【平均年収788万円】SCSK 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年3月期)

【平均年収788万円】SCSK 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年3月期)

SCSKは、ITコンサルティングからシステム開発、ITインフラ構築、ITマネジメント、BPOまで幅広いITサービスをグループ各社とともに提供しています。連結従業員数は2万人を超え、直近の業績は売上高、各利益ともに一貫して増加し、増収増益となりました。


目次

※本記事は、SCSK株式会社 の有価証券報告書(2025年3月期、2024年4月1日 ~ 2025年3月31日、2025年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


SCSKは、ITコンサルティングからシステム開発、ITインフラ構築、ITマネジメント、BPOまで幅広いITサービスを提供しています。製造、金融、流通など日本の大手・中堅企業を顧客とし、住友商事も大口得意先となっています。

単体従業員数は8,360名、連結従業員数は20,252名です。セグメントは産業IT、金融IT、ITソリューション、ITプラットフォーム、ITマネジメント、その他の6つです。

主な国内グループ会社は、ネットワンシステムズ、SCSKサービスウェア、ベリサーブ、SCSK Minoriソリューションズ、SCSK九州(ソフトウェア・開発、情報処理)などです。

当連結会計年度より報告セグメントの区分方法を変更しており、2024年12月25日付でネットワンシステムズの株式を取得し、連結子会社としてITプラットフォームセグメントに加えています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


SCSKは、ITサービスを主軸とする事業を展開しており、社員一人ひとりの成長と働きがいを重視する企業文化が特徴です。人材価値の最大化を基本方針とし、Well-Being経営やDEIB(Diversity, Equity, Inclusion, Belonging)を推進することで、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、社員の長期的なキャリア形成を支援する環境が整っており、平均勤続年数から安定した就業が期待できる傾向が見られます。幅広い年齢層の社員が活躍しており、多様な経験を持つ人材が組織に貢献していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 7,877,000円
平均勤続年数 17年2ヶ月
平均年齢 42歳11ヶ月
単体従業員数 8,360人
連結従業員数 20,252人
単体のグループ内比率 41.3%


連結ベースの退職給付制度として、同社グループは確定給付型と確定拠出型の両方を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。これらの制度は、同社および一部の連結子会社で採用されています。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

連結ベースの退職給付に係る積立状況を示す未積立額は230.6億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


SCSKグループは、「サステナビリティ経営」を成長戦略と位置づけ、経営理念である「夢ある未来を、共に創る」を実現するために「人を大切にします。」という約束を掲げています。社員一人ひとりの「人材価値最大化」を基本方針とし、経済価値、社会価値、人的資本価値を包含した「総合的企業価値」の向上を目指しています。この方針に基づき、Well-Being経営を推進し、役員評価には「共感経営」を導入しています。

人材戦略の重点施策として、事業戦略と連動した中期の人材ポートフォリオ計画を策定し、OJTとOFF-JTを組み合わせた人材育成やリスキリングを推進しています。特に高度デジタル人材の育成に注力し、AIやクラウド等の先進技術者向けの全社教育を拡充しています。また、自律的・戦略的・統合的なキャリア開発基盤として「iCDP(Integrated Career Development Plan)」を策定し、人的資本管理システム「LAP-HCM」を導入することで、人材情報の可視化と分析を行っています。

処遇・報酬制度においては、競争の激しいIT人材市場で優秀な人材を確保・定着させるため、複線型の人事制度を採用しています。年収3,000万円超での処遇を可能とする「ADV職掌」を設け、高度な人材の拡充に取り組んでいます。社員の専門性を評価・認定する「SCSKキャリアフレームワーク」に基づく専門性認定制度があり、上位認定者には専門性認定手当や一時金を支給しています。

Well-Being経営では、社員の心身の健康と働きがいを重視し、独自の「SCSK Well-Being Score」で実感値を可視化し、組織にフィードバックしています。DEIB(Diversity, Equity, Inclusion, Belonging)の推進にも力を入れており、スマートワーク・チャレンジや柔軟な勤務制度、育児との両立支援策を充実させています。男性社員の育児休業取得率向上や配偶者出産休暇の拡充、マネジメント層の女性登用目標設定、LGBTQのインクルージョン、障がい者雇用(パラアスリート雇用を含む)など、多様な人材が活躍できる職場環境の整備を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得率は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、本記事では数値を取得できていません。

