※本記事は、阪和興業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
阪和興業は、鉄鋼を中心にプライマリーメタル、リサイクルメタル、食品、エネルギー・生活資材、住宅資材、機械など多岐にわたる商品の販売を主たる事業としています。同社グループは、国内外で販路開拓に積極的に取り組み、鋼材加工やリサイクル金属加工などの事業活動も展開しています。
単体従業員数は1,820名、連結従業員数は6,079名です。同社グループの事業セグメントは、鉄鋼事業、プライマリーメタル事業、リサイクルメタル事業、食品事業、エネルギー・生活資材事業、海外販売子会社、その他の7つです。
主な国内グループ会社は、国内、海外などです。
なお、同社グループは第3四半期連結会計期間より、連結子会社への株式譲渡による組織構造の変更に伴い、セグメント区分を変更しています。具体的には、従来「鉄鋼事業」に区分されていたCOSMO STEEL HOLDINGS LTD.が「海外販売子会社」に変更されました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
阪和興業グループは「流通のプロ」として、多様な商材とサービスを通じて社会に貢献することを経営理念としています。事業を通じて国際社会や地域社会の持続的な発展を目指しており、人的資本への継続的な投資を重視する方針です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、比較的長く勤める従業員が多く、安定した年齢構成となっています。従業員一人ひとりの専門性を高め、国内外で活躍できる人材育成に力を入れています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 9,976,000円 |
| 平均勤続年数 | 11.3年 |
| 平均年齢 | 37.4歳 |
| 単体従業員数 | 1,820人 |
| 連結従業員数 | 6,079人 |
| 単体のグループ内比率 | 29.9% |
同社グループは、従業員の退職給付として確定給付制度と確定拠出制度を採用しており、これらは当社および連結子会社に適用されます。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、確定給付制度における退職給付債務は230.7億円、年金資産は292.6億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、第11次中期経営計画において「事業戦略を推進するための原動力となる人的資本の強化」を掲げています。グローバル人材、エンジニアリング/加工ソリューション領域人材、事業投資高度化人材、次世代経営人材、コーポレートプロフェッショナル人材の育成、確保、リテンションを重視しています。
従業員の給与は、能力および責任役割に応じた職群ごとの基本給、連結業績と本人評価に基づいて増減する賞与、ならびに職務内容や勤務地に応じた各種手当で構成されています。給与および賞与は業界水準を踏まえて競争力のある水準に設定され、手当は事業運営上の必要性や社会環境の変化を踏まえて見直しが行われます。これらはすべての執行役員が参加する経営会議で審議の上で決定されます。
人材戦略の柱として「全力で活躍できる企業風土の醸成」と「戦略推進人材・組織の創出」の二軸を定め、中長期的な企業価値向上に向けた投資を推進しています。具体的には、企業内大学「Hanwa Business School(HKBS)」を開校し、実践に根差した人材育成を進めています。また、海外トレーニー派遣や海外語学留学、若手社員の海外駐在派遣を通じてグローバル人材の育成を強化しています。次世代の経営人材育成のため、国内MBAへの派遣も実施しており、2025年度末時点で延べ16名を派遣しています。
従業員エンゲージメントサーベイを定期的に実施し、会社風土や組織における課題を定量的に認識し、施策の検討と実行に活用しています。新卒採用社員の育成では、指導員制度やメンター制度、階層別研修、多様な業務経験を通じて中核人材・経営人材としての成長を期待しています。キャリア採用も積極的に実施しており、年間採用者の30~50%程度をキャリア採用社員とする方針です。障がい者の就労環境整備と雇用促進のため、特例子会社「阪和ビジネスパートナーズ㈱」を設立し、完全テレワーク勤務制度も整備しています。女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、女性の積極的な採用や管理職登用、仕事とライフイベントの両立支援に取り組んでいます。育児・介護・傷病治療等と仕事を両立できるよう、男性育児休業取得促進や介護ガイドブックの作成、短時間勤務・時差出勤・治療休暇制度の整備も行っています。社員の心身の健康維持・増進のため「阪和興業健康経営宣言」を定め、健康経営を推進しています。採用力強化と物価上昇への対応を目的に、初任給引上げや賃上げも実施しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
なお、任意開示指標の目標および実績は提出会社のものを記載しており、連結グループ会社全体の指標管理は今後検討する方針です。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。男女間の賃金差異は、人事制度上性別による処遇の差はないものの、正社員の職掌区分における女性比率や、管理職に占める女性比率が低いことが要因となっています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性従業員比率 | 3.9% |
| 男性従業員の育児休業取得率 | 77.3% |
| 従業員の男女の賃金の差異(全従業員) | 53.4% |
| 従業員の男女の賃金の差異(正社員) | 53.2% |
