※本記事は、株式会社すかいらーくホールディングス の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
すかいらーくホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は572名、グループ連結従業員数は6,744名です。
同社グループは、子会社17社を中心にレストランの経営を主体としています。レストラン事業のほか、食品の販売、グループ会社を通じた配送、店舗清掃・保守などの事業も展開しており、幅広い食のサービスを提供しています。
主な国内グループ会社は、すかいらーくレストランツ(レストラン事業)、フロジャポン(その他)などです。
同社グループは、2025年1月にCreateries Consultancy Sdn.Bhd.等を子会社化し、マレーシアでのムスリム向けしゃぶしゃぶレストラン事業を強化しました。また、前連結会計年度まで「その他」に含めていた「資さん」を、当連結会計年度より独立したブランドとして区分掲記しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社グループは、「食」を通じて持続的な社会の実現と企業価値の向上を目指しており、その根幹を人財と位置付けています。多様な人財が活躍できるよう社内環境の改善に努め、「職場環境・働きがい」を大切にすべき価値観の一つとして掲げています。人財の成長を最大の成長戦略と考え、すべての従業員の知識やスキル向上、教育機会の最大化に力を入れています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の平均年齢が比較的高く、平均勤続年数も長い傾向にあります。これは、長期的なキャリア形成が可能な環境であることを示唆しています。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,561,508円 |
| 平均勤続年数 | 19.6年 |
| 平均年齢 | 47.5歳 |
| 単体従業員数 | 572人 |
| 連結従業員数 | 6,744人 |
| 単体のグループ内比率 | 8.5% |
退職給付制度
同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方の退職給付制度を導入しています。同社グループの一部の子会社では確定給付型の退職年金制度を採用しています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
確定拠出年金制度の当連結会計年度における拠出額は1,595百万円です。また、複数事業主制度である外食産業ジェフ企業年金基金への拠出額は881百万円となっています。制度全体の年金資産は527億円、数理債務は462億円、差引額は65億円です。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、すべての従業員の成長と安心して生活できる環境づくりへの投資を積極的に行っています。経営戦略と人財戦略の連動を図るため、グループ各社の人事部門と密に連携を取りながら人財戦略を進めています。
「すかいらーくグループ労働組合」が組織されており、グループ各企業と労働組合各支部が労働協約を締結しています。グループ経営トップと組合本部幹部による協議会・連絡会も定期的に開催し、相互理解と信頼・協力関係のもとに円滑な事業運営と働く環境の維持向上を図っています。
少子高齢化が進む中で、テーブルサービスレストランを担う優秀な人財の確保は同社の成長に不可欠な要素です。多様な方に職場として選んでもらえるよう、ダイバーシティを推進しており、女性活躍推進、障がい者雇用推進、高齢者雇用推進、外国人雇用に積極的に取り組んでいます。従業員の知識やスキル向上を目的とした「従業員開発トレーニング」や、「やりがい」をもって働くことのできる環境づくりを目的とした「ワークエンゲージメントの向上」も推進しています。
具体的には、新卒採用はコロナ前水準に戻り、女性比率は40%です。中途採用では40代~50代の子育て後のセカンドキャリアの方も積極的に採用しています。アルバイト採用では、身だしなみ基準の緩和(髪色自由)、友人紹介制度の拡充、従業員ポイントプログラムの導入、年収の壁への対応、クルー人事制度の見直し、スポットクルー制度の導入などを行っています。多様な人材が働きやすい環境づくりのため、配膳ロボットや新POSレジシステム、セルフレジ、テーブル決済(実験中)などのデジタル技術を導入しています。女性活躍推進では、育児目的の特別休暇制度や子育て支援制度、転居のない雇用区分、ライフイベントに応じた雇用区分の運用を進めています。障がい者雇用推進では、全国約180の支援学校への実習紹介や専用相談窓口を設置しています。高齢者雇用推進では、65歳定年、アルバイトは75歳までの再雇用制度を設けています。外国人雇用では、約60ヶ国、およそ4,050人の外国籍従業員が就業しており、多言語対応の採用サイトや教育ツールを整備しています。教育環境整備として、現場でのオペレーション研修をベースに、集合型・WEB・オンデマンド・e-ラーニングなど、内容と目的に応じた多様な研修を用意しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 8.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 25.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 54.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 72.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 106.8% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ (株)すかいらーくレストランツ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 10.9% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 29.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 69.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 77.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 104.1% |
