【平均年収684万円】イクヨ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収684万円】イクヨ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

イクヨは、自動車部品の製造・販売を主軸に、グループ各社とともにEV重機やWeb3・フィンテック関連など多角的に事業を展開しています。直近の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに大きく増加しました。


目次

※本記事は、株式会社イクヨ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


イクヨは、自動車部品の製造・販売を主軸に事業を展開しています。自動車内装・外装装備品からEV重機、建設機械、さらにはWeb3・フィンテック、自動運転・EV関連領域まで多角的に事業を手掛けています。

単体従業員数は160名、連結従業員数は337名です。セグメントは自動車部品、その他の2つです。

主な国内グループ会社は、タマダイ(自動車部品事業)、イクヨトレーディング(EV重機等輸出入販売業)などです。

イクヨは、2026年4月1日付で子会社のイクヨオートモーティブとの吸収分割により、純粋持株会社体制へ移行しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


イクヨは、自動車部品事業を主軸とする企業グループです。同社グループの給与水準や働き方については、安定した事業基盤のもと、従業員の成長と働きがいを重視する環境が特徴として挙げられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い傾向にあります。これは、長期的なキャリア形成を支援し、従業員が安心して働き続けられる職場環境が整っていることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 6,839,000円
平均勤続年数 16.8年
平均年齢 41.2歳
単体従業員数 160人
連結従業員数 337人
単体のグループ内比率 47.5%


同社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型および非積立型の確定給付制度を採用しています。確定給付型は、給与や勤務期間に応じて給付額が決まる制度です。

退職一時金制度があり、給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。

なお、確定給付制度における退職給付債務は7.1億円、年金資産は69百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


イクヨグループは、「企業の成長は人の成長によって支えられる」という基本的な認識のもと、人財の育成と職場環境の整備を経営の最重要課題の一つとして位置付けています。2026年3月に制定した新経営指針「Mission・Vision・Value(MVV)」を人財育成方針の根幹とし、グローバルで成果を出し続ける強固な実行力を持った企業体質の構築を目指しています。

具体的には、社員一人ひとりが主体的に考え、挑戦できる自律型人財の育成に注力しています。また、持株会社体制のもと、グループ全体のリソースを最大限に活用しながら次世代を担う経営層の育成を計画的に推進しています。国内拠点だけでなく、中国やインドネシアなどの海外生産拠点を含めたグローバル市場で成果を出し続けるため、異文化や変化に適応し、実行力をもってやり抜くグローバル人財の強化にも取り組んでいます。

社内環境整備においては、若い世代が将来を描けるよう、安定した事業基盤を維持しつつ、失敗を恐れずに挑戦できる安全で健全な職場環境の構築を目指しています。M&A等でグループに参画した企業の役職員の継続雇用・登用を重視し、多様な個性を尊重しながら共に成長できる組織風土を醸成しています。制定したMVVは社内教育や研修などの人財育成施策へ確実に反映させ、社員全員が共通の価値観のもとで迅速な意思決定と行動ができるよう取り組んでいます。

同社グループにおける役員および従業員の給与額は、原則としてグループ各社が定める「役員報酬規程」および「賃金規程」等の社内規程に基づき、それぞれの職責や業績等を勘案して決定されています。決算賞与やストック・オプション等のその他の給与(報酬)は、法令および定款の定めに従い、取締役会決議または株主総会決議に基づき、その都度適切に決定されています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは開示されていません。

人材育成・エンゲージメント


当社グループの人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標は定めていません。

指標 数値
エネルギー消費効率の低減(当連結会計年度実績) △11.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


イクヨグループは、自動車部品の製造および販売を主軸としつつ、近年では新規事業領域にも積極的に取り組む企業グループです。2026年4月1日付で純粋持株会社体制へ移行しており、事業構造の変革を進めています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループの事業は、主に「自動車部品」と「その他の事業セグメント」の二つで構成されています。主力である自動車部品事業では、長年培った設計・製造技術を基盤に、製品の付加価値向上と生産プロセスの効率化を徹底しています。日本、中国、インドネシアの各拠点におけるグローバルな供給体制の最適化を図り、顧客ニーズへの迅速な対応と収益性の向上に努めています。

