※本記事は、株式会社ビックカメラ の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ビックカメラグループは、カメラ、テレビ、家電、パソコン、携帯電話などの物品販売を主軸としています。また、BSデジタル放送事業やケーブルテレビ放送事業も展開し、多角的な事業構成となっています。
単体従業員数は4,912名、連結従業員数は12,039名です。セグメントは物品販売事業、BSデジタル放送事業、その他の事業の3つです。
主な国内グループ会社は、WILBY、生毛工房(寝具の製造・販売)、ソフマップ、東京計画、ビック酒販(酒類・飲食物の販売)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ビックカメラは、「人財」を企業価値向上の源泉であり、最も重要な資本と位置づけています。従業員一人ひとりの成長と活躍を支える取り組みを経営の中核に据え、「人的資本経営」「健康経営」「人権尊重」を人財戦略の三本柱として推進しています。お客様の期待を超えるサービスを提供するため、従業員が「働きがい」と「働きやすさ」を両立できる職場環境づくりに注力している会社です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ビックカメラの単体従業員数は4,912人であり、連結従業員数12,039人のうち約40.8%を占めています。平均年齢は37.0歳、平均勤続年数は13.0年となっており、比較的安定した人材構成と定着傾向が見られます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,602,047円 |
| 平均勤続年数 | 13.0年 |
| 平均年齢 | 37.0歳 |
| 単体従業員数 | 4,912人 |
| 連結従業員数 | 12,039人 |
| 単体のグループ内比率 | 40.8% |
同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。これらの制度は、ビックカメラおよび一部の連結子会社(株式会社コジマを除く)の退職一時金制度、株式会社TDモバイルおよび株式会社コジマの確定給付企業年金制度、ならびにビックカメラおよび一部の連結子会社の確定拠出年金制度で構成されています。
退職一時金制度は存在しますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、連結ベースの退職給付債務は240億円、年金資産は78.5億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ビックカメラグループは、「人財」を企業価値向上の源泉であり、最も重要な資本と位置づけています。経営戦略で掲げる「顧客基盤の拡充」と「経営基盤の強化」を推進する上で、人財の育成を極めて重要な経営課題と認識しています。
同社が考える人財育成の基本は、従業員一人ひとりの内発的動機付け、すなわち「ハートに火をつける活動」に重きを置くことです。企業理念である「“お客様喜ばせ業”としての使命感や志」から生まれる熱意が、主体性を生み出し、提供価値を高めていく原動力となると考えています。
この目的を達成するため、「企業理念に共感し体現する人財を育てる」「個の提供価値に着目した能力開発を行う」「OJT教育をベースとして、各現場において成長の機会提供を行う」「上司が従業員の主体性を尊び、『対話』をしながら伴走する」「ハートに火をつけることで自走する人財を育てる」という人財基本方針を定めています。また、従業員が「仕事に誇りと情熱を持つ」「働きがいを感じる」「働きやすい環境であることを実感できる」という3つの要素に基づいた社内環境整備方針を掲げ、従業員満足度調査やウェルネスサーベイを毎年実施し、取り組みの実効性をモニタリングしています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 9.9% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 79.4% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 70.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 83.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 102.4% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 株式会社ソフマップ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 4.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
▼ 株式会社ビックロジサービス
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 9.5% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
▼ 株式会社ラネット
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 17.2% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 87.5% |
人財の多様性
ビックカメラグループは、すべての従業員がその多様なバックグラウンドや個性を尊重され、最大限の能力を発揮できる職場づくりを目指し、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)に注力しています。
| 名称 | 指標 | 目標 | 期限 |
|---|---|---|---|
| ビックカメラ | 女性管理職比率 | 15%以上 | 2030年8月 |
| 男性育児休業取得率 | 80%以上 | 2030年8月 | |
| コジマ | 女性管理職比率 | 15%以上 | 2030年8月 |
| 男性育児休業取得率 | 80%以上 | 2030年8月 | |
