【平均年収511万円】リズム 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収511万円】リズム 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

リズムは、精密部品事業と生活用品事業を主軸に、グループ各社とともに事業を展開しています。連結従業員数は多く、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、リズム株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


リズムグループは、精密部品事業と生活用品事業を主軸に事業を展開しています。自動車や産業機器向けの精密部品、高難度精密金型の製造販売を行うほか、ハンディファンや加湿器、時計などの生活用品の製造販売もグループ各社とともに展開しています。

単体従業員数は468名、連結従業員数は2,432名です。セグメントは精密部品事業、生活用品事業、その他の3つです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


リズムは、サステナビリティ戦略を経営の重要な柱と位置付け、多様な人材の活躍を推進しています。人財育成や働きやすい環境づくりにも注力しており、従業員の成長と企業価値向上を両立させることを目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い水準にあります。これは、従業員が長期的にキャリアを築きやすい環境が整っている傾向を示しています。

項目 数値
平均年間給与 5,107,000円
平均勤続年数 15.5年
平均年齢 43.2歳
単体従業員数 468人
連結従業員数 2,432人
単体のグループ内比率 19.2%


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を有しています。これらの制度は、同社および国内の連結子会社に適用されています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、同社グループの退職給付債務は17.5億円、年金資産は21.7億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


リズムグループは、経営戦略と人材戦略の連動を重視し、人材の確保・育成・適正配置を基本方針としています。多様な人材が高い生産性と創造性を発揮できる組織作りを目指しており、経営層・従業員への人的資本投資やDEI活動の推進を掲げています。

給与制度においては年功部分がなく、従業員の成果や会社業績への貢献が資格等級や賃金に直結する仕組みです。定期昇給はありませんが、資格等級の昇格は最短1年で可能であり、成果に応じて迅速に報いる制度となっています。年2回の目標設定と成果確認による評価に基づき、賞与算定や昇降格判定が行われます。

また、人権尊重や多様性に関する研修・勉強会を実施し、グループ全体におけるDEI意識の醸成を推進しています。障がい者雇用の拡大に向けた採用活動の強化や、男性の育児休業取得促進、時差勤務制度、育児フレックス制度など多様な働き方の整備にも努めています。これらの取り組みの一環として、「プラチナくるみん」認定や埼玉県「多様な働き方実践企業」プラチナ認定、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」の認定を取得しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 10.3%
男性労働者の育児休業取得率 80.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 76.2%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 78.6%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 81.7%

連結子会社の法定開示データ


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ リズム㈱

指標 数値
障がい者雇用率 2.6%


▼ リズム翔栄㈱

指標 数値
障がい者雇用率 0.8%


▼ リズムサービス㈱

指標 数値
障がい者雇用率 0.0%

グループ全体(連結)

指標 数値
海外グループにおける女性従業員比率 62.1%
海外グループにおける女性管理職比率 33.6%

DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクル―ジョン)


女性従業員比率、女性管理職比率、男性育休取得率は同社と国内グループ各社の正社員・契約社員・パート従業員の集計です。男性育休取得率は年度中に配偶者が出産した男性従業員数に対する年度中に育休を取得した男性従業員数の割合です。障がい者雇用率は、障害者雇用促進法に基づき、障害者雇用率制度の対象となる同社と国内関係会社がそれぞれ算出しています。

項目 目標 2024年3月末実績 2025年3月末実績 2026年3月末実績
女性従業員比率 長期ビジョン40%、2025年3月期35%以上 33.7% 34.0% 34.8%
女性管理職比率 2028年3月期10%以上 7.5% 7.9% 9.7%
男性育休取得率 50%以上 120% 44.4% 83.3%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


リズムグループは、精密部品事業と生活用品事業を主軸に、幅広い製品の製造販売を手掛けています。国内外で事業を展開し、多様な顧客ニーズに応えています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、精密部品事業と生活用品事業を主要な事業領域としています。これら二つの報告セグメントに加え、物流事業などを手掛ける「その他の事業セグメント」で構成されています。特定の顧客への収益集中は見られず、地域別売上高からは国内外で広く事業を展開していることがうかがえます。

