【平均年収1000万円】マックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収1000万円】マックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

マックスは、オフィス機器、インダストリアル機器、HCR機器の製造販売をグループ各社とともに展開しています。多数の従業員を擁し、直近の連結会計年度は増収増益となりました。過去5期間にわたり業績は継続的に成長しています。


目次

※本記事は、マックス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


マックスは、オフィス機器、インダストリアル機器、HCR機器の製造販売を主な事業内容とする企業グループです。ホッチキスやタイムレコーダから、釘打機、浴室暖房換気乾燥機、車いすまで幅広い製品を手掛けています。

単体従業員数は977名、連結従業員数は2,470名です。事業セグメントはオフィス機器、インダストリアル機器、HCR機器の3つです。

主な国内グループ会社は、マックス常磐(インダストリアル機器)、マックス販売、カワムラサイクル(HCR機器)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


マックスは、事業の成長を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを目指し、人材を尊重し、多様な能力を引き出すことを重視しています。従業員の成長を会社の成長と捉え、働きがいのある環境づくりに力を入れていることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い水準にあります。これは、長期にわたってキャリアを築きやすい環境が整っていることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 10,002,000円
平均勤続年数 16.5年
平均年齢 41.3歳
単体従業員数 977人
連結従業員数 2,470人
単体のグループ内比率 39.6%


同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。この制度は、同社及び国内連結子会社に適用されます。

退職一時金制度があり、退職給付として給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。

退職給付債務は231億円、年金資産は250億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「人」が尊重され、成長することで会社も成長するという考えのもと、「人を活かす企業の実現」をマテリアリティの一つに設定しています。この基本方針として「人を信じ、活かす経営」を掲げ、失敗を恐れず挑戦し、共に学び成長を目指す人材像を定めています。

人事施策運営方針では、人間尊重の精神に基づき、働くすべての人の人権・人格・個性を尊重し、共に育つ「共育」の実現を目指しています。評価は結果だけでなく、意欲や挑戦、行動などのプロセスも加味し、人材育成と公正な処遇の実現を目的としています。

処遇については、100%マキシマムを発揮し挑戦し続けられるとともに、頑張りがいのある制度を目指しており、連結営業利益額に連動した賞与制度を採用しています。具体的な取り組みとして、多様な人材の活躍推進、人権の尊重、ワークライフバランスの推進、公正な評価・処遇の実現に力を入れています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。労働者の男女の賃金の差異については、相対的に賃金が高い正規労働者が女性よりも男性に多いため、また正規雇用労働者では男性よりも女性の平均年齢が低いため、さらにパート・有期労働者では相対的に賃金が高い嘱託社員が女性よりも男性に多いため、賃金差異が生じています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 1.6%
男性労働者の育児休業取得率 86.4%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 49.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 75.0%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 43.0%

多様性・登用

指標 数値
連結女性管理職比率 7.9%
単独新卒採用女性比率 37.0%
障がい者雇用率 2.5%

育児・介護支援

指標 数値
育児休業取得者の復職率(男性) 100.0%
育児休業取得者の復職率(女性) 100.0%
介護休業取得者数 1人

健康・安全

指標 数値
有給休暇取得率 69.2%
平均残業時間(年間) 174時間
離職率(定年退職者含む) 1.3%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
エンゲージメントサーベイ 平均値以上
セルフチェック回答率 95.2%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


マックスは、オフィス機器、インダストリアル機器、HCR機器の3つの事業セグメントを展開しています。幅広い製品の製造販売を通じて、多様な顧客ニーズに応えています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ホッチキスやタイムレコーダなどのオフィス機器、釘打機やエアコンプレッサなどのインダストリアル機器、そして車いすなどのHCR機器の製造販売を主な事業内容としています。これらの製品販売が収益の柱となっています。

また、事業に関連する物流やアフターサービスなども展開しており、製品の提供からサポートまで一貫した体制を構築しています。同社グループは日本、アジア、ヨーロッパ・豪州、北米・中南米などグローバルに事業を展開しており、海外売上高が全体の約半分を占めています。為替変動が営業外損益に影響を与え、経常利益の増減要因となることがあります。

