0編集部が注目した重点ポイント
①組織再編とM&Aで事業基盤を強化
2025年7月にRubicon SEZCを連結子会社化し、アフリカを中心としたグローバル展開を加速させています。また、同年10月にはセールスプロモーション分野やモビリティ・生活空間関連で大規模な組織再編を実施し、事業運営の効率化と競争力の強化を推進しています。
②次期中計で過去最高の営業利益を目指す
2026年度から始まる新中期経営計画では、成長投資と構造改革により全セグメントの利益成長を見込んでおり、最終年度の2028年度には過去最高の営業利益1,300億円の達成を目標に掲げ、資本効率の継続的な向上を図ります。
③先端領域への積極投資で競争優位性を獲得
有機EL用大型メタルマスクの生産ライン新設や、次世代の半導体パッケージ向けTGVガラスコア基板のパイロットライン稼働など、独自技術の高度化と最先端デバイス領域でのシェア拡大に向けた積極的な投資を実行しています。
1連結業績ハイライト
出典:2025年度決算概要及び2026-2028年度 中期経営計画説明資料 P.3
売上高
1,512,571百万円
前年同期比 +3.8%
営業利益
101,039百万円
前年同期比 +7.9%
経常利益
119,239百万円
前年同期比 +2.9%
2026年3月期の連結業績は、売上高が前年同期比3.8%増の1兆5,125億円、営業利益が同7.9%増の1,010億円となりました。注力事業であるデジタルインターフェース関連や太陽電池関連が好調に推移したことに加え、出版関連や包装関連等での事業構造改革による収益体質の改善が大きく寄与しています。親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益の減少等により減益となりました。
当期は通期実績となるため、会社計画の修正予想に対する進捗状況を評価します。純利益と自己資本利益率(ROE)の実績値は、2026年2月に上方修正された業績予想をさらに上回る堅調な着地となり、中長期的な資本効率の向上施策が想定以上のペースで進捗しています。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度決算概要及び2026-2028年度 中期経営計画説明資料 P.5
スマートコミュニケーション部門
事業内容: 出版印刷やマーケティング、BPOサービス、ICカードなどの情報セキュア関連、写真プリント等のイメージング関連を展開しています。
業績推移: 売上高7,503億円(前年同期比4.9%増)、営業利益400億円(同15.4%増)と増収増益を記録しました。
注目ポイント: BPOの大型案件や写真プリント用部材がグローバルで好調に推移しました。(注:2025年7月にRubicon SEZCを新規連結子会社化しています。)出版やマーケティング関連における人的資本や固定資産の適正化など事業構造改革の成果が表れています。情報セキュリティやDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するプロフェッショナル人材が求められています。
💡 注目職種
BPOコンサルタント、セキュリティエンジニア、デジタルマーケティング企画
ライフ&ヘルスケア部門
事業内容: 包装関連、生活空間関連部材、バッテリーパウチや太陽電池用部材などの産業用高機能材、メディカル・ヘルスケア関連を提供しています。
業績推移: 売上高5,123億円(前年同期比3.3%増)、営業利益372億円(同56.6%増)と大幅な増益を達成しました。
注目ポイント: 太陽電池の封止材の生産能力増強や、PETボトル用無菌充填システムの販売増加が寄与しました。事業統合やコストダウンなどの事業構造改革による収益体質強化が増益に貢献しています。環境に配慮したパッケージ開発や、次世代モビリティ社会の実現に向けたHMI領域を牽引する技術者の活躍が期待されます。
💡 注目職種
モビリティ向け材料開発エンジニア、パッケージ企画設計、ヘルスケア事業開発
エレクトロニクス部門
事業内容: 有機ELディスプレイ用メタルマスクや光学フィルムなどのデジタルインターフェース関連、半導体製造用フォトマスク等を提供しています。
業績推移: 売上高2,518億円(前年同期比1.6%増)、営業利益507億円(同11.6%減)となりました。
注目ポイント: 半導体市況が堅調に推移し売上は増加しましたが、積極的な設備投資・開発投資に伴う固定費の増加や為替影響により減益となりました。次世代半導体パッケージ向けのTGVガラスコア基板のパイロットライン稼働など、最先端領域への事業展開を加速しており、最先端デバイスの開発や生産技術の高度化を担うエンジニアの重要性が高まっています。
💡 注目職種
半導体プロセスエンジニア、ディスプレイ部材開発、生産技術エンジニア
3今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度決算概要及び2026-2028年度 中期経営計画説明資料 P.30
次期の2027年3月期については、売上高1兆5,300億円、営業利益1,080億円と増収増益を見込んでいます。中東情勢の影響による石化由来の原材料費や物流費の上昇といったリスクが存在するものの、代替材料の採用や価格転嫁を推進し、事業への影響の最小化に努めています。
新中期経営計画では、グローバルなオープンイノベーションによる知的創造性の向上を掲げ、成長投資の原資を創出して注力事業領域へ3年間で3,000億円規模の積極的な設備投資を実施する計画です。生成AIを前提とした業務プロセスへの転換や、次世代の電池・半導体領域の開発など、新しい価値を主体的に創出できるイノベーション人材の採用と育成に強く注力しています。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
大日本印刷は「P&I(印刷と情報)」の強みを活かし、半導体やモビリティ、環境配慮型パッケージなど幅広い産業分野で社会課題の解決に挑んでいます。「未来のあたりまえをつくる。」というブランドステートメントに共感し、自身の専門スキルを活かして既存の枠にとらわれない新しい価値創出にどう貢献できるかを具体的にアピールすることが重要です。
面接での逆質問例
- 「新中期経営計画において、AI前提の業務・意思決定プロセスへの転換が掲げられていますが、現場レベルでは具体的にどのようなAI活用が進められているのでしょうか?」
- 「次世代半導体や環境配慮型製品など、グローバル展開を見据えた成長ポテンシャル事業において、中途採用者に最も期待される役割は何でしょうか?」
5転職者が知っておきたい現場のリアル
休暇をしっかりと取ることができます
有給休暇の取得は比較的柔軟で、夏季や年末年始には会社全体が休業するため、休暇をしっかりと取ることができます。
(20代後半・人事・女性) [キャリコネの口コミを読む]部署の再編成が頻繁に行われる
上場企業としての安定感はあるものの、部署の再編成が頻繁に行われるため、毎回の人事発表には緊張感があります。
(40代後半・システムエンジニア・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2025年度決算概要及び2026-2028年度 中期経営計画説明資料



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