【平均年収861万円】守谷輸送機工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収861万円】守谷輸送機工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

守谷輸送機工業は、荷物用エレベーターを主力に、設計から保守・修理、リニューアルまで一貫したサービスを提供するエレベーター専業メーカーです。国内に複数の拠点を持つほか、海外子会社が資材調達や据付支援を担っています。直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、守谷輸送機工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


守谷輸送機工業は、1950年3月設立のエレベーター専業メーカーです。荷物用エレベーターを主力に、設計・開発から製造、販売、据付、保守・修理、リニューアルまで一貫したサービスを提供しています。

単体従業員数は388名です。同社グループはエレベーター事業の単一セグメントで事業を展開しています。

守谷輸送機工業グループは、守谷輸送機工業と非連結子会社1社(上海守谷電梯有限公司)の計2社で構成されています。国内では守谷輸送機工業がエレベーター事業を一手に担い、海外では非連結子会社が資材調達や据付支援を行っています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


守谷輸送機工業は、物流施設や倉庫、工場といった社会インフラを支えるエレベーターを提供する企業です。専門性の高い事業を展開しており、従業員の働き方や育成にも力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が8.6年、平均年齢が40.7歳となっており、一定の定着傾向が見られます。幅広い年齢層の従業員が活躍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 8,606,000円
平均勤続年数 8.6年
平均年齢 40.7歳
単体従業員数 388人


同社は、従業員の退職給付に充てるため、確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)である非積立型の退職一時金制度と、確定拠出制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の中小企業退職金共済制度および建設業退職金共済制度を採用しています。退職一時金制度においては、勤務期間と在職中の功績に基づいて計算された一時金が支給されます。

なお、退職給付債務は2.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


守谷輸送機工業は、持続的な企業価値向上において人材を最大の資産と認識し、優秀な人材の確保と育成を重要な課題としています。多様な人材が働きやすい就業環境の整備に努めており、柔軟な働き方を可能とする勤務制度や仕事と育児・介護の両立支援、定年年齢の延長(60歳から63歳)などに取り組んでいます。

人材確保の観点では、従来の中途採用中心から、上場を機に新卒採用を強化しています。4年連続で新卒社員の初任給を見直し、2022年4月からは高校卒の新卒社員の採用も復活させました。教育研修においては、2024年4月に技術研修部を新設し、新卒・中途入社を問わず基礎教育研修に注力しています。

シニア世代の人材活用も重視しており、63歳定年再雇用以降も本人の希望を尊重し、雇用契約を継続することで、幅広い世代の社員が意欲的に勤務できる環境を整えています。また、在宅勤務制度、時差勤務制度、育児介護休業制度による短時間勤務など、法定を上回る適用年齢で多様な就業環境の整備を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性労働者の育児休業取得率につきましては、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の規定に基づく開示をしておりませんので、記載を省略しております。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.6%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 71.4%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 76.8%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 47.0%

多様性・登用

指標 数値
女性労働者の上位職階へ昇進する割合 15.0%以上

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
有給休暇の取得率 60.0%以上

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


守谷輸送機工業は、エレベーター専業メーカーとして、荷物用エレベーターを主力に、設計・開発から製造、販売、据付、保守・修理、リニューアルまでを一貫して手掛けています。顧客の多様なニーズに応える製品とサービスを提供し、長期的な価値提供と安定的な収益基盤の形成を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、守谷輸送機工業と非連結子会社1社(上海守谷電梯有限公司)の計2社で構成されており、エレベーター事業の単一セグメントで事業を展開しています。国内では、主に荷物用エレベーターと船舶用エレベーターに係る事業活動を営んでいます。荷物用エレベーターは、物流施設や工場、データセンターなどで重量物や大型荷物を安全かつ効率的に搬送するために使用され、中大型エレベーターを中心に個別仕様への対応を行っています。船舶用エレベーターは、造船会社などを主な顧客とし、大型外航船やフェリーなどに設置されています。