▼ ニラックス(株)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 6.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 49.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 89.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 102.2% |
▼ (株)資さん
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 12.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 85.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 88.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 76.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 108.6% |
グループ全体(連結)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 15.2% |
健康・安全
喫煙率は、提出会社および株式会社すかいらーくレストランツを対象とした集計値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 喫煙率 | 17.0% |
人材育成・エンゲージメント
平均月間残業時間および有給休暇取得率は、提出会社および株式会社すかいらーくレストランツを対象とした集計値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 平均月間残業時間 | 31時間 |
| 有給休暇取得率 | 68.0% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社すかいらーくホールディングスは、レストラン事業を主軸に、食品の販売やグループ会社を通じた配送、店舗清掃・保守などの関連事業を展開する持株会社です。同社グループは、多様なブランドとサービスを通じて、幅広い顧客層に食の体験を提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループの主要な収益源はレストラン事業であり、国内および海外で多岐にわたるブランドを展開しています。国内では「ガスト」「バーミヤン」「しゃぶ葉」「ジョナサン」「夢庵」「ステーキガスト」「むさしの森珈琲」「魚屋路」といったファミリーレストランやカフェ、ブッフェレストラン、焼肉バイキング、うどん・和食チェーンの「資さんうどん」などを運営しています。
海外においても、台湾で「しゃぶ葉」「Café Grazie」「Skylark」「藍屋」「横濱牛排」「むさしの森珈琲」「La Ohana」を、マレーシアと米国では「しゃぶ葉」を展開し、さらにマレーシアではムスリム向けのしゃぶしゃぶレストラン「すき屋」も手掛けています。これらのレストラン事業は、テーブルサービスの提供時やデリバリー・テイクアウトの料理提供時に売上収益を認識するモデルです。
また、同社グループは「その他」の事業として、商業施設内や駅構内でのケーキ・惣菜販売を行う「フロプレステージュ」を展開しています。この事業では、商品の顧客への引き渡し時点で売上収益を認識しています。さらに、グループ内の運送事業を担う株式会社ジャパンカーゴや、店舗の清掃・修繕・保守・施設管理を行う株式会社すかいらーくD&Mを通じて、レストラン事業を支えるサービスも提供しています。
同社グループの売上収益は国内が大部分を占めており、特定の単一顧客に収益が集中することはありません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績は、売上収益と利益が変動しながらも、直近では堅調な成長を示している傾向が見られます。特に2022年12月期には、税引前利益と親会社の所有者に帰属する当期利益が一時的に損失となりました。
その後は売上収益、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益ともに回復し、直近の期では売上収益が大きく伸び、利益も増加傾向にあります。この回復は、消費者の節約志向と体験価値重視に対応したメニュー・プロモーション戦略の推進、店舗中心経営の深化、人への投資、DX活用によるオペレーション改革といった経営努力が奏功した結果であると説明されています。
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 2,646億円 | 3,037億円 | 3,548億円 | 4,011億円 | 4,578億円 |
| 税引前利益 | 143億円 | △82.2億円 | 86.9億円 | 215億円 | 263億円 |
| 税引前利益率 | 5.4% | △2.7% | 2.4% | 5.4% | 5.7% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 87.4億円 | △63.7億円 | 47.8億円 | 140億円 | 167億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 40.77 | △28.00 | 21.01 | 61.38 | 73.62 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上収益は前期から増加しており、組織全体の生産性が向上していることがうかがえます。また、従業員1人あたり営業利益も前期から増加しており、収益性の改善が進んでいることが示されています。
