※本記事は、株式会社プロディライト の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
プロディライトグループは、音声ソリューション、移動通信設備、取次販売の3つの事業を展開しています。クラウドPBXを中心とした電話のワンストップ・ソリューションを提供し、モバイルネットワークインフラの構築・維持、およびライフライン・通信環境の最適化支援を行っています。
単体従業員数は99名、連結従業員数は140名です。同社グループの事業セグメントは、音声ソリューション事業、移動通信設備事業、取次販売事業の3つです。
主な国内グループ会社は、NNコミュニケーションズなどです。
2024年11月には株式会社NNコミュニケーションズを子会社化し、2025年7月には同社がBizTAP事業を譲り受けるなど、M&Aを通じた事業拡大を進めています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
プロディライトは、音声ソリューション事業を中心に、移動通信設備や取次販売事業を展開しています。IT・通信分野の専門性を活かし、社会を支えるインフラ企業を目指す同社グループでは、従業員が「日々挑戦」できる環境づくりに力を入れています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
プロディライトの従業員は、平均年齢が40歳を超えており、平均勤続年数も5年半を超えています。これは、一定の経験を積んだ人材が安定して在籍している傾向を示しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,301,000円 |
| 平均勤続年数 | 5.7年 |
| 平均年齢 | 40.2歳 |
| 単体従業員数 | 99人 |
| 連結従業員数 | 140人 |
| 単体のグループ内比率 | 70.7% |
同社は確定拠出型年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。同社は確定拠出年金制度を採用しており、一部の連結子会社は中小企業退職金共済制度を採用しています。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
プロディライトは、ミッションである「これからもつながるを、もっと。」を掲げ、社会を支えるインフラ企業を目指しています。このミッション達成に向け、「日々挑戦」を企業理念とし、事業の持続可能性を高めることを人材戦略の基本方針としています。
多様性あふれる従業員が生き生きと活躍できる環境整備が、人的資本の充実に繋がると考えています。具体的には、女性活躍推進に注力しており、2022年4月には女性役員を選任し、現在2名体制となっています。
また、女性管理職の増員を目指し、2026年度(2027年8月)までに2名の管理職登用を目標としています。環境整備の一環として、2024年3月には育児短時間勤務制度の利用可能期間を、子が中学校就学の始期に達するまでに伸長しました。雇用や処遇における差別やハラスメントを受けず、個人が能力を最大限発揮できる環境構築のため、定期的な従業員アンケートの実施や業務効率化のためのDX推進にも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
プロディライトは、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載を省略しています。
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性役員数 | 2名 |
| 女性管理職登用目標 | 2名(2026年度(2027年8月)まで) |
育児・介護支援
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 育児短時間勤務制度の利用可能期間 | 子が中学校就学の始期に達するまで |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
プロディライトグループは、音声ソリューション事業、移動通信設備事業、取次販売事業の3つの事業を展開しています。法人や自治体向けの電話環境構築から、モバイルネットワークのインフラ整備、各種サービスの取次販売まで、幅広い領域で事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、クラウドPBXを中心とした音声ソリューション事業を主軸としています。従来の電話システムでは難しかった「電話のワンストップ・ソリューション」を提供し、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しています。
収益モデルとしては、継続的なサービス利用によるリカーリング売上高が大きな割合を占めています。特定の顧客への収益集中は見られず、複数の顧客基盤から収益を得ています。
音声ソリューション事業
この事業では、クラウドPBX「INNOVERA」を中心に、クラウドから公衆電話網に直接接続できる回線サービス「IP-Line」、そしてSIP電話機「Yealink」などの端末機器を組み合わせて提供しています。これにより、電話システム、電話回線、端末の3要素をワンパッケージで提供し、テレワークやオフィスのフリーアドレス化に対応した柔軟な電話環境を実現しています。
収益は、クラウドPBXサービスやIP電話回線サービスの利用料、および端末機器の販売から得ています。小規模事業者向けのクラウドPBXサービス「TELENEAR」の発売は、株式会社NNコミュニケーションズが行っています。
移動通信設備事業
この事業では、大手通信キャリアからの委託を受け、移動体通信基地局の設計、施工、コンサルティングなどを行っています。モバイルネットワークの安定運用に貢献し、通信環境の高度化と安定性を確保しています。
収益は、移動体通信基地局の建設工事や光回線工事、および関連するコンサルティングサービスから得ています。
取次販売事業
この事業では、大手電力事業者や光回線事業者が提供するガスサービスや光回線サービスなどの取次販売を行っています。顧客のライフラインや通信環境の最適化を支援しています。
