【平均年収1129万円】オービック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収1129万円】オービック 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

オービックは、企業情報システムのシステムインテグレーションや業務用パッケージソフト事業などを展開しています。連結従業員数は2,256名で、直近の業績は売上高、利益ともに継続的に増加し、高い収益性を維持しています。


目次

※本記事は、株式会社オービック の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


オービックグループは、企業情報システムのシステムインテグレーション事業、システムサポート事業、オフィスオートメーション事業、および業務用パッケージソフト事業を展開しています。顧客企業の経営効果を実現するため、自社開発・直接販売にこだわり、製販サービス一体体制で顧客満足度を高めています。

単体従業員数は2,030名、連結従業員数は2,256名です。同社グループの事業セグメントは、システムインテグレーション事業、システムサポート事業、オフィスオートメーション事業の3つです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


オービックは、社員の成長を会社の成長と捉え、長期的な視点での人材育成と働きやすい環境づくりに注力しています。安定した基盤のもと、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、キャリアを築けるような制度が整備されています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、社員が長期的に安心して働ける環境を提供しています。平均勤続年数や平均年齢から、社員が長く定着し、経験を積んでいく傾向がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 11,292,000円
平均勤続年数 12.9年
平均年齢 35.8歳
単体従業員数 2,030人
連結従業員数 2,256人
単体のグループ内比率 90.0%


退職給付制度として、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。この制度は国内グループ会社に適用されています。退職一時金制度があり、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金を支給しております。なお、確定給付制度に係る退職給付債務は55.3億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは「人財の成長が会社の成長」という企業理念に基づき、中長期的な経営戦略と連動した人材戦略を策定しています。特に新卒社員を主軸とした「自前主義」による育成とエンゲージメント向上にこだわり、独自のノウハウと企業文化の継承を図っています。

評価方針としては、短期的な業績貢献だけでなく、中長期的な企業成長につながる活動や人材育成への貢献を重視するプロセス評価を採用しています。給与や賞与は、直近の業績に大きく左右されることなく、個人の成長スピードに合わせて継続的に増加する支給テーブルが設計されています。また、ビジネスモデル特許の出願や登録に対して報奨金を支給し、知識創造活動を奨励しています。

人材育成においては、顧客の経営パートナーとして多種多様な課題に向き合うため、新卒採用率100%を重要指標に掲げています。前例にとらわれない柔軟な発想とチャレンジ精神を持つ人材を中長期で育成する方針です。教育戦略では、ITスキルに加え会計や業界知識の習得を重視し、社員研修実施率100%を目標に、対面・オンライン研修、資格取得補助制度などを充実させています。

社内環境整備では、社員が健康で活き活きと働き、成長できる環境づくりを目指しています。男性社員の育児休業等取得率100%や有給休暇取得率100%を重要指標とし、エンゲージメントサーベイの実施や、オービックファミリー運動会などのコミュニケーションを重視した取り組みを通じて、風通しの良い企業風土を醸成しています。多様な働き方を支援するため、時間単位年休や育児のための短時間勤務、時差出勤、テレワーク環境なども導入し、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境を整備しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 14.6%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 76.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 77.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 73.5%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 株式会社オービックオフィスオートメーション

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 6.9%
男性労働者の育児休業取得率 66.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 67.8%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 66.8%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) -

人財の確保と教育


提出会社単体の任意開示データです。

指標 数値
新卒採用率 100.0%
社員研修実施率 100.0%

健康経営とワークライフバランス


提出会社単体の任意開示データです。

指標 数値
男性社員の育児休業等取得率 101.4%
有給休暇取得率 89.0%

社員の成長による多様性の確保


提出会社単体の任意開示データです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 14.6%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社オービックは、企業情報システムのシステムインテグレーション、システムサポート、オフィスオートメーションを主軸に事業を展開しています。顧客企業のデジタル変革(DX)への取り組みを支援し、生産性向上や業務効率化に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、自社開発・直接販売にこだわり、顧客企業の経営効果を実現するためのシステム提案ビジネスに注力しています。主力製品である統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」は、会計を中心に情報を統合管理するERPシステムとして、様々な業種・業界の大手・中堅企業から高い引き合いがあります。クラウドサービスのニーズにも、自社運営のクラウドセンターで対応しています。

システムインテグレーション事業

この事業では、統合基幹業務システムの製造・販売を行っています。収益は、付加価値の高い「OBIC7シリーズ」のシステム構築売上から得ています。運営は、オービックが行っています。

