※本記事は、森永乳業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
森永乳業は、市乳、乳製品、アイスクリームなどの食品製造販売を主軸に、飼料やプラント設備の設計施工といった多岐にわたる事業を展開しています。同社グループは、森永乳業と48社の子会社、4社の関連会社で構成されています。
単体従業員数は3,376名、連結従業員数は7,345名です。セグメントは食品事業、その他の事業の2つです。
主な国内グループ会社は、森永乳業販売(食品)、森永乳業ビジネスサービス(その他)などです。
前連結会計年度まで非連結子会社であった秋田オリオンフードは、2026年3月に保有株式を売却し、グループから除外されました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
森永乳業は、食品業界において長年の歴史を持つ企業であり、安定した事業基盤のもとで従業員の働きがいを重視する企業文化がうかがえます。社員一人ひとりの成長と組織全体の活性化を目指し、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力していることが特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、経験豊富な人材が長く活躍できる環境が整っていることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,990,598円 |
| 平均勤続年数 | 16.6年 |
| 平均年齢 | 40.2歳 |
| 単体従業員数 | 3,376人 |
| 連結従業員数 | 7,345人 |
| 単体のグループ内比率 | 45.9% |
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社は中期経営計画2025-28において「Merihari(メリハリ)」をテーマに掲げ、成長領域への重点投資と既存事業の構造改革を進めることで、持続的な企業価値向上を目指しています。この経営戦略を人財面から実現するため、「高い専門性と多様性に富んだ活力ある人財集団の形成」を基本テーマとし、「人づくり」と「組織づくり」の両面から取り組みを進めています。
人づくりにおいては、「個人の自律」と「専門能力の発揮」を柱とし、キャリア調査や社内公募制度、公募型研修などを通じて社員の自律的な選択と挑戦を後押ししています。また、組織づくりでは「多様な価値の統合」と「挑戦を奨励する風土」を軸に、性別、年齢、国籍にとどまらない多様性を尊重し、新たな価値創造につながる挑戦を奨励しています。
従業員の報酬については、年功的な要素によらず、担っている役割や発揮した成果・貢献を重視し、「役割と貢献」に応じてメリハリをつけて評価・処遇する方針です。経営戦略の実現に不可欠な高度専門人財については、専門職として等級および報酬レンジを管理職と同水準に設定する制度を導入しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
女性管理職に占める女性労働者の割合と男女の賃金の差異は女性活躍推進法に基づき算出されています。育児休業取得率は育児介護休業法に基づき算出されています。男性育児休業取得率は、本記事では数値を取得できていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 9.0% |
| 男性育児休業取得率 | - |
| 男女賃金差異(全労働者) | 68.8% |
| 男女賃金差異(正規労働者) | 77.6% |
| 男女賃金差異(非正規労働者) | 68.4% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 森永乳業販売株式会社
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 3.6% |
| 男性育児休業取得率 | 33.3% |
| 男女賃金差異(正規労働者) | 74.6% |
| 男女賃金差異(全ての労働者) | 74.6% |
▼ 東北森永乳業株式会社
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 4.0% |
| 男女賃金差異(正規労働者) | 78.6% |
| 男女賃金差異(非正規労働者) | 104.8% |
| 男女賃金差異(全ての労働者) | 81.4% |
▼ 株式会社フリジポート
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 6.4% |
| 男性育児休業取得率 | 33.3% |
| 男女賃金差異(正規労働者) | 75.5% |
| 男女賃金差異(非正規労働者) | 113.1% |
| 男女賃金差異(全ての労働者) | 72.8% |
ウェルビーイングへの貢献
「健康課題に配慮した商品の売上高」は公式ウェブサイト内Topics「健康課題に配慮した商品設計」に記載の健康強化マップ内各領域に含まれる商品の売上高です。「自社の健康貢献イメージ向上」と「自社のおいしさ・楽しさ商品提供イメージ向上」は同社が実施する消費者調査によるものです。
| 指標 | 2025年度実績 | 2030年度目標 |
|---|---|---|
| 健康課題に配慮した商品の売上高(2021年度比) | 1.3倍 | 1.7倍 |
| 健康増進・食育活動への参加人数(2021~2030年度) | 約18万3千人 | 延べ100万人 |
| 研究成果公表数 | 累計713件 | - |
| 自社の健康貢献イメージ向上(コーポレートブランドイメージ調査) | 14.8% | 25% |
| 自社のおいしさ・楽しさ商品提供イメージ向上(コーポレートブランドイメージ調査) | 22.2% | 30% |
食の安全・安心
「グループ全生産拠点でのFSSC22000などGFSI認証規格の取得」は、同社得意先からの委託を受け、かつ当該得意先指定の特別な品質管理システムを適用する生産拠点は適用外です。
| 指標 | 2025年度実績 | 2030年度目標 |
|---|---|---|
| グループ全生産拠点でのFSSC22000などGFSI認証規格の取得 | 100% | 100% |
| 重大品質事故件数 | 0件 | 0件 |
気候変動の緩和と適応
