※本記事は、株式会社CAPITA の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
CAPITAグループは、サービスステーションを中心とした石油事業を核に、不動産事業、ファンド事業を展開し、地域のライフスタイルを豊かにするサービスを提供しています。2025年7月には専門店事業を譲渡しました。
単体従業員数は14名、連結従業員数は23名です。同社グループのセグメントは石油事業、不動産事業、ファンド事業の3つです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)バイオ・サイト・キャピタル .2.3(不動産事業・ファンド事業)などです。
なお、CAPITAグループは2025年7月に専門店事業を譲渡しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
CAPITAは、石油事業と不動産事業を基盤とする企業です。地域社会のライフラインを支える事業運営を通じて、従業員が安心して働ける環境づくりにも注力しています。ここでは、同社の給与水準や働き方の特徴について詳しく見ていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均年齢が比較的高く、勤続年数も長めの傾向が見られます。これは、従業員が長期にわたってキャリアを築きやすい環境であることを示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,407,000円 |
| 平均勤続年数 | 13.43年 |
| 平均年齢 | 47.5歳 |
| 単体従業員数 | 14人 |
| 連結従業員数 | 23人 |
| 単体のグループ内比率 | 60.9% |
同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。確定給付型制度は勤続年数3年以上を対象とした確定給付企業年金制度として、同社が採用しています。連結子会社は確定拠出型の制度として、退職一時金制度と中小企業退職金共済制度(勤続1年6ヶ月以上を対象)を併せて採用しています。
退職一時金制度も存在しますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度における退職給付債務は27百万円、年金資産は63百万円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
CAPITAは、経営理念である「至誠の精神」に基づき、変化・改革・挑戦を続ける企業として、それに適応できる人材の育成と戦略的な配置を重視しています。顧客満足(CS)と同時に従業員満足(ES)の継続と強化を目指し、人材を重要な経営資源と位置付けています。
給与やその他の報酬については、職務内容、役割、能力、経験、成果、勤務状況、そして会社業績を総合的に考慮し、各社の就業規則や給与規程に基づいて決定されます。給与体系は基本給、諸手当、賞与で構成され、職責と役割に応じた処遇が基本です。同社グループは、従業員の安定的な雇用と処遇維持を重視しており、人材の確保と定着のため、外部労働市場の動向も踏まえて適切な処遇水準の維持に努めています。
また、従業員が安心して働ける環境を整備するため、産前産後休業、介護休業、労災、傷病手当の実施、有給休暇の取得促進、健康診断の実施など、多様な取り組みを継続的に推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
同社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示項目は記載を省略しています。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
健康・安全
労災件数は、不休業災害および通勤災害を除いた件数です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 健康診断受診の割合 | 65.9% |
| 労災件数 | 0件 |
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 有給休暇の取得率 | 69.3% |
| 残業時間 | 月平均8.3時間 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
CAPITAグループは、サービスステーションを中心とした石油事業を主軸に、専門店事業、不動産事業、ファンド事業を展開しています。地域のライフラインを支える機能性の高い事業を営み、「安全・安心」と「安定供給」を最優先とした経営を行っています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、複数の事業セグメントを通じて収益を上げています。各事業は、それぞれの専門性を活かしたサービスや商品を提供し、多様な顧客ニーズに応えています。海外への売上高はなく、事業はすべて国内で展開されています。
石油事業
サービスステーションの経営、石油製品の卸売・直販、中古車販売および鈑金事業、損害保険の代理店業務を行っています。収益は、燃料油販売や油外販売(コーティング、車検・車販、レンタカーなど)、石油卸部門での販売から得ています。同社グループの事業の中で最も大きな売上高を占めています。
専門店事業
サイクルショップの運営を通じて、自転車の販売および修理を主な業務としています。収益は、自転車本体の販売や修理サービスから得ていましたが、2025年7月1日に事業譲渡が行われました。
不動産事業
不動産の賃貸および販売を行っています。収益は、不動産賃貸料や販売用不動産の売却から得ています。巣鴨ダイヤビルやトランクルームの運営を通じて安定した収益を確保しています。
ファンド事業
