【平均年収663万円】中北製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年5月期)

【平均年収663万円】中北製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年5月期)

中北製作所は、船舶用や発電プラント用などの自動調節弁や遠隔操作装置の製造・販売をグループ各社とともに展開しています。グローバルに事業を展開し、直近期は売上高と経常利益が増加しました。生産性も向上しています。


目次

※本記事は、株式会社中北製作所 の有価証券報告書(2026年5月期、2025年6月1日 ~ 2026年5月31日、2026年8月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


中北製作所グループは、船舶用や発電プラント用などの自動調節弁、バタフライ弁、遠隔操作装置の製造・販売を手掛けています。バルブ及び遠隔操作装置製造・販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。

単体従業員数は389名、連結従業員数は511名です。同社グループはバルブ及び遠隔操作装置製造・販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。

中北製作所グループは、中北製作所と連結子会社2社、非連結子会社3社で構成されています。国内においては中北製作所が生産・販売を担い、海外2社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


中北製作所は、変化の激しい事業環境において人材を競争力の源泉と捉え、多様な人材が活躍できる組織づくりを進めています。従業員一人ひとりの成長を重視し、仕事と生活の調和を支援する働きやすい環境の整備にも力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


中北製作所では、平均勤続年数が比較的長く、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も40代前半であり、経験豊富な人材が組織を支えていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,629,398円
平均勤続年数 16.0年
平均年齢 43.5歳
単体従業員数 389人
連結従業員数 511人
単体のグループ内比率 76.1%


中北製作所グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方の制度を採用しています。これらの制度は国内グループ会社を対象としています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は19.8億円、年金資産は26.3億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


中北製作所グループは、変化の激しい事業環境において「人材」を企業の競争力を支える最も重要な源泉と位置づけています。社是である「進取発展」に基づき、社員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、自ら成長できる組織づくりを通じて、持続的な成長と社会貢献を目指しています。特に、お客様の声を形にする製品開発力と新しい価値を提供する技術開発に挑戦できる人材基盤の強化に注力しています。

給与は、職務内容、担う役割、能力、経験に加え、公正かつ合理的な人事考課に基づいて決定されます。人事考課では、成果評価、プロセス評価、コンプライアンスの3つの視点から多角的な評価を実施し、月例給与や昇給・昇格に反映させています。経済環境や労働市場の動向も考慮し、適切な報酬水準を設定することで、優秀な人材の確保と定着を図っています。

人材育成においては、「進取発展」を体現し果敢に挑戦する人材、「顧客起点」を大切にし愚直に実践する人材、「SQCD(安全・品質・コスト・納期)」の徹底向上を追求しブランド力を高める人材を育成目標としています。新入社員から管理職までの階層別研修を体系的に実施するほか、業務に必要な専門知識や技術・資格取得を支援する自己啓発支援制度も設けています。

また、安全と健康を最優先とした働きやすい職場環境の整備にも力を入れています。「自分のため、家族のために、安全を何よりも優先する」という方針のもと、労働災害の撲滅と安全な作業環境の維持・向上に継続的に取り組んでいます。仕事と生活の調和(ワークライフバランス)を推進し、男性従業員の育児休業取得実績が毎年継続するなど、性別を問わず育児休業制度を利用しやすい職場風土が定着しています。今後も柔軟な働き方を可能にする社内制度の拡充や休暇取得しやすい雰囲気づくりを進め、すべての従業員が安心して能力を発揮できる環境を整える方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男女賃金差異は、勤務期間の短い新入社員や中途入社者の割合が女性社員で高いこと、および男性有期社員に高度専門職や定年再雇用役職者が含まれることなどが主な理由として挙げられています。賃金制度・体系において性別による差異はありません。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 2.3%
男性労働者の育児休業取得率 63.6%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 79.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 83.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 82.2%

教育研修(外部)


提出会社単体のデータです。

指標 数値
教育研修(外部)受講者数 195名
教育研修(外部)受講時間 1,650.5時間

育児休業


提出会社単体のデータです。

指標 数値
育児休業(出生時育児休業を含む)対象者数(男性) 11名
育児休業(出生時育児休業を含む)取得者数(男性) 7名
育児休業(出生時育児休業を含む)取得率(男性) 63.6%
育児休業(出生時育児休業を含む)復職率(男性) 100.0%
育児休業(出生時育児休業を含む)対象者数(女性) 0名
育児休業(出生時育児休業を含む)取得者数(女性) 0名
育児休業(出生時育児休業を含む)取得率(女性) 0.0%
育児休業(出生時育児休業を含む)復職率(女性) 0.0%

