0編集部が注目した重点ポイント
① シンガポールの建設会社を買収し海外事業を強化する
2026年1月に、リニューアル建築分野で強みを持つシンガポールの建設会社「QXY Resources Pte.Ltd.」の全株式を取得し、完全子会社化(新規連結)しました。(注:前年同期は未連結のため単純比較不可)東南アジア市場での長期的な事業基盤が強固になり、海外事業におけるキャリア機会が大きく拡大しています。
② 政策保有株式売却により純利益297億円を達成する
2026年3月期の売上高は4,396億15百万円(前期比+3.4%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は297億46百万円(前期比+12.5%)を計上しました。資材高騰などの影響を受ける中で、政策保有株式の連続縮減による投資有価証券売却益103億88百万円が収益を下支えし、高い最終益を確保しています。
③ 中期経営計画2028を始動し累進配当制度を導入する
2027年3月期からスタートする「中期経営計画2028」では、基本方針に「5つの価値創造」を掲げ、年間80円以上(累進配当)の株主還元方針を明記しました。3か年で500億円以上の成長投資と200億円の人財投資を実施する計画であり、施工の自動化や人財処遇改定を進める中で即戦力採用が活発化しています。
1連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.4
売上高
4,396.15億円
前期比:+3.4%
営業利益
336.18億円
前期比:-4.6%
経常利益
332.57億円
前期比:-2.3%
親会社株主に帰属する当期純利益
297.46億円
前期比:+12.5%
当連結会計年度の売上高は4,396億15百万円(前期比+3.4%)となり、手持ち工事の順調な進捗により増収を達成しました。営業利益は労務費・資材高騰の影響を受け336億18百万円(前期比-4.6%)となったものの、売上総利益率は14.5%と高い水準を維持しています。当期純利益は政策保有株式の縮減に伴う特別利益を計上したことで297億46百万円(前期比+12.5%)に増加しました。
修正後の通期業績予想値(売上高4,380億円、営業利益320億円、経常利益314億円、当期純利益284億円)との比較では、売上高が100.4%、営業利益が105.1%、当期純利益が104.7%の達成率となり、期末計画に対して上回る好成績で着地しました。ROEも15.7%と目標値を大きく上回り、収益基盤の盤石さが示されています。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.28
土木事業
事業内容:山岳トンネル、都市土木、ダム建設、高速道路や上下水道施設の維持更新工事等を施工・統括します。
業績推移:売上高は1,408億63百万円(前期比+6.1%)、営業利益は154億84百万円(前期比+2.0%)と増収増益を達成しました。
注目ポイント:山鳥坂ダム本体建設工事などの大型プロジェクトを獲得し、受注高も1,435億円(前期比+10.5%)へ拡大しました。強みであるトンネル・シールド工法やインフラ防災分野において、ICTやAI技術を活用した現場の自動化・省人化施工を率いる土木技術者が求められています。
建築事業
事業内容:生産施設、物流倉庫、データセンター、リニューアル工事などの民間・公共建築工事全般を担います。
業績推移:売上高は2,622億73百万円(前期比+0.4%)、営業利益は243億71百万円(前期比-9.4%)となりました。
注目ポイント:受注高は3,900億円(前期比+31.0%)と大幅急伸し、手持ち工事残高が豊富です。シンガポールのQXY Resources社買収により東南アジアのリニューアル市場への本格参入を果たしたほか、データセンターや環境配慮型建築(ZEB)での提案力向上のため即戦力設計・施工人財が期待されています。
グループ事業
事業内容:連結子会社7社を集約し、建設用資材の販売・リース、不動産開発、土木・建築の専門施工を行います。
業績推移:売上高は265億22百万円(前期比+11.5%)、営業利益は20億20百万円(前期比+90.5%)と利益がほぼ倍増しました。
注目ポイント:親会社との施工・資材連携の強化や複合ビル開発(SOLUX金山など)の稼働が寄与しました。グループ全体の資材調達力向上やプレキャスト部材製造・外販など、本業を周辺領域から高付加価値化する総合力が発揮されています。
その他事業
事業内容:報告セグメントに含まれない調査・研究受託業務、環境技術・新工法の受託開発等を担当します。
業績推移:売上高は99億56百万円(前期比+37.6%)、営業利益は9億97百万円(前期比+46.5%)の大幅な増収増益を達成しました。
注目ポイント:技術研究所の最新設備(大型三軸振動台等)を活用した先端研究が奏功しています。防災技術や低炭素コンクリート(CPコンクリート)の開発など、建設RX・GXを最前線で研究推進する技術者の活躍が広がっています。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明会資料 P.14
2027年3月期の連結業績予想において、安藤ハザマは売上高4,900億円(前期比+11.5%)、営業利益340億円(前期比+1.1%)、経常利益336億円(前期比+1.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益222億円(前期比▲25.4%※前期の投資有価証券売却益反動)を見込んでいます。年間配当金は前年比+4円増配となる1株あたり84円を予定し、増配基調を維持する方針です。
2027年3月期から2029年3月期までの「中期経営計画2028」では、最終年度の連結経常利益365億円、ROE 12%以上、1株当たり配当金80円以上(累進配当)を掲げています。3か年で500億円以上の成長投資(技術開発250億円、エネルギー事業200億円)と200億円の人財投資(処遇改善・採用強化等)を積極的に実行する計画であり、「建設業界で最も社員を大切にする会社」を目指す同社で、現場主導の変革を支えるプロフェッショナル採用が加速しています。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント:
同社は山岳トンネルや都市土木、大型建築での確かな施工実績を背景に、「シンガポールQXY社の完全子会社化による海外建築の強化」や「オンサイト太陽光PPAや系統用蓄電池などのエネルギー事業展開」へとドメインを広げています。さらに「中期経営計画2028」では3か年200億円規模の人財投資と年間80円以上の累進配当を掲げ、従業員価値と株主価値の向上を推進しています。志望動機を練る際は、これら5つの価値創造のどの領域に自身のスキルを還元し、現場や組織の変革に貢献したいかを具体的に述べるのが有効です。
面接での逆質問例:
「シンガポールのQXY Resources社取得により東南アジアでのリニューアル事業が強化されますが、海外事業の拡大において中途入社者に期待される役割やプロジェクト管理体制について詳しくお伺いしたいです。」
「中期経営計画2028で250億円規模の技術開発・イノベーション投資が設定されていますが、山岳トンネルの自動化施工やZEB・省人化技術を現場実装するにあたって求める人財像をお聞かせください。」
5転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
独身者に対する手当はほぼない
独身者に対する手当はほぼないどころか一定年齢を超えると帰省手当、社員寮補助はなくなるため、独身者の不満はよく聞く。
(20代後半・経理・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 決算説明会資料



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