※本記事は、株式会社バッファロー の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
バッファローは、オートバックス事業と飲食事業を主軸に展開しています。オートバックス事業ではカー用品の販売・取り付け、車検・整備などを手掛け、飲食事業では「焼肉ライク」や「PISOLA」のフランチャイジーとして飲食サービスを提供しています。
単体従業員数は261名、連結従業員数は336名です。セグメントはオートバックス事業、飲食事業の2つです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社バッファローは、従業員の定着を重視し、働きがいのある職場環境づくりに力を入れている企業です。多様な人材の確保と育成を通じて、事業の成長を支える方針が示されています。給与制度においても、個人の能力と組織への貢献を適切に評価する仕組みが導入されています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が長く、従業員が安定してキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も比較的落ち着いており、経験豊富な人材が活躍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,453,000円 |
| 平均勤続年数 | 12.0年 |
| 平均年齢 | 39.5歳 |
| 単体従業員数 | 261人 |
| 連結従業員数 | 336人 |
| 単体のグループ内比率 | 77.7% |
同社は従業員の退職給付に充てるため、非積立型の確定給付制度を採用しており、国内の提出会社が対象です。子会社には退職給付制度がありません。退職一時金制度があり、給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは「中期経営計画2024」の基本方針として、オートバックス事業の業容拡大と飲食事業の本格化による経営基盤の確立を目指しています。この実現に向け、人材戦略を重要な事業基盤と位置づけ、「フレンドリー」で「プロフェッショナル」な人材の育成、働きがいのある職場づくりとモチベーションの向上、国内および海外からの多様な人材確保の3つの柱を推進しています。
具体的には、お客様に最適な提案ができる接遇力の向上を社風として定着させ、自動車の先進安全技術に対応できる専門技術の向上に注力しています。また、オートバックス事業の正社員を対象に週休3日制を導入し、労働環境や制度の継続的な見直しと整備を進めています。現職の役員幹部のほとんどが現場経験を有しており、全ての社員が段階的にステップアップし、店長や幹部社員を目指せるキャリアアップ制度が整えられています。
人事制度の根幹には職能資格制度(ハイブリッド型)を採用しており、従業員の保有する能力・スキルの伸長度に応じた職能資格を基軸としつつ、担当する役割や責任の大きさを反映した役割要素を組み合わせています。評価結果は基本給の決定や昇格・昇進の判断、賞与等の変動報酬に反映され、能力開発の促進と成果創出の両立を図っています。さらに、目標管理制度を導入し、従業員一人ひとりが主体的に目標に挑戦し、継続的な能力向上に取り組む風土の醸成を推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データを示します。管理的地位にある労働者は課長級以上(役員を除く)の役職者としています。連結子会社は公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 68.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 68.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 93.1% |
オートバックス事業
| 指標 | 目標値 | 実績(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 女性正社員の採用人数 | 20.0% | 33.3% |
| 女性の平均勤続年数 | 7.0年 | 6.0年 |
飲食事業
| 指標 | 目標値 | 実績(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 女性正社員の採用人数 | 20.0% | △40.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
同社グループは、オートバックス事業と飲食事業の2つの報告セグメントを中心に事業を展開しています。生活インフラである車関連事業と外食事業を通じて、地域社会への貢献を目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、カー用品の販売・取り付けサービス、車検・整備、自動車の買取り・販売、自動車保険サービスを行うオートバックス事業と、飲食サービスの提供を行う飲食事業を営んでいます。国内市場に特化しており、特定の顧客への収益集中は見られません。
オートバックス事業
同社は、株式会社オートバックスセブンが運営する「オートバックス」のフランチャイジーとして、一般消費者へのカー用品販売や取り付けサービス、車検・整備、自動車の買取り・販売、自動車保険サービスを提供しています。収益は、商品やサービスの引き渡し時に認識されるほか、タイヤ・カーナビゲーションの保証・保管サービスについては一定の期間にわたり認識されます。国内カー用品市場が「物を売る業界」から「車の維持を支えるサービス業」への転換を進める中、同社グループはピット・サービスやタイヤ販売、オイル・バッテリー販売を堅調に伸ばしています。
飲食事業
連結子会社である株式会社バッファローフードサービスが、株式会社焼肉ライクの運営する「焼肉ライク」と、株式会社ピソラの運営する「PISOLA」のフランチャイジーとして飲食サービスを提供しています。収益は、飲食サービスを顧客に提供した時点で認識されます。外食業界は原材料価格や人材コストの高騰が続く厳しい環境ですが、イタリアンレストラン「PISOLA」の新規出店と既存店舗の通期営業化により、売上を大きく伸ばしています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| オートバックス事業 | 110億円 | 117億円 |
| 飲食事業 | 11.5億円 | 20.4億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は継続して増加傾向にあります。経常利益も概ね増加しており、親会社株主に帰属する当期純利益も同様に増加傾向を示しています。営業活動によるキャッシュ・フローも着実に増加しており、本業での資金創出力が向上していることがうかがえます。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 100億円 | 108億円 | 112億円 | 122億円 | 137億円 |
| 経常利益 | 5.7億円 | 5.6億円 | 4.6億円 | 5.4億円 | 6.5億円 |
| 経常利益率 | 5.7% | 5.2% | 4.1% | 4.5% | 4.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3.5億円 | 3.3億円 | 1.1億円 | 3.4億円 | 4.4億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 154.68 | 141.57 | 49.07 | 146.74 | 188.69 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期からわずかに減少しましたが、従業員1人あたりの営業利益は増加しています。これは、従業員数の増加がありながらも、事業効率の改善や収益性の向上が進んでいることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 41.0百万円 | 40.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.7百万円 | 1.8百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況と資金の流れから、経営の安定性について説明します。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場平均と比較して高い水準にあります。手元資金も増加傾向を示しており、不況時の耐性も一定程度確保されている状況です。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 62.0億円 | 65.0億円 |