オフィス機器

ホッチキス、タイムレコーダ、文字表示機器、オートステープラなどの事務機械や文具関連製品の製造販売を行っています。国内オフィス事業は低調に推移しましたが、海外オフィス事業では文字表示機器が堅調に推移しました。
収益は、製品の販売から得ています。運営は、マックス販売、MAX USA CORP.等の海外子会社が行っています。

インダストリアル機器

釘打機、エアコンプレッサ、鉄筋結束機、充電工具、浴室暖房換気乾燥機、全館24時間換気システムなどの建築用機械器具や住宅設備機器の製造販売を行っています。海外機工品事業では鉄筋結束機の販売が大幅に増加し、住環境機器事業も堅調に推移しました。
収益は、製品の販売から得ています。運営は、マックス販売、MAX USA CORP.等の海外子会社が行っています。

HCR機器

標準車いすや特殊車いすなどの介護・福祉機器の製造販売を行っています。中国のレンタル市場向け車いすの販売減少や国内新製品の不具合により販売が停滞しました。
収益は、製品の販売から得ています。運営は、マックス販売が行っています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
インダストリアル機器 667億円 752億円
オフィス機器 219億円 214億円
HCR機器 32.5億円 30.1億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあります。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に、継続的な成長を示しています。直近の連結会計年度においても、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてで前期を上回る増収増益となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 740億円 843億円 866億円 918億円 996億円
経常利益 82.8億円 105億円 137億円 148億円 184億円
経常利益率 11.2% 12.5% 15.8% 16.1% 18.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 60.9億円 76.2億円 104億円 112億円 139億円
1株当たり当期純利益(円) 32.09 40.26 55.64 60.45 76.55

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、組織全体の収益を創出する力が強化されていることがうかがえます。これらの指標の改善は、同社グループの事業効率が高まっていることを示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 37.4百万円 40.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 5.9百万円 7.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、強固な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。本業で得た資金を元手に、将来に向けた投資も継続的に行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は83.6%と高い水準を維持しており、プライム市場の製造業平均(46.8%)を大きく上回っています。ROE(自己資本利益率)も12.6%とプライム市場平均(9.4%)を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることを示しています。手元資金も潤沢であり、安定した財務基盤は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると考えられます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 1,060億円 1,155億円
自己資本比率 83.7% 83.6%
ROE(自己資本利益率) 10.9% 12.6%
現金及び預金 402億円 403億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは148億円の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の増加によるものです。一方で、法人税等の支払額や退職給付に係る資産の増減額、棚卸資産の増減額が減少要因となっています。

投資活動によるキャッシュフローは△34億円の減少となりました。定期預金の預入による支出や有価証券及び投資有価証券の取得による支出、有形固定資産の取得による支出があった一方で、定期預金の払戻による収入や有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入がありました。

財務活動によるキャッシュフローは△112億円の減少となりました。これは主に自己株式の取得による支出と配当金の支払額によるものです。結果として、フリーキャッシュフローは114億円のプラスとなっており、本業で安定的に資金を創出し、投資活動を賄いつつも余剰資金を生み出している状況です。この資金状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力も確保していることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 146億円 148億円
投資CF △18億円 △34億円
財務CF △76億円 △112億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 128億円 114億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、マクロ環境リスクとして、国内新設住宅着工戸数の減少や世界的なペーパーレス化が、インダストリアル機器部門およびオフィス機器部門の経営成績に悪影響を及ぼす可能性を認識しています。また、業界構造に関連するリスクとして、鉄筋結束機等の技術的優位性の喪失や代替手段の登場により、需要が減退する可能性を挙げています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、人的資本に関するリスクとして、優秀な人材の確保・維持に関する競争激化を挙げています。特に日本国内における労働人口の減少に伴い、優秀な人材の確保が滞り、業務の属人化が進むことで、持続的な成長を損なう可能性があることを示しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


マックスは、お客様への価値を追求し、事業の成長と企業価値の向上を目指しています。
「人」を尊重し、その成長が会社の成長につながると考えている企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


マックスは、「良い製品を責任をもって供給する」「全従業員の生活の向上と人材の養成に努める」「社会に奉仕し、文化に貢献する堅実な前進を期する」という社是を経営理念として掲げています。
同社の使命は、持てる能力や技術を最大限発揮し、お客様や社会が求める良い製品を創り出し継続的に供給することです。
この使命を果たすことを通じて、社会の持続性への貢献と堅実に存在し続ける企業の実現を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「いきいきと楽しく力を合わせ、皆揃って成長していく集団」を目指すという経営基本姿勢を定めています。
具体的には、「ガラス張りの経営」「全員参画の経営」「成果配分の経営」に徹することを掲げています。
また、「人を信じ、活かす経営」を人に関する基本方針の基本ポリシーとしています。