| 従業員の男女の賃金の差異(契約社員・臨時社員) | 52.9% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 新卒総合職採用に占める女性の割合 | 36.2% |
| 管理職に占める女性従業員比率 | 3.9% |
| 採用に占めるキャリア比率 | 41.7% |
| 管理職に占めるキャリア採用社員比率 | 20.5% |
| 障がい者雇用率 | 2.96% |
育児・介護支援
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 産休・育休明けの復職率 | 95.7% |
| 男性従業員の育児休業取得率 | 77.3% |
健康・安全
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 定期健康診断受診率 | 100% |
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 自発的離職率 | 3.1% |
| 一人当たりの研修時間 | 26.4時間 |
| 一人当たりの研修金額 | 15.6万円 |
| 語学留学・トレーニー人数 | 8名 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
阪和興業は、鉄鋼を主軸に、プライマリーメタル、リサイクルメタル、食品、エネルギー・生活資材、住宅資材、機械など多岐にわたる商品を扱う総合商社です。国内外にわたる営業拠点を充実させ、販路開拓に積極的に取り組んでいます。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、鉄鋼を中心とした各種商品の売買を主たる事業とし、さらに鋼材加工やリサイクル金属加工などの事業活動も行っています。取扱商品やサービスの内容別に「鉄鋼事業」「プライマリーメタル事業」「リサイクルメタル事業」「食品事業」「エネルギー・生活資材事業」「海外販売子会社」の6つの報告セグメントで事業を展開しています。
鉄鋼事業
条鋼、建設工事、鋼板、特殊鋼、線材、鋼管などの各種鋼材の販売、加工、保管を主な事業としています。収益は、各種鋼材の取引から得ています。当連結会計年度では、各種鋼材価格の下落や鋼板の取扱数量減少により収益が押し下げられましたが、一部の海外子会社での採算改善や持分法による投資利益の拡大により利益は増加しました。
プライマリーメタル事業
ニッケル、クロム、シリコン、マンガン、合金鉄、ステンレス母材、高機能材、鉄屑などの冷鉄源を取り扱っています。収益は、これらの金属原料の販売から得ています。当連結会計年度では、一部の副資材の販売が堅調に推移し収益を押し上げましたが、持分法による投資損益がマイナスに転じたことで利益は損失となりました。
リサイクルメタル事業
アルミニウム、銅、亜鉛、チタン、ニッケルなどのリサイクル原料や貴金属を取り扱っています。収益は、これらのリサイクル原料の取引から得ています。当連結会計年度では、鉛鉱石の取扱数量が増加し収益を押し上げましたが、アルミなどの採算が悪化したことで利益は減少しました。
食品事業
水産物、畜産物を主な取扱商品としています。収益は、これらの食品の販売から得ています。当連結会計年度では、米国子会社での外食産業向け販売が好調に推移したことや、新規連結子会社の業績により収益・利益ともに増加しました。
エネルギー・生活資材事業
石油製品、工業薬品、化学品、バイオマス・リサイクル燃料などを取り扱っています。収益は、これらのエネルギー・生活資材の販売から得ています。当連結会計年度では、期中の原油平均価格が低調に推移したことや、化学品関連の採算が悪化したことで収益・利益ともに減少しました。
海外販売子会社
各種商品の売買およびそれらに係る事業活動を海外で展開しています。収益は、海外における多様な商品の取引から得ています。当連結会計年度では、東南アジアでのスクラップ取引拡大や新規連結子会社の業績により収益が押し上げられましたが、主に鉄鋼製品の採算が悪化したことで利益は減少しました。
その他の事業セグメント
住宅資材事業や機械事業など、上記の報告セグメントに含まれない事業を展開しています。当連結会計年度では、住宅資材事業で取引拡大が進んだ一方、欧州材の採算が悪化し、機械事業では完工物件が増加した一方、国内子会社の採算が悪化しました。これにより、収益は微増しましたが、利益は減少しました。
同社グループの売上高は、当連結会計年度で2兆6,626億円となり、そのうち海外売上高は1兆68億円と全体の約38%を占めています。海外での取引拡大が全体の収益を押し上げる要因の一つとなっています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 鉄鋼事業 | 1兆1,129億円 | 1兆340億円 |
| 海外販売子会社 | 4,005億円 | 4,651億円 |
| エネルギー・生活資材事業 | 3,838億円 | 3,790億円 |
| リサイクルメタル事業 | 2,188億円 | 2,812億円 |
| プライマリーメタル事業 | 1,704億円 | 2,243億円 |
| 食品事業 | 1,382億円 | 1,488億円 |
| その他の事業セグメント | 1,301億円 | 1,302億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、過去5年間で変動が見られますが、直近の2026年3月期には2兆6,626億円と前期から増加しました。一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の2026年3月期において前期から減少する結果となりました。特に、リサイクルメタル事業の損益悪化や人件費の増加が利益を押し下げる要因となっています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2兆1,640億円 | 2兆6,682億円 | 2兆4,320億円 | 2兆5,545億円 | 2兆6,627億円 |