成長企業への投資および投資先支援を行っています。収益は、投資活動や投資先支援、ファンドの管理報酬から得ています。2025年11月にバイオ・サイト・キャピタル株式会社を子会社化したことにより、新たに加わった事業です。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 石油事業 | - | 17.4億円 |
| 不動産事業 | - | 2.7億円 |
| 専門店事業 | - | 88百万円 |
| ファンド事業 | - | 16百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
CAPITAグループは、第77期より連結財務諸表を作成しています。そのため、それ以前の連結経営指標は記載されていません。当連結会計年度の売上高は21億7百万円、営業損失は△30百万円、経常損失は△49百万円となりました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は1億36百万円を計上しています。
営業活動によるキャッシュ・フローは△20億89百万円の支出となりましたが、投資活動によるキャッシュ・フローは6億4百万円の取得、財務活動によるキャッシュ・フローは19億21百万円の取得となっています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | - | 21.1億円 |
| 経常利益 | - | - | - | - | △50百万円 |
| 経常利益率 | - | - | - | - | △2.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | - | 1.4億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | - | 36.00 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
CAPITAグループの従業員1人あたりの売上高は91.6百万円となっています。また、従業員1人あたりの営業利益は△1.3百万円です。連結財務諸表の作成が当期からであるため、前期との比較はできません。
従業員1人あたりの売上高は一定の水準を示しているものの、営業利益は損失となっていることから、収益性の改善が課題となっている状況がうかがえます。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | - | 91.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | - | △1.3百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業活動と投資活動の資金の流れに特徴が見られます。今後の成長に向けた資金の動きを理解することは、安定性を把握する上で重要です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。これは、財務の健全性を示す一つの指標となっています。
ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と比較するとやや低い水準にあります。手元資金である現金及び預金は前期から増加しており、資金の厚みが増している状況です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 15.2億円 | 19.9億円 |
| 自己資本比率 | - | 34.2% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 7.4% |
| 現金及び預金 | 6.1億円 | 14.7億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、事業活動による資金の支出が投資活動による資金の取得を上回る状況を示しています。営業活動によるキャッシュ・フローは棚卸資産の増加が主な要因となり、資金の支出となっています。
投資活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産の売却による資金の回収が主な要因となり、資金の取得となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは長期借入金の増加が主な要因となり、資金の回収となっています。
これらの資金の流れは、同社グループが事業活動において資金を使い、資産の売却や借入によって資金を調達している状況を示しています。今後の事業展開や成長戦略において、資金の効率的な活用が安定性や成長性につながると考えられます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | △20.9億円 |
| 投資CF | - | 6.0億円 |
| 財務CF | - | 19.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | △14.9億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、原油価格の変動によるリスクを認識しています。石油製品の仕入価格は原油価格の市況変動の影響を直接的に受ける構造であり、販売価格の決定によっては業績に影響を与える可能性があります。
また、国際情勢によるリスクも挙げられています。原油価格の高騰が続き、仕入価格を販売価格に転嫁できない場合、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、個人情報等の漏洩に関するリスクを認識しています。顧客情報をはじめとする個人情報の管理に関して、規程を策定しスタッフ教育を通して周知徹底を図っていますが、漏洩した場合には業績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