収益は、インターネット回線やガス・電気サービスの取次販売から得ています。
| セグメント | 売上高(2024年8月期) | 売上高(2025年8月期) |
|---|---|---|
| 音声ソリューション事業 | - | 23.8億円 |
| 移動通信設備事業 | - | 3.4億円 |
| 取次販売事業 | - | 1.1億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、過去の業績推移を比較することはできません。当連結会計年度の売上高は28.3億円、経常利益は1.8億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1.2億円となりました。
| 項目 | 2021年8月期 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | 2025年8月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | - | 28.3億円 |
| 経常利益 | - | - | - | - | 1.8億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | - | 6.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | - | 1.2億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | - | 71.32 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期との比較はできません。当連結会計年度の従業員1人あたり売上高は20.2百万円、従業員1人あたり営業利益は1.3百万円となっています。これらの数値は、同社グループの従業員1人あたりの収益創出力と利益創出力を示しています。
| 指標 | 2025年8月期(当期) |
|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 20.2百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.3百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
プロディライトは、事業拡大に向けた投資を積極的に行っている段階にあります。財務基盤の状況や資金の流れから、同社グループの経営の安定性について確認します。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
プロディライトの財務基盤を見ると、自己資本比率は55.8%となっており、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)も12.5%と、プライム市場平均を上回る水準です。手元資金である現金及び預金は7.9億円となっており、前期の4.6億円から増加しています。これらの財務状況は、事業運営の安定性を示す要素の一つです。
| 指標 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 8.0億円 | 9.5億円 |
| 自己資本比率 | - | 55.8% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 12.5% |
| 現金及び預金 | 4.6億円 | 7.9億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
本業の稼ぎを示す営業キャッシュフローはマイナスとなっていますが、これは主に役員退職慰労金の支払額によるものです。投資活動によるキャッシュフローもマイナスとなっており、事業譲受や無形固定資産の取得など、事業拡大に向けた投資が行われています。これらの結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっています。
財務活動によるキャッシュフローはプラスとなっており、主に借入による資金調達が行われています。この資金の流れは、事業拡大のための投資を継続しつつ、外部からの資金調達で賄っている状況を示しています。同社グループは成長に向けた投資を積極的に進めており、今後の事業展開が雇用や給与の安定性に影響を与える可能性があります。
| 項目 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | △76百万円 |
| 投資CF | - | △40百万円 |
| 財務CF | - | 203百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | △116百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
クラウドPBX及びIP電話サービスの市場拡大に伴い、新規参入企業が増加し、競合が激化するリスクがあります。また、主要サービスの回線やSIP電話機端末において、特定仕入先への依存があるため、取引条件の変更や取引継続が困難になった場合に業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
事業拡大を進める上で、優秀な人材の確保が最重要課題と認識されています。必要な人材が十分に確保・育成できなかった場合や、採用後の人材流出が進んだ場合には、事業及び業績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
プロディライトは、コミュニケーションツールシステムの開発を通じて、社会のインフラを支えることを目指している会社です。人とのつながりを大切にし、未来を見据えた経営を推進しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
プロディライトグループのミッションは「これからもつながるを、もっと。」です。最も普遍的なコミュニケーションツールシステムの開発を通じて、人がどこでも誰とでもつながることができる社会の実現を目指しています。
