フルキャストホールディングスの転職研究 2026年12月期1Q決算に見るキャリア機会

フルキャストホールディングスの転職研究 2026年12月期1Q決算に見るキャリア機会

フルキャストホールディングスの2026年12月期1Q決算は、新規連結子会社の寄与等により売上高が前年同期比47.7%増の24,556百万円と大幅増収を達成。セグメント刷新とアグレッシブなM&Aが進むなか、「なぜ今フルキャストホールディングスなのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

大幅なM&Aの完了により新セグメント体制へ移行する

当社は2026年1月30日付で株式会社エントリーの株式を取得し連結子会社化しました。さらに株式会社ビートなども加わり、当第1四半期より報告セグメントを4区分から5区分へと刷新しています。前年同期のデータは変更後の区分に組み替えていますが、この積極的な戦略によりグループの事業領域が劇的に拡充しており、転職者にとっても新たな活躍の場が豊富に創出されています。

短期業務支援の需要獲得により売上高が47.7%増加する

人手不足感が高まる労働市場環境において、主軸である短期業務支援事業の「派遣」および「請負」サービスが力強く伸長しました。新規子会社の業績寄与も加わり、当四半期の連結売上高は前年同期比47.7%増の24,556百万円へと急拡大を遂げており、同社の持つ圧倒的な市場シェアと営業推進力を実証しています。

固定資産売却益の計上で四半期純利益が6.0%増加する

当四半期はその他事業の減益や新事務所への移転費用などのコストが先行し、営業利益ベースでは前年同期比3.8%減の2,005百万円となりました。しかし、子会社が保有する土地・建物の売却に伴い、特別利益として固定資産売却益285百万円を計上したことで、親会社株主に帰属する四半期純利益は同6.0%増の1,445百万円と手堅く増益を確保し、最終利益の最大化を達成しています。

1 連結業績ハイライト

積極的な新規子会社の連結化に伴ってトップラインが大幅に拡大しており、各段階利益も期初に見込んだ計画通りの水準を維持しています。
連結 FY2026 1Q前年同期比較

出典:2026年12月期第1四半期決算説明資料 P.4

売上高

24,556百万円

+47.7%

営業利益

2,005百万円

-3.8%

経常利益

2,028百万円

-3.7%

四半期純利益

1,445百万円

+6.0%

当第1四半期は新規連結子会社である株式会社ビートおよび株式会社エントリーの業績を新たに取り込んだほか、既存の短期人材サービス需要を確実に捉えたことで売上高が24,556百万円と驚異的な増収を記録しました。営業利益および経常利益に関しては、その他事業の苦戦やオフィス移転に伴う一時的な費用(営業外損失の地代家賃など)が先行したため前年同期比で微減となったものの、固定資産売却益の計上によって純利益はしっかりとプラスを維持しています。

通期連結業績予想に対する第1四半期時点の進捗率をみると、売上高は23.5%、営業利益は23.1%、経常利益は23.1%、四半期純利益は26.6%となっています。利益項目が23%水準であるものの、同社がターゲットとする短期業務支援領域の季節性や期初想定の前提条件に沿っているため、年間目標の達成に向けた足元の進捗は概ね順調に推移していると評価できます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

組織再編によって再定義された5つのセグメントが、それぞれの専門性とM&Aのシナジーを発揮しながら事業を拡大しています。
報告セグメントの変更について

出典:2026年12月期第1四半期決算説明資料 P.7

短期業務支援事業[実務主体:株式会社フルキャスト、株式会社トップスポット等]

事業内容:アルバイト紹介(紹介)や給与管理代行・年末調整事務等の人事労務BPOサービス、短期派遣、業務請負を展開しています。

業績推移:売上高は18,520百万円(前年同期比52.7%増)、セグメント利益は1,936百万円(同3.1%増)と力強い成長を遂げました。

注目ポイント:(注:当1Qより株式会社ビートおよび株式会社エントリーが新規連結されたため、前年同期実績とは単純比較ができません。)市場の深刻な人手不足を背景に既存サービスが大きく伸長しました。2026年4月1日付でフルキャストがフルキャストポーターを吸収合併するなどグループ運営の最適化が進むなか、多種多様な業界の労働力不足をスピード解決するマッチング営業およびサービス企画人材の重要性が高まっています。

注目職種:人材コーディネーター、法人営業(エリア・マネージャー候補)、BPOコンサルタント

飲食事業[実務主体:グロービート・ジャパン株式会社、株式会社Nビジネス等]

事業内容:「らあめん花月嵐」をはじめとする飲食チェーン事業の運営および新規フランチャイズの展開を行っています。

業績推移:売上高は1,930百万円(前年同期比11.2%増)、セグメント利益は117百万円(同7.0%減)となりました。

注目ポイント:(注:2026年2月27日付でグロービート・インターナショナル株式会社の清算が結了し連結除外となっています。)前期に実施した新規出店や新業態の出店効果により2桁の増収となりました。利益面では人件費や地代家賃の上昇、既存店舗のリニューアル工事費用が先行しましたが、今後は効率的な店舗運営が鍵となります。組織の若返りと効率化を推進するなかで、店舗マネジメントや新メニュー企画の領域でプロフェッショナルが求められています。

注目職種:スーパーバイザー(SV)、店舗開発担当、メニュー・業態開発プランナー

HRテック事業[実務主体:Fiah株式会社、株式会社ツクリックス、株式会社インプリ等]

