0 編集部が注目した重点ポイント
① 連結営業利益が57.1%増の大幅増益を達成する
2026年3月期中間期の業績は、売上高が8.1%増、営業利益が前年同期比57.1%増の332億円と極めて好調に推移しました。地上波のスポット広告収入が17.6%増と大きく回復したほか、デジタル広告やイベント事業も成長。この好結果を受け、通期の利益予想を上方修正しており、コンテンツ制作に関わる専門人材への需要が一段と高まっています。
② ウェルネス事業が大幅改善し黒字転換を実現する
報告セグメントの名称を「生活・健康関連事業」から「ウェルネス事業」へ変更しました。ティップネスを中心とした同事業は、会費収入の増加により前年同期の赤字から脱却し、セグメント利益4億円(黒字転換)を達成。新世代型ジム「WELL HACK GYM」の展開など、テックを活用したヘルスケア領域でのキャリア機会が広がっています。
③ 100億円の自己株式取得で資本効率の向上を図る
2025年11月に、上限100億円の自己株式取得および消却を決定しました。中期経営計画に基づき「総還元性向35%以上」を目標に掲げ、政策保有株式の縮減を加速させています。資本効率の改善を重視する経営姿勢は明確であり、経営企画や財務などのコーポレート職種においても、高度なBSマネジメントスキルが求められる環境です。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度中間期(第2四半期)決算説明資料 P.7
売上高
234,481百万円
+8.1%
営業利益
33,210百万円
+57.1%
純利益
26,398百万円
+65.3%
中間連結会計期間の実績は、広告収入およびコンテンツ販売の好調により大幅な増益となりました。特に日本テレビ放送網におけるスポット広告収入が、在京キー局間での高いシェア獲得により前年同期比93億円増(+17.6%)と牽引しました。また、民放公式テレビ配信サービス「TVer」などのデジタル広告収入も51.5%増と飛躍的な成長を遂げています。
通期予想に対する営業利益の進捗率は56.3%ですが、中間期累計の実績および今後の見通しに基づき、営業利益予想を550億円から590億円へ上方修正しました。第2四半期時点で既に営業利益の対通期進捗は順調であり、下期に向けた投資余力も確保されています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度中間期(第2四半期)決算説明資料 P.11
コンテンツ・メディア事業
事業内容:日本テレビ放送網によるテレビ広告枠の販売、動画配信事業、映画、イベント、物販、およびムラヤマによるコンテンツ制作などを展開。
業績推移:売上高は8.6%増の2,189億円、利益は前年同期から123億円増加し324億円(+61.7%)とグループの利益成長を支えています。
注目ポイント:舞台「となりのトトロ」のロンドン公演や「ジブリ展」などのIP関連収入が大幅に拡大。広告依存からの脱却を進めており、国内外へのIP展開・ライセンス管理を担うビジネスプロデューサーが不可欠な状況です。
ウェルネス事業
事業内容:ティップネスを通じた総合スポーツクラブ事業を中心に、ライフスタイル・健康増進サービスを提供。
業績推移:売上高は3.9%増の136億円。利益面では前年同期の赤字1億円から改善し、4億円の黒字を確保しました。
注目ポイント:月会費収入の増加に加え、先端テクノロジーを導入した次世代型ジムの展開など、既存のフィットネスの枠を超えたサービス開発を推進中。ITと健康を掛け合わせたデジタルヘルスの専門人材を求めています。
不動産関連事業
事業内容:汐留や番町地区を主軸とした不動産賃貸、ビルマネジメント、および太陽光発電事業を展開。
業績推移:売上高は57億円(1.4%増)、利益は21億円(0.4%増)と、グループ全体の安定収益源として機能しています。
注目ポイント:既存アセットの有効活用として番町地区の再開発を推進中。グループのコンテンツ力を不動産と融合させるエリアマネジメントなど、ユニークな不動産開発のキャリア機会が存在します。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度中間期(第2四半期)決算説明資料 P.4
「中期経営計画 2025-2027」において、1,000億円の投資枠を設定しました。コンテンツ・クリエイティブの領域では、細田守監督の最新アニメ作品「果てしなきスカーレット」を世界106か国以上で展開するなど、グローバル配給に注力しています。また、海外向け制作スタジオ「GYOKURO STUDIO」を本格始動させ、バラエティフォーマットの海外販売も強化中です。
新規事業領域では、宇宙ファンドへの出資を通じた「宇宙ビジネスへの挑戦」や、傘のシェアリングサービス「アイカサ」へのインパクト投資を実行。従来の放送局の枠組みを越え、社会的インパクトと経済合理性を両立させる事業創造が急務となっています。多様なバックグラウンドを持つビジネスデベロップメント人材にとって、裁量の大きな挑戦ができるフェーズにあると言えます。
4 求職者へのアドバイス
中間期での大幅増益および通期利益予想の上方修正は、同社のコンテンツ力と広告主からの評価を裏付けています。特に、放送外収益である「IPビジネス」や「デジタル広告(TVer)」の成長率を、自身のこれまでのキャリア(例:デジタルマーケティング、海外ライセンス交渉)と結びつけることが重要です。また、「社会的インパクト」を重視したインパクト投資など、新規事業への積極的な姿勢に共感したことを具体例を交えて伝えると、同社の将来像とマッチします。
- 「1,000億円の成長投資枠が設定されましたが、中途採用者がリードする形で新規事業のPMを担う機会はどの程度ありますか?」
- 「TVerなどのデジタル広告収入が前年比50%超の成長を見せていますが、データサイエンスを駆使した広告モデルの進化について、現状の課題を教えてください」
- 「グローバル展開において『GYOKURO STUDIO』を設立されましたが、海外現地企業との共同製作において中途入社者が発揮できる役割は何ですか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
テレビ番組を作りたい人々には適した環境
テレビ番組を作りたい思う人々には適した環境。制作会社に入ると給料は低いが、テレビ局に入ると給料は安定している。また、放送以外の収入についても、多く検討しているので、ある意味ビジネスチャンスはたくさんあり、成長する機会にも恵まれる。
(50代後半・制作ディレクター・男性) [キャリコネの口コミを読む]勤務時間が長い点が大変
ニュースはいつ発生するか、いつ終わるかが全くわからないため、延々と仕事が続く事です。また、最低限の人数でそれぞれがキャパオーバーの仕事を抱えているため、負担が非常に大きくなります。とにかく、プライベートと仕事の垣根がほとんどないこと、勤務時間が長い点が大変です。
(30代後半・派遣社員・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2025年度中間期(第2四半期)決算説明資料



2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。