CAPITAは、「至誠の精神」を経営理念に掲げ、顧客満足と従業員満足を重視しながら、変化と挑戦を続ける企業文化を築いています。
同社グループは、持続的な企業価値向上を目指し、社会インフラとしての責任を果たすとともに、事業ポートフォリオの変革に取り組んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
CAPITAグループは、「至誠の精神」を経営理念としています。
この理念のもと、経営資源の有効活用、変化・改革・挑戦の継続、顧客満足(CS)および従業員満足(ES)の強化、営業利益目標の必達という4つの基本方針を定めています。
中長期的には、燃料油販売に依存しない運営形態を進め、油外製品販売や新規商材販売に注力することで、石油事業の利益構造改革を目指しています。
健全性の高い経営を維持し、収益力向上と財務体質改善を図る効率性の高い経営を目指す方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
CAPITAグループは、経営理念である「至誠の精神」のもと、変化・改革・挑戦を続ける企業風土を重視しています。
顧客満足(CS)と従業員満足(ES)の継続と強化を基本方針の一つとして掲げています。
また、サステナビリティに関するリスクと機会を的確に識別・管理するため、「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置し、リスク管理を経営全体に反映する体制を整備しています。
事業の根幹には「安全・安心」と「安定供給」を置き、社会インフラとしての責任を果たすことを大切にしています。
従業員の働きやすい環境整備にも継続して取り組む方針です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
CAPITAグループは、原油価格の動向など不透明な状況が続く中で、営業利益の必達を重点課題としています。
サービスステーション事業部では、顧客満足(CS)を通じて安心して利用できるサービスの提供と、人材育成計画の実行によるスタッフスキルの向上に取り組んでいます。
管理部門では、社内システムの運用精度を高め、経理事務や店舗事務の効率化を図ることを課題としています。
また、コンプライアンスを遵守し、法令改正に的確に対応することも重点テーマの一つです。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
CAPITAは監査等委員会設置会社であり、取締役会は業務執行取締役と監査等委員である取締役で構成されています。これにより、経営の意思決定と業務の効率性を実現し、牽制の効果を高める体制がとられています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
CAPITAの株主構成を見ると、事業会社である桃の木が筆頭株主となっています。次いでKMOキャピタル有限責任事業組合、そして個人株主が上位に名を連ねています。特定の事業会社や投資組合、個人株主が上位を占める構成であり、幅広い層からの支援を受けていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 桃の木 | 22.30% |
| KMOキャピタル有限責任事業組合 | 20.20% |
| 森下 竜一 | 4.30% |
| 光野 有二朗 | 2.40% |
| 森 猛 | 2.20% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役CEOは宮田浩二氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 宮 田 浩 二 | 代表取締役CEO | 1986年4月株式会社池田銀行(現㈱池田泉州銀行)入行。同行執行役員企画部長、取締役企画部長、常務執行役員CS本部阪神地区本部長などを歴任。2026年1月より同社代表取締役CEOに現職。 |
| 菊 池 正 俊 | 取締役会長 | 2000年4月同社入社。SS事業部課長代理、SS事業部部長、営業部部長などを歴任。2023年6月より同社取締役営業部部長、2024年11月より同社代表取締役社長。2026年1月より同社取締役会長に現職。 |
| 竹 下 国 臣 | 取締役 | 2000年5月ヒーローメーカー有限会社取締役。2020年1月MBKトレーディング合同会社代表取締役。2025年6月より同社取締役(監査等委員)、2026年6月より同社取締役に現職。 |
社外取締役は、北戸草太氏(FIERTE在籍・監査等委員)、佐藤泰行氏(LHS代表取締役・監査等委員)、水島健太朗氏(FIERTE在籍・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社を採用しており、取締役会が業務執行の権限と責任を集中させ、監査等委員会がその監査機能を担うことで、経営の意思決定の適切性と業務の効率性を確保する体制をとっています。社外取締役は監査等委員として、独立した立場から経営の監視機能を果たしています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
CAPITAの役員報酬は基本報酬のみで構成されており、担当職務や各期の業績、貢献度を総合的に考慮して決定されています。取締役の報酬は株主総会で決議された総額の範囲内で取締役会の協議により決定され、監査等委員の報酬は監査等委員会の協議で決定されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 17百万円 | 5.6百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 13百万円 | 2.6百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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