| ソフマップ | 女性管理職比率 | 15%以上 | 2030年8月 |
| 男性育児休業取得率 | 100%以上 | 2030年8月 | |
| ビックロジサービス | 採用した従業員に占める女性従業員の割合 | 10% | 2027年3月 |
| 男女の平均勤続年数の差異 | 1年以内 | 2027年3月 | |
| ラネット | 育児休業取得率(女性) | 100% | 2030年8月 |
| 育児休業取得率(男性) | 80%以上 | 2030年8月 | |
| 平均残業時間 | 13時間以下 | 2030年8月 | |
| じゃんぱら | 女性の産前産後休業・育児休業取得率 | 100% | 2028年3月 |
| 男性の育児休業取得率 | 80%以上 | 2028年3月 | |
| TDモバイル | 平均残業時間 | 15時間以下 | 2027年3月 |
| 日本BS放送 | 女性管理職比率 | 厚生労働省が公表する企業平均値を継続して上回る水準 | 2026年8月 |
2030年に向けた全体指標
ビックカメラの人的資本経営における指標は、従業員エンゲージメントの3つの要素に基づいて設定されています。これらの要素すべてが向上した状態を、従業員の「ハートに火がついた状態」と定義し、従業員満足度調査やウェルネスサーベイを通じて定期的に測定しています。
| テーマ | テーマ別指標 | 2025年数値 (前年比) | 目標数値 | 全体指標 | 2025年数値 (前年比) | 目標数値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 仕事への誇り・情熱を持つ | 仕事適応感数値 | 77.6% (-0.1) | 80.0% | ワークエンゲージメント | 45% (+2) | 55%以上 |
| 働きがいを感じる | 能力発揮度 | 70.0% (-0.8) | 73.0% | 推奨度eNPS | 60% (+3) | 70%以上 |
| 働きやすい環境である事を実感できる | 職場適応感数値 | 80.3% (+1.4) | 82.0% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ビックカメラグループは、家電製品から情報通信機器、日用雑貨まで幅広い商品の物品販売を主軸とし、BSデジタル放送事業も展開しています。顧客基盤の拡充と経営基盤の強化を経営戦略として掲げ、持続的な成長を目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、カメラ、テレビ、家電、パソコン、携帯電話などの物品販売を主要な事業としています。これに加え、ゲーム、時計、酒類、医薬品・日用雑貨など多岐にわたる商品を取り扱っており、顧客の多様なニーズに応えています。
店舗展開においては、「ビックカメラ」ブランドで都市型・駅前・大型店舗を全国に展開するほか、子会社のコジマが「コジマ×ビックカメラ」ブランドで広範な地域に店舗を構えています。また、ソフマップはパソコンを中心としたデジタル機器の販売・サービス、中古パソコンの販売・買取を行っています。
その他、携帯電話販売代理店の運営、中古スマートフォンの販売・買取、酒類・飲食物の販売、寝具の製造販売なども手掛けています。インターネット通販も強化しており、「ビックカメラ.com」をはじめとする複数のオンラインストアを展開しています。
物品販売事業
音響映像商品、家庭電化商品、情報通信機器商品などの物品販売を行っています。収益は、これらの商品の販売から得ています。当連結会計年度では、情報通信機器が好調に推移し、家庭電化商品や医薬品・日用雑貨も堅調でした。
BSデジタル放送事業
BSデジタルハイビジョンによるテレビ放送を行っています。収益は、タイム収入やスポット収入、配信事業などの放送外収入から得ています。当連結会計年度では、放送外収入が増加したものの、タイム収入とスポット収入の減少により、売上高は低調に推移しました。
その他の事業セグメント
ケーブルテレビ事業など、報告セグメントに含まれない事業を行っています。収益は、これらの事業活動から得ています。
| セグメント | 売上高(2024年8月期) | 売上高(2025年8月期) |
|---|---|---|
| 物品販売事業 | 9,097億円 | 9,620億円 |
| BSデジタル放送事業 | 113億円 | 110億円 |
| その他の事業セグメント | 15.8億円 | 15.3億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、直近5年間で増加傾向にあり、特に当期は大きく伸長しました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に増加傾向を示しており、当期は売上高、営業利益、経常利益、純利益のすべてで過去最高額を更新しています。これは、堅調な個人消費や好調な情報通信機器の販売が寄与した結果と考えられます。
| 項目 | 2021年8月期 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | 2025年8月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,341億円 | 7,924億円 | 8,156億円 | 9,226億円 | 9,745億円 |
| 経常利益 | 216億円 | 208億円 | 166億円 | 267億円 | 319億円 |
| 経常利益率 | 2.6% | 2.6% | 2.0% | 2.9% | 3.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 87.6億円 | 57.6億円 | 29.4億円 | 139億円 | 175億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 49.80 | 33.22 | 17.16 | 81.25 | 102.08 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から当期にかけて増加しており、従業員一人ひとりの稼ぐ力が強化されていることを示しています。これらの指標の改善は、同社グループが推進する経営戦略や効率化の取り組みが成果を上げていることと関連していると考えられます。
