【平均年収818万円】福井コンピュータホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収818万円】福井コンピュータホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

福井コンピュータホールディングスは、福井コンピュータアーキテクト、福井コンピュータスマートなどを傘下に持つ持株会社です。建築・測量・土木分野のソフトウェア開発・販売などを手掛け、直近期は増収増益となりました。


目次

※本記事は、福井コンピュータホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


福井コンピュータホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は86名、グループ連結従業員数は556名です。

同社グループは、建築・測量・土木分野のソフトウェア開発・販売、およびアプリケーション開発・販売を主たる業務としています。子会社6社で構成され、CVCを通じた投資活動も行い、持続的な成長を目指しています。

主な国内グループ会社は、福井コンピュータアーキテクト、福井コンピュータスマート、福井コンピュータシステム、福井コンピュータ、IFACなどです。

なお、2026年5月8日開催の取締役会において、2026年10月1日を予定日として、福井コンピュータホールディングスを存続会社、福井コンピュータシステムを消滅会社とする吸収合併を行うことが決議されています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


福井コンピュータホールディングスは、建設業界向けのソフトウェア開発・販売を主軸とする同社グループを統括する持株会社です。同社グループは、人的資本を重要なファクターと捉え、社員一人ひとりのパフォーマンスを最大限に引き出すための職場環境整備や企業風土の醸成に力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が11.9年と比較的長く、従業員が安定してキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢は38.5歳であり、経験豊富な社員と若手社員がバランス良く在籍していることがうかがえます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 8,179,891円
平均勤続年数 11.9年
平均年齢 38.5歳
単体従業員数 86人
連結従業員数 556人
単体のグループ内比率 15.5%

退職給付制度


同社及び連結子会社は、確定拠出年金制度を採用しています(確定拠出型=会社が拠出した資金を従業員が運用する)。この制度は、国内グループ会社に適用されます。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、中期経営計画における重点施策を迅速かつ確実に遂行するため、人的資本を重要なファクターと捉えています。イノベーティブな挑戦や事業持続性の向上を実現できる優秀な人材の確保と社員教育が不可欠であると考えています。

公正性・納得性・透明性の高い人事制度を構築し、経営戦略と強く結びつけながら積極的な人的資本投資に取り組んでいます。従業員の給与その他の給付は、評価制度、等級制度、報酬制度に基づき、各等級に設定された給与レンジと評価から算定される年俸評定によって決定されます。

社員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、「職場環境・組織風土」の整備に注力しています。ワークライフバランスの実現に加え、ハラスメントを排し、役職員がお互いを尊重できる職場環境の実現を目指しています。

性別、年齢、国籍等の属性に関わらない優秀な人材の採用と育成を重視し、期待する役割に対し優れた能力と実績が認められる社員は、管理職を含む要職へ登用する方針です。また、各職種別に業務を遂行する人材に加え、マネジメント人材やイノベーティブ人材の育成にも力を入れ、それぞれの人材別に育成計画の策定や能力開発に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 25.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 73.1%
労働者の男女の賃金の差異(正社員) 78.6%
労働者の男女の賃金の差異(契約社員) 66.7%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 福井コンピュータアーキテクト㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 6.7%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%


▼ 福井コンピュータ㈱

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率 100.0%


▼ 福井コンピュータスマート㈱

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率 100.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


福井コンピュータホールディングスは、建築・測量・土木分野のソフトウェア開発と販売を主軸に、ITソリューションや投資事業も展開する持株会社です。同社グループは、建設業界のDXやデジタル化への投資需要に応え、多角的な事業を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、建築・測量・土木のソフトウェア開発及び販売、アプリケーション開発及び販売を主たる業務としています。製品販売に加え、保守サービスによるストック型収益も堅調に推移しており、安定的な収益基盤を構築しています。

建築システム事業

建築CADソフトウェア等の開発・販売、これらの保守業務、WEBサービス、その他ソフトウェアサービスを提供しています。新規顧客の獲得や既存顧客におけるライセンス増設が順調に進み、価格改定による単価改善効果も収益に寄与しています。特に、建築基準法改正に伴う設計対応需要やBIM事業の伸長が収益源となっています。