指標 数値
女性管理職比率 10.9%
男女賃金差異(全労働者) 83.4%
男女賃金差異(正規雇用労働者) 83.8%
男女賃金差異(非正規雇用労働者) 63.2%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 連結子会社1

指標 数値
女性管理職比率 7.2%
男性育児休業取得率 93.0%


▼ 連結子会社2

指標 数値
女性管理職比率 16.0%
男性育児休業取得率 73.0%


▼ 連結子会社3

指標 数値
女性管理職比率 22.2%
男性育児休業取得率 -

事業戦略と人材ポートフォリオ

指標 数値
研修時間(1人あたり年間平均) 69時間
研修費用(1人あたり年間平均) 28.3万円
新卒採用者数 309名
キャリア採用者数 387名
離職率 3.6%
デジタルスキル標準教育修了者 11,129名

Well-Being経営

指標 数値
エンゲージメント 87.2%
働きやすい会社 89.7%
やりがいのある会社 79.1%
パフォーマンス発揮度 75.4%
自分の能力が活かされている 77.3%
プレゼンティーイズム 78.5%

ダイバーシティ&インクルージョン

指標 数値
ライン管理職数(総計)女性 103名
育児休業利用者数 141名
育児休業取得率 64.7%
育児休業復職率 95.0%
育児休業平均取得日数 268日
両立支援休暇利用者数 934名
配偶者出産休暇利用者数 118名
平均月間残業時間 22時間
年次有給休暇 平均取得日数 17.2日

| 年次有給休暇 取得率 | 89.4%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


SCSKグループは、ITコンサルティングからシステム開発、運用、ハード・ソフト販売まで、幅広いITサービスを提供する企業グループです。日本の大手・中堅企業を主要顧客とし、多岐にわたる産業のIT化を支援しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ITコンサルティング、システム開発、検証サービス、ITインフラ構築、ITマネジメント、ITハード・ソフト販売、BPO等のサービスを提供しています。顧客企業は、多くの上場企業を含む日本の産業構造を代表する大手及び中堅企業であり、親会社である住友商事も大口得意先となっています。

同社グループの事業は「産業IT」「金融IT」「ITソリューション」「ITプラットフォーム」「ITマネジメント」「その他」の6つの報告セグメントに分かれています。各セグメントは、顧客業種やITサービスの特性に応じて、製品・サービスの提供を行っています。当連結会計年度では、ネットワンシステムズの連結加算の影響もあり、システム販売が大きく増加しました。システム開発や保守運用・サービスも堅調に推移しています。

産業IT

主に製造、通信、エネルギー、流通、サービス、メディア等の顧客に対し、基幹系システムや情報系システムの開発、保守・運用を通じてITソリューションを提供しています。自動車業界向けには、ECU搭載ソフトウェアの開発や自社製品の提供、ソフトウェア検査などもグローバル規模で展開しています。
収益は、システム開発や検証サービス、デジタルサプライチェーン事業などから得ています。運営は、ベリサーブ、SCSK九州、SCSK北海道、SCSK USA Inc.、SCSK Europe Ltd.、思誠思凱信息系統(上海)有限公司、SCSK Asia Pacific Pte. Ltd.、PT SCSK Global Indonesia、SCSK Myanmar Ltd.、SCSKオートモーティブH&Sが行っています。

金融IT

銀行・信託、生損保、証券、リース、クレジット等の金融機関向けに、システム開発・保守・運用サービスを提供しています。金融業務を理解した高度なシステム構築を通じて、顧客の金融ビジネス戦略の実現と安全かつ効率的な経営をサポートしています。
収益は、銀行業におけるAML案件や証券業向け顧客基幹システム案件などから得ています。運営は、SCSK RegTech Edgeが行っています。