「Scope1+2 CO₂排出量削減率」と「Scope3 GHG排出量削減率」は第三者保証取得前の数値であるため、変更になる可能性があります。「気候変動に対するBCP策定拠点率」は森永乳業株式会社国内直系生産拠点のみを対象としています。
| 指標 | 2025年度実績 | 2030年度目標 |
|---|---|---|
| Scope1+2 CO₂排出量削減率(2013年度比) | 39.0% | 50%以上 |
| Scope3 GHG排出量削減率(2020年度比) | 12.0% | 10%以上 |
| 気候変動に対するBCP策定拠点率 | 100.0% | 100% |
環境配慮と資源循環
「産業廃棄物の再資源化率」は産業廃棄物管理票確定前の情報を含むため、変更になる可能性があります。
| 指標 | 2025年度実績 | 2030年度目標 |
|---|---|---|
| 国内生産拠点におけるISO14001認証維持率 | 100% | 100% |
| 石油由来バージンプラスチック使用量の削減率(2013年度比) | 26.5% | 25%以上 |
| 産業廃棄物の再資源化率 | 97.8% | ゼロエミッションの達成 |
| 水資源使用量の削減率(2013年度比) | 11.0% | 15%以上 |
| 主要ブランドでの環境配慮設計の適用率 | 96.4% | 100% |
持続可能な原材料調達
| 指標 | 2025年度実績 | 2030年度目標 |
|---|---|---|
| RSPO マスバランス認証への切替率 | 83.0% | 100%(2028年度まで) |
| FSC認証等環境配慮紙使用割合 | 99.7% | 100% |
| 原材料サプライヤーへの支援拡大 | 41.5% | サプライヤー支援ツール導入率100% |
| 酪農乳業の価値向上のための取り組み数の増加 | 延べ223件 | 500件 |
人権尊重とウェルビーイング向上
「サプライチェーン全体での人権尊重の取り組み」は、人権ポリシーの遵守、人権デュー・デリジェンスの実施、グリーバンスメカニズムの構築を含みます。
| 指標 | 2025年度実績 | 2030年度目標 |
|---|---|---|
| サプライチェーン全体での人権尊重の取り組みの継続実施 | 継続遵守 | 継続遵守 |
| ホワイト500を目指した健康経営の取り組み強化 | 森永乳業:健康経営優良法人継続取得 国内連結子会社:横浜森永乳業にて健康経営優良法人(中小規模法人部門)継続取得 | 森永乳業:健康経営優良法人継続取得 国内連結子会社:健康経営優良法人の認定推進 |
| 重大労働災害発生件数 | 0件 | 0件(継続) |
| 社員エンゲージメントレーティング | B | A |
| 人財育成に向けた研修投資額 | 4.5万円/人/年 | 5万円/人/年 |
地域コミュニティとの共生
| 指標 | 2025年度実績 | 2030年度目標 |
|---|---|---|
| 各事業所での地域活動への参加人数(2021~2030年度) | 約6万4千人 | 延べ10万人 |
| 地域活動を実施するグループ全体の事業所の割合 | 100%(国内) | グループ内100% |
人づくり(人財育成)
「専門性人財のキャリア入社者数」は研究、マーケティング、法務、知財、IT、海外部門などにおけるキャリア採用者数です。
| 指標 | 2025年度実績 | 2030年度目標 |
|---|---|---|
| 専門性人財のキャリア入社者数(単体) | 25名 | - |
| 研修投資額(単体) | 4.5万円/年・人 | 5.0万円/年・人 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
森永乳業グループは、市乳、乳製品、アイスクリームなどの食品事業を主軸に、飼料やプラント設備の設計施工といった多岐にわたる事業を展開しています。国内外で幅広い顧客に商品やサービスを提供し、収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループの事業は、主に「食品事業」と「その他の事業セグメント」で構成されています。食品事業が同社グループの収益の大部分を占めており、その他の事業セぐメントも収益に貢献しています。同社グループは、成長領域への経営資源集中やバリューチェーン全体の最適化を通じて収益拡大と生産性向上を図っています。
食品事業
食品事業では、市乳、乳製品、アイスクリーム、飲料などの製造販売を行っています。同社が製造販売するほか、エムケーチーズ、横浜森永乳業、冨士森永乳業、東北森永乳業などが一部商品の製造を委託されています。また、森永乳業販売などが全国の得意先に商品を販売しています。
収益は、主にこれらの食品の製造販売から得ています。国内では価格改定を実施しつつも、売上数量の減少が見られましたが、ヨーグルトやアイス、業務用乳製品は増収に寄与しました。海外事業では、MILEI GmbH(ミライ社)の好調や菌体、育児用ミルクの販売拡大により増収となっています。
その他の事業セグメント
その他の事業セグメントでは、飼料やペットフードの仕入販売、プラント設備の設計施工、不動産の賃貸、運輸倉庫業などを展開しています。森永酪農販売が飼料を、森乳サンワールドがペットフードの仕入販売を行っています。
また、森永エンジニアリングなどがプラント設備の設計施工や不動産賃貸、運輸倉庫業などを手掛けています。収益はこれらの多様な事業活動から得ており、前期に比べて売上高は増加しています。
同社グループの売上高のうち、海外事業が占める割合は前期から増加傾向にあります。ドイツのMILEI GmbH(ミライ社)やパキスタンのNutriCo Morinaga(NM社)などが海外事業の成長を牽引しており、グローバルな事業展開を進めています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 食品 | 5,375億円 | 5,474億円 |
| その他の事業セグメント | 237億円 | 240億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、過去5期にわたり増加傾向を示しています。直近の当期においても、前期から売上高が増加しました。経常利益は変動が見られるものの、当期は前期から大きく増加しています。