測量土木システム事業

測量CADソフトウェア及び土木CADソフトウェア等の開発・販売、これらの保守業務を行っています。国土交通省が推進するi-ConstructionやBIM/CIMの普及、新たな3次元表現技術への対応が製品売上増加につながっています。ストック型サービス売上の増加や価格改定による単価改善効果も収益拡大に貢献しています。

ITソリューション事業

CADソフトウェア以外のシステム開発、WEBアプリケーション、ホスティングサービスなどの各種ソリューションサービスを提供しています。選挙関連の売上が収益源の一つとなっています。

投資事業

国内外の建設テックスタートアップやベンチャー企業への投資を通じて、同社グループの持続的な成長を目指しています。技術やノウハウの共有、ビジネスパートナーシップの構築を図り、社会的な課題解決に貢献するシステムの構築にも取り組んでいます。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
建築システム事業 69.0億円 80.3億円
測量土木システム事業 71.7億円 78.6億円
ITソリューション事業 6.4億円 7.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は全体的に増加傾向にあります。経常利益も同様に増加しており、親会社株主に帰属する当期純利益も堅調に推移しています。直近の当連結会計年度においては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前年同期から増加となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 143億円 136億円 138億円 147億円 167億円
経常利益 63.6億円 56.4億円 56.8億円 62.1億円 74.8億円
経常利益率 44.4% 41.4% 41.1% 42.2% 44.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 42.2億円 38.1億円 38.2億円 41.9億円 43.1億円
1株当たり当期純利益(円) 204.24 184.24 184.63 202.65 208.63

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、当期において前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も同様に前期から増加しており、従業員一人あたりの稼ぐ力が向上している傾向が見られます。これは、同社グループの事業効率が改善していることを示唆しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 26.7百万円 30.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 11.0百万円 13.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


福井コンピュータホールディングスグループは、本業で安定した資金を生み出し、その資金を将来の成長に向けた投資に充てながらも、手元に十分な資金を確保している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループは高い自己資本比率を維持しており、強固な財務基盤を築いています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も潤沢にあり、不測の事態にも対応できる体制が整っています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 271億円 301億円
自己資本比率 82.0% 81.7%
ROE(自己資本利益率) 16.3% 15.1%
現金及び預金 212億円 241億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や前受金の増加などにより、前期から増加しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入や投資有価証券の取得による支出が増加したため、前期よりも使用額が増加しました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いにより、前期から使用額が増加しています。

これらの結果、同社グループは本業で安定的に資金を獲得し、積極的な投資活動を行いながらも、自由に使える資金を確保している状況です。これは、事業の成長性と財務の健全性を両立していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 56.5億円 60.9億円
投資CF △29.7億円 △43.3億円
財務CF △13.5億円 △14.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 26.8億円 17.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、建築・測量・土木の各種CADソフトウェアの開発及び販売を主たる業務としており、CADソフトウェア関連の販売実績が総販売実績の95.4%を占めています。そのため、経営成績は建設業界の動向に影響を受ける可能性があります。

また、同社グループの製品はマイクロソフト社のOSであるWindowsで動作するソフトウェアが中心ですが、Windows以外のOSの普及やクラウドサービスの展開が進んでいます。これらの技術革新への対応の遅れや開発コストの負担が、同社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


福井コンピュータホールディングスは、建設業界のDX推進を社会的使命と捉え、顧客と社会の発展に貢献することを目指しています。社員一人ひとりの成長と活躍を重視し、持続的な企業価値向上を追求する企業風土を醸成しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


福井コンピュータホールディングスグループは、「全員経営」「商品開発の考え方」「販売のための考え方」という3つの経営理念を掲げています。これらの理念には、社員、お客様、お取引先様のいずれにおいても「相手の立場に立ちきる」という共通の考え方があります。