目指す人材像は「失敗を恐れず挑戦し続け、共に学び、成長を目指す人」であり、人を信頼し、主体性を発揮してチームで協働することなどが求められています。
サステナビリティに関する基本方針では、「人を尊重し、多様な人の能力を引き出し、人を活かす」ことや「継続的に人と技術に投資し、新しいモノ・コトを創造する」ことなどを掲げています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、国内事業の強化を課題としています。
住環境機器事業のストックビジネス拡大やオフィス事業の文字表示機器拡販、機工品事業の鉄筋結束機拡販など、ビジネスモデルの変革を推進しています。
HCR機器部門では、新製品の拡販など安定した黒字化の実現に向けた活動を継続しています。

新規事業の事業化も進捗途上であり、工具のサブスクリプション・レンタルサービス「レンツール」の全国展開や、鉄筋結束の「自律移動結束ロボット」の市場投入に向けた活動を継続しています。
サステナビリティに関する重要課題として、「人を活かす企業の実現」や「持続可能な地球環境への貢献」などを設定しています。
また、「イノベーションの推進」、「責任ある供給の確保」、「ガバナンスの維持・強化」も重要課題として、解決に向けた活動を推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


マックスは監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能の強化と迅速な意思決定を目指したガバナンス体制を構築しています。執行役員制度も採用し、業務執行の効率化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)や第一生命保険、日本生命保険相互会社といった機関投資家が上位に名を連ねています。また、マックス共栄会第一持株会やマックス従業員持株会など、同社グループの従業員による持株会も上位株主として複数存在しています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 8.65%
第一生命保険 8.58%
日本生命保険相互会社 8.37%
マックス共栄会第一持株会 8.06%
マックス共栄会第二持株会 7.22%


なお、株式会社みずほ銀行は2025年3月14日現在で1,834千株を、ValueAct Japan Master Fund, L.P.は2026年3月5日現在で3,400千株をそれぞれ所有しています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長は小川辰志氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
小川 辰志 代表取締役社長 1988年4月同社入社。2013年10月研究開発部長、2020年6月取締役上席執行役員開発本部長、2023年6月より現職。
角 芳尋 専務取締役上席執行役員コーポレート本部長 1985年4月同社入社。2013年6月取締役執行役員経営企画室長、2022年4月常務取締役上席執行役員経営企画室長、2024年4月専務取締役上席執行役員コーポレート本部長、2026年4月より現職。
山本 将仁 専務取締役上席執行役員営業本部長 1987年4月同社入社。2017年4月執行役員営業本部海外営業部長、2020年6月取締役上席執行役員営業本部長、2025年4月より現職。
石井 英之 常務取締役上席執行役員生産本部長 1989年4月同社入社。2019年10月執行役員生産本部付MAX(THAILAND)CO., LTD.代表取締役社長、2023年6月取締役執行役員生産本部長、2025年4月より現職。
加藤 浩二 常務取締役上席執行役員開発本部長 2004年10月同社入社。2017年10月開発本部開発設計部第3設計グループ部長、2023年6月取締役執行役員開発本部長、2025年4月より現職。


社外取締役は、倉澤佳子氏(元小松製作所サステナビリティ推進本部副本部長)、神田安積氏(御茶の水ひまわり法律事務所パートナー弁護士・監査等委員)、木内昭二氏(津の守坂法律事務所弁護士・監査等委員)、矢島茉莉氏(矢島茉莉公認会計士事務所代表・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、独立社外取締役が過半数を占める監査等委員会を設置することで、取締役会の監督機能強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、月額報酬(固定報酬)、業績連動報酬(役員賞与)、非金銭報酬(譲渡制限付株式報酬)の3つの要素で構成されています。社外取締役および監査等委員である取締役には月額報酬のみが支給されます。報酬の割合は、固定報酬が約50%、役員賞与が約35%、株式報酬が約15%となるよう設計されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 2.7億円 53.4百万円
監査等委員(社外除く) 1名 20百万円 20.0百万円
社外役員 4名 33百万円 8.2百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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