親会社株主に帰属する当期純利益も、過去5期で変動がありましたが、当期は前期から大幅な増益となりました。これは、高付加価値商品の拡大やコスト見直し、海外事業の増益などが影響していると考えられます。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,034億円 | 5,256億円 | 5,471億円 | 5,612億円 | 5,715億円 |
| 経常利益 | 311億円 | 252億円 | 281億円 | 299億円 | 371億円 |
| 経常利益率 | 6.2% | 4.8% | 5.1% | 5.3% | 6.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 338億円 | 169億円 | 613億円 | 54.6億円 | 226億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 343.73 | 186.57 | 696.92 | 64.60 | 276.02 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から増加しています。これは、同社グループ全体の売上高が増加したことと、連結従業員数が前期から減少したことが影響していると考えられます。
また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から増加しています。これらの指標の改善は、同社グループが生産性向上に向けた取り組みを進めていることを示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 75.3百万円 | 77.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 4.0百万円 | 4.7百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
森永乳業グループは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況です。財務基盤は安定しており、事業の拡大を目指すフェーズにあることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
森永乳業グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均を上回る水準で推移しており、安定した経営状況を示しています。ROE(自己資本利益率)は前期から大きく改善し、収益性の向上が見られます。手元資金も一定の厚みを保っており、不測の事態への耐性も備えていると考えられます。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 2,711億円 | 2,797億円 |
| 自己資本比率 | 51.2% | 50.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 2.0% | 8.4% |
| 現金及び預金 | 286億円 | 261億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
当連結会計年度における森永乳業グループの営業活動によるキャッシュ・フローは収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が収入となったことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは支出となり、固定資産の取得が主な要因となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは支出となりましたが、長期借入れや社債発行による収入と、社債償還や長期借入金返済による支出があったためです。
これらの結果、フリーキャッシュ・フローは支出となっています。本業で資金を生み出しつつも、将来に向けた積極的な投資を行っている成長フェーズにあることが示されています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △124.6億円 | 357.2億円 |
| 投資CF | △187.9億円 | △388.7億円 |
| 財務CF | △50.3億円 | △5.0億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △312.4億円 | △31.5億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、乳製品の原料である生乳の取引における補給金制度の変更や関税制度の変更が業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があると認識しています。また、原材料の国内外の需給状況や関税制度、為替相場の変化による価格や納期の変動も、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、少子高齢化の進展による労働人口の減少や転職市場の活性化に伴う人財の流動化により、必要な人財の確保が困難になるリスクを認識しています。退職者の増加や人財不足が生じた場合、業務運営に支障をきたし、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
森永乳業は、「かがやく“笑顔”のために」というコーポレートスローガンのもと、乳で培った技術を活かし、健康で幸せな生活と豊かな社会の実現を目指しています。同社グループは、持続的な成長と社会貢献を両立する企業風土を醸成しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「乳で培った技術を活かし私たちならではの商品をお届けすることで健康で幸せな生活に貢献し豊かな社会をつくる」ことを経営理念としています。コーポレートスローガンは「かがやく“笑顔”のために」です。
2019年4月に制定された「森永乳業グループ10年ビジョン」では、10年後のありたい姿として「『食のおいしさ・楽しさ』と『健康・栄養』を両立した企業へ」を掲げています。また、「世界で独自の存在感を発揮できるグローバル企業へ」と「サステナブルな社会の実現に貢献し続ける企業へ」も目指す姿としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは「中期経営計画2025-28」の策定にあたり、「Merihari(メリハリ)」という考え方を重視しています。ひとりひとりが常に「濃淡」と「スピード」を意識して業務を遂行し、新しいことにチャレンジする風土を醸成することに取り組んでいます。