| 指標 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 79.6百万円 | 80.9百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 2.1百万円 | 2.5百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、安定した事業活動による資金創出と、それに見合った投資が行われていることを示しています。強固な財務基盤は、将来の成長に向けた安定性につながります。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率が非製造業のプライム市場平均(24.2%)を上回る水準で推移しており、安定した経営状況を示しています。ROEもプライム市場平均(9.4%)を上回る10.9%となっており、効率的な資本活用がうかがえます。手元資金も十分に確保されており、事業運営の安定性につながる要素です。これらの財務指標は、従業員の雇用や給与の安定性にも影響を与える重要な要素となります。
| 指標 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 1,932億円 | 2,118億円 |
| 自己資本比率 | 31.8% | 34.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 9.6% | 10.9% |
| 現金及び預金 | 714億円 | 693億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上により、当期もプラスを維持しています。これは、売上債権の増加や法人税等の支払があったものの、事業活動を通じて安定的に資金を生み出していることを示しています。
投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入や有形・無形固定資産の取得による支出があったものの、前期に比べて使用額が減少しています。フリーキャッシュフローはプラスであり、本業で得た資金が投資を上回っている状況です。
財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の純減少や配当金の支払いによりマイナスとなっています。これらの資金の流れから、同社グループは本業で安定的に資金を創出し、健全な財務運営を行っていることがうかがえ、将来の成長に向けた基盤が整っていると言えます。
| 項目 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 420億円 | 253.6億円 |
| 投資CF | △300.7億円 | △147.7億円 |
| 財務CF | △236.6億円 | △159.9億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 119.2億円 | 105.8億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
事業構造・収益性に関するリスクとして、同社グループは同業他社との競争激化を挙げています。また、冷暖房器具等の季節商品の需要が異常気象により著しく低下する可能性もリスクとして認識しています。これらの要因は、同社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ビックカメラグループは、「“お客様喜ばせ業”をつなぎ、期待を超える」というパーパスを掲げ、持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指しています。お客様への価値提供を追求し、従業員の成長と活躍を重視する企業文化を築いています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ビックカメラグループは、「“お客様喜ばせ業”をつなぎ、期待を超える」というパーパスを経営の基本方針としています。このパーパスの実現に向け、2025年8月期から2029年8月期までの5年間を計画期間とする「ビックカメラグループ中期経営計画~Vision 2029~」を策定しました。
当中期経営計画は「個社の特長・強みを伸ばすグループ経営の実現」をコンセプトに掲げています。消費者の変化に対応したグループ店舗網を中核とし、各社の強みを相互連携することで、お客様の購買サイクルを網羅した新たな価値を提供する“サーキュラーエコノミー型事業モデル”の基盤構築をビジョンとしています。
同社グループは、店舗を事業の中核としながらも、様々な購買プロセスでお客様との接点を増やし、社会の変化やお客様ニーズ、購買行動の変化に柔軟に対応しています。これにより、より利便性の高いサービスを提供し、買替需要の創出や顧客基盤の拡充に繋げるとともに、環境問題やデジタルデバイドなどの社会課題にも取り組んでいます。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ビックカメラグループは、パーパスである「“お客様喜ばせ業”をつなぎ、期待を超える」を中核に据え、すべてのステークホルダーに喜んでいただくことを追求しています。特に「人財」を企業価値向上の源泉であり、最も重要な資本と位置づけています。
人財戦略の三本柱として「人的資本経営」「健康経営」「人権尊重」を推進しています。人的資本経営においては、「人を大切にし、人を成長の原動力とする」というスローガンを掲げ、従業員一人ひとりの能力を最大限に発揮させることを目指しています。
人財育成の基本は、内発的動機付け、つまり「ハートに火をつける活動」に重きを置いています。企業理念に共感し体現する人財を育てること、個の提供価値に着目した能力開発を行うこと、OJT教育をベースに成長の機会を提供すること、上司が「対話」しながら伴走すること、そして自走する人財を育てることを人財基本方針としています。