採用


提出会社単体のデータです。

指標 数値
新卒採用者数(男性) 7名
経験者採用者数(男性) 27名
合計採用者数(男性) 34名
新卒採用者数(女性) 1名
経験者採用者数(女性) 7名
合計採用者数(女性) 8名

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社中北製作所は、船舶用や発電プラント用などの自動調節弁、バタフライ弁、遠隔操作装置の製造・販売を主力事業としています。同社グループは、このバルブ及び遠隔操作装置製造・販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


中北製作所グループは、主に船舶用や発電プラント向けの自動調節弁、バタフライ弁、遠隔操作装置を製造し、販売することで収益を上げています。協力企業とともに製品を提供しており、顧客ニーズに応じた提案型営業活動に注力しています。

受注高は前期から増加しており、特にバタフライ弁の受注が大きく伸びました。一方で、自動調節弁と遠隔操作装置の受注は減少しています。販売実績を見ると、自動調節弁、バタフライ弁、遠隔操作装置のいずれも前期から販売高が増加しており、特にバタフライ弁の増加が顕著です。

輸出関連の売上高も前期を上回る結果となりました。地域別では日本が最大の収益源であり、中国、韓国、台湾、その他地域にも販売を展開しています。特に韓国向けの売上高は前期から大きく増加しました。主要な顧客としては三菱重工業株式会社があり、同社への売上高も前期から増加しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、直近2期間で売上高と経常利益が増加傾向にあります。売上高は前期から大きく伸び、経常利益も大幅に増加しました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は前期からわずかに減少しています。

項目 2022年5月期 2023年5月期 2024年5月期 2025年5月期 2026年5月期
売上高 - - - 238億円 293億円
経常利益 - - - 14.5億円 22.7億円
経常利益率 - - - 6.1% 7.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 - - - 17.3億円 17.2億円
1株当たり当期純利益(円) - - - 490.83 494.10

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向を示しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、収益性の改善が見られます。これらの指標は、同社グループの事業運営の効率性が高まっていることを示唆しています。

指標 2025年5月期 2026年5月期
従業員1人あたり売上高(連結) 51.3百万円 57.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.5百万円 3.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


中北製作所は、本業での資金創出が一時的にマイナスとなる一方で、将来に向けた積極的な投資を行っている状況です。これにより、事業拡大のための基盤強化を進めていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は70.7%と、プライム市場上場企業(製造業)の平均46.8%と比較して高い水準にあります。これにより、強固な財務基盤を維持していることが示されます。ROE(自己資本利益率)は6.4%であり、プライム市場平均の9.4%を下回っています。

手元資金である現金及び預金は48.8億円を確保しており、前期の54.9億円から減少しています。高い自己資本比率と一定の手元資金は、事業継続の安定性につながる要素です。

指標 2025年5月期(前期) 2026年5月期(当期)
純資産 255億円 281億円
自己資本比率 69.8% 70.7%
ROE(自己資本利益率) 6.8% 6.4%
現金及び預金 54.9億円 48.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


2026年5月期における営業活動によるキャッシュフローは△2.9億円となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少による収入があった一方で、棚卸資産の増加や仕入債務の減少による支出があったためです。投資活動によるキャッシュフローは△18.9億円となり、有形及び無形固定資産の取得による支出が主な要因となっています。

この結果、フリーキャッシュフローは△21.8億円となりました。財務活動によるキャッシュフローは15.7億円の獲得となり、短期借入金の純増加額や長期借入れによる収入が主な要因です。同社グループは、本業での資金創出が一時的にマイナスとなる中で、将来に向けた設備投資を積極的に行い、その資金を借入によって調達している状況です。これは、事業成長のための投資フェーズにあることを示しており、将来的な事業拡大とそれに伴う雇用や給与の安定性につながる可能性があります。

項目 2025年5月期(前期) 2026年5月期(当期)
営業CF △25.2億円 △2.9億円
投資CF 21.8億円 △18.9億円
財務CF 10.2億円 15.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △3.4億円 △21.8億円


※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの製品は受注生産であり、主要受注先である造船業界や電力業界をはじめとするプラント業界の動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、国内生産拠点が大阪府に集中しているため、大規模な自然災害が発生した場合には、操業停止や生産能力の低下により業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

