【平均年収497万円】共同紙販ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収497万円】共同紙販ホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

共同紙販ホールディングスは、関東流通などを傘下に持つ持株会社です。洋紙卸売や不動産賃貸、物流事業を展開し、グループ連結従業員数は137名です。直近では売上高が減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は増加しました。


目次

※本記事は、株式会社共同紙販ホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


共同紙販ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は124名、グループ連結従業員数は137名です。

同社グループは、洋紙の販売を主たる業務としています。洋紙卸売事業、不動産賃貸事業、物流事業を展開しており、連結子会社2社とともに事業を行っています。

主な国内グループ会社は、関東流通(物流事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社共同紙販ホールディングスは持株会社として、グループ全体の経営戦略と人材育成方針を策定しています。従業員個々の能力が最大限に発揮できる環境整備を重視し、ワークライフバランスの実現に向けた制度整備にも取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が長く、平均年齢も高めであることから、従業員が長期にわたって安定して働き続ける傾向が見られます。経験豊富な人材が多数在籍していることがうかがえる環境です。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 4,973,463円
平均勤続年数 24.1年
平均年齢 51.7歳
単体従業員数 124人
連結従業員数 137人
単体のグループ内比率 90.5%


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を設けています。確定給給付型の制度は当社及び連結子会社が、確定拠出型の制度は当社が採用しています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材育成における重要な経営課題として「従業員個々の能力が最大限に発揮できる環境整備」を掲げています。給与の決定にあたっては、人事制度・就業規則等に基づき検討が行われ、賞与は会社業績、部門業績、個人の成果及び貢献等を踏まえて決定されます。

人材育成と個のスキルアップのため、職位・職層に応じた外部研修への参加や社内勉強会を定期的に実施しています。また、キャリアプラン充実のための教育制度を見直し、新たなキャリアプランを作成中です。

ワークライフバランスの実現を目標に、休業制度・休暇制度の整備、再雇用制度の見直し、仕事と子育ての両立支援、性別に関係なく能力を発揮できる体制づくりなど、幅広い観点から働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。特に男性の育児休業取得率向上を目指した環境整備や、介護分野での支援拡充に向けた制度見直しを進めています。

さらに、外部機関に委託したメンタルカウンセリングの実施や、がん治療・疾病入院等の費用支援のための保険加入などを通して、従業員の心身両面での健康保持増進に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。有期労働者は定年再雇用制度に基づく契約社員であり、就業・賃金体系が正規雇用労働者と異なっています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 17.9%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 80.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 79.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 98.5%

多様性・登用

指標項目 第75期
管理職に占める女性比率 17.9%

健康・安全

指標項目 第75期
平均時間外労働時間(月平均) 22.3h
特定健康診断実施率 100.0%
ストレスチェック受検率 91.3%

人材育成・エンゲージメント

指標項目 第75期
年次有給休暇取得率 57.3%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


共同紙販ホールディングスは、持株会社としてグループ全体の経営戦略を統括し、主に洋紙の卸売事業を主軸に、不動産賃貸事業、物流事業を展開しています。国内の紙流通業界がデジタル化の進展により厳しい環境にある中で、同社グループは安定供給と適正価格の維持、そして販管費の削減に努めています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、共同紙販ホールディングスと子会社2社(関東流通、ファイビストオフィス)の計3社で構成されており、洋紙の販売を主たる業務としています。国内の紙需要が減少傾向にある中、同社グループは各事業を通じて収益を上げています。

洋紙卸売事業

洋紙卸売事業では、共同紙販ホールディングスが洋紙や板紙を印刷会社や出版会社などの顧客へ販売しています。また、ファイビストオフィスを通じて特殊紙などの仕入れも行っています。収益は、洋紙や板紙の卸売販売から得ています。

不動産賃貸事業

不動産賃貸事業では、共同紙販ホールディングスが不動産賃貸業を行っています。収益は、不動産の賃貸収入から得ています。

物流事業

物流事業では、子会社の関東流通が共同紙販ホールディングスを含む顧客の商品について、保管、加工、配送といった業務を行っています。収益は、これらの物流サービスから得ています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の大部分を占めており、国内事業が中心となっています。特定の顧客への売上高が連結損益計算書の10%以上を占める相手先はありません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
洋紙卸売事業 168億円 164億円
物流事業 63百万円 80百万円
不動産賃貸事業 30百万円 15百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期において変動が見られますが、直近の当連結会計年度では前期から減少しています。経常利益は、過去には利益を計上していましたが、当連結会計年度では損失に転じています。

親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度において前期から増加となりました。これは、財務体質強化のための政策保有株式の見直しによる特別利益の計上が影響しています。営業利益は前期に引き続き損失を計上していますが、営業活動によるキャッシュ・フローは当連結会計年度でプラスに転じています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 141億円 170億円 167億円 169億円 164億円
経常利益 14百万円 1.8億円 1.2億円 27百万円 △2百万円
経常利益率 0.1% 1.1% 0.7% 0.2% △0.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.7億円 1.0億円 59百万円 28百万円 38百万円
1株当たり当期純利益(円) 256.47 151.18 87.29 41.45 55.90

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、当連結会計年度において前期からわずかに増加しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は、前期に引き続き損失を計上しており、損失幅は拡大しています。

