0 編集部が注目した重点ポイント
① 利益率改善により営業利益が過去最高の94億円を達成
2026年3月期通期は、原価低減活動やインク・本体機種のプロダクトミックス改善が奏功し、営業利益が前年比増となる94億円を記録し、過去最高益を更新しました。営業利益率も11.3%と高水準を維持しています。
② 開発体制の強化に向け長野県の主力工場に新棟を竣工
工場スペースの不足解消とイノベーション創出のための開発体制強化を目的に、長野県の加沢工場に延床面積約4,000㎡の新棟(F棟)を竣工し、2026年4月より稼働を開始しました。
③ 「MI30」に基づきDigital Paint等新領域へ積極投資
中長期成長戦略「MI30」に則り、塗料のデジタル化を推進するDigital Paintやフレキシブル有機ELシート、3Dプリンタの進化など新たな事業領域へ売上高の1〜2%を追加投資し、事業拡大を目指しています。
1 連結業績ハイライト
出典:ミマキエンジニアリング_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.4
売上高
83,725 百万円
-0.3% (前期比)
営業利益
9,431 百万円
+3.5% (前期比)
経常利益
8,907 百万円
+5.5% (前期比)
当期純利益
6,741 百万円
+9.5% (前期比)
ミマキエンジニアリングの2026年3月期(通期)決算は、売上高が83,725百万円(前期比0.3%減)と微減になったものの、営業利益は9,431百万円(同3.5%増)となり、過去最高益を更新しました。インク販売の好調や本体機種とのプロダクトミックスの改善が進んだことが寄与しています。
通期業績の進捗評価としては、世界的な先行き不透明感や為替変動の影響を受けつつも、原価低減活動の成果により、期初に計画していた営業利益予想(8,500百万円)を上回る順調な着地となりました。将来成長に向けた研究開発費などの投資を計画通りに実行しながらも、高い営業利益率(11.3%)を維持しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
SG市場向け
出典:ミマキエンジニアリング_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.34
事業内容:サイン制作事業者や印刷会社等に向けた、屋外・屋内広告用(サイングラフィックス)プリンタの提供。
業績推移:売上高は34,650百万円(前期比+1.9%)。
注目ポイント:新製品のエコソルベントエントリーモデルが期を通じて好調に推移したほか、インク販売も堅調に伸びました。ロール素材とリジッド素材への印刷を1台で実現するハイブリッドUVプリンタの投入など、市場ニーズを的確に捉えた製品展開により事業拡大を牽引する人材が求められています。
IP市場向け
出典:ミマキエンジニアリング_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.36
事業内容:工業製品やグッズへのダイレクトプリントなど、産業用途(インダストリアルプロダクツ)のプリンタを提供。
業績推移:売上高は21,557百万円(前期比-2.4%)。
注目ポイント:インク販売やミドルサイズのフラットベッドモデルは下期から回復基調にあるものの、上期の新製品の端境期の影響により通期では減収となりました。高精度な位置決めや省人化モデルの開発など、産業用途ならではの高い技術的課題を解決できるエンジニアや企画人材が活躍できる領域です。
TA市場向け
出典:ミマキエンジニアリング_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.38
事業内容:アパレル業界等向けに、テキスタイル・アパレル用昇華転写プリンタや環境配慮型システムを提供。
業績推移:売上高は9,588百万円(前期比-7.1%)。
注目ポイント:DTF(Direct to Film)モデルの販売減少により減収となりましたが、インク販売は継続して好調です。また、第4四半期に投入した昇華転写のフラッグシップモデルが順調な立ち上がりを見せており、サステナブルなアパレル生産を技術面から支えるやりがいのある分野です。
FA事業
事業内容:製造業向けの自動化設備(ファクトリーオートメーション)の開発・提供。
業績推移:売上高は4,140百万円(前期比-18.1%)。
注目ポイント:半導体製造装置等は前年並みを維持したものの、前期に好調だった自動車業界向けのFA装置受注が減少したため大幅減収となりました。工場の生産ライン最適化や省人化ニーズに応えるソリューション提案力を持つ人材への期待が高い部門です。
その他
事業内容:保守部品の販売、その他の関連事業。
業績推移:売上高は13,788百万円(前期比+10.2%)。
注目ポイント:プリンタ本体の市場稼働台数拡大に伴い、保守部品などのストック売上が着実に成長しており、全体の事業基盤を強固にする重要な役割を担っています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:ミマキエンジニアリング_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.31
次期(2027年3月期)の業績見通しについては、売上高91,000百万円(前期比8.7%増)、営業利益9,500百万円(同0.7%増)を見込み、安定的な収益確保と増収を計画しています。産業用インクジェットプリンタ市場の需要は引き続き底堅く推移すると予測されており、顧客志向の営業戦略を展開する構えです。
経営方針としては「変革する」を掲げ、2030年に売上高1,500億円を目指す中長期戦略「MI30」を軸に進行します。Digital Paintやフレキシブル有機ELシート、3Dプリンタ事業など新たな領域に対して、売上の1〜2%を追加投資する方針が明言されており、イノベーションを牽引する専門人材の採用と育成が不可欠なフェーズにあります。一方で、中東情勢の緊迫化に伴う原油高や物流の混乱といった地政学リスクについては、業績への影響は限定的と見込むものの、引き続き注視が必要な課題として認識されています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
ミマキエンジニアリングは「開発型企業」として独自の技術を強みとしています。面接では、「Digital Paint」や「3Dプリンタ」といった新領域に対する興味と、自身がこれまでの経験を活かしてどのように新たな価値創造(イノベーション)に貢献できるかを具体的に語ることで、企業のビジョンとマッチした人材であることをアピールできます。
面接での逆質問例
- 中長期戦略「MI30」において新規領域への開発投資が強化されていますが、新チームの立ち上げや社内の連携体制は現在どのような状況でしょうか?
- プリンタ本体だけでなくインク等の消耗品による安定収益モデルが確立されていますが、今後はどのような付加価値提案でお客様をサポートしていく方針でしょうか?
- 加沢工場でのF棟新設による開発体制の強化に関連して、技術開発において今後最も注力したいテーマは何でしょうか?
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
個人的には仕事とプライベートのバランスは良かった
年間休日は120日ほどあったのでプライベートも充実させることができました。土日祝日休みで基本的に休日出勤はなく、稀にあったとしても繁忙期のみで多くて年に4日、5日くらいです。年末年始やお盆休みはどちらも1週間近く貰えたので、普段できない家族サービスもしっかりでき、個人的には仕事とプライベートのバランスは良かったように思います。また近年では女性の定職率UPのために産休・育休、時短勤務等の取得をしやすい雰囲気づくりに励んでいました。
(30代前半男性・電気・通信設備施工管理・正社員) [キャリコネの口コミを読む]スケールの大きい仕事ができる。
経験を積めば積むほどワールドワイドに関わる仕事に取り組めるようになるため、スケールの大きい仕事ができる。一方で、判断を求められることも多く、上司とのスピーディーな連携が求められる。
(30代前半男性・マーケティング・正社員) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- ミマキエンジニアリング_決算短信_2026年3月期
- ミマキエンジニアリング_決算説明会資料_2026年3月期



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