事業内容:求人検索アプリサービスの運営、AIを活用した採用代行サービス、不動産業界特化型の人材紹介を展開しています。

業績推移:売上高は1,053百万円(前年同期比26.9%増)、セグメント利益は270百万円(同19.0%減)となりました。

注目ポイント:新規連結されたFiah株式会社の寄与や、ツクリックスの期首からのフル寄与により大幅な増収を記録しました。利益面ではインプリやヘイフィールドの販促・システム投資先行に伴い一時的な減益となりましたが、テクノロジーを駆使した採用手法は市場の成長ドライバーです。グループの有する莫大な顧客網に最先端のHRプロダクトを融合させるシステムエンジニアやプロダクトマネージャーに最適の環境です。

注目職種:プロダクトマネージャー、インサイドセールス、Webアプリケーションエンジニア

グローバル・長期業務支援事業[実務主体:株式会社フルキャストインターナショナル等]

事業内容:特定技能の外国人労働者紹介や、国内外の経営幹部層・ミドル層専門職向けの人材紹介サービスを運営しています。

業績推移:売上高は10百万円(前年同期比18.7%減)、セグメント利益は0百万円(同96.5%減)と足元は足踏み状態です。

注目ポイント:特定技能実習生に係る人材紹介案件の獲得数が減少したため、当Qは一時的に停滞しました。しかし、2026年4月1日付でハイクラス・海外領域に強みを持つRGFタレントソリューションズ株式会社等の株式を取得(当1Qは業績未取り込み)しており、今後は劇的なV字回復とシナジーを想定しています。海外と日本を結び、労働力供給の新たなスタンダードを確立するグローバルキャリアに挑める大きな変革期です。

注目職種:海外人材コンサルタント、グローバル・リクルーティングアドバイザー

その他事業[実務主体:株式会社クリエージェンシー、株式会社エフプレイン等]

事業内容:常駐・雑踏警備等の警備業、家事代行サービス、コールセンターを活用したIT通信商材の販売代理業務、商品小売業を展開しています。

業績推移:売上高は3,042百万円(前年同期比58.4%増)、セグメント利益は90百万円(同57.1%減)となりました。

注目ポイント:新規連結された株式会社クリエージェンシー(商品小売業)の業績が加わったことで売上は急拡大しました。利益面ではエフプレイン(営業支援事業)が苦戦し減益を余儀なくされましたが、この結果も期初に想定した前提条件の範囲内で進捗しています。多様なポートフォリオを活かし、グループ全体の経営資源の最適化と新規フロンティア開拓を担う、チャレンジ精神豊富な人材が求められています。

注目職種:営業推進マネージャー、警備・家事代行サービス統括、事業企画

3 今後の見通しと採用の注目点

労働者派遣法等の関連法令への適応と徹底した業務効率化を両行させながら、通期で売上高35.6%の大幅増収を計画しています。
連結 FY2026 1Q業績予想進捗

出典:2026年12月期第1四半期決算説明資料 P.14

2026年12月期の通期連結業績予想は、売上高104,700百万円(前期比35.6%増)、営業利益8,700百万円(同9.9%増)と、強気の増収増益シナリオを維持しています。足元の第1四半期実績は期初想定に沿って極めて堅調に推移しており、業績予想の修正は行わない方針が明示されました。今後は、日本の構造的な労働力人口減少を背景に、成長・革新を目指す企業へと「短期間のマッチングサービス」をさらに浸透させ、産業の成長基盤を強固に支えていく戦略です。また、ROE(自己資本利益率)20%以上を企業価値向上の目標指標として掲げており、DEレシオ(負債資本倍率)上限1.0倍という財務健全性を保持しながら、M&Aを梃子とした事業領域の拡充とグループ全体の生産性向上が急ピッチで進む見通しです。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

同社は「すべての人をいちばん輝ける場所へ。」という企業理念のもと、年齢・性別・属性・国籍にとらわれない柔軟な就業機会の提供を通じて、SDGsや社会課題の解決へ真摯に取り組んでいます。面接では単に「人材最大手企業の安定性」に依存するのではなく、HRテックの積極的なM&Aによる新領域開拓や、労働力人口激減という日本の最難関課題に対して現場とテクノロジーの双方からスピード感をもって挑める点に強い共感を寄せることで、納得度の高い志望動機が構築できます。

Q&A

面接での逆質問例

質問1: 第1四半期より報告セグメントが5区分へ変更され、株式会社エントリーやFiah株式会社などの新規子会社との連携が本格化していますが、現場においてこれら多様なグループ各社とのクロスセルや生産性向上を目的としたノウハウ共有はどのように推進されていますでしょうか。

質問2: 2026年4月にRGFタレントソリューションズ等の子会社化を行い、グローバル・長期業務支援領域での再拡大戦略を打たれていますが、この新たに加わったグローバル・ハイクラス領域をグループ全体でどのように垂直立ち上げしていく方針か、またそこに携わる中途採用者に期待される最大の成果指標についてお聞かせください。

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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その分達成感も大きい

職場には協力的な同僚が多く、働きやすい環境です。特に短期雇用の需要が今後増加すると予想される中で、やりがいを感じています。努力と工夫が求められる場面も多いですが、その分達成感も大きいです。

(40代前半・コンサルティング営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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勤務後の予定を立てるのが難しい

勤務時間に関しては、柔軟性がある一方で、予測が難しい部分もあります。特に、顧客のニーズに応じて早朝や夜間のシフトが発生することがあり、勤務後の予定を立てるのが難しいことがあります。多様な働き方の支援については、具体的な情報が不足しているため、今後の改善に期待したいところです。

(30代前半・システムエンジニア・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 株式会社フルキャストホールディングス 2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 株式会社フルキャストホールディングス 2026年12月期第1四半期決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


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