| 経常利益 | 627億円 | 643億円 | 483億円 | 597億円 | 523億円 |
| 経常利益率 | 2.9% | 2.4% | 2.0% | 2.3% | 2.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 436億円 | 515億円 | 384億円 | 455億円 | 383億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 214.67 | 253.49 | 188.98 | 225.13 | 193.13 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、2025年3月期から2026年3月期にかけて減少しました。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も同様に減少しています。これらの指標の減少は、組織全体の効率性や収益創出能力のトレンドを示すものであり、入社を検討する上で注目すべき点と言えます。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 449.1百万円 | 438.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 10.8百万円 | 9.6百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、本業で安定した資金を生み出し、その資金を元手に事業を拡大している状況です。財務基盤は着実に強化されており、安心して働ける環境が整っていると考えられます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を上回っており、安定した経営状況を示しています。また、手元資金も増加傾向にあり、不測の事態にも対応できる耐性があると言えます。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と同水準であり、効率的な資本活用がなされていることがうかがえます。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 3,895億円 | 4,330億円 |
| 自己資本比率 | 32.9% | 35.3% |
| ROE(自己資本利益率) | 12.4% | 9.4% |
| 現金及び預金 | 653億円 | 857億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権及び契約資産の減少や仕入債務の増加などにより、前連結会計年度に比べて増加し、収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得や短期貸付けの支出などにより、前連結会計年度に比べて減少し、支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還や短期借入金の返済などにより、支出となりました。この結果、営業活動と投資活動を合わせたフリー・キャッシュ・フローは収入となっており、本業で得た資金で投資を賄い、さらに余剰資金を生み出している状況です。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力も確保していることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながるものと考えられます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 101億円 | 743億円 |
| 投資CF | △218億円 | △108億円 |
| 財務CF | 293百万円 | △476億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △117億円 | 635億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、商品市況の変動リスクを抱えています。需給状況や為替動向、地政学的な環境変化が市況に大きな影響を与えるため、適切な対応ができない場合には経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、為替リスクも存在します。各地域における収益、費用、資産、負債を含む現地通貨建ての項目は、円換算時の為替レートにより価値が影響を受ける可能性があります。特に米ドルに対する円高は輸出取引に、円安は輸入取引に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、人的資本に関するリスクを認識しています。専門性を有する人材の確保・育成・処遇が事業継続と成長の重要な要素であり、労働市場の人手不足やノウハウ承継の困難、海外拠点での採用・定着の難しさ、ダイバーシティ&インクルージョンへの対応の遅れなどが、専門性の喪失や事業競争力の低下、海外事業展開の遅延につながる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
阪和興業は、「流通のプロ」として顧客の多様なニーズに応え、社会に貢献することを経営理念としています。すべての「ほしい」をつなげ、ユーザーと共に価値を創造することを目指す企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「私たちは、時代と市場の変化に迅速に対応し、『流通のプロ』として顧客の多様なニーズに応え、広く社会に貢献します」という経営理念を掲げています。この理念を具体化するミッションとして、「すべての『ほしい』をつなげてく。ユーザーの為に、ユーザーと共に。」を掲げています。