また、同社グループは将来の収益源の柱とするべく、新規事業領域への投資も強化しています。Web3(暗号資産・決済プラットフォーム)やフィンテック領域では暗号資産マイニング事業を本格化させ、ステーブルコインを活用した国際的なB2B決済プラットフォームの構築にも取り組んでいます。自動運転・EV関連領域では、次世代モビリティ社会を見据えた戦略的なアライアンスを強化し、高付加価値なソリューションの提供を加速させています。さらに、太陽光発電の導入による環境貢献型事業も推進し、余剰電力をマイニング事業へ活用するなど、環境負荷低減と収益創出を両立させる独自のモデル構築に取り組んでいます。

同社グループの売上高は、日本、中国、インドネシアといった複数の地域で構成されており、特に海外売上高は大きく増加しています。主要な顧客としては、三菱自動車工業株式会社、一汽-大众汽車有限公司、上汽大众汽車有限公司、PT Mitsubishi Motors Krama Yudha Indonesiaなどが挙げられ、特定の顧客への収益集中が見られます。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
自動車部品 177億円 301億円
その他の事業セグメント 50百万円 47百万円

自動車部品

自動車部品の製造及び販売を行っています。収益は、自動車部品の販売から得ています。

その他の事業セグメント

EV重機事業、リース事業、Web3・フィンテック領域、自動運転・EV関連領域、環境貢献型事業など、多岐にわたる新規事業を展開しています。収益は、これらの事業活動から得ています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は大きく増加する傾向にあります。特に当連結会計年度においては、前連結会計年度と比較して大幅な伸びを示しました。

経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、直近で大きく増加しています。当連結会計年度には減損損失の計上という特殊要因があったものの、営業活動によるキャッシュ・フローは大幅な収入を確保しており、本業でのキャッシュ創出力は堅調に推移しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 132億円 146億円 174億円 177億円 301億円
経常利益 3.6億円 7.1億円 7.1億円 34百万円 1.7億円
経常利益率 2.7% 4.8% 4.1% 0.2% 0.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 4.3億円 4.9億円 4.9億円 45百万円 27.6億円
1株当たり当期純利益(円) 28.37 32.41 32.07 2.89 108.00

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期からやや減少する傾向が見られます。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から大きく増加しており、組織全体の収益性が向上していることを示しています。

当連結会計年度には減損損失の計上という一時的な要因があったものの、本業における収益性の改善が進んでいる状況です。これらの指標は、同社グループの事業運営における効率性や、従業員一人ひとりの貢献度を測る上で重要な視点となります。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 93.8百万円 89.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.2百万円 1.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


イクヨは、事業活動で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てている状況です。財務基盤の厚みや資金の流れから、同社グループの現在地を確認できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


イクヨの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から当期にかけてわずかに減少していますが、プライム市場の製造業平均と比較すると同程度の水準となっています。ROEは当期に大きく向上しており、収益性の改善が見られます。手元資金である現金及び預金は大幅に増加しており、事業運営における資金の安定性が確保されている状況です。これらの財務状況は、同社グループの事業活動を支える基盤として機能しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 70.7億円 163億円
自己資本比率 42.4% 40.6%
ROE(自己資本利益率) 0.7% 27.3%
現金及び預金 15.0億円 53.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


イクヨのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは当期に36.7億円の収入となり、前期から大幅に増加しています。これは主に税金等調整前当期純利益の増加によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュフローは当期に△48.6億円の支出となっており、前期から支出額が大きく増加しています。これは新規受注品の金型や機械装置等の有形固定資産の取得、および投資有価証券の取得によるものです。

結果として、営業活動によるキャッシュフローと投資活動によるキャッシュフローを合わせたフリーキャッシュフローは、当期に△11.9億円の支出となっています。これは本業で得た資金を、将来の成長に向けた積極的な投資に充てている状況を示しています。財務活動によるキャッシュフローは当期に38.2億円の収入となっており、新株予約権の行使による株式発行収入が主な要因です。同社グループは、事業拡大のための投資を積極的に行いながら、資金調達も進めている状況であり、今後の成長性が期待されます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 7.6億円 36.7億円
投資CF △10.8億円 △48.6億円
財務CF 1.3億円 38.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △3.2億円 △11.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、自動車部品の製造・販売を主な事業としており、主要な販売先である三菱自動車工業株式会社への依存度が約2割となっています。同社との取引が大幅に減少した場合、同社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、原材料等の購入価格は市況変動の影響を受けるため、原油関連製品価格の上昇に伴い仕入価格が上昇するリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、今後の成長実現のため、営業・技術・経営管理等の各方面で優秀な人材の確保・育成を重要な課題と認識しています。適切な人材が十分に確保・育成できない場合、長期的な視点から事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


