【平均年収657万円】日本エンタープライズ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年5月期)

【平均年収657万円】日本エンタープライズ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年5月期)

日本エンタープライズは、ダイブ、and Oneなどを傘下に持つ持株会社です。スマートフォンアプリサービスや法人向けITソリューション、再生可能エネルギー事業を展開し、グループ連結従業員数は225名です。直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、日本エンタープライズ株式会社 の有価証券報告書(2026年5月期、2025年6月1日 ~ 2026年5月31日、2026年8月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本エンタープライズは持株会社であり、単体従業員数は70名、グループ連結従業員数は225名です。

同社グループは、スマートフォンアプリサービスを中心とした一般消費者向けコンテンツ提供や法人向けビジネスサポート、再生可能エネルギー事業を展開しています。また、法人顧客向けのITコンサルティング、システム開発・運用、デバッグ、ユーザーサポートなどのITソリューションも提供しており、連結子会社9社、非連結子会社2社により構成されています。

主な国内グループ会社は、ダイブ、and One(クリエーション事業)、アップデートサポート(ソリューション事業)などです。

日本エンタープライズは、2026年8月1日付で交通情報サービス事業を新設分割により「交通情報サービス」として設立し、同年7月1日付でその他の事業を吸収分割する「日本エンタープライズ分割準備」を設立しています。これは持株会社体制への移行を目的としたグループ再編の一環です。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日本エンタープライズグループは、ITコンサルティングを軸に事業を展開し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。多様な人材の確保と育成を重視し、従業員が働きやすい環境づくりにも力を入れていることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均年齢が40歳代前半、平均勤続年数が7年台後半となっており、一定の経験を積んだ人材が在籍している傾向が見られます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 6,574,000円
平均勤続年数 7.9年
平均年齢 40.7歳
単体従業員数 70人
連結従業員数 225人
単体のグループ内比率 31.1%


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)および確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。同社は、従業員の退職給付に充てるため、複数事業主制度の確定給付企業年金法に基づく企業年金基金制度に加入しています。また、国内連結子会社の一部は、確定給付型の制度として、退職一時金制度を設けています。退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、ITコンサルティングを軸とした事業戦略の実現に向けて、顧客ニーズを捉え、専門知識や技術を活かして課題解決できる人材の確保と育成を重要な経営課題と位置付けています。人材を持続的な成長と企業価値向上を支える経営資源と捉え、従業員の能力と意欲を最大限に引き出す人事・処遇制度を運用しています。

給与は基本給、諸手当、割増賃金で構成され、基本給は職務給と成果給による実力主義を基本としています。職務、役割、責任、人事考課の結果が反映され、賞与は会社業績と人事考課を総合的に勘案して決定されます。公正かつ透明性のある処遇制度の運用に努めています。

人材育成においては、多様なスキルとバックグラウンドを持つ人材の継続的な成長を重視し、性別、年齢、国籍、学歴にとらわれない採用活動で多様性を確保しています。能力や実績を重視した管理職登用や公正な人事評価を行い、専門性を高めるための育成に力を入れています。また、従業員の心身の健康サポートやワークライフバランスに配慮した出産・育児・介護支援、有給休暇取得、在宅勤務体制などの各種支援制度を整備し、資格取得支援や教育研修による成長機会も提供しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。正規雇用労働者の男女の賃金格差は、等級別人数構成の差によるものです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 19.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 79.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 82.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 75.7%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 株式会社フォー・クオリア

正規雇用労働者の男女の賃金格差は、等級別人数構成の差によるものです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 15.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 73.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 74.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 81.9%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日本エンタープライズグループは、スマートフォンアプリサービスを中心としたクリエーション事業と、法人向けITソリューションを提供するソリューション事業の二つの柱でビジネスを展開しています。持株会社体制への移行を予定しており、グループ経営管理の高度化と事業運営の機動性向上を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、自社で保有する権利や資産を活用したサービスと、法人顧客向けのITソリューション提供を通じて収益を上げています。ITサービス業界の堅調な拡大を背景に、企業のDX推進や生成AI導入の需要に応える事業を展開しています。

クリエーション事業

スマートフォンアプリを中心とした一般消費者向け「コンテンツサービス」、法人向け「ビジネスサポートサービス」、そして太陽光発電の「再生可能エネルギー」を提供しています。新しいライフスタイルやビジネススタイルを創造することを目指しています。
収益は、コンテンツサービス、ビジネスサポートサービス、再生可能エネルギーの提供から得ています。当連結会計年度の売上高は前期から増加しました。

