部長 1987年3月同社入社、知財法務部長、総合企画部長を経て、2024年6月より取締役総合企画部長に現職。


社外取締役は、磯部隆英氏(元名古屋中小企業投資育成取締役業務第一部長・監査等委員長)、竹内裕美氏(弁護士法人鬼頭・竹内法律事務所パートナー・監査等委員)、増成邦彦氏(税理士法人おおがき会計社員税理士・監査等委員)、弓削幸恵氏(Yuge accounting Office代表・ミッドランド監査法人パートナー・監査等委員)です。

未来工業は監査等委員会設置会社です。監査等委員会は全員が独立性の高い社外取締役4名で構成されており、取締役の職務執行を監視・検証することで、経営の透明性と公正性を高めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


未来工業の役員報酬は、基本報酬(固定報酬と役員賞与)と株式報酬で構成されています。取締役(監査等委員を除く)の報酬は、独立社外取締役が過半数を占める人事委員会の助言を得て取締役会で決定されます。

株式報酬は株式交付信託制度を採用しており、退任時に当社株式が交付される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 2.0億円 34.0百万円
社外役員 4名 17百万円 4.2百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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