精密部品事業

自動車、産業機器、光学機器、事務・通信機、太陽光発電、家電などに使用される精密部品や高難度精密金型、電子機器等のEMS、情報関連機器、車載関連機器、加飾複合品などの製造販売を行っています。収益は、これらの精密部品や関連製品の製造販売から得ています。運営は、リズム、リズムプリテック、リズム翔栄、RHYTHM INDUSTRIAL(DONG GUAN)LTD.、RHYTHM VIETNAM(HANOI)CO.,LTD.、RHYTHM VIETNAM(SAIGON)CO., LTD.、PT. RHYTHM MANUFACTURING INDONESIA、RHYTHM INDUSTRY ASIA PTE. LTD.、RHYTHM SHOEI GERMANY GmbH、RHYTHM NORTH AMERICA, INC.などが製造販売を、RHYTHM INDUSTRIAL(H.K.)LTD.が販売を担っています。前期と比較して、売上高は増加しています。

生活用品事業

ハンディファン、加湿器、防災行政ラジオ、掛時計・置時計・目覚時計、デジタル時計、設備時計などのクロック、クロックムーブメントなどの製造販売を行っています。収益は、これらの生活用品の製造販売から得ています。運営は、RHYTHM INDUSTRIAL(DONG GUAN)LTD.が製造を、リズム、RHYTHM HONG KONG CO., LTD.、RHYTHM INDUSTRIAL(H.K.)LTD.、RHYTHM INDUSTRIAL(DONG GUAN)LTD.などが販売を担っています。前期と比較して、売上高は増加しています。

その他の事業セグメント

物流事業などを展開しています。前期と比較して、売上高は増加しています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
精密部品事業 248億円 267億円
生活用品事業 74.5億円 75.8億円
その他の事業セグメント 4.0億円 4.9億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は過去5期間にわたり増加傾向にあります。特に直近の連結会計年度では、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも大きく伸びています。精密部品事業と生活用品事業の増収に加え、生産効率化や受取配当金の増加が利益を押し上げました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 300億円 312億円 326億円 327億円 348億円
経常利益 12.9億円 12.5億円 12.6億円 11.6億円 19.8億円
経常利益率 4.3% 4.0% 3.9% 3.6% 5.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 10.3億円 7.9億円 4.8億円 7.6億円 23.1億円
1株当たり当期純利益(円) 124.92 96.16 57.86 91.93 287.91

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から増加し、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から大きく増加しています。これは、同社グループ全体の生産性が向上している傾向を示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 13.3百万円 14.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.3百万円 0.7百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


リズムグループは、安定した財務基盤を築きながら、事業活動を通じて資金を生み出している状況です。本業で得た資金を成長投資に充てつつ、健全な財務状態を維持していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の製造業平均(46.8%)を大きく上回っており、強固な財務基盤を構築していることが示されています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均(9.4%)を下回るものの、当期は前期から大幅に改善しました。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、事業活動を推進する上で十分な流動性を確保している状況です。これらの財務指標は、同社グループの安定した経営状況を示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素と言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 313億円 339億円
自己資本比率 69.4% 69.3%
ROE(自己資本利益率) 2.4% 7.1%
現金及び預金 132億円 140億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度におけるキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュ・フローが33.7億円の増加となりました。これは税金等調整前当期純利益の増加が主な要因です。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産や投資有価証券の取得による支出等により、18.6億円の減少となっています。

この結果、事業活動で得た資金で投資活動を賄い、さらに余剰資金を生み出すフリーキャッシュ・フローは15.1億円のプラスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得や配当金の支払い等により10.6億円の減少となっています。これらの資金の流れは、同社グループが本業で安定的に資金を創出し、成長投資を行いながらも、財務的な健全性を維持している状況を示しており、入社後の安定した雇用や給与の基盤となることが期待されます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 24.4億円 33.7億円
投資CF △14.6億円 △18.6億円
財務CF 13.2億円 △10.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 9.8億円 15.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、海外拠点における事業活動の拡大に伴い、為替レートの変動による影響を受けやすくなっています。また、生活用品事業の製品は海外生産が中心であるため、海外での予期せぬ事象が発生した場合、生産活動や商品供給に支障をきたす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