ソリューション事業

法人顧客向けにITコンサルティング、システム開発・運用、デバッグ、ユーザーサポートを行う「システム開発サービス」、高度IT人材による常駐型支援の「業務支援サービス」、端末周辺環境を支援する各種商材販売などの「その他サービス」を提供しています。クリエーション事業で培ったノウハウを活かして、顧客に新しい価値を提供しています。
収益は、システム開発サービス、業務支援サービス、その他サービスの提供から得ています。当連結会計年度の売上高は前期からほぼ横ばいとなりました。

同社グループの売上高は、特定の顧客に集中する傾向があります。当連結会計年度においては、株式会社NTTドコモへの売上高が全体の2割強を占めています。

セグメント 売上高(2025年5月期) 売上高(2026年5月期)
ソリューション事業 26.4億円 26.4億円
クリエーション事業 18.0億円 18.3億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は増減を繰り返しながらも、直近の当連結会計年度では前期から微増となりました。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に減少したものの、当連結会計年度では増加に転じています。

項目 2022年5月期 2023年5月期 2024年5月期 2025年5月期 2026年5月期
売上高 40.2億円 42.1億円 47.0億円 44.4億円 44.7億円
経常利益 1.5億円 1.9億円 2.8億円 89百万円 1.1億円
経常利益率 3.8% 4.5% 5.9% 2.0% 2.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 72百万円 1.0億円 2.1億円 22百万円 66百万円
1株当たり当期純利益(円) 1.81 2.68 5.43 0.56 1.71

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、組織全体の生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、収益性の改善が進んでいることがうかがえます。これらの指標の改善は、事業運営の効率化や収益体質の強化を示していると考えられます。

指標 2025年5月期 2026年5月期
従業員1人あたり売上高(連結) 19.3百万円 19.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.3百万円 0.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


日本エンタープライズグループは、堅実な財務基盤と安定した資金の流れを維持している状況です。本業で得た資金を投資活動に充てつつ、株主への還元も行っています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって特徴づけられています。自己資本比率はプライム市場平均と比較して高い水準にあり、財務の安定性を示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金は増加傾向にあり、不測の事態への耐性がある状況です。

指標 2025年5月期(前期) 2026年5月期(当期)
純資産 49.0億円 48.9億円
自己資本比率 84.7% 83.7%
ROE(自己資本利益率) 0.4% 1.4%
現金及び預金 38.6億円 39.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度における同社グループのキャッシュフローは、営業活動による資金の増加が投資活動による資金の減少を上回り、フリーキャッシュフローはプラスとなっています。営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費、売上債権の減少額等により資金が増加しました。投資活動によるキャッシュフローは、投資有価証券の売却による収入があったものの、無形固定資産の取得や関係会社株式の取得、投資有価証券の取得による支出等により資金が減少しています。財務活動によるキャッシュフローは、配当の支出やリース債務の返済により資金が減少しました。

この状況は、本業で安定的に資金を生み出し、その資金を効果的な設備投資に充てるとともに、株主への利益還元も行っていることを示しています。

項目 2025年5月期(前期) 2026年5月期(当期)
営業CF 1.6億円 2.9億円
投資CF △4.4億円 △0.8億円
財務CF △2.9億円 △1.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △2.8億円 2.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

IT関連市場は新規参入企業の増加や既存企業の事業拡大が見込まれることに加え、市場の急激な変化や成長の不確実性により、同社グループが優位性を維持できない場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、同社グループが提供するサービスは、IT関連の技術革新や利用ニーズの変化の影響を受けるため、新技術への対応に遅れが生じた場合や利用ニーズと乖離したサービスを提供した場合、サービスの陳腐化を招き、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは持株会社体制への移行により、グループ全体の経営資源の最適配分及び各事業会社における意思決定の迅速化を図っています。しかし、グループ各社に対する管理・監督が十分に機能しない場合や、経営資源の配分が適切に行われない場合には、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本エンタープライズグループは、ITソリューションを通じて社会に驚きと感動を提供し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。企業活動全体でESG(環境・社会・企業統治)を重視し、社会に役立つ企業であり続けることを追求する企業風土があります。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


