0 編集部が注目した重点ポイント
① 連結売上高7,000億円を突破し過去最高を更新する
2026年2月期の連結売上高は7,000億円を初めて突破し、営業利益・当期純利益を含む全ての利益項目で過去最高を更新しました。値入率の改善が進んだことに加え、既存店売上高が主要3事業すべてで前年を上回るなど、極めて堅調な推移を見せています。計画を全項目で達成しており、盤石な経営基盤が証明されました。
② 自社ブランド比率が25.1%へ上昇し商品力を強化する
主力商品であるPB(プライベートブランド)「CLOSSHI」シリーズが好調で、PB売上比率は25.1%に上昇しました。特に高機能商品「FIBER HEAT」は前年比28.6%増と爆発的な伸びを記録。顧客ニーズを的確に捉えた商品開発力が、競合他社との差別化要因となっており、商品企画やMD職種でのキャリア機会が広がっています。
③ EC売上が前期比51.7%増と急成長しデジタル変革を加速する
EC事業の売上高は196億円に達し、前年比で51.7%増という驚異的な成長を遂げました。2025年10月に実施したオンラインストアの統合「しまむらパーク」の効果が大きく、サイト訪問者数は約3倍に増加しています。店舗業務のデジタル化も並行して推進されており、IT・デジタル領域の専門人材に対する需要が急速に高まっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年2月期 期末決算説明会 P.3
当連結会計年度は、原材料価格の高騰や人件費の上昇といった外部環境の厳しさがあったものの、ASEAN地域での生産比率拡大による仕入原価の抑制や、適正な価格設定による値入率の改善により、売上総利益率は34.8%(前期差+0.1pt)へ上昇しました。販管費についても、広告宣伝費の効率化や店舗オペレーションのデジタル化により、概ね計画通りのコントロールを実現しています。
通期計画に対する達成度においても、売上高・各利益高ともに100%を超える水準で推移しており、業績は極めて「順調」と評価できます。特に下期の伸びが大きく、来期に向けて強い勢いを維持した状態での着地となりました。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期 期末決算説明会 P.7
しまむら事業
事業内容
20代〜60代の女性とその家族をターゲットとした、実用衣料・寝具・インテリア等を取り扱う総合衣料品店です。
業績推移
売上高 5,196億58百万円(前期比+4.4%)。客単価の上昇とPBの好調が寄与。
注目ポイント
主力PB「CLOSSHI」の進化に加え、サプライヤーとの共同開発ブランド(JB)を強化しています。気温に左右されにくい商品展開としてインフルエンサーとのコラボを拡大しており、企画から製造・販売までの一気通貫した改善を推進できる専門人材が求められています。
アベイル事業
事業内容
10代〜40代をターゲットとした、衣料・シューズ・服飾雑貨を取り扱うヤングカジュアル専門店です。
業績推移
売上高 703億52百万円(前期比+6.6%)。重点催事の強化により客数が大幅に増加。
注目ポイント
キャラクター商品が前年比22.4%増と牽引しており、ライセンス管理やコラボ企画の重要性が増しています。店内VMDの強化による視認性改善も進めており、リアル店舗の価値最大化を図る店舗演出プロフェッショナルが活躍できる環境です。
バースデイ事業
事業内容
出産から育児、小学校までのシーンに対応した、高機能・高品質なベビー・子供用品の専門店です。
業績推移
売上高 813億94百万円(前期比+6.4%)。25周年企画やSNS販促が奏功。
注目ポイント
プレママ向けサポート体制の強化として、出産準備専用SNSアカウントを開設するなど、デジタル接点の構築に注力しています。EC売上も大幅増となっており、データに基づいたマーケティングスキルを持つ人材が不可欠となっています。
その他国内・海外(台湾)事業
事業内容
雑貨&ファッションの「シャンブル」、靴専門店の「ディバロ」、および台湾での「思夢樂」を展開。
業績推移
台湾事業は売上高103億32百万円(前期比+17.3%)と高い成長率を維持。
注目ポイント
台湾では日本企画商品の拡大が奏功し、台北中心部への出店も成功しています。また、タイ市場への進出検討(SHIMA Park)など、グローバル展開が加速しており、海外事業開発や多言語対応可能な店舗管理者のニーズが拡大しています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期 期末決算説明会 P.32
2027年2月期の経営方針として「進化する挑戦」を掲げ、さらなる高みを目指します。連結業績予想は、売上高7,291億円(前期比+4.2%)、営業利益668億円(前期比+8.7%)と、増収増益の継続を見込んでいます。特に営業利益率を昨年度の8.8%から9.2%まで引き上げる野心的な目標を設定しました。
成長のエンジンとして期待されるのが、都市部(東京・京阪神)への積極的な出店と、EC事業のさらなる進化です。EC売上高は210億円(前期比14億円増)を目標とし、実店舗との相乗効果を最大化するオムニチャネル戦略を深化させます。また、自動釣銭機や床清掃ロボットの導入といったデジタル化による生産性向上も全店規模で推進します。こうした「実店舗×デジタル」の融合を技術面で支える、DX・IT系人材の採用が今後の最優先課題の一つとなっています。
4 求職者へのアドバイス
しまむらは今、「単なる衣料品小売」から、高度なデータ分析とデジタル技術を駆使するSPA企業へと進化を遂げています。過去最高の業績を更新し続ける安定した経営基盤の上で、ECサイト「しまむらパーク」の拡大やASEANでのサプライチェーン構築といった、「攻めの挑戦」に参画したいという意欲を伝えることが効果的です。特にPB比率の上昇や商品原価コントロールへのこだわりを理解し、自身の専門性がどう利益向上に直結するかを言語化しましょう。
- 「中期経営計画で掲げている営業利益率9.2%達成に向けて、デジタル技術の活用が現場のオペレーションをどのように変えていく想定でしょうか?」
- 「台湾での好調やタイでの試行を踏まえ、今後の海外事業の本格展開において、中途採用者に最も期待される役割は何でしょうか?」
- 「PB売上比率が25.1%まで上昇していますが、さらなる商品力強化のために、外部からどのような知見やノウハウを取り入れたいとお考えですか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
本社勤務になった場合は激務
本社勤務になった場合は激務となります。特にコントローラーという職種では仕事量が多く、休みも出勤して対応しなければ終わらないくらいです。また、店長とコントローラーでは階級が同じため激務になっても給料が同じです。店舗数や仕事量に対してコントローラーの人数が少な過ぎると感じました。
(20代後半・店長・男性) [キャリコネの口コミを読む]マニュアルに細部まで記載されている
店舗業務は多岐に渡りますが、その内容はマニュアルに細部までに渡って記載されています。これまで培われてきたノウハウが詰まっており、正しく、かつ効率的に良いサービスを提供していくことを標準化する上で欠かせないものとなっています。かつ、社員からマニュアルの改善提案を募る仕組みもあり、度々更新され、ブラッシュアップされていっています。
(50代後半・ショップスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社しまむら 2026年2月期 期末決算説明会資料(2026年3月31日)
- 株式会社しまむら 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年3月30日)



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