同社グループは、この考え方に基づき、科学的成果を社員の探求心と努力で発展・継承し、次代の夢をコンピュータソフトウェアとして実現させることを目指しています。社会に商品を提供することで、社会の進歩と発展に寄与することを会社の目的としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


福井コンピュータホールディングスグループは、「全員経営」の理念のもと、社員のオープンでフラットな体制を重視し、プライドと人権を尊重する企業風土を大切にしています。社員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、「職場環境・組織風土」の整備に注力しています。

ワークライフバランスの実現や、円滑でハラスメントのない相互尊重の職場環境を目指しています。性別、年齢、国籍等の属性に関わらず優秀な人材を採用・育成し、優れた能力と実績を持つ社員は管理職を含む要職へ登用する方針です。公正性・納得性・透明性の高い人事制度を構築し、個の成長が組織の成長を促す好循環を生み出すことで、従業員エンゲージメントの向上を図っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


福井コンピュータホールディングスグループは、建設業界全体のDX推進を重要な経営課題と認識しています。新製品・新サービスの創出や新規事業開発として、建設業界特化型プラットフォーム「FC Apps Direct」の展開や、投資事業を通じたスタートアップとの連携を進めています。

また、施工・維持管理・情報共有分野における製品・サービスの開発強化にも取り組んでいます。コーポレートガバナンスの強化、人的資本への投資と職場環境整備、気候変動対策・環境配慮の取り組みも重点テーマとして掲げ、持続的な企業価値向上を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


福井コンピュータホールディングスは、監査等委員会設置会社として、取締役会が経営方針の決定と業務執行の監督に注力する体制を構築しています。社外取締役が取締役会の過半数を占めることで、外部からの経営監視機能を強化しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


福井コンピュータホールディングスの株主構成を見ると、株式会社ダイテックホールディングが筆頭株主として大きな割合を占めています。この構成は、特定の事業会社が同社グループの経営を強く支えていることを示しています。

株主名 持株比率
ダイテックホールディング 47.14%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.16%
光通信KK投資事業有限責任組合 6.37%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 3.87%
日本カストディ銀行(信託口) 2.98%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役CEOは佐藤浩一氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。

氏名 役職 主な経歴
佐藤 浩一 代表取締役CEO 社長執行役員 1998年4月同社入社、2017年11月福井コンピュータアーキテクト代表取締役社長、2023年6月同社代表取締役グループCEO社長執行役員を経て、2025年4月より現職。
橋本 彰 取締役CFO/CHRO 常務執行役員 経営管理本部長 1990年10月同社入社、2013年7月福井コンピュータスマート代表取締役社長、2017年11月同社取締役経営管理本部長を経て、2026年4月より現職。
杉田 直 取締役 1987年11月同社入社、2012年7月福井コンピュータ代表取締役社長、2019年6月同社取締役を経て、2024年6月より現職。


社外取締役は、坂口賢司氏(株式会社プロフィットメイカーズ 代表取締役)、東雲凛氏(明治大学商学部 教授)、小笹文氏(合同会社カラフル 代表社員)、高橋勝氏(公認会計士高橋勝事務所 代表・監査等委員)、神田輝生氏(神田法律事務所 代表弁護士・監査等委員)、三橋明史氏(三橋明史公認会計士事務所 代表・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役9名中6名が社外取締役で構成されています。社外取締役は、会社の業務執行に対する監督機能を強化し、適正なガバナンス体制と内部統制のための体制確保に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


福井コンピュータホールディングスの役員報酬は、固定報酬である基本報酬と、業績連動報酬である短期インセンティブおよび中長期インセンティブの3種類で構成されています。報酬における固定報酬と業績連動報酬の割合は概ね6:4となるように設定されています。監督機能を担う業務を執行しない取締役および社外取締役には、基本報酬のみが支払われます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 2名 86百万円 43.0百万円
社外役員 6名 37百万円 6.2百万円


同社役員の報酬総額は1億2300万円であり、対象となる役員は8名です。なお、上記の支給人員は、無報酬の取締役1名を除いて記載されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。