イクヨグループは、1947年の創業以来、自動車部品事業を基盤としつつ、新たな成長領域への挑戦を続ける企業です。同社グループは、確かな品質と技術力を磨き、社員の成長と挑戦を支えながら、次世代産業を支えるグローバル企業となることを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


イクヨグループは、1947年の創業以来、「和して合理主義に徹し、社業の発展を通じ、社会に貢献する」という社是を掲げています。ステークホルダーとの信頼関係を基盤に、持続的な企業価値の向上を目指しています。基本的な経営方針として、既存事業の安定・深化と新規領域への挑戦を両立させる「両輪経営」を推進しています。

2026年3月には新たな経営指針としてMission・Vision・Value(MVV)を制定しました。Mission(使命)は「確かな品質と技術力を磨き、社員の成長と挑戦を支え、社会に必要とされる価値を創造し続ける」ことです。Vision(目指す姿)は「変化に適応し、モビリティを起点に技術と価値を進化させ、次世代産業を支えるグローバル企業となる」ことを掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


イクヨグループは、MVVのValue(行動指針)として「信頼を守り抜く」、「変革を生み出す」、「やり抜く組織」を共有し、実行力のある企業体質を築くことを目指しています。同社グループは「企業は世の中の幸福に貢献するために存在すべき」という信念のもと、ステークホルダーや社会全体との共存共栄を図り、持続可能な社会の実現に積極的に取り組むサステナビリティ方針を定めています。

この方針に基づき、地域社会の活性化、安全で高品質な製品の提供、法令遵守を徹底した誠実な企業活動を実践しています。また、働きがいと成長を感じられる職場環境の実現、公正で透明性の高い経営を重点項目としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


イクヨグループは、急激な事業構造の変化に対応するため、「変革を生み出す」人財の育成を急務と認識しています。デジタル技術や環境技術に精通した人財の確保・育成を推進し、社員が挑戦し続けられる人事制度の整備とダイバーシティ&インクルージョンの推進により、「やり抜く組織」の構築を目指しています。

また、脱炭素化を新たな事業機会と捉え、サステナブルな企業体質への転換を急いでいます。持株会社体制への移行に伴うグループガバナンスの最適化、コン

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


イクヨグループは、経営の健全性・効率性・透明性の確保を重視し、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでいます。取締役会と監査役会を中心に、業務執行の監督と監査を行う体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


イクヨの株主構成を見ると、筆頭株主は日東です。複数の事業会社や金融機関が上位株主として名を連ねています。特定の株主グループが同社の経営に影響力を持つ可能性があります。

株主名 持株比率
日東 42.77%
BNP PARIBAS SINGAPORE/2SBNP PARIBAS SINGAPORE/2SVATE LIMITED(常任代理人 香港上海銀行東京支店) 22.56%
DBS BANK LTD.7001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) 3.42%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


イクヨの役員は11名(男性6名・女性5名)で構成され、女性役員比率は45.0%です。取締役社長は孫峰氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
孫 峰 取締役社長 (代表取締役) 2006年IBS証券入社後、スタッツインベストメントマネジメント等を経て、アパテックジャパン、アパテックモーターズで代表取締役社長を歴任。2023年日東代表取締役、2024年同社代表取締役に就任より現職。
永久保 真紀 取締役 1985年日本債券信用銀行入行。トライグループ、セコム、ベネッセスタイルケア、国際経営、みずほ銀行、アパテックモーターズを経て、2026年同社入社、同年同社取締役に就任より現職。


社外取締役は、高橋里沙氏(NR虎ノ門法律事務所 代表弁護士)、塩見直子氏(シェアフル 法務室長)、坂田繁男氏(元警視庁 警視)、槙原寛己氏(東京レジデンシャル CCO)、水野梓氏(多摩大学大学院ビジネススクール教授)、永岡悦美氏(Y.S LABO 代表取締役)です。

イクヨは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が経営の監督と監査を担っています。社外取締役は客観的かつ適切な監督を通じて、コーポレート・ガバナンスの強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


イクヨの役員報酬は、基本報酬、業績連動報酬、そして譲渡制限付株式報酬(RS)と業績連動型株式報酬(PSU)からなる非金銭報酬で構成されています。この報酬体系は、企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的として設計されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 78百万円 15.6百万円
監査役(社外除く) 1名 14百万円 14.2百万円
社外役員 8名 25百万円 3.1百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。役員ごとの報酬等の総額は、1億円以上を支給している役員がいないため、個別の記載は省略されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。