同社グループは、このミッションを具体的に実行するため、「常に未来を見つめ、人と企業の喜びをモットーに、日々の活動を通じ社会の発展に貢献することを目標とし、社会を支えるインフラ企業を目指します」という経営基本方針を掲げています。利益ある成長の持続、顧客視点での行動、時代を読む発見力の養成、社員の個性とチームワークの発揮、技術力向上を通じて、ステークホルダーに貢献する企業づくりに努めています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
プロディライトグループは、ミッションや基本方針達成に向け、「日々挑戦(企業理念)」することを大切にしています。社員一人ひとりの個性と能力、そしてチームワークを最大限に発揮できる企業風土づくりを目指しています。
技術力向上に努め、初心と感謝を忘れず、社員をはじめとするステークホルダーに貢献できる企業づくりに努める姿勢です。多様性あふれる従業員が生き生きと活躍できる環境整備が人的資本の充実に繋がると考えています。
雇用や処遇において差別やハラスメントを受けず、個人が能力を最大限発揮できる環境構築のため、定期的な従業員アンケートの実施や業務効率化のためのDX推進など、「日々挑戦」できる職場環境づくりに努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
プロディライトグループは、持続的な成長を見据え、組織体制の整備を重要な課題としています。お客様の要望に迅速に対応できる組織を目指し、専門性を有する人材の補強や管理職のマネジメント能力の強化を進めています。
また、企業の持続的な成長と企業価値の向上には社会からの信頼が不可欠であるとし、内部管理体制の強化にも取り組んでいます。コーポレート・ガバナンスの充実、内部統制システム及びコンプライアンス体制の強化、経営の透明性の確保を通じて、企業倫理のさらなる向上を図っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
プロディライトは、2024年11月28日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。取締役会は監査等委員を取締会の構成員とすることで、監督機能を強化し、コーポレート・ガバナンスの充実を図る体制となっています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
プロディライトの筆頭株主は小南秀光氏であり、同氏が発行済株式の35.65%を保有しています。次いで川田友也氏が11.88%、Wizが9.80%を保有しており、特定の株主が上位を占める資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 小南秀光 | 35.65% |
| 川田友也 | 11.88% |
| Wiz | 9.80% |
| 日本ビジネスシステムズ | 5.94% |
| プロディライト従業員持株会 | 1.18% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性5名・女性2名)で構成され、女性役員比率は28.6%です。代表取締役社長は小南秀光氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 小南 秀光 | 代表取締役 社長 | 1993年6月 富士キャッシュサービス株式会社入社。2008年6月 同社設立、同社代表取締役社長就任。2024年11月 株式会社NNコミュニケーションズ代表取締役社長就任より現職。 |
| 山口 延弥 | 取締役 事業管理本部長 | 1998年4月 中京コカ・コーラボトリング株式会社(現コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社)入社。2019年5月 同社入社。2025年11月 同社取締役事業管理本部長就任より現職。 |
| 吉田 圭子 | 取締役 管理本部長 | 2009年8月 株式会社フィナンシャル・インスティチュート(現株式会社エクステンド)入社。2020年8月 同社入社。2025年11月 同社取締役管理本部長就任より現職。 |
社外取締役は、田中健作氏(オンサイト代表取締役)、大井理氏(松柏法律事務所パートナー・監査等委員)、桂真理子氏(KMTパートナーズ代表取締役・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることで、取締役会の監督機能を強化しています。社外取締役は独立した立場から取締役会の牽制・監視を行い、監査等委員である社外取締役は専門的な知見を活かして取締役の職務執行を監査しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
プロディライトの取締役(監査等委員である取締役を除く)の役員報酬は、基本報酬(固定給)と個人評価反映報酬(個人評価給)で構成されています。社外取締役(監査等委員である取締役を除く)は個人評価給の対象外です。報酬決定の公正性・透明性・客観性を確保するため、社外取締役を含む報酬委員会が設置されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 57百万円 | 14.3百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 5百万円 | 5.4百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 3百万円 | 2.7百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 15百万円 | 3.1百万円 |
なお、取締役の報酬額には、使用人兼務取締役の使用人分の給与は含まれていません。
報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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