リズムは、たゆみない創造と革新を通じて社会に貢献することを目指し、活力ある企業風土を大切にしています。持続的な成長と企業価値向上に向け、多様な人材が活躍できる組織づくりに取り組んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「リズムグループ経営理念」として「たゆみない創造と革新を続け、豊かで楽しい安全な社会づくりに貢献する」ことを掲げています。
私たちが求め向かう企業像として、「人々に喜ばれる製品・サービスを創造する」「世界の国々における取引を通じ関係者の繁栄を図る」「活力ある企業風土を築く」の3点を定めています。
また、中期経営計画2027では「事業モデル確立による新たな成長の実現」をフェーズと位置づけ、外部環境変化に負けない体質作りと更なる企業価値向上に取り組む方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、多様性の実現が企業成長につながると考え、「リズムDEIビジョン」を制定しています。
人権尊重を基盤とし、女性や障がい者など多様な人財が能力を発揮できる職場づくりと活躍を実現することを目指しています。
人財をリズムグループの持続的な発展のために重要な経営資源と捉え、多様性を重視した人財育成方針と、人財の活躍支援および多様性確保に向けた社内環境整備方針を定めています。
これらの方針に基づき、様々な価値観を理解し、認め合い、取り入れる風土の醸成を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、経営基盤戦略として「経営の推進力向上」を掲げ、人財、IT/DX、ガバナンスの各分野で取り組みを強化しています。
人財面では、経営戦略を推進する原動力となる人材の確保・育成・適正配置を進めるとともに、未来のリズムを担う経営幹部候補の育成にも取り組んでいます。

また、サステナビリティ戦略では「経営・事業活動との同期化」を掲げ、気候変動への対応をはじめとした「環境」と、人権や人的資本等に関する「DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)」を重要なテーマと捉えています。
これらの活動を経営・事業活動と同期化させることにより、CO2排出量削減や人権尊重、多様な人財の活躍といった取り組みの深化・実効性向上を図っています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


リズムでは、監査等委員会設置会社として、社外取締役を含む取締役会が経営の監督機能を担っています。専門的知識と豊富な経験を持つ社外取締役が、経営の健全性強化に貢献する体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


リズムの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるシチズン時計が占めています。その他、日本生命保険相互会社のような機関投資家や、個人株主も上位に名を連ねています。多様な属性の株主が同社を支えていることがうかがえます。

株主名 持株比率
シチズン時計 7.40%
日本生命保険相互会社 5.80%
植島 幹九郎 5.40%
埼玉りそな銀行 4.40%
三井住友銀行 4.20%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は湯本武夫氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
湯本 武夫 代表取締役社長 1973年同社入社。RHYTHM INDUSTRIAL(H.K.)LTD.代表取締役社長、東北リズム代表取締役社長などを経て、2023年4月より同社代表取締役社長。
平田 博美 取締役会長 1978年協伸工業(現リズム)入社。同社代表取締役社長などを経て、2019年4月より同社代表取締役社長。2023年4月より同社取締役会長。
北嶋 芳一 取締役執行役員生産本部長 1984年協伸工業(現リズム)入社。Kyoshin Vietnam Co.,Ltd.取締役などを経て、2024年6月より同社取締役執行役員生産本部長、2025年4月より商品開発部担当。
相澤 竜也 取締役執行役員管理本部長 1990年株式会社協和銀行入行。Resona Merchant Bank Asia Ltd. Chief Executive Officerなどを経て、2019年7月同社入社。2024年6月より同社取締役執行役員管理本部長兼経営企画部長。
山本 典久 取締役執行役員営業本部長 1989年協伸工業(現リズム)入社。同社営業部長、取締役などを経て、2024年6月より同社取締役執行役員営業本部長。2026年4月より生活用品営業部長。


社外取締役は、鈴木欽哉氏(公認会計士鈴木欽哉事務所開設・監査等委員)、内田ひとみ氏(株式会社ハグリス代表取締役・監査等委員)、吉田秀康氏(阿部・吉田・三瓶法律会計事務所弁護士・監査等委員)、宮嶋孝氏(りそなキャピタル代表取締役社長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が監査等委員として経営の監督機能を強化しています。これにより、経営の健全性と透明性の向上を図る体制となっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


リズムの役員報酬は、取締役(監査等委員を除く)に対して固定給と業績連動報酬で構成されています。業績連動報酬は連結当期純利益額を指標とし、企業価値の持続的な向上へのインセンティブとして機能するよう設計されています。監査等委員である取締役には固定給のみが支払われる仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 1.5億円 25.7百万円
監査等委員(社外除く) 1名 15百万円 15.0百万円
社外役員 4名 19百万円 4.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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