組織風土改革として、高い専門性と多様性に富んだ人財集団の形成に向けた取り組みを推進しています。サステナビリティ経営の実現に向けては、「社会課題の解決と収益力向上の両立を目指す」という考えのもと、全社活動と現場活動の両輪で取り組みを進めています。社員一人ひとりのサステナビリティの自分事化を目指す活動も行われています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、「中期経営計画2025-28」において「組織風土改革」を基本方針の一つとして定めています。この改革では、ROIC目標を新たに導入し、資本コストへの意識を高め、資本収益性向上への取り組みを強化しています。
また、高い専門性と多様性に富んだ人財集団の形成に向けた取り組みを推進するとともに、エンゲージメントレーティングの目標値も新たに設定しています。サステナビリティに関する主なリスクとして、「酪農乳業界の動向」「原材料調達」「食品安全」「気候変動」「自然災害、感染症等の不測の事態」「人権」を認識し、対応を進めています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は監査役会設置会社であり、取締役会による監督と監査役による監査の二重チェック体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、信託銀行が上位を占めており、安定的な機関投資家が主要な株主となっています。また、従業員持株会や関連会社も上位株主として名を連ねており、幅広いステークホルダーに支えられていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 13.81% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 7.62% |
| SMBC信託銀行(株式会社三井住友銀行退職給付信託口) | 3.28% |
| みずほ銀行 | 3.02% |
| 森永乳業従業員持株会 | 2.74% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は15名(男性11名・女性4名)で構成され、女性役員比率は26.7%です。代表取締役社長は大貫陽一氏が務めています。社外取締役比率は45.5%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 大 貫 陽 一 | 代表取締役 社長 | 1983年4月同社入社、2011年6月執行役員経営企画部長兼広報部長、2015年6月取締役常務執行役員経営企画部長、2019年6月専務取締役専務執行役員経営戦略本部長、2021年6月より同社代表取締役社長現職。 |
| 大 川 禎 一 郎 | 代表取締役副社長 | 1982年4月同社入社、2013年6月執行役員食品総合研究所長、2015年6月常務取締役常務執行役員食品総合研究所長、2020年6月より同社代表取締役副社長現職。 |
| 野 崎 昭 弘 | 取締役 専務執行役員 財務本部長 | 1988年4月同社入社、2019年6月執行役員生産本部副本部長、2021年6月常務執行役員経営戦略本部長、2023年6月取締役常務執行役員コーポレート戦略本部長、2026年4月より同社取締役専務執行役員財務本部長現職。 |
| 柳 田 恭 彦 | 取締役 常務執行役員 生産本部長 | 1984年4月同社入社、2015年7月執行役員中京工場長、2020年6月常務執行役員生産本部長、2021年6月常務取締役常務執行役員生産本部長、2023年6月より同社取締役常務執行役員生産本部長現職。 |
| 兵 働 仁 志 | 取締役 常務執行役員 国内営業本部長 | 1989年4月同社入社、2016年6月第一営業本部冷菓事業部長、2018年6月執行役員営業本部副本部長、2021年6月常務取締役常務執行役員営業本部長、2025年4月より同社取締役常務執行役員国内営業本部長現職。 |
| 久 野 浩 子 | 取締役 常務執行役員 コーポレート戦略本部長 | 1985年4月東レ株式会社入社、1996年5月モルガン・スタンレー証券株式会社入社、2002年6月大正製薬株式会社入社、2016年8月同社入社、2021年6月常務執行役員サステナビリティ本部長、2025年6月より同社取締役常務執行役員コーポレート戦略本部長現職。 |
社外取締役は、吉永泰之氏(元SUBARU代表取締役社長)、富永由加里氏(富士電機社外取締役)、中村寛氏(元カシオ計算機取締役副社長執行役員)、池田隆之氏(元東芝テック代表取締役社長)、髙取幸子氏(アリアケジャパン社外取締役(監査等委員))です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会による監督と監査役による監査の二重チェック体制を構築しています。独立社外取締役が5名選任されており、客観的な視点から経営に対する監督機能を強化しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社では、取締役(社外取締役を除く)の報酬は、固定報酬、業績連動金銭報酬、株式報酬で構成されています。業績連動報酬が基準額の場合、固定報酬が50%、業績連動金銭報酬が30%、株式報酬が20%となる構成です。社外取締役および監査役は固定報酬のみが支給されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 6名 | 2.9億円 | 49.0百万円 |
| 社外取締役 | 5名 | 53百万円 | 10.6百万円 |
| 監査役(社外除く) | 2名 | 48百万円 | 24.0百万円 |
| 社外監査役 | 2名 | 19百万円 | 9.5百万円 |
個人別報酬が開示されている役員は存在しません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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