【平均年収491万円】フジプレアム 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収491万円】フジプレアム 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

フジプレアムは、精密貼合技術や太陽電池モジュール製造技術を核に、ディスプレイ用部材や太陽電池モジュールなどの製造・販売、機械装置の設計・製造などを手掛けています。連結従業員数は200名を超えています。直近の業績は、売上高は減少傾向にあり、利益は損失となりました。


目次

※本記事は、フジプレアム株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


フジプレアムグループは、独自の精密貼合技術、太陽電池モジュール製造技術、機械装置製造技術を核に、ディスプレイ用部材やタッチパネルセンサー基板、太陽電池モジュールの製造・販売を行っています。半導体関連装置や産業用機械システムの設計・製造、太陽光発電システムの設計・施工なども手掛けています。

単体従業員数は118名、連結従業員数は217名です。セグメントは精密貼合及び高機能複合材部門、環境住空間及びエンジニアリング部門の2つです。

主な国内グループ会社は、フジプレ販売、東陽社製作所(精密貼合及び高機能複合材部門)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


フジプレアムは、精密貼合技術やメカトロニクス技術を強みとし、ディスプレイ関連分野、環境・エネルギー関連分野などで事業を展開しています。同社グループは、創業の精神である「人は財なり、財は人作りなり」を掲げ、人材への投資を重視する企業文化が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が比較的長く、従業員が安定してキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も30代後半であり、経験豊富な人材が活躍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 4,913,494円
平均勤続年数 12.3年
平均年齢 38.2歳
単体従業員数 118人
連結従業員数 217人
単体のグループ内比率 54.4%


退職給付制度として、同社及び連結子会社は確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の企業年金制度を設けています。また、退職一時金制度も採用しています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、確定給付制度における退職給付債務は2.9億円、年金資産は2.2億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「人は財なり、財は人作りなり」の理念に基づき、人材への投資を持続的な企業価値向上のための重要課題と位置付けています。従業員の報酬水準は、各人の職務内容、役割、能力、経験、同社グループの業績、外部労働市場水準を総合的に勘案し、外部競争力と社内公正性を確保する観点から決定されています。

優秀な人材の確保と将来を担う人材基盤の強化のため、初任給水準は外部環境や市場動向を踏まえて定期的に見直されます。その際、既存従業員との処遇バランスや公平性にも配慮し、必要に応じて賃金水準の調整を行うことで、組織全体の活性化と人材定着を図っています。

事業環境の変化に対応できる人材の育成を重要課題とし、OJTや社内研修、専門教育等を通じた技能・知識の向上、次世代人材の育成に取り組んでいます。また、女性、外国人、中途採用者等の多様な人材の積極的な採用を進め、専門知識や技能の向上を目的とした教育研修、階層別研修、次世代リーダー育成プログラム等を実施しています。従業員が能力を最大限に発揮できる職場環境の構築も重要課題と位置づけ、相談窓口の設置、健康経営施策の推進、安全衛生活動の強化などに取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率は、育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 4.4%
男性労働者の育児休業取得率 -
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 65.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 68.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 93.7%

健康・安全


提出会社単体のデータです。連結子会社は対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
定期健康診断受診率 100.0%

人材育成・エンゲージメント


提出会社単体のデータです。連結子会社は対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
研修参加率 85.6%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


フジプレアムは、独自の精密貼合技術や太陽電池モジュール製造技術などを活用し、多様な製品の製造・販売を手掛けています。ディスプレイ用部材から太陽光発電システムまで、幅広い分野で事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、「精密貼合及び高機能複合材部門」と「環境住空間及びエンジニアリング部門」の2つの報告セグメントで事業を展開しています。独自の技術を核に、高付加価値製品の開発と用途拡大を推進しています。売上高の大部分は国内の外部顧客によるものであり、特定の顧客への売上高の集中も見られます。

精密貼合及び高機能複合材部門

この部門では、精密貼合技術を活用し、ディスプレイ用部材、タッチパネルセンサー基板、自動車部品の製造・販売を行っています。素材メーカーから購入したガラスや各種機能性フィルムをカットし、精密貼合による加工を施してパネルメーカーに納入しています。収益は、これらの製品の製造・販売から得ており、前期に比べて業績は低調に推移しました。