ITソリューション

自社開発のERPパッケージ「PROACTIVE」や生産管理システム、Oracle等のERP導入・開発から保守・運用までのAMOサービス、ECサービス・コンタクトセンターサービスなど、幅広いITソリューションを提供しています。ITと人手による支援を組み合わせたBPOサービスも展開しています。
収益は、ERPパッケージの導入・開発支援やBPOサービスなどから得ています。運営は、SCSKサービスウェア、ダイアモンドヘッド、Skeedが行っています。

ITプラットフォーム

ITインフラ分野とCAD、CAE等「ものづくり」分野において、最先端技術を駆使したサービスや製品を提供しています。顧客の多様なビジネスを柔軟にサポートする確かな技術力とノウハウが特徴です。
収益は、学術研究機関向けハードウェア販売やセキュリティ製品の販売、ITインフラ関連サービスなどから得ています。運営は、ネットワンシステムズ、アライドエンジニアリング、SCSKセキュリティが行っています。

ITマネジメント

堅牢なファシリティと高度セキュリティを備えたデータセンター「netXDC」を展開し、運用コスト削減やインフラ最適化、ガバナンス強化を支援する提案型アウトソーシングサービスを提供しています。各種クラウドインフラ提供やオンサイトマネジメントサービスも行っています。
収益は、マネジメントサービスやクラウドサービスのライセンス販売などから得ています。運営は、SCSKシステムマネジメント、ヴィーエー・リナックス・システムズ・ジャパン、SDC、SCSK NECデータセンターマネジメントが行っています。

その他事業

幅広い業種・業態におけるソフトウェア開発、システム運用管理、システム機器販売、コンサルティングサービスなどを提供しています。地方拠点の特色を活かしたリモート開発も行っています。
収益は、ソフトウェア開発やシステム運用管理、システム機器販売などから得ています。運営は、SCSK Minoriソリューションズ、Gran Manibus、SCSKニアショアシステムズが行っています。

セグメント 売上高(2024年3月期) 売上高(2025年3月期) セグメント利益(2024年3月期) セグメント利益(2025年3月期) 利益率
産業IT 1,763億円 1,957億円 243億円 290億円 14.8%
ITプラットフォーム 886億円 1,758億円 134億円 217億円 12.4%
ITマネジメント 647億円 718億円 94.3億円 113億円 15.7%
金融IT 635億円 652億円 73.1億円 89.5億円 13.7%
ITソリューション 599億円 589億円 33.1億円 △19.3億円 △3.3%
その他事業 270億円 288億円 19.2億円 19.4億円 6.7%

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高、税引前当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益は一貫して増加傾向にあります。特に当連結会計年度は、売上高が大きく伸び、それに伴い各利益も順調に増加しました。ITサービス市場における顧客企業のIT投資需要の拡大が、同社グループの業績を牽引している状況です。

項目 2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期
売上高 - - - 4,803億円 5,961億円
税引前利益 466億円 483億円 533億円 575億円 655億円
税引前利益率 - - - 12.0% 11.0%
親会社の所有者に帰属する当期利益 334億円 335億円 373億円 405億円 450億円
1株当たり当期純利益(円) 107.09 107.20 119.44 129.51 144.10

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期からわずかに減少しています。これは、連結従業員数の増加に対して売上高の伸びがわずかに下回ったことを示しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少しています。これは、売上高の増加はあったものの、PROACTIVE事業における事業強化コストや統合関連費用などにより、営業利益の伸びが従業員数の増加に追いつかなかったことが影響していると考えられます。

指標 2024年3月期(前期) 2025年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 29.5百万円 29.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.5百万円 3.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


SCSKグループは、本業で安定的に資金を生み出しつつも、将来に向けた大規模な投資を積極的に行っている状況です。これにより、財務基盤の安定性と成長への意欲が示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


SCSKグループの財務基盤は、自己資本比率が前期から低下したものの、非製造業のプライム市場平均を上回る水準を維持しています。ROEもプライム市場平均を大きく上回っており、効率的な経営が継続されていることを示しています。

手元資金である現金及び現金同等物は前期から減少しましたが、引き続き一定の規模を確保しています。これらの状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる基盤を持っていることを示しています。