少子高齢化による労働人口の減少により、各種資格や技能を有する人材の確保ができない場合、同社グループの業績や事業の継続に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


中北製作所は、「進取発展」の社是のもと、バルブを中心とした流体制御の総合メーカーとして、技術とものづくりへの飽くなき努力を続けています。時代の要求を先取りし、新しい価値創造に挑戦する企業体質を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「進取発展」を社是とし、バルブを中心とした流体制御の総合メーカーとして、時代の要求を先取りできる企業体質づくりに邁進しています。永年にわたり培った技術とノウハウを基礎に、新技術へのたゆまぬ研鑽と合理性を追求した「ものづくり」に努力を重ねています。

お客様の要望にワンストップで応えるため、設計・製造からメンテナンスまで一貫して提供しています。また、“今を守りながら、新しいことにもチャレンジする”「挑戦」をテーマに、製品開発と技術開発を通じてお客様に新しい価値や便益を提案する企業を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「進取発展」の社是を掲げ、新技術への研鑽と合理的な「ものづくり」への飽くなき努力を重視する企業風土です。お客様の仕様を満足させることと生産性向上を永遠の命題とし、日々努力を重ねています。

サステナビリティ方針として、地球環境への配慮、人権の尊重、地域社会への貢献、誠実な事業活動を大切にしています。多様な人材が活躍し、自ら学び成長できる組織づくりを推進しており、果敢に挑戦する人材、顧客起点で実践する人材、ブランド力を高める人材を目指しています。

従業員の安全と健康を最優先する「中北安全推進宣言」を掲げ、ワークライフバランスの実現にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、企業体質の強化に向けて複数の重点テーマに取り組んでいます。具体的には、M&Aや協業を含む攻めの投資促進と海外展開の強化を進めています。

また、脱炭素に寄与する製品開発と販売促進、データを活用したコト売り事業の創出を通じて、社会的責任を果たすとともに新たな価値提供を目指しています。

さらに、DX推進やマスカスタマイゼーション生産体制の構築による生産性向上、そして多様な人材の確保および育成、技能伝承にも力を入れています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


中北製作所は、迅速な意思決定、透明性、公正性を重視したコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。お客様や社会に信頼される「ものづくり企業」であり続けることを企業理念とし、内部統制システムの整備・運用に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


中北製作所の株主構成を見ると、筆頭株主は㈱ミヤキタコーポレーションです。その他、中北健一氏や宮田彰久氏など、複数の個人株主が上位に名を連ねています。

株主名 持株比率
㈱ミヤキタコーポレーション 12.67%
中北 健一 7.58%
宮田 彰久 3.28%
黒田 知子 3.27%
中北 仁子 3.27%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長経営企画本部長兼営業本部長兼技術本部管掌は宮田彰久氏が務めています。社外取締役比率は14.3%です。

氏名 役職 主な経歴
宮田 彰久 代表取締役社長経営企画本部長兼営業本部長兼技術本部管掌 2007年8月同社入社、2016年8月同社代表取締役副社長、2019年8月同社代表取締役社長、2022年8月より現職。
池田 昭彦 取締役副会長 1980年4月同社入社、2005年8月同社取締役、2016年8月同社専務取締役、2023年8月より現職。
由上 晃規 取締役執行役員営業本部副本部長兼東京営業所長 2002年1月同社入社、2023年6月同社執行役員、2023年8月より現職。
中尾 敏昭 取締役執行役員生産本部長 1989年4月同社入社、2008年8月同社技術部長、2023年6月同社執行役員、2025年8月より現職。
三竹 雅之 取締役執行役員管理本部長兼経理部長 2017年5月同社入社、2023年6月同社執行役員、2025年8月より現職。


社外取締役は、大井成夫氏(元京都銀行常務取締役)、福田あやこ氏(福田法律事務所所長)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外監査役を含めた監査役による監査機能の実効性を高めています。会社業務に精通した社内取締役と独立した客観的視点を持つ社外取締役により、少人数の取締役会による経営形態を採用しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


中北製作所の取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬(金銭報酬)のみで構成されています。基本報酬は、月例の固定報酬として、役位や職責、他社水準、同社の業績、従業員給与水準を総合的に考慮して決定されています。取締役の個人別報酬額の決定にあたっては、報酬諮問委員会の答申を得る体制を整えています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 73百万円 12.1百万円
監査役(社外除く) 1名 10百万円 10.2百万円
社外役員 5名 19百万円 3.8百万円


なお、上記報酬には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。