環境住空間及びエンジニアリング部門

この部門では、太陽電池モジュールの製造・販売、断熱用・飛散防止用フィルムラミネートガラスの製造・施工・販売を行っています。また、機械装置の製造技術を活用したファクトリーオートメーションのインテグレーター事業や、半導体・液晶関連向け装置の製造・販売も手掛けています。収益は、太陽電池モジュールやフィルムラミネートガラスの販売、エンジニアリング関連事業から得ており、前期に比べて売上高が減少しました。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
精密貼合及び高機能複合材部門 72.9億円 50.8億円
環境住空間及びエンジニアリング部門 33.3億円 30.3億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期の業績を見ると、売上高は減少傾向にあります。利益面では、前期までは経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益を計上していましたが、当期は損失に転じています。

当期の売上高は前期から減少しました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は損失となりましたが、これは主に固定資産の減損損失を特別損失として計上したことによるものです。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは当期に増加しており、本業でのキャッシュ創出力は維持されている傾向が見られます。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 192億円 164億円 132億円 106億円 81.2億円
経常利益 7.1億円 8.7億円 7.4億円 2.5億円 △68百万円
経常利益率 3.7% 5.3% 5.6% 2.3% △0.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 4.4億円 7.1億円 5.7億円 2.6億円 △23.0億円
1株当たり当期純利益(円) 15.53 24.75 20.09 9.20 △80.53

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期は利益を計上していましたが、当期は損失に転じています。

当期の従業員1人あたり売上高は37.4百万円となり、前期の46.4百万円から減少しました。従業員1人あたり営業利益は△0.4百万円となり、前期の1.0百万円から損失に転じています。これは、当期の連結業績において営業損失を計上したことや、特別損失として計上された減損損失が影響していると考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 46.4百万円 37.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.0百万円 △0.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、営業活動による資金獲得が見られる一方で、当期は損失を計上しています。今後の事業展開を支える資金の流れを確認します。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は当期で52.4%となっており、前期の62.7%から減少しています。これはプライム市場の製造業平均と比較して高い水準を示しています。

ROE(自己資本利益率)は当期に△26.0%とマイナスに転じ、前期の2.6%から大きく低下しました。現金及び預金は48.4億円と、前期から増加しています。これらの財務状況は、同社グループの事業運営の安定性を示す指標の一つとなります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 100億円 76.7億円
自己資本比率 62.7% 52.4%
ROE(自己資本利益率) 2.6% -26.0%
現金及び預金 42.1億円 48.4億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは当期に14.5億円のプラスとなりました。これは前期の4.4億円から大きく増加しています。税金等調整前当期純損失を計上したものの、仕入債務の増加が主な要因となっています。

投資活動によるキャッシュフローは当期に△4.2億円のマイナスで、前期の△2.2億円から使用額が増加しました。これは主に定期預金の預け入れによる支出があったためです。財務活動によるキャッシュフローは当期に△9.0億円のマイナスとなり、前期の△12.3億円から使用額が減少しています。長期借入れによる収入があった一方で、長期借入金の返済による支出が主な要因です。

これらの結果、フリーキャッシュフローは当期に10.4億円のプラスとなり、本業で得た資金が投資を上回る状況を示しています。この資金の流れは、同社グループが事業活動で資金を生み出し、投資活動を賄いつつも余剰資金を確保していることを示しており、今後の事業展開や雇用安定性への基盤となります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 4.4億円 14.5億円
投資CF △2.2億円 △4.2億円
財務CF △12.3億円 △9.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 2.1億円 10.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループの売上高はディスプレイ関連商品の比重が高く、特定の製品に依存するリスクがあります。車載関連向け商品については、半導体供給動向や地政学的リスク等の影響を受ける可能性があります。

また、主力製品である液晶ディスプレイ用部材及びタッチパネルセンサー基板は、ディスプレイ市場の動向により需要が変動するリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク


感染症の世界的流行やそれに伴う行動制限・物流停滞等が発生した場合、同社グループの生産・販売活動や人材の確保に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


フジプレアムは、「人が求めること」を追求し、研究開発を通じて高付加価値製品を生み出すことを目指す企業です。情報エレクトロニクス分野を主軸に、環境ビジネスやファクトリーオートメーション事業など、幅広い領域で「ものづくり」に専念し、持続的な発展を追求しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「人が求めること」は限りなく続くという考えのもと、研究開発を通じて高付加価値製品を生み出すことを経営の基本方針としています。創ることから届けることまで、顧客のニーズに対してトータルに提案できる企業でありたいと考えています。

現在、情報エレクトロニクス分野を支えるディスプレイ関連事業を主たる柱とし、環境ビジネスのクリーン・エコエネルギー関連事業やメカトロニクス技術を活用したファクトリーオートメーション事業等、幅広い領域での「ものづくり」に専念しています。安定した成長率の維持と企業価値の向上を最大の目標に掲げています。

