0 編集部が注目した重点ポイント
① 北米の関税影響を価格転嫁でカバーし収益性を改善する
米国での高関税政策による需要減に対し、2025年10月受注分より販売価格の改定を実施しました。さらに中国関連のサプライチェーン修正を並行して進めており、外部環境の変化に強い収益構造への改革を加速させています。転職者にとっては、グローバルな事業リスクに対応する経営基盤の再構築に携わる機会があります。
② インドネシアを中核にASEAN市場の成長を取り込む
アジア市場ではインドネシア拠点を中核とし、鉱山・舗装市場への営業展開を強化しています。同国では道路再生工法の基準化を完了させるなど、技術営業を通じたシェア拡大が進行中です。新興国のインフラ開発に直接寄与できる環境であり、海外事業の深耕を担う専門人材の重要性が高まっています。
③ 3年連続の6.0%賃上げで人的資本投資を強力に推進する
人的組織能力の向上を掲げ、2025年度も6.0%の賃上げを実施しています。社内公募制度の導入やリファラル採用の積極化など、人事制度改革も進んでおり、現場技能者の増強や職場環境の整備にも注力しています。安定した雇用環境のもとで、腰を据えたキャリア形成を目指す求職者にとって魅力的な指標です。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期(4-12月) 決算説明資料 P.2
当第3四半期累計期間の業績は、売上高18,694百万円(前年同期比7.7%減)、営業利益683百万円(同50.0%減)となりました。国内の道路維持機械販売の停滞に加え、米国関税の影響や仕入原価の継続的な上昇が利益を圧迫しました。一方で、北米やアジア市場では販売が底入れ基調に転じており、回復の兆しが見え始めています。 通期予想(売上高28,000百万円、営業利益1,250百万円)に対する進捗率は、売上高が66.7%、営業利益が54.6%となっており、現時点では進捗が遅れている状況です。第4四半期に向けて、北米での価格転嫁の浸透やサプライチェーンの最適化が業績回復の鍵となります。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期(4-12月) 決算説明資料 P.7
日本(所在地セグメント)
事業内容:道路建設用ローラの製造・販売およびグループ全体の製品・部品輸出を担うマザー拠点。
業績推移:総売上高13,865百万円(前年比9.7%減)。営業利益は180百万円の損失(前年は294百万円の利益)。
注目ポイント:国内ではローラの販売が回復基調にあるものの、道路維持補修機械の需要減少と、海外拠点の在庫調整に伴う輸出減が響きました。現在は次世代事業開発として、自律走行式ローラやEV(電気自動車)ローラの事業化を推進しています。最先端の土木技術を現場に実装する、技術開発やフィールドエンジニアの役割が重要視されています。
米国(所在地セグメント)
事業内容:北米市場における道路建設機械の販売およびアフターサービスを展開。
業績推移:総売上高4,713百万円(前年比5.3%減)。営業利益415百万円(同35.5%減)。
注目ポイント:高関税政策による一時的な需要減に見舞われましたが、インフラ投資法を背景とした需要自体は底堅く、足元では底入れ基調です。10月からの販価改定により収益性の回復を図っています。差別化商品による「ニッチマーケティング」を掲げており、現地の顧客ニーズを吸い上げ製品提案に繋げる技術営業職の活躍の場が広がっています。
インドネシア(所在地セグメント)
事業内容:ASEAN市場および第三国向け輸出の戦略的製造・販売拠点。
業績推移:総売上高4,423百万円(前年比0.7%増)。営業利益481百万円(同27.0%増)。
注目ポイント:国内販売の減少を周辺諸国への第三国輸出で補い、増収増益を確保しました。同社グループの中でも特に成長性が高く、収益の柱となっています。ASEAN市場全体を統括する管理機能や、現地でのサプライチェーンマネジメントなど、グローバルな視点を持つマネジメント人材にとって非常にやりがいのあるフィールドです。
中国(所在地セグメント)
事業内容:中国国内向け販売およびグループ内への部品供給拠点。
業績推移:総売上高654百万円(前年比46.1%減)。営業利益25百万円の損失。
注目ポイント:中国経済の低迷に伴い厳しい状況が続いていますが、現在はサプライチェーンの修正準備を進めており、リスク管理と再構築のフェーズにあります。グループ全体での地政学リスクへの対応能力が問われており、強固な事業基盤を築き直すための戦略的なポジションが求められています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期(4-12月) 決算説明資料 P.14
通期業績予想については、売上高28,000百万円、営業利益1,250百万円を据え置いています。短期的には建設機械市場の調整局面が続くと予想されますが、中長期的には米国の大型インフラ投資計画や、日本の「国土強靭化実施中期計画」による底堅い潜在需要が期待されています。 今後の成長戦略として、自律走行式ローラやEVローラなどの次世代事業の市場展開を加速させる方針です。これらは土木ゼネコン向けに営業展開を開始しており、環境負荷低減や建設現場の省人化といった社会的課題に応える製品群です。また、海外事業領域の拡大に向けたODA案件の増加や現地生産の開始など、グローバルな事業機会がさらに広がることが予想されます。
4 求職者へのアドバイス
「MASTERS OF COMPACTION」を掲げる同社は、道路インフラを支えるスペシャリスト企業です。現在、北米やASEANでの海外市場開拓を加速させており、自身のスキルを世界規模の社会貢献に活かしたいという動機は非常に強力です。また、自律走行技術やEV化といった次世代技術の開発にも注力しており、伝統あるメーカーでありながら変革に挑戦する姿勢を強調することで、意欲的な姿勢をアピールできるでしょう。
・「北米市場での関税対応としてのサプライチェーン修正において、具体的にどのような工程改善やパートナーシップ構築を想定されていますか?」 ・「インドネシアでの道路再生工法の基準化が進んでいますが、これを他地域へ展開する際の最大の課題は何だとお考えですか?」 ・「自律走行式ローラの市場展開において、既存の顧客からどのようなフィードバックがあり、それを製品開発にどうフィードバックしていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
社長と波長合えば長く居着くことができ出世
プライム上場会社ですが、完全なるオーナー会社なので、社長と波長合えば長く居着くことができ出世できます。
(30代前半・海外営業・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期(4-12月) 決算説明資料



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。