同社の収益モデルは、エレベーターの新設・入替時の製品供給に加え、設置後のメンテナンス、修理、予防保全を目的とした修理、入替に対応する事業モデルを展開している点に特徴があります。保守・修理は、建築基準法や労働安全衛生法で義務付けられた定期検査・点検、メンテナンス、部品交換などを含み、継続的に発生する重要な事業と位置付けられています。海外では、上海守谷電梯有限公司が中国における資材調達窓口として機能し、仕入コストの低減と安定調達に貢献しています。また、中国などで船舶用エレベーターの据付支援や部品供給も行っていますが、売上高の大部分は国内の外部顧客から得ています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前事業年度と比較して増加傾向を示しています。特に営業利益、経常利益、当期純利益は大きく伸びています。これは、半導体関連工場やデータセンター、冷凍冷蔵倉庫などの高付加価値案件の需要が増加したことや、保守・点検契約台数の増加、予防保全を目的とした修理案件の伸長が要因となっています。また、原価コントロールや人員増強による施工・保全能力の拡充も業績に寄与しています。

項目 2026年3月期
売上高 236億円
営業利益 60.7億円
経常利益 61.3億円
当期純利益 41.4億円

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社は、エレベーター事業の単一セグメントで事業を展開しており、国内に複数の工場やサービス拠点を有しています。単体従業員数は388名であり、事業活動を支える体制が構築されています。生産性に関する具体的な数値は開示されていませんが、同社の事業は新設需要への対応に加え、保守・修理及びリニューアルに係る需要に継続的に対応することで、安定的な収益基盤の形成を図っています。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社の財務状況は、事業活動で得た資金を将来への投資に充てている段階を示しています。本業で安定した収益を上げながら、成長に向けた投資を積極的に行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社は高い自己資本比率を維持しており、強固な財務基盤を築いています。収益性を示すROEも高い水準にあり、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金は前期から減少していますが、事業運営に必要な流動性を確保している状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本比率 66.8% 71.4%
ROE(自己資本利益率) 24.7% 27.8%
現金及び預金等 57.4億円 43.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社の営業活動によるキャッシュフローは、税引前当期純利益の計上や未払費用、前受金の増加などにより、前期に比べて増加しています。これは本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。

投資活動によるキャッシュフローは、製品開発拠点等の建設用地の取得や芳賀工場の竣工に伴う有形固定資産の取得により、前期に比べて大幅な支出超過となりました。これは将来の成長に向けた積極的な設備投資が行われていることを示しています。

財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払額により、前期に引き続き支出超過となっています。この結果、フリーキャッシュフローは前期のプラスから当期はマイナスに転じており、事業で得た資金を成長投資に充当している状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 20.0億円 27.6億円
投資CF △2.6億円 △33.4億円
財務CF △5.0億円 △8.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 17.4億円 △5.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は、エレベーター業界における技術革新の進展やグローバルな競合との競争が続く中で、最新の技術革新への対応の遅れにより、製品・サービス価格の下落や新規受注数の減少が生じる可能性をリスクとして認識しています。また、製品に使用する鋼材やワイヤーロープ、モーターなどの原材料の市場価格上昇や為替相場の変動、国際情勢の影響による安定的な調達の困難化が、製造コストを上昇させる可能性も指摘されています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は、事業の持続的な成長のために、国内外で活躍できる人材や高い専門性を有する技術者の確保と育成を重要な課題と認識しています。建設業・製造業全体での人手不足の深刻化により、技術者や保守要員の確保・育成が困難になった場合や人材の流出が進んだ場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があるとしています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


守谷輸送機工業は、「信頼と誠実」を社是とし、お客様の安全・安心を第一に考える経営を基本としています。社会インフラを支える企業として、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


守谷輸送機工業は、「信頼と誠実」を社是とし、「安全」「堅牢」「融通性」という基本コンセプトを守りながら、お客様の安全・安心を第一に、質実堅牢な製品づくりで「お客様の声」に応え続けることを経営方針としています。
同社は、持続的な成長と収益性の向上を通じて企業価値を高めることを重要な経営課題と認識しています。
国内の荷物用エレベーター事業と国内外の船舶用エレベーター事業に経営資源を集中し、競争力強化と持続的な成長、企業価値向上を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


守谷輸送機工業は、「信頼と誠実」を社是とし、「安全」「堅牢」「融通性」を基本コンセプトに掲げています。
お客様の安全・安心を第一に、質実堅牢な製品づくりで「お客様の声」に応え続けることを重視しています。
全社活動方針として、原価低減と生産性向上、特色ある製品やサービスの創造、安定した製品品質と故障の削減、労働災害ゼロ活動の推進、情報システム・データの利活用推進に取り組んでいます。
「エレベーターで社会を支える。」という理念のもと、ステークホルダーとの対話と調和を通じて社会に貢献し続けることをサステナビリティの本質と捉え、社会課題への対応や地球環境への配慮にも積極的に取り組む企業風土です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