成長を牽引するドライバーとして「精密貼合技術を中心とした複合化技術」と「独自技術を開発し、高度化できるメカトロニクス技術」を活用し、今後の成長が見込まれる事業領域に経営資源を投下する方針です。研究開発を企業成長の推進力と位置づけ、常に新たな技術への挑戦を続け、新たな主力事業の確立に取り組んでいます。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「人が求めること」を追求し、研究開発を通じて高付加価値製品を生み出すことを重視しています。顧客ニーズへのトータルな提案を可能にする「ものづくり」に専念する姿勢が、企業文化の根幹にあります。

「人は財なり、財は人作りなり」という創業精神のもと、人的資本を中長期的な企業価値向上の源泉と位置づけています。人材育成、多様性の確保、働きやすい職場環境の整備に戦略的に取り組む方針です。

精密貼合技術を中心とした複合化技術やメカトロニクス技術を強みとし、これらの技術領域の高度化や新規事業領域への展開を進める上で、専門性を有する技術人材の確保・育成を重要視しています。女性、外国人、中途採用者等の多様な人材の積極的な採用を進め、従業員が能力を最大限に発揮できる職場環境の構築を重要課題としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、研究開発型の企業として、絶えず最新の技術動向と市場動向を確実に捉えることを課題としています。クロスボーダーでの商品開発や製造等の商流の変化に機敏に対応することが求められています。

そのため、組織体制の見直しや人材の確保・育成を進め、技術力および事業展開力の強化に努めています。事業の多角化を目的にグループ化した子会社とのシナジーを活かし、自動車部品業界をはじめとした新規分野への展開を図る方針です。

サステナビリティの取り組みを重要な経営課題の一つと位置づけ、推進体制の強化を図っています。気候変動対応、サプライチェーン管理、人的資本、人的多様性等に関するサステナビリティ関連のリスク及び機会について評価・分析を行い、経営判断や戦略策定に反映しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


フジプレアムは、取締役会と監査役会制度を基盤とした企業統治体制を採用しています。経営の意思決定と執行における透明性及び公正性の確保、コンプライアンスの徹底に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


フジプレアムの筆頭株主はフォローウインド株式会社です。上位株主には代表取締役社長である松本倫長氏や松本庄藏氏といった個人株主が名を連ねており、特定の株主グループが上位を占める資本構成となっています。

株主名 持株比率
フォローウインド 42.31%
松本倫長 7.92%
松本庄藏 6.48%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は松本倫長氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
松本 倫長 代表取締役社長 管理本部長 平成16年3月同社入社。平成19年6月同社取締役、平成23年4月同社代表取締役社長に就任。フジプレ販売代表取締役、プレマテック代表取締役を兼任し、令和5年4月より同社代表取締役社長 管理本部長より現職。
名村 信彦 代表取締役専務 生産本部長 平成14年11月同社入社。平成18年7月フジプレ販売代表取締役に就任。平成24年6月同社取締役、平成28年12月同社代表取締役専務を経て、令和5年4月より同社代表取締役専務 生産本部長より現職。
森田 晃史 取締役 事業創出本部長 平成14年10月同社入社。執行役員、常務執行役員を経て、平成27年6月同社取締役 執行役員常務 営業本部長に就任。令和5年4月より同社取締役 専務執行役員 事業創出本部長より現職。


社外取締役は、木村裕史氏(木村法律事務所開設・WDBホールディングス取締役)、社外監査役は田島宏一氏(東レフィルム事業本部フィルムグローバル事業推進部フィルム新事業開拓室長)、竹代慶吾氏(竹代会計事務所代表税理士・竹代司法書士事務所開業)です。

同社は監査役会設置会社です。社外取締役1名と社外監査役2名が独立役員として指定されており、経営監視機能の客観性及び中立性の確保に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


フジプレアムの役員報酬は、役職位・担当職務の責任範囲と個人業績に応じた報酬を基本としています。取締役(社外取締役を除く)は固定報酬としての基本報酬に加え、短期業績に連動する業績連動報酬と、企業価値向上を目的とした譲渡制限付株式報酬で構成されています。社外取締役と監査役は、その職務の独立性を鑑み、基本報酬のみが支払われます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 71百万円 35.6百万円
監査役(社外除く) 1名 6百万円 5.8百万円
社外役員 3名 6百万円 2.0百万円


同社役員への報酬等の総額は83百万円であり、対象となる役員の総数は6名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。