また、従業員が仕事に誇りと情熱を持ち、働きがいを感じ、働きやすい環境であることを実感できるような社内環境整備にも取り組んでいます。同社グループは、役職員行動基準に基づき、定期的な研修やアンケートを通じてコンプライアンス体制の強化に努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ビックカメラグループは、経営戦略として「顧客基盤の拡充と経営基盤の強化」を掲げています。その実現に向け、複数の重点施策に取り組んでいます。
具体的には、「消費者の変化に対応した店舗・売場への進化」を目指し、選びやすく買いやすい売場作りや新業態店舗への挑戦を推進しています。また、「都市型」・「ターミナル駅前」店舗の新規開拓と既存店舗の価値向上を図っています。
成長領域への取り組みとしては、EC事業での顧客体験価値向上、法人事業での異業種連携、インバウンド対応、買取・リユース事業の加速化を進めています。さらに、「従業員一人ひとりの自主性と挑戦を後押しする制度と環境への進化」を掲げ、挑戦をたたえる制度・仕組みの拡充や人事制度改革、業務プロセスの改善・改革に努めています。
店舗展開においては、ビックカメラで年1店舗程度、コジマで年数店舗の新規出店に取り組み、都市型と郊外型の補完関係を強化していく方針です。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ビックカメラの取締役会は、監査等委員会設置会社として、監査等委員である取締役を含む構成となっています。社外取締役が多数を占める体制で、経営の透明性と意思決定の迅速化を図っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ビックカメラの株主構成を見ると、上位には信託銀行が受託者となっている信託口名義の株主が多数を占めています。これらの信託財産は、特定の個人が委託したものであり、その個人が議決権行使に関する指図者となっています。このことから、創業家が同社グループの経営に対して一定の影響力を持っていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 管理信託 (A001) 受託者 SMBC信託銀行 | 9.17% |
| 日本カストディ銀行 (信託口) | 8.45% |
| みずほ信託銀行有価証券管理信託0700026 | 7.39% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は15名(男性12名・女性3名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長社長執行役員は秋保徹氏が務めています。社外取締役比率は46.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 秋保 徹 | 代表取締役社長 社長執行役員 | 1997年3月同社入社、EC事業本部長などを経て、2022年9月より同社代表取締役社長社長執行役員に就任し現職。 |
| 中川 景樹 | 取締役 専務執行役員 事業創造本部長 | 1998年4月富士銀行入行、2002年8月同社入社、ラネット代表取締役社長などを経て、2025年9月より同社取締役専務執行役員事業創造本部長に就任し現職。 |
| 溝口 貴治 | 取締役 常務執行役員 ロジスティックス本部長 | 1993年3月同社入社、物流部長などを経て、2025年9月より同社取締役常務執行役員ロジスティックス本部長に就任し現職。 |
| 根本 奈智香 | 取締役 執行役員 総務人事本部長 | 1997年3月同社入社、人財開発部長などを経て、2025年9月より同社取締役執行役員総務人事本部長に就任し現職。 |
| 安部 徹 | 取締役 | 2005年7月同社入社、経営企画本部長などを経て、2025年9月より同社取締役に就任し現職。 |
| 田村 英二 | 取締役 | 1983年4月リクルート入社、2010年6月同社入社、関連事業本部長などを経て、2025年9月より同社取締役に就任し現職。 |
| 中澤 裕二 | 取締役 | 1995年6月コジマ入社、2020年11月よりコジマ代表取締役社長社長執行役員に就任し現職。2020年11月より同社取締役に就任し現職。 |
社外取締役は、利光剛氏(利光法律事務所代表・ガバナンス委員会委員長・指名委員会委員長・報酬委員会委員長)、徳田潔氏(元テレビ東京上席執行役員・ガバナンス委員会委員・指名委員会委員・報酬委員会委員)、中村勝氏(三井住友海上火災保険開発顧問・ガバナンス委員会委員・指名委員会委員・報酬委員会委員)、小笠原倫明氏(ゆうちょ財団理事長・ガバナンス委員会委員・指名委員会委員・報酬委員会委員)、岸本裕紀子氏(著述業・監査等委員会委員・ガバナンス委員会委員)、砂山晃一氏(共和電業社外取締役・監査等委員会委員・ガバナンス委員会委員)、南繁芳氏(前橋倉庫代表取締役社長・監査等委員会委員・ガバナンス委員会委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)を含む取締役会が業務執行の決定と監督を行っています。社外取締役は独立した中立的な立場から、経営判断のチェック機能を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的として設計されています。報酬体系は、役職や職責に応じた金銭による基本報酬、会社業績と個人のミッション達成状況に基づく金銭による業績連動報酬等、そして中長期的なインセンティブとしての譲渡制限付株式報酬で構成されています。社外取締役および監査等委員である取締役には、その役割の客観性を保つため基本報酬のみが支給されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 6名 | 2.0億円 | 33.5百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 14百万円 | 14.0百万円 |
| 社外役員 | 8名 | 52百万円 | 6.5百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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