| 自己資本比率 | 68.0% | 66.1% |
| ROE(自己資本利益率) | 5.6% | 7.0% |
| 現金及び預金 | 33.8億円 | 38.3億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の計上、仕入債務の増減により、前期から増加しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得や定期預金の預入による支出があった一方で、定期預金の払戻による収入もあり、資金支出は前期から減少しました。財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済や配当金の支払額があったため、前期の収入から支出へと転じています。
これらのキャッシュ・フローの状況から、同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、その資金を元手に事業拡大のための投資を行っていることがうかがえます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 6.0億円 | 9.3億円 |
| 投資CF | △6.6億円 | △4.6億円 |
| 財務CF | 3.9億円 | △0.2億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △0.6億円 | 4.7億円 |
※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループが属するカー用品市場及び外食市場は成熟しており、多数の競合店が存在しています。事業競争力が相対的に低下した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、オートバックス事業において取り扱う冬季カー用品は、冬季の天候により販売量が大きく左右されることがあります。暖冬となれば販売量が減少し、業績に影響が生じる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
小売・外食業界は少子高齢化等の要因により、採用難・人手不足の傾向が強まっています。業界全体の労働需給の変化により人材確保に係る各種コストが上昇し、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
バッファローは、「接客こそ人間形成である」という人材育成の信念を掲げ、お客様との信頼関係構築を重視する企業です。オートバックス事業と飲食事業を展開し、社会の変化に対応しながら持続的な成長を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「接客こそ人間形成である」という人材育成の信念のもと、創業時より一貫して接客販売を基本とした固定客づくりを実践しています。今後も接客・接遇の質を高め、お客様に最良の商品・技術・サービス・情報を提供していく方針です。
また、企業の社会的責任を常に意識し、コンプライアンスやリスク管理、安全管理を徹底しています。透明性の高い経営と積極的かつ健全な事業活動により、ステークホルダーの信頼に応えることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループの企業風土は、「接客こそ人間形成である」という人材育成の信念が根幹にあります。お客様に感動体験をもたらすスタッフとなれるよう、接客・接遇を重視した人材育成に努めています。女性社員を「接遇リーダー」として積極的に登用するなど、多様な人材の活躍を推進しています。
サステナビリティへの対応においては、監督機能と執行機能が密に連携し、一体となって推進するガバナンス体制を構築しています。PDCAサイクルを体系的に運用し、継続的な見直しと高度化を図ることで、中長期的な企業価値の向上を目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、「中期経営計画2024」を推進し、オートバックス事業のさらなる業容拡大と発展を目指しています。飲食事業も本格化させ、オートバックス事業とともに確固たる経営の柱へと構築する方針です。
人材戦略としては、「フレンドリー」で「プロフェッショナル」な人材の育成を掲げています。接客・接遇に関する教育への継続的な取り組みにより接遇力向上を社風化し、高度化する車検・整備に対応できる専門スタッフの育成にも注力しています。働きがいのある明るい職場環境の整備や、国内および海外からの人材確保も重点テーマとしています。内部統制の充実と法令遵守の徹底にも取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
バッファローは、監査等委員会設置会社として、経営の透明性と迅速な意思決定を重視したガバナンス体制を構築しています。取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会を設置し、執行役員制度を導入することで、経営体制の強化と効率化を図っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
バッファローの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるオートバックスセブンです。同社グループのフランチャイズ本部であるオートバックスセブンが上位株主として名を連ねており、事業上の連携が資本面でも反映されていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| オートバックスセブン | 21.29% |
| 増田 清高 | 11.09% |
| 坂本 裕二 | 9.94% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長執行役員営業本部長は坂本裕二氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 坂本 裕二 | 代表取締役 社長執行役員 営業本部長 | 1988年5月に同社に入社後、総店長、取締役総店長、専務取締役を経て、2000年3月に代表取締役社長に就任。2011年4月より代表取締役社長執行役員営業本部長を務めています。 |
| 牧野 博章 | 取締役 常務執行役員 営業副本部長 | 1997年4月に同社に入社。執行役員営業本部副本部長、北エリア営業部長などを経て、2011年6月に取締役に就任。2023年4月より取締役常務執行役員営業副本部長を務めています。 |
| 日下部 直喜 | 取締役 常務執行役員 管理本部長 | 2003年2月に同社に入社後、取締役管理部長、取締役管理本部長などを歴任。2007年6月に取締役執行役員管理本部長に就任し、2023年4月より取締役常務執行役員管理本部長を務めています。 |
社外取締役は、井手秀博氏(オートバックスフィナンシャルサービス取締役会長・監査等委員)、山口乾氏(ロートピア代表取締役社長・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会における議決権を持つことで、監視機能の強化を図っています。監査等委員会は3名の監査等委員である取締役で構成され、うち2名が社外取締役です。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
バッファローの役員報酬は、取締役(監査等委員及び社外取締役を除く)に対しては基本報酬と株式報酬で構成されています。株式報酬は、経営方針の遂行や業績向上へのインセンティブ、株主との価値共有を目的としています。一方、監査等委員である取締役の報酬は、独立した立場からの客観的な経営助言と監査を重視し、基本報酬のみで構成されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 1.0億円 | 34.6百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 5百万円 | 4.8百万円 |
| 社外役員 | 2名 | 5百万円 | 2.7百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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