これらの指標の改善は、同社グループが推進する店舗運営改革やDX活用による効率化が寄与していると考えられます。従業員一人ひとりの貢献度が高まる傾向は、組織全体の活力を示しており、持続的な成長に向けた基盤が強化されていると言えます。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | 65.2百万円 | 67.9百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 3.9百万円 | 4.4百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
株式会社すかいらーくホールディングスは、堅実な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。本業で得た資金を成長投資に充てつつ、手元資金も確保している状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROEの推移から安定した状態を示しています。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、事業の安定性を支える要素となっています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均と同程度の水準で推移しており、効率的な資本活用が行われていることがうかがえます。手元資金も増加傾向にあり、不測の事態への耐性も確保されている状況です。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 1,734億円 | 1,876億円 |
| 自己資本比率 | 36.8% | 36.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 8.3% | 9.3% |
| 現金及び現金同等物 | 192億円 | 343億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、将来への投資も積極的に行っている状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは745億円のプラスとなり、税引前利益の増加や減価償却費及び償却費の増加が主な要因です。これは、同社グループが事業活動を通じて着実に利益を創出していることを示しています。投資活動によるキャッシュフローは△341億円とマイナスですが、これは主に新規出店や店舗改装を含む有形固定資産の取得による支出が増加したためであり、成長に向けた投資が活発に行われていることがうかがえます。その結果、フリーキャッシュフローは404億円のプラスとなっており、本業で稼いだ資金で投資を賄い、なお余剰資金がある状態です。このような資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた基盤を強化していることを示しており、従業員の雇用や給与の安定性にもつながるものと考えられます。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 679億円 | 745億円 |
| 投資CF | △392億円 | △341億円 |
| 財務CF | △364億円 | △255億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 287億円 | 404億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、国内の外食市場において、レストラン・居酒屋チェーンやファストフードチェーン、中食・内食市場の企業と競合しています。競合他社が価格、味、品質、メニューの豊富さなどで優位に立つ場合、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、レストラン事業における売上は、飲食に関する消費者の嗜好や社会的な流行の影響を強く受けます。主力ブランドであるガストのメニュー・価格帯・サービス等のコンセプトが顧客からの支持を得られない場合、同社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、多くのパートタイム及びアルバイトの従業員が業務に従事しています。賃金の上昇や求人費の増加、国内の労働力需要の増加や少子高齢化による人材不足の深刻化に伴い、従業員の確保が困難になる可能性があります。これにより、人件費の増加や出店計画の見直し、一部店舗の一時営業停止等により、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
すかいらーくホールディングスは、「価値ある豊かさの創造」を経営理念に掲げ、食を通じて人々の豊かな生活と社会の発展に貢献することを目指しています。お客様に安くておいしい料理を快適な空間で提供することをミッションとしています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、経営理念として「価値ある豊かさの創造」を掲げています。そのパーパス(存在意義)は「食の未来を創造し、豊かな生活と社会の発展に貢献する」ことです。
ミッションとして「ひとりでも多くのお客様に、安くておいしい料理を、気持ちのよいサービスで、快適な空間で味わっていただく」ことを掲げています。2030年長期ビジョンでは「一人ひとりの豊かな生活の実現」「豊かな社会づくりへの貢献」「環境への配慮」を目指しています。
戦略ビジョンは「強固な基盤を構築し、一人ひとりの挑戦で地域一番店となり、連続成長を達成する」ことを示しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、以下の5つのバリュー(価値観)を大切にしています。お客様の笑顔をやりがいとし、常に現地・現物・現実を観て行動する「現場主義」を重視しています。
働く仲間と協力して明るい職場をつくる「職場環境・働きがい」、仕事に誇りを持ち知識と技術の向上に努める「知識・技術の向上」、そしてスピードを大切によい店づくりのために挑戦し続ける「目標達成」を掲げています。
また、人財の成長を最大の成長戦略と捉え、多様な人財が活躍できる社内環境の改善に努めています。全役職員で「すかいらーくグループ企業行動憲章」を共有し、社会的良識を持った行動に努めることを基本としています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、持続的な売上成長と生産性向上を優先課題とし、特に「店舗中心経営」を推進しています。これは、店舗が主体となり地域の特性やお客様の声に合わせた運営を行い、マネジャーが経営者として成長していく考え方です。
