0 編集部が注目した重点ポイント
①旺盛な設備投資需要を捉え完成工事高は前期比110.4%に拡大
サプライチェーン安定化に向けた工場建設や都心部の大型再開発需要を取り込み、連結完成工事高と各段階利益がいずれも大幅な増収増益を達成しました。電力設備投資も高経年化対策を中心に堅調に推移しています。
②データセンター等の成長領域で総合的な施工力を発揮し受注増
需要が急増するデータセンター関連工事において、特高受変電設備から空調・防災設備、内装までを含めた幅広い周辺領域へのソリューション提供により、成長ポテンシャルの高い分野での受注を着実に拡大しています。
③待遇改善と生産性向上により大規模プロジェクトの施工力を確保
バックオフィス機能の拡充による分業化や現場情報の一元化を推進し、技術・技能職1人当たりの利益率が向上。人材定着に向けた待遇改善も進め、大規模プロジェクトを完遂できる盤石な施工体制を構築しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算参考資料 P.4
連結完成工事高
7,420億円 (前期比 +110.4%)
営業利益
831億円 (前期比 +142.5%)
経常利益
849億円 (前期比 +142.8%)
親会社株主に帰属する当期純利益
635億円 (前期比 +149.9%)
2026年3月期の通期実績は、連結完成工事高が前期比110.4%の7,420億円となり、営業利益は前期比142.5%の831億円と大きく伸長しました。好調な企業業績に支えられた工場の新築や再開発、東京電力グループ向けの高経年化対策工事が収益を強力に牽引しています。
通期業績の着地としては、営業活動の積極的な展開やリニューアル提案が功を奏し、全ての指標において順調な結果を残しました。収支・工程管理の徹底により、完成工事総利益率も前期の13.8%から16.3%へと改善しており、質の高い成長を実現しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算参考資料 P.27
屋内線・環境設備工事
事業内容:オフィスビル、工場、データセンターなど建築物に対する電気設備および空調・給排水などの環境設備工事を提供しています。
業績推移:完成工事高は前期比105.9%の3,714億円に成長。特に事務所・庁舎やデータセンター向けの受注が好調に推移しています。
注目ポイント:首都圏での大型再開発や半導体工場の新設に伴い、高度な施工管理能力が求められています。データセンターにおいては特高受変電設備から空調まで一括受注できる体制があり、プロジェクトマネジメント経験者の活躍機会が豊富です。
情報通信工事
事業内容:携帯電話事業者向けの基地局設置や、CATV事業者、官公庁等の通信ケーブル設備工事を幅広く手掛けています。
業績推移:通信ケーブル設備工事は前期比112.3%と伸びたものの、移動体設備等の減少により完成工事高全体では431億円と底堅い推移となりました。
注目ポイント:次世代通信網の整備や社会インフラのデジタル化(DX)に伴い、安定した通信インフラ構築の重要性が増しています。無線設備や光ファイバー網の設計・施工に関する知見を持つ情報通信エンジニアへの期待が寄せられています。
配電線工事
事業内容:東京電力グループをはじめとする電力会社向けに、架空配電線や無電柱化に伴う地中配電線工事を提供しています。
業績推移:地中配電線工事が前期比108.7%と成長し、セグメント全体の完成工事高は1,311億円に着実に増加しました。
注目ポイント:都市部の景観向上や防災力強化を目的とした地中化プロジェクトが今後も継続して見込まれます。安全かつ効率的なインフラ網の維持・更新を支えるため、電気工事の専門資格と現場経験を持つ人材が不可欠な領域です。
工務関係工事
事業内容:電力会社の変電所設備や送電網の構築に加え、風力・太陽光などの再生可能エネルギー発電所および原子力関連施設の工事を担います。
業績推移:再生可能エネルギー関連が前期比187.3%と急増し、完成工事高は919億円へ大幅な伸びを記録しました。
注目ポイント:社会全体のカーボンニュートラル化に向け、風力発電所などの大型再エネ案件が急激に拡大しています。特高設備や再エネインフラの構築経験を持つ技術者は、エネルギーの未来を創る中核として大きな裁量が期待できます。
発電事業・不動産事業等(その他)
事業内容:自社保有の太陽光・風力・水力・バイオマス等の発電事業(計74.2MW)や、マンション・介護老人ホーム等の不動産賃貸事業を展開しています。
業績推移:発電事業の売上高は46億円、不動産事業は29億円と、グループの収益多角化に貢献し安定した収益基盤を形成しています。
注目ポイント:設備工事業で培ったノウハウを自社アセットの運営にも活用しており、再エネ事業者としての新たなビジネスモデルの創出に関わるポジションも長期的なキャリアの選択肢となり得ます。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算参考資料 P.38
次期(2027年3月期)の連結業績予想は、完成工事高が前期比105.1%の7,800億円、営業利益が前期比108.3%の900億円と、引き続き過去最高水準の更新を見込む力強い見通しとなっています。背景には、旺盛な半導体・データセンター関連投資や、電力需要の増大に対応する送配電網の増強需要があります。
こうした市場環境の中、同社は東京電力グループが保有する株式の売出しを通じてM&Aなど経営の自由度向上を図っています。また、人材の確保・育成を重要課題に位置づけており、待遇改善やITツール導入による生産性向上を通じた魅力ある職場づくりへの投資を継続する方針です。大規模な社会インフラを動かす技術力と、それを支える新しい働き方の両立を目指す同社は、スキルアップを目指す技術者にとって絶好の環境といえます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
面接では、データセンターや再生可能エネルギーなど社会のデジタル化・脱炭素化を支えるインフラ構築に対して、自身の専門スキルをどう活かせるかをアピールすることが有効です。「単なる施工管理にとどまらず、特高受変電設備から空調まで一貫したソリューション提供に貢献したい」といった姿勢が評価されるでしょう。
面接での逆質問例
- 「データセンター等の大型プロジェクトにおいて、中途採用者が入社直後から期待される具体的な裁量やマネジメント範囲を教えてください。」
- 「現在推進されている現場情報の一元化や生産性向上の取り組みについて、現場の技術者としてどのように関わっていけるか教えていただけますか。」
- 「再生可能エネルギー分野での受注が拡大していますが、今後のキャリアパスとして、異分野の設備技術から再エネ分野へのスキルトランスファーは可能でしょうか。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
将来的な展望も明るい
安定した経営基盤が魅力の一つで、特に無借金経営を続けている点は安心感があります。インフラ関連の事業に強みを持ち、将来的な展望も明るいと感じています。
(40代前半・システムエンジニア・女性) [キャリコネの口コミを読む]時間効率はそれほど高くナイ
拘束時間を考慮すると、時間効率はそれほど高くナイかもしれません。責任の重さも相まって、給与に見合った働きが求められると実感しています。
(40代前半・コンサルティング営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算参考資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)



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