従来のトレーディング機能を基盤としつつ、サプライチェーン全体の設計・統合を通じて付加価値を創出し、持続的な企業価値向上を目指しています。また、持続可能な社会を支える「サプライチェーン創造型商社」となることを目標としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、スピリッツとして「GRIP & GRIT(つかんでやり抜く力)」を掲げています。市場やユーザーのニーズを的確に「つかみ」、困難な状況でも粘り強く「やり抜く」ことで、持続的な価値創造を実現する姿勢を大切にしています。
また、社是として「信用・誠実・創意・和協・奉仕」を共有し、透明性の高い意思決定とコンプライアンスを重視する組織づくりを目指しています。創業以来、「企業の繁栄と社員の幸福は車の両輪である」という人材に対する考え方を基盤としています。多様な価値観や視点を融合し、非連続な価値創造につながる企業風土の醸成も図っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、先行き不透明な事業環境において、各事業分野の需要動向やユーザー・社会のニーズを的確に把握し、課題解決を推進することで業績の維持・向上に注力しています。対処すべき課題として、DX・AI・データ活用の経営実装およびサステナビリティ管理体制の強化を認識しています。
また、多様な人材の活躍を支える人的資本戦略の強化と組織体制の見直しにも取り組んでいます。業務執行体制への権限委譲を推進し、よりスピーディかつ適切な経営判断が可能な体制構築も進めています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
阪和興業は、監査等委員会設置会社として、透明性の高い経営体制を目指しています。取締役会は社外取締役を含む多様なメンバーで構成され、経営の監督機能を強化しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
阪和興業の株主構成を見ると、機関投資家や取引先持株会が上位を占めています。これにより、幅広いステークホルダーからの支持を受けていることがうかがえます。安定した資本基盤のもとで事業を展開している状況です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 12.39% |
| 阪和興業取引先持株会 | 6.25% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 5.18% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は14名(男性12名・女性2名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長は中川洋一氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 中川 洋一 | 代表取締役社長 | 1986年4月同社入社。2013年4月同社理事 経理・関連事業担当 兼 経理部長 兼 関連事業部長。2014年4月同社執行役員。2022年4月より現職。 |
| 山本 浩雅 | 取締役副社長執行役員 | 1983年4月同社入社。2012年4月同社理事 機械・大阪厚板担当 兼 機械部長。2013年4月同社執行役員。2026年4月より現職。 |
| 畠中 康司 | 取締役副社長執行役員 | 1983年4月同社入社。2012年8月同社理事 大阪薄板第一・薄板第二・薄板第三・スチールサービス事業推進担当。2013年4月同社執行役員。2025年4月より現職。 |
| 篠山 陽一 | 取締役専務執行役員 | - |
| 松原 圭司 | 取締役専務執行役員 | - |
| 本田 恒 | 取締役 専務執行役員 | - |
社外取締役は、堀龍兒氏(役員指名委員会委員長・取締役会評価委員会委員長)、中井加明三氏(役員評価委員会委員・役員指名委員会委員・役員報酬委員会委員・取締役会評価委員会委員)、古川玲子氏(役員評価委員会委員・役員指名委員会委員・役員報酬委員会委員・取締役会評価委員会委員)、佐藤千佳氏(役員評価委員会委員・役員指名委員会委員・役員報酬委員会委員・取締役会評価委員会委員)、髙橋秀行氏(役員評価委員会委員・役員指名委員会委員・役員報酬委員会委員・取締役会評価委員会委員)、櫻井直哉氏(役員評価委員会委員・役員指名委員会委員・役員報酬委員会委員・取締役会評価委員会委員)、國賀久徳氏(役員評価委員会委員・役員指名委員会委員・役員報酬委員会委員・取締役会評価委員会委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会の構成員となることで、経営の監督機能の強化を図っています。社外取締役が過半数を占める諮問委員会を設置し、客観的な視点に基づく経営チェック機能を強化しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
阪和興業の役員報酬は、基本報酬、業績連動給与、非金銭報酬(譲渡制限付株式報酬)で構成されています。業務執行取締役にはこれら全てが支給され、企業価値向上へのインセンティブが設計されています。社外取締役には、その監督機能に鑑み基本報酬のみが支払われる仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 8名 | 4.7億円 | 59.2百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 22百万円 | 22.0百万円 |
| 監査役(社外除く) | 2名 | 14百万円 | 7.0百万円 |
| 社外役員 | 10名 | 1.0億円 | 10.0百万円 |
なお、非金銭報酬等は、譲渡制限付株式報酬として当事業年度に費用計上された額です。
個人別報酬が開示されている役員は、中川洋一氏(1.04億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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