指標 2024年3月期(前期) 2025年3月期(当期)
自己資本 3,023億円 2,914億円
自己資本比率 64.1% 32.9%
ROE(自己資本利益率) 14.1% 15.2%
現金及び現金同等物 1,444億円 1,056億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


SCSKグループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが前期から増加し、安定的に資金を生み出していることを示しています。主な増加要因は税引前当期利益や減価償却費及び償却費の計上、棚卸資産の減少によるものです。

一方で、投資活動によるキャッシュフローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得が主な要因となり、前期から大幅に減少(マイナス幅が拡大)しました。これにより、フリーキャッシュフローは前期のプラスからマイナスに転じ、将来に向けた大規模な成長投資を積極的に行っている状況がうかがえます。

財務活動によるキャッシュフローは、借入による収入や社債の発行による収入が増加したことで、前期のマイナスからプラスに転換しました。これは、大規模な投資活動に必要な資金を外部から調達したことを示しています。同社グループは、本業で安定した資金を創出しつつ、戦略的な成長投資を積極的に進めており、これは中長期的な事業拡大と雇用機会の創出につながる可能性があります。

項目 2024年3月期(前期) 2025年3月期(当期)
営業CF 679.0億円 680.4億円
投資CF △199.0億円 △2,754.9億円
財務CF △258.8億円 1,679.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 480.0億円 △2,074.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

SCSKグループは、ITサービス業界におけるクラウド化やDX化、AI技術の急速な進展、慢性的なIT人材不足、顧客企業の内製化といった事業環境の変化に直面しています。また、世界的な紛争や地政学リスク、物価・人件費の高騰、価格競争の激化も業績に影響を及ぼす可能性があります。

さらに、IT技術革新への対応が遅れた場合、保有する技能やノウハウが陳腐化し、競争優位性を喪失するリスクがあります。これらのリスクに対し、同社グループは成長戦略としてのサステナビリティ経営を掲げ、事業モデルのシフトや先端技術開発に取り組んでいます。

③ 人材・組織に関するリスク

SCSKグループは、事業活動において人材を最大の経営資産と位置付けており、優秀な人材の確保と育成が想定通りに進まない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、新卒採用とキャリア採用の強化、評価・報酬制度の整備、多様な働き方の実現、Well-Being経営の実践を通じて、人材の確保と定着を図っています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


SCSKは、「夢ある未来を、共に創る」という経営理念のもと、お客様や社会と共に新たな価値を創造し、持続的な成長を目指す企業です。人を大切にする文化を基盤に、社会課題の解決に貢献する「共創ITカンパニー」の実現を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


SCSKは、「夢ある未来を、共に創る」を経営理念として掲げています。同社グループは、この理念に基づき「サステナビリティ経営」を実践し、2030年の目指す姿として「グランドデザイン2030」を策定しました。グランドデザイン2030では、お客様やパートナーと共に社会課題の解決に貢献するビジネスを創り出すことで、「2030年共創ITカンパニー」の実現を目指しています。同社グループは、経済価値と社会価値、人的資本価値等の非財務要素を包含した「総合的企業価値」の飛躍的な向上を図る方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


SCSKは、経営理念の実現に向けた「3つの約束」の最初に「人を大切にします。」を宣言し、社員一人ひとりの個性や価値観を尊重し、互いの力を最大限に活かすことを約束しています。同社グループは、事業と強み、社会に果たすべき役割から、社会課題解決を通じた持続的な事業成長や多様なプロフェッショナルの活躍など、9つの「マテリアリティ(重要課題)」を策定しています。

また、会社・トップマネジメント・リーダーと社員の双方が“共感”することで新たな価値を生む「共感経営」を推進しています。社員が「働きやすさ」と「働きがい」を実感できる「Well-Being経営」や、DEIB(Diversity, Equity, Inclusion, Belonging)の概念を進化させ、すべての人材が能力を最大限発揮できる会社を目指す企業風土があります。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