日本エンタープライズグループは、「世の中に驚きと感動を提供し、社会全体に役立つ企業であり続ける」ことを目的(パーパス)としています。
「世の中をもっと便利に、楽しく、快適に」するITソリューションを提供することを経営方針に掲げています。
クリエーション事業とソリューション事業を通じて多様なサービスを創出し、社会に貢献することを目指しています。

また、企業活動の持続可能性を維持・発展させるため、企業の社会的責任(CSR)を包含したEnvironment(環境)・Social(社会)・Governance(企業統治)にも配慮した取り組みを推進しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


日本エンタープライズグループは、「21世紀を代表する社会をより良い方向に変える会社でありたい」という経営ビジョンを掲げています。
企業活動の持続可能性を重視し、Environment(環境)・Social(社会)・Governance(企業統治)に配慮した取り組みを推進しています。
具体的には、脱炭素経営や循環型経済への寄与、働き方改革を踏まえた就業環境づくり、多様な人材の活躍支援を大切にしています。

また、公平性と透明性の高い経営を追求し、多様なスキルとバックグラウンドを持つ人材の継続的な成長と価値向上を重視しています。
性別や年齢などにとらわれない採用活動を行い、従業員の心身の健康サポートやワークライフバランスに配慮した各種支援制度の整備、成長機会の提供にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


日本エンタープライズグループは、持続的な成長と安定的な企業基盤の構築に向け、複数の重点課題に取り組んでいます。
グループ経営体制の強化として、各社の経営資源を有効活用し、グループ全体の競争力強化とシナジー発揮に努めています。
DX時代に対応する優秀な人材の確保と育成も重要な課題であり、採用手法の多様化や社内外の教育制度活用、福利厚生の充実、働きがいのある職場づくりを進めています。

内部統制の強化・充実やリスクマネジメント体制の強化を通じて、業務の有効性・効率性を高め、安定した経営基盤を確立しています。
従業員の心身の健康維持と能力発揮のための職場環境整備として、働き方改革を推進し、ワークライフバランスに配慮した多様な働き方や業務効率化施策に取り組んでいます。
さらに、生成AIをはじめとするAI技術の利活用を推進し、業務効率化や既存サービスの高度化、新たな価値創造を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日本エンタープライズは、監査役会設置会社として、取締役会による意思決定と監査役会による適法性監視を基本とした企業統治体制を構築しています。同社グループは、株主利益の最大化を目指し、経営の客観性と透明性の確保に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日本エンタープライズの筆頭株主は、代表取締役会長兼社長である植田勝典氏です。同氏が個人として大株主の地位を占めており、同社の経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。上位株主には事業会社も名を連ねています。

株主名 持株比率
植田 勝典 28.79%
プラントフィル 25.04%
小松 秀輝 1.34%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役会長兼社長は植田勝典氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
植田 勝典 代表取締役会長兼社長 1985年4月トヨタ自動車株式会社入社、1989年5月同社設立、代表取締役社長。2025年6月より同社代表取締役会長兼社長より現職。
田中 勝 専務取締役 管理本部長 1990年4月オーテック株式会社入社、2001年8月同社入社。2024年6月より同社専務取締役管理本部長より現職。
杉山 浩一 取締役 営業本部長 兼グループ技術管掌 (社長特命担当) 1992年4月学校法人電子開発学園九州入職、2000年7月同社営業本部技術部長。2025年12月より同社取締役営業本部長兼グループ技術管掌(社長特命担当)より現職。


社外取締役は、福田正氏(一般財団法人UPDATE EARTH理事長)、岩田明子氏(フリージャーナリスト)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による経営の意思決定と、監査役会による業務執行の監査を通じて、経営の客観性と透明性の確保に努めています。独立性・中立性を持った社外取締役が取締役会に参加し、外部の視点から助言・提言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


日本エンタープライズの取締役報酬は、固定報酬、業績連動報酬、および長期インセンティブとしてのストックオプションで構成されています。業務執行取締役にはこれら全てが適用され、社外取締役は固定報酬とストックオプションが支給されます。監査役の報酬は固定報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 1.2億円 40.3百万円
監査役(社外除く) 1名 14百万円 13.8百万円
社外役員 4名 18百万円 4.4百万円


役員報酬の総額は1.5億円となっています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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