0 編集部が注目した重点ポイント
① 焼魚定食の「しんぱち食堂」を株式取得し連結化する
2026年4月に「株式会社しんぱち」の全株式を取得し、100%子会社化しました。和食、特に焼魚定食という高成長領域を取り込むことで、ブランドポートフォリオを強化します。2030年には海外を含め300店以上を目指す方針であり、新たなキャリア機会が大きく拡大する局面といえます。
② 店舗中心経営の深化でオペレーションを改革する
「ガスト」等でグランドメニューを固定化し、調理習熟度を高めることで生産性と提供品質の向上を両立させています。現場の余力を顧客体験価値の向上にシフトさせる戦略が奏功し、客数・客単価ともに伸長。人をコストではなく付加価値の原動力と捉える「店舗中心経営」が業績を牽引しています。
③ インフレ下でも既存店成長と原価低減で増益を確保する
原材料価格の高騰に対し、独自の原価低減プロジェクトにより2026年第1四半期で6億円の削減を達成しました。既存店売上高は前年同期比106.0%と力強く成長。店舗戦略とコストコントロールの双輪により、厳しい市場環境下でも利益を確保できる構造を構築しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年12月期 第1四半期 決算説明資料 P.3
売上収益
1,213億円
+8.6%
事業利益
91億円
+10.6%
営業利益
89億円
+17.0%
四半期利益
55億円
+27.0%
※事業利益 = 売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出した数値(事業の経常的な収益力を示す指標)。
※調整後EBITDA = 225億円(前年同期比+10.3%)。EBITDAに固定資産除却損や非金融資産の減損損失、株式発行関連費用等を加味した非GAAP指標です。
当第1四半期の連結業績は、売上収益が1,212億63百万円と過去最高水準で推移しました。既存店売上高が前年比106.0%と好調であるほか、新店・業態転換による増収効果が54億円に達し、業績を押し上げています。人件費がベースアップ等により前年から33億円増加しましたが、売上の伸びがこれを吸収し、事業利益率7.5%(前年同期比+0.1ポイント)を確保しています。
通期予想に対する進捗率は、売上収益で24.7%、事業利益で25.2%、営業利益で26.5%となりました。いずれの指標も年間目標に対し順調な進捗といえます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年12月期 第1四半期 決算説明資料 P.11
ガスト・バーミヤン等(主要ブランド)
事業内容:ファミリーレストランの運営。1,200店超を誇る主力「ガスト」や「バーミヤン」等を含みます。
業績推移:既存店売上高は106%と伸長。メニュー固定化による生産性向上が利益率維持に寄与しました。
注目ポイント:店舗中心経営の深化により、現場マネジャーの権限拡大や評価制度刷新を推進中。店舗PCの自動処理導入やセルフレジ拡充など、DXによる業務効率化も加速しています。現場のオペレーション改革を推進する店舗マネジメント職やDX推進人材の重要性が増しています。
しゃぶ葉・資さんうどん(成長牽引ブランド)
事業内容:しゃぶしゃぶ専門店「しゃぶ葉」や、2024年に取得したうどんチェーン「資さんうどん」の運営。
業績推移:資さんうどんは買収時の74店から101店へ拡大(2026年3月末時点)。グループの成長を牽引しています。
注目ポイント:(注:資さんうどんは前年同期は未連結)積極的な新規出店と他業態からの転換を加速させています。特に「資さんうどん」は九州から全国、そして台湾への海外初進出(2026年6月予定)を果たすなど、ブランドの水平展開を担う店舗開発・海外事業人材の活躍の場が広がっています。
しんぱち食堂(新規連結・強化領域)
事業内容:2026年4月に取得。炭火焼の干物・焼魚定食を提供する和食チェーンの運営。
業績推移:(注:2026年4月買収のため第1四半期実績には未計上)通期利益への貢献が期待されています。
注目ポイント:グループの調達力やセントラルキッチンを活用した原価低減、立地開発メンバーとの協業による出店加速が期待されるPMI(買収後の統合プロセス)の最前線です。低単価・高回転のビジネスモデルを既存インフラでどう最大化させるか、経営企画やサプライチェーン職としての腕の見せ所です。
海外・台湾・マレーシア(グローバル領域)
事業内容:台湾(89店)やマレーシア(すき屋18店)におけるレストラン運営。
業績推移:台湾では2026年末に100店超を計画しており、順調に推移しています。
注目ポイント:日本での成功モデル(資さんうどん、しゃぶ葉等)を海外へ横展開する戦略が加速しています。為替前提160円/USドルという環境下で、ローカルニーズに合わせた商品企画や、海外現地法人でのマネジメント人材の需要が非常に高まっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年12月期 第1四半期 決算説明資料 P.9
2026年通期の業績予想は、売上高4,900億円、事業利益360億円の期初計画を据え置きました。通期のインフレ影響額は130億円と想定しており、食材価格の上昇は加速傾向にありますが、これに対して「年間24億円」の原価低減プロジェクトを推進し、さらに「しんぱち食堂」の統合によるシナジー創出を図ります。
採用面での注目点は、単なる店舗運営にとどまらない「経営力の醸成」です。マネジャーの評価制度を「客数前年比」や「お褒め件数」などの顧客満足度指標へシフトさせており、サービス品質を売上に直結させる高度なマネジメントが求められています。また、中東情勢によるコストプッシュ等、外部環境の変化に迅速に対応できる購買・サプライチェーンの専門人材の活躍が、今後の利益成長の鍵を握ることになります。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社が強力に進めている「店舗中心経営」への共感は、非常に有力なアピールポイントになります。「人をコストではなく付加価値を生む原動力と捉える」という方針に対し、自らの経験(店舗でのサービス改善やDX活用、チームの意欲向上策など)をどう活かせるか具体化してください。また、積極的なM&Aによる事業領域拡大についても、統合プロセスや新業態の全国展開に関わりたいという意欲を示すことで、キャリアの可能性を提示できます。
面接での逆質問例
「しんぱち食堂の統合において、グループの垂直統合サプライチェーンとの連携はどのようなスケジュールで計画されていますか?」「店舗中心経営への移行後、店舗マネジャーが自ら考案した体験価値向上の施策は、どのように他店へ水平展開されているのでしょうか?」「宅配のハイブリッド化(自社・外部配達の併用)において、AIによる振り分け最適化はどの程度の効果を生んでいるのでしょうか?」など、具体的戦略に踏み込んだ質問が有効です。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
勤務時間は長くなってしまいます
繁忙期になるとどうしても勤務時間は長くなってしまいますが、自分に関してはきちんとその分にの報酬や手当をだしてもらえていたので、結果的に大きな不満をいだくことはなかったように思います。
(30代前半・その他・男性) [キャリコネの口コミを読む]自分が司令塔になり人材を動かせる
ピーク時には自分が司令塔になり人材を動かしてラッシュを乗り越えられるとやりがいに繋がるかもしれない。
(30代前半・調理スタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社すかいらーくホールディングス 2026年12月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
- 株式会社すかいらーくホールディングス 2026年12月期 第1四半期 決算説明資料



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