システムサポート事業

この事業では、統合基幹業務システムの運用支援・保守サービス等を提供しています。収益は、主力のクラウドソリューションを中心としたソフトウェアの運用支援・保守サービスから得ています。運営は、オービックが行っています。

オフィスオートメーション事業

この事業では、OA機器一般及びコンピュータサプライ用品の販売と保守を行っています。収益は、OA機器一般及びコンピュータサプライ用品の販売・保守、および付加価値の高い業務用パッケージソフトの提案から得ています。運営は、オービックオフィスオートメーションが行っています。

同社グループは、本邦以外の外部顧客への売上高がなく、事業は国内に集中しています。また、単一の外部顧客への売上高が連結売上高の10%を超えないため、特定の顧客への収益集中は見られません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
システムサポート 630億円 715億円
システムインテグレーション 503億円 552億円
オフィスオートメーション 78.8億円 84.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも継続的に増加しています。特に当期は、売上高が前期から増加し、経常利益も大きく伸びています。

同社グループは、当連結会計年度において営業利益率65.7%を確保しており、高い収益性を維持している状況です。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 895億円 1,002億円 1,116億円 1,212億円 1,352億円
経常利益 602億円 702億円 812億円 898億円 1,048億円
経常利益率 67.3% 70.1% 72.7% 74.0% 77.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 435億円 501億円 580億円 646億円 752億円
1株当たり当期純利益(円) 97.99 113.03 130.92 146.90 171.61

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高および営業利益は、前期から当期にかけて増加しています。これは、同社グループが効率的な経営を通じて、従業員一人ひとりの生産性を高めている傾向を示しています。

これらの指標の向上は、同社グループの収益体質の強さや組織の効率化が進んでいることを示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 55.4百万円 59.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 35.8百万円 39.4百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社オービックの財務状況は、安定した経営基盤と収益力を示しています。本業で着実に資金を創出し、将来に向けた投資もバランス良く行われています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は非常に強固です。自己資本比率は83.4%と、プライム市場の非製造業平均を大きく上回る水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)も15.8%と、プライム市場平均を上回る高い収益性を示しています。手元資金である現金及び預金も2,074億円と潤沢であり、不況時にも耐えうる安定性があると言えます。これらの財務指標は、同社グループが安定した経営を継続し、従業員の雇用や給与の安定にも繋がる基盤を持っていることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 4,338億円 5,160億円
自己資本比率 86.7% 83.4%
ROE(自己資本利益率) 15.5% 15.8%
現金及び預金 2,001億円 2,074億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定して資金を創出している状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは737億円の増加となり、税金等調整前当期純利益の計上が主な要因です。投資活動によるキャッシュフローは20億円の減少となりましたが、これは投資有価証券の売却収入と取得支出、有形固定資産の取得支出によるものです。財務活動によるキャッシュフローは644億円の減少となり、自己株式の取得と配当金の支払いが主な要因です。結果として、フリーキャッシュフローは717億円のプラスとなっており、本業で稼いだ資金が投資を上回り、返済や配当、再投資の余力がある優良な状態です。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた基盤を維持していることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 628億円 737億円
投資CF △39.3億円 △20.2億円
財務CF △290億円 △644億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 589億円 717億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、情報技術の革新や市場ニーズの変化に迅速に対応することが求められる情報サービス業界に属しています。広範な領域での技術革新の急速な進展に対し、対応が遅れた場合には、製品開発の遅延に伴う機会損失や開発コストの上昇が経営成績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、労働集約的な側面を持つ情報サービス業界において、人材のモチベーションが業績に直接影響する可能性を認識しています。仮想的な敵対的買収行為により、人材の流失やノウハウの喪失が発生した場合、経営成績に重大な影響を与えるリスクがあるとしています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


オービックは、顧客第一主義の経営姿勢を掲げ、技術革新を通じて顧客企業のデジタル変革と新たな利益創造を支援しています。人財の成長とイノベーションを重視し、社会貢献を目指す企業文化が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


オービックグループは、「人財の成長が会社の成長」、「Innovation~破壊と創造~」を企業理念としています。ユーザーオリエンテッド(顧客第一主義)の経営姿勢のもと、クラウドサービスをはじめとした技術革新を通じて、顧客企業のデジタル変革と新たな企業利益の創造を支援することで社会に貢献することを経営の基本方針としています。