SCSKグループは、国内ITサービス市場における急速なテクノロジー進化やセキュリティリスク増加など、企業のIT戦略・投資の質的変化を事業環境と認識しています。この環境下で、ITサービス企業には常に新しい技術を取り込み、自社製品・サービスの提供価値向上と革新的な製品・サービスの創出が求められています。同社グループは、不確実な時代に持続的に成長するため、事業分野・事業モデルの再構築による自己変革を重要な課題としています。

中期経営計画(FY2023-FY2025)では、グランドデザイン2030の実現に向け、事業分野・事業モデルの再構築を進め、同社グループ発で新たな価値を提供する領域に積極的に取り組む方針です。収益性・生産性の高い事業モデルへのシフトも推進しています。

また、社員の能力を最大限に発揮できる業務環境の整備や事業分野・事業モデルの選択・構築を通じて、社員一人ひとりの市場価値の最大化に取り組むことを重点テーマとしています。経営基盤強化として「技術ドリブン推進」「人材価値最大化」「共感経営の推進」を掲げ、これらの課題に対処しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


SCSKは、経営の効率性と健全性の向上、そして透明性の確保を重視し、監査等委員会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。独立社外取締役が過半数を占める取締役会が業務執行の監督を行い、監査等委員会が監査と監督を担う体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


SCSKの筆頭株主は住友商事であり、同社グループの資本構成において重要な位置を占めています。安定した事業会社が主要な株主として経営を支えていることが特徴です。

株主名 持株比率
住友商事 50.59%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 8.89%
日本カストディ銀行(信託口) 5.66%
SCSKグループ従業員持株会 2.08%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 1.55%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性9名・女性2名)で構成され、女性役員比率は18.0%です。代表取締役執行役員社長は當麻隆昭氏が務めています。社外取締役比率は54.5%です。

氏名 役職 主な経歴
當麻 隆昭 代表取締役 執行役員 社長 1987年4月 住商コンピューターサービス㈱入社。2022年4月 同社執行役員社長最高執行責任者。2024年4月 同社代表取締役執行役員社長より現職。
竹下 隆史 取締役 執行役員 副社長 ネットワンシステムズ㈱代表取締役 社長執行役員最高経営責任者CEO 1989年5月 ネットワンシステムズ㈱入社。2021年4月 同社代表取締役社長執行役員最高経営責任者(CEO)。2025年6月 同社取締役執行役員副社長より現職。
加藤 真一 取締役 1987年4月 住友商事㈱入社。2024年5月 同社専務執行役員メディア・デジタルグループCEO。2024年6月 同社取締役より現職。
中島 正樹 取締役会長 1985年4月 住友商事㈱入社。2022年4月 同社専務執行役員メディア・デジタル事業部門長。2025年6月 同社取締役会長より現職。


社外取締役は、久保哲也氏(GCMインベストメンツ㈱取締役会長・指名・報酬等諮問委員会委員長)、平田貞代氏(芝浦工業大学大学院理工学研究科准教授)、山名昌衛氏(元コニカミノルタ㈱取締役代表執行役社長兼CEO)、三木泰雄氏(元ヴイエムウェア㈱代表取締役社長)、松石秀隆氏(元㈱リコー取締役専務執行役員CFO)、早稲田祐美子氏(東京六本木法律特許事務所パートナー・利益相反取引管理等諮問委員会委員長)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、経営者に対する取締役会の監督機能とコーポレート・ガバナンスの一層の強化を図っています。取締役会は独立社外取締役が過半数を占める構成となっており、経営の健全性と効率性を高める体制が構築されています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


SCSKの役員報酬は、固定報酬、短期業績連動報酬、中長期業績連動報酬(株式報酬)で構成されています。持続的な企業価値向上と株主との利益共有を促すことを目的としており、役位や役割に応じた報酬額が設定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
社外取締役(監査等委員を除く) 3名 31百万円 10.3百万円
社外取締役(監査等委員) 5名 43百万円 8.6百万円


報酬の支給対象となった役員は8名で、報酬等の総額は74百万円となっています。

個人別報酬が開示されている役員は、當麻隆昭氏(1.22億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。