守谷輸送機工業は、持続的な企業価値向上に資する人材の確保・育成を重点テーマとしています。
人材を最大の資産と捉え、既存事業を支える人材に加え、DX・AIなどの成長領域に必要な専門性の高い人材の確保に努めています。
技術力・専門性の継承を進めつつ、将来のマネジメントを担う次世代リーダーの育成に向けた中長期視点での人材育成体系の構築にも積極的に取り組んでいます。
具体的には、ベースアップによる従業員の待遇改善や、技術研修部での基礎教育研修に注力し、新卒・中途の積極的な採用を推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


守谷輸送機工業は、監査等委員会設置会社へ移行し、透明性の高い経営と迅速な意思決定を目指しています。また、指名・報酬委員会や特別委員会といった任意の諮問機関を設置し、客観性・透明性の確保に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


守谷輸送機工業の株主構成を見ると、筆頭株主はM2Wです。また、代表取締役社長である守谷貞夫氏をはじめ、守谷順子氏、守谷和香子氏など、創業家と見られる個人株主が上位に複数名を占めています。これにより、創業家が同社の経営に一定の影響力を持っていることがうかがえます。

株主名 持株比率
M2W 31.17%
守谷 貞夫 8.59%
守谷 順子 7.53%
濵 芽久実 6.23%
戸塚 昌代 5.95%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は12名(男性12名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は守谷貞夫氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
守谷 貞夫 代表取締役社長 1964年神戸製鋼所入社、1969年同社入社、社長室長。1970年同社常務取締役、1974年同社専務取締役を経て、1983年より同社代表取締役社長。
鬼頭 淳 常務取締役 技術本部、生産本部、船舶・サービス本部管掌 船舶・サービス本部長 1996年同社入社。工事部長、製造部長、購買積算部長などを歴任し、2023年より同社常務取締役 技術本部、生産本部、船舶・サービス本部管掌、船舶・サービス本部長。
舟橋 裕之 取締役 営業本部副本部長兼大阪支店長 1986年同社入社。船舶部長、購買積算部長などを経て、2020年より同社取締役 営業本部副本部長兼大阪支店長。
櫻井 智一 取締役 技術本部長兼技術研修部長 1996年同社入社。技術部長、設計部長などを歴任し、2024年より同社取締役 技術本部長兼技術研修部長。
土屋 寛 取締役 管理本部長 1985年横浜銀行入行。同行支店長、リスク統括部コンプライアンス委員会事務局長を経て、2018年同社入社。2025年より同社取締役 管理本部長。
土屋 貴弘 取締役 営業本部長兼東京支店長 2004年同社入社。第二営業統括部課長、次長を経て、2017年同社東京支店長。2023年より同社取締役 営業本部長兼東京支店長。
矢部 匠 取締役 生産本部長兼製造部長 2005年同社入社。工事部課長、次長、部長を経て、2023年より同社取締役 生産本部長兼製造部長。


社外取締役は、小梶清司氏(元日本証券クリアリング機構代表取締役社長)、内田邦彦氏(内田邦彦法律事務所代表弁護士)、松葉敏宏氏(元横浜商事代表取締役社長・常勤監査等委員)、垣内晃氏(元東光電気工事執行役員・監査等委員)、脇阪守氏(元マネックス証券執行役員・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、委員の過半数が社外取締役で構成される監査等委員会が業務執行の監査・監督を担い、経営の透明性と迅速化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


守谷輸送機工業の取締役報酬は、企業価値向上へのインセンティブとして、固定報酬である基本報酬、業績に連動する業績連動報酬、そして株主との価値共有を目的とした株式報酬で構成されています。社外取締役に対しては、その独立性を考慮し、基本報酬のみが支給される方針です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 7名 2.7億円 38.4百万円
監査等委員(社外除く) 1名 14百万円 13.5百万円
監査役(社外除く) 1名 4百万円 4.3百万円
社外役員 4名 26百万円 6.6百万円


なお、同社は2025年6月26日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しており、監査役への支給額は移行前の期間、監査等委員への支給額は移行後の期間に係るものです。また、取締役の報酬には使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。