0 編集部が注目した重点ポイント
①483億円でKANAMELを完全子会社化し制作力を高める
日本テレビHDは2026年4月にKANAMELを完全子会社化しました。これによりグローバル市場を見据えたIP創出と映像制作体制の強化が進み、クリエイティブや制作管理領域でのキャリア機会が拡大する可能性があります。なお、前年は持分法適用のため今後の前年同期比データへの影響に注意が必要です。
②売上高4844億円を達成し各段階利益で過去最高を更新する
当期の連結業績は、売上高が4,844億1,800万円、営業利益が前年比26.2%増の693億3,200万円となり、売上高および各段階利益で過去最高を更新しました。主力の日本テレビ放送網による地上波広告収入やスポット収入の増加、各種イベント興行の好調が業績を牽引しています。
③2026年度も政策保有株を売却し成長投資の原資を確保する
資産効率の向上に向け、2025年度には投資有価証券売却益83億円を計上したほか、2026年6月までに上場有価証券1銘柄の一部をさらに売却する予定です。これにより195億円の売却益を見込んでおり、中期経営計画で掲げる成長投資や機動的な資本政策の原資として活用されます。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度 決算説明資料 P.15
売上高
484,418百万円
(前年比+4.9%)
営業利益
69,332百万円
(前年比+26.2%)
経常利益
82,081百万円
(前年比+24.9%)
当期純利益
56,767百万円
(前年比+23.4%)
当連結会計年度の業績は、スポット収入やデジタル広告収入が好調に推移したほか、ドラマ制作受託等のコンテンツ制作収入、舞台やコンサートなどのイベント興行収入が増収となり、全体を大きく押し上げました。営業費用面では、売上増に伴う代理店手数料の増加や、興行原価の上昇などによる費用の増加があったものの、増収による高い利益率がカバーし、大幅な増益を達成して過去最高の業績を記録しています。
通期業績予想に対する進捗状況の評価としては、通期の実績値が確定した決算であり、売上高および営業利益、経常利益、純利益のすべての段階利益において事前の通期予想をしっかりと達成して着地したことから、年間を通じて極めて順調な推移であったと評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度 決算説明資料 P.52
コンテンツ・メディア事業
[事業内容] テレビ広告枠の販売、動画配信、有料放送、映像・音楽のロイヤリティ収入、映画・イベントの興行、パッケージメディア等の物品販売、コンテンツ制作受託など多角的に展開しています。
[業績推移] 売上高は前年比5.0%増の452,888百万円、営業利益は前年比28.6%増の67,114百万円となり、非常に大きな増収増益を達成しました。
[注目ポイント] 日本テレビ放送網による地上波スポット収入や、動画配信サービス「TVer」におけるデジタル広告収入が好調に推移しています。また、スタジオジブリ関連事業やムラヤマの施設案件、映画・イベントの興行収入も増収をアシストしました。グローバル展開に向けたIP創出やアニメ枠の拡大、高度な配信広告運用の推進など、戦略推進に伴い専門人材の採用ニーズが非常に高まっている領域です。
ウェルネス事業
[事業内容] 総合スポーツクラブ「ティップネス」などの運営を主軸とし、スポーツクラブの施設利用料収入、月会費収入やキッズ会費収入などを主たる財源としています。
[業績推移] 売上高は前年比3.4%増の27,665百万円と増収を確保したものの、営業損益は72百万円の赤字に転落(前年は187百万円の黒字)しました。
[注目ポイント] 会員数は緩やかな回復傾向にあるものの、競合店の出店影響などから計画を下回り、一部店舗の閉鎖に踏み切りました。これに伴い、3,249百万円の減損損失を特別損失として計上したことで、収益面で一時的な下押し圧力を受けています。今後は徹底した店舗運営の効率化や、新たな付加価値サービスの創出による事業再生が急務となっており、構造改革や収益改善を牽引できる経営・管理系のプロフェッショナルが求められています。
不動産関連事業
[事業内容] 汐留および番町地区を主たる拠点とし、日テレリアルエステートなどを中心に、自社保有不動産の賃貸収入やビルマネジメント業務を行っています。
[業績推移] 売上高は前年比0.2%増の11,554百万円と手堅く推移した一方、営業利益は諸経費の増加などにより前年比7.0%減の4,136百万円となりました。
[注目ポイント] グループ全体の安定的な収益下支え基盤として機能しています。現在は既存アセットのさらなる有効活用を進めており、番町地区の再開発の推進などが主要なトピックです。不動産アセットの長期的価値最大化や再開発プロジェクトの管理などを実行できる、高い専門性を持った開発・不動産専門人材が活躍できる安定的なフィールドです。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度 決算説明資料 P.8
2027年3月期の通期連結業績予想は、売上高5,350億円(10.4%増)、営業利益490億円(29.3%減)、経常利益590億円(28.1%減)、純利益515億円(9.3%減)を見込んでいます。地上波テレビ広告においてスポット収入の減少を想定していることや、事業拡大に向けた先行投資の拡大、諸経費の増加が利益面における減益の主因です。しかし売上高に関しては、新たにKANAMELの連結子会社化等が大きな増収要因として寄与する計画です。短期的には費用先行の局面となりますが、中期経営計画に掲げる「グローバルコンテンツ企業への変革」に向けた戦略投資を果敢に推進していく方針であり、海外展開や新規コンテンツ、デジタル・AI領域を強力に推進できる人材の採用に引き続き注力していくと考えられます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は「グローバルコンテンツ企業への変革」を掲げ、2033年度までに海外売上高1,000億円を目指す大規模な事業再構築を進めています。特に2026年4月には大手映像制作グループのKANAMELを完全子会社化するなど、IP創出と制作体制の強化に向けた果敢な成長投資を加速させています。国内市場にとどまらず、自らのクリエイティブ能力や事業開発の経験を活かして世界へ通用するコンテンツビジネスに挑戦したいという情熱を伝えることが、強力な志望動機となるでしょう。
面接での逆質問例
・KANAMELの完全子会社化により、御社の強みである企画プロデュース力とハイクオリティな映像制作力のシナジーが期待されますが、現場レベルでの共同プロジェクトを円滑に進めるために、中途採用の専門人材にはどのような組織間連携の役割が期待されていますか?
・2027年3月期は事業拡大に向けた先行投資を拡大し、費用先行による減益を織り込む計画となっていますが、デジタル広告や海外配信ビジネスといった成長領域において、中途採用者が早期に貢献すべき最優先のKPIや課題について教えてください。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
能動的に動けない人間はやめた方が良い
番組企画を出した人間が勝ちという風潮があるので、自分から能動的に動けない人間はやめた方が良い。
(50代後半・制作ディレクター・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 日本テレビホールディングス株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 日本テレビホールディングス株式会社 2025年度 決算説明資料



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