これらの数値は、同社グループが直面する事業環境の厳しさと、収益性の改善に向けた課題を示唆していると言えます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 119.8百万円 120.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △0.1百万円 △0.2百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動による資金創出と資産売却による資金獲得を通じて、手元資金を厚くしている状況を示しています。これは、事業環境の変化に対応し、財務基盤の強化を図っていることを表しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期から増加し、41.7%となっています。これはプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)は1.0%であり、プライム市場平均を下回る水準です。手元資金である現金及び預金は前期から増加し、14.1億円となっています。これらの状況は、事業を継続していく上での安定性に関わる重要な要素となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 39.0億円 39.7億円
自己資本比率 40.9% 41.7%
ROE(自己資本利益率) 0.7% 1.0%
現金及び預金 8.1億円 14.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、当期は営業活動によるキャッシュフローが61百万円のプラスとなりました。これは主に売上債権の減少によるものです。投資活動によるキャッシュフローは5.9億円のプラスとなり、有形固定資産や投資有価証券の売却による収入が主な要因です。その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは6.5億円のプラスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いにより41百万円のマイナスとなりました。本業での資金創出に加え、資産の効率化を通じて手元資金を増やしている状況がうかがえ、これは事業の安定性や将来の成長に向けた基盤整備に影響を与える可能性があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △2.6億円 0.6億円
投資CF 0.4億円 5.9億円
財務CF △0.4億円 △0.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △2.1億円 6.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、国内紙流通業界において、企業や官公庁のコスト削減やデジタル化推進の影響により、紙需要全体が減少している厳しい環境にあります。また、原材料価格の高騰や為替変動も業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


共同紙販ホールディングスグループは、紙媒体を通じて社会に貢献することを経営の基本理念としています。環境変化に迅速に対応し、永続的な発展を目指す姿勢がうかがえる会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「国民の豊かな社会生活に極めて重要な教育と文化に『紙』媒体を通じて貢献すること」を経営の基本理念としています。日本全国に網羅した拠点から新聞・書籍・教育図書・情報雑誌などの「原紙」をタイムリーに配送・販売しています。

日常生活に欠かせない生活必需品である「紙」を常に安定供給していくことを目指しています。環境の変化に迅速に対応できる体制を整え、あらゆる可能性を追求しながら永続的な発展を目指している会社です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「環境に配慮した商品・企業活動を通じて、地球環境や地域環境の保全に貢献すること」をサステナビリティ方針としています。また、「仕事と生活の調和を支援する制度を整えるとともに、それを支える風土づくりを行うこと」も重視しています。

人材育成においては、「従業員個々の能力が最大限に発揮できる環境整備」を重要な経営課題と掲げています。ワークライフバランスの実現を目指し、休業制度・休暇制度の整備、再雇用制度の見直し、仕事と子育ての両立支援、性別に関係なく能力を発揮できる体制づくりに取り組んでいます。従業員の心身の健康保持増進にも努め、メンタルカウンセリングや疾病入院等の費用支援も行っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、国内紙流通業界において、中東情勢の影響による原材料価格の更なる高騰やデジタル化推進の流れといった経営環境に直面しています。このような状況に対し、環境負荷の少ない循環型の紙素材が多様な用途で使用され、デジタル媒体との共存が図られる流れを捉える方針です。

対処すべき課題として、取扱商品の多角化に取り組み、引き続き安定供給と適正価格販売に努めることで企業価値向上を目指しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社共同紙販ホールディングスは、監査等委員会設置会社として、取締役会と監査等委員会を設置しています。議決権を持つ監査等委員である社外取締役を置くことで、コーポレート・ガバナンスの強化と経営の効率化を図る体制となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、筆頭株主は日本製紙であり、紙関連の事業会社が上位に名を連ねています。日本紙通商や日本紙パルプ商事といった関連会社が主要株主として並ぶ特徴があります。

株主名 持株比率
日本製紙 18.71%
日本紙通商 11.59%
日本紙パルプ商事 10.58%
KPPグループホールディングス 6.53%
巣鴨信用金庫 2.66%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長は郡司勝美氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
郡司 勝美 代表取締役会長 1981年1月 日本紙パルプ商事入社、1983年4月 河内屋紙(現同社)入社、2006年6月 同社代表取締役社長、2024年4月 同社代表取締役会長より現職。
市川 裕三 代表取締役社長執行役員全店営業統括 1988年4月 芳賀洋紙店(現同社)入社、2018年6月 同社取締役執行役員本店洋紙本部長、2024年4月 同社代表取締役社長執行役員、2026年4月 同社代表取締役社長執行役員全店営業統括より現職。
坂本 浩紀 取締役専務執行役員管理本部長 1998年7月 河内屋紙(現同社)入社、2016年6月 同社取締役常務執行役員社長室長、2023年6月 同社取締役専務執行役員経営企画本部長兼監査室長、2026年4月 同社取締役専務執行役員管理本部長より現職。
金谷 吉之助 取締役全店営業統括補佐 1977年4月 芳賀洋紙店(現同社)入社、2010年6月 同社取締役執行役員洋紙本部長、2020年4月 同社取締役専務執行役員全店営業統括、2026年4月 同社取締役全店営業統括補佐より現職。


社外取締役は、川島英明氏(弁護士・監査等委員)、大春敦氏(元日本製紙取締役常務執行役員営業企画本部長・監査等委員)、斉藤賢司氏(日本製紙参与営業企画本部長代理・監査等委員)、女屋健氏(日本紙通商取締役経営管理本部長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会と監査等委員会を設置しています。取締役8名のうち4名が社外取締役であり、全員が監査等委員を務める体制です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、取締役(監査等委員を除く)に対しては基本報酬、短期業績連動報酬としての賞与、中長期的な企業価値向上へのインセンティブとしての譲渡制限付株式報酬の3つで構成されています。監査等委員である取締役に対しては、その職務に鑑み固定報酬としての基本報酬のみが支給されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 79百万円 15.7百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。譲渡制限付株式報酬は、2023年8月9日付で対象取締役5名に交付された29,672千円のうち、当事業年度分として費用計上された金額を記載しています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。