中長期的には「ワンストップ・ソリューション・サービス」を重要なキーワードとし、導入コンサルティングからシステム構築、運用、情報提供まで一貫体制でサポートすることを目指しています。顧客利益を意識した経営による持続的成長を目標とし、自己資本利益率の維持・向上に努める方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


オービックグループは、「人財の成長が会社の成長」、「Innovation~破壊と創造~」という企業理念のもと、お客様と共に変化・成長し、新たな企業利益の創造を支援することを目指しています。営業・SE・サポートが連携する「フラットでオープンな組織体制」を採用し、職種の垣根を越えて専門ノウハウを結集することで、お客様のスピーディーな問題解決を実現することを重視しています。

人材戦略としては、新卒で採用した社員の特性にあわせて中長期目線でじっくり育成することで、企業文化の醸成と社員個人の専門性向上の両立に努めることを重点方針としています。前例や過去の成功体験に固執せず、常識にとらわれない柔軟で「ふまじめ」な発想を持ち、社会貢献への気概とチャレンジ精神を持つ人物像を求めています。社員の家族も参加する運動会やクリスマスケーキの配布など、コミュニケーションを重視した風通しの良い企業風土があります。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


オービックグループは、継続したイノベーションを重視して顧客満足度の向上に取り組む中で、いくつかの課題を優先的に対処しています。具体的には、製販サービス一体体制の推進、カスタマイズ性の高い「OBIC7シリーズ」による生産性向上への取り組み、そして人材の育成と活性化に注力しています。

経営資源を選択・集中し継続することが重要であると認識しており、グループ企業各社はその特徴を活かしつつ独立した企業として役割分担を明確にし、グループの発展のため経営努力をしていく方針です。また、従業員のテレワーク環境整備やクラウドセンターの拠点二重化をはじめとしたBCP対策にも努めています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


オービックは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会を通じて経営リスクのモニタリングを行っています。また、社外取締役を主要な構成員とする任意の「指名・報酬諮問委員会」を設置し、経営監督機能の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


オービックの株主構成を見ると、筆頭株主は株式会社MNホールディングスであり、創業家関係者も上位株主として名を連ねています。また、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託銀行も主要な株主となっています。

株主名 持株比率
株式会社MNホールディングス 19.51%
日本マスタートラスト信託銀行 15.06%
日本カストディ銀行 5.23%
野田 順弘 3.32%
野田 みづき 3.20%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性10名・女性1名)で構成され、女性役員比率は9.1%です。代表取締役社長は橘昇一氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
野田 順弘 代表取締役会長 1968年4月同社設立、代表取締役社長。2003年4月同社代表取締役会長、2013年4月より現職。
橘 昇一 代表取締役社長 1985年4月同社入社。2004年6月同社取締役、2013年4月より代表取締役社長。
藤本 隆夫 常務取締役 関西事業本部長 1994年4月同社入社。2017年6月同社取締役、2023年6月より常務取締役。
岡田 雄 常務取締役 首都圏本部長 2005年4月同社入社。2023年6月同社取締役、2025年6月より常務取締役。
花田 裕太 取締役 中部名古屋 事業部長 2005年4月同社入社。2023年4月同社執行役員中部名古屋事業部長、2025年6月より取締役。


社外取締役は、五味康昌氏(元三菱UFJ銀行副頭取・三菱UFJ証券ホールディングス名誉顧問)、江尻隆氏(弁護士・弁護士法人西村あさひ法律事務所社員)、江上美芽氏(元シティバンク、エヌ・エイ東京支店資本市場部門・米国ユタ大学薬学部分子薬学科併任教授)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会を通じて経営リスクのモニタリングを行っています。また、社外取締役を主要な構成員とする任意の「指名・報酬諮問委員会」を設置し、経営監督機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


オービックの役員報酬は、月例の固定報酬である「基本報酬」、業績連動報酬である「賞与」、そして非金銭報酬である「譲渡制限付株式報酬」で構成されています。社外取締役には賞与および譲渡制限付株式報酬は支給されません。個人別の報酬額は、指名・報酬諮問委員会の答申を踏まえ、取締役会で決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 10.8億円 2.17億円
監査役(社外除く) 2名 13百万円 6.5百万円
社外役員 5名 63百万円 12.6百万円


役員報酬の総額は11.61億円であり、対象となる役員の員数は12名です。

個人別報酬が開示されている役員は、野田順弘氏(1.35億円)、橘昇一氏(8.11億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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