また、「ESGへの取組」として、2020年12月に「グループサステナビリティ委員会」を設置し、脱炭素対策や再生可能エネルギーへの移行を加速させています。さらに、「食の安全・安心に向けた取組」として「品質憲章」に基づき、サプライチェーン全体の品質・衛生管理を徹底しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
すかいらーくホールディングスは、取締役会が経営および業務執行の最高意思決定機関として機能しています。同社グループは監査等委員会設置会社であり、経営の健全性、効率性、透明性の確保に努めています。業務執行と監督の分離、相互牽制の強化、社外の有識者によるチェックを通じて、企業統治体制の充実を図っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
すかいらーくホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行であり、複数の信託銀行が上位に名を連ねています。これは、機関投資家が同社グループの主要な株主となっていることを示しています。特定の事業会社も上位株主として名を連ねていますが、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つといった特徴は見られません。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 11.70% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 2.08% |
| アサヒビール | 1.50% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は12名(男性9名・女性3名)で構成され、女性役員比率は25.0%です。代表取締役会長CEOは谷真氏、代表取締役社長COOは金谷実氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 谷 真 | 代表取締役会長CEO | 1977年4月同社入社、2000年1月ニラックス代表取締役社長、2014年7月同社代表取締役社長、2023年3月同社代表取締役会長CEOより現職。 |
| 金谷 実 | 代表取締役社長COO | 1981年4月野村證券入社、2008年1月同社専務取締役、2014年7月同社執行役員コーポレートサポート本部マネージングディレクター、2023年3月同社代表取締役社長、2025年3月同社代表取締役社長COOより現職。 |
| 北 義昭 | 常務取締役CFO 財務本部マネージングディレクター | 1986年4月三和銀行入行、2003年7月UBS証券投資銀行本部マネージングディレクター、2007年6月社楽パートナーズ代表取締役、2025年4月同社常務取締役CFO財務本部マネージングディレクターより現職。 |
| 平野 曉 | 取締役 IT本部マネージングディレクター | 1994年4月中央監査法人入社、1997年7月アンダーセンコンサルティング入社、2015年4月同社財務本部ディレクター、2020年7月同社執行役員IT本部マネージングディレクター、2025年3月同社取締役マーケティング本部マネージングディレクター、2026年1月同社取締役IT本部マネージングディレクターより現職。 |
| 中島 尚志 | 取締役 株式会社すかいらーくレストランツ 代表取締役社長 | 1995年4月バーミヤン入社、2018年4月すかいらーくレストランツ執行役員バーミヤン事業本部事業本部長、2022年9月同社執行役員兼すかいらーくレストランツ代表取締役社長、2025年3月同社取締役兼すかいらーくレストランツ代表取締役社長より現職。 |
社外取締役は、田原文夫氏(一般社団法人全国まき網漁業協会会長)、佐野綾子氏(あや総合法律事務所代表)、井村公彦氏(元JCOM代表取締役会長)、青柳立野氏(ハートワース・パートナーズ代表取締役・監査等委員)、奥原玲子氏(光和総合法律事務所パートナー弁護士・監査等委員)、岡田貴子氏(岡田貴子公認会計士・税理士事務所代表・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることで、取締役会の監督機能を強化しています。これにより、経営の透明性を確保しつつ、権限移譲による執行責任の明確化と意思決定の迅速化を図っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
すかいらーくホールディングスの役員報酬は、企業業績と企業価値の持続的な向上、および株主との価値共有に資する体系を方針としています。報酬は固定的な基本報酬と、会社業績等によって支給額が変動する業績連動報酬(決算賞与およびファントムストック)で構成されています。ファントムストックは、株価に加えて、気候変動に関する国際的なESG評価機関による評価や、従業員エンゲージメント目標値、お客様満足度目標値、CO₂排出量の削減目標値の達成をESG指標として取り入れ、サステナビリティ経営の推進と役員報酬が連動する仕組みを導入しています。社外取締役および監査等委員である取締役の報酬は、独立性確保の観点から業績との連動は行わず、基本報酬のみを支給しています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 5名 | 4.3億円 | 85.4百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 26百万円 | 26.0百万円 |
| 社外役員 | 6名 | 54百万円 | 9.0百万円 |
なお、報酬等の総額および対象となる役員の員数は、当事業年度において費用計上した金額および報酬の支給対象となった人数であり、提出日時点の役員数とは異なる場合があります。
個人別報酬が開示されている役員は、谷真氏(1.86億円)、金谷実氏(1.26億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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