0編集部が注目した重点ポイント
① 製品部門を子会社化し事業領域を拡大
当期より製品部門の一部を連結子会社化したことで事業範囲が拡大し、部門売上が前期比84.0%増となりました。製品事業を通じた消費財ビジネスへの展開が進んでおり、新たなキャリア機会が生まれる可能性があります(前年同期は未連結のため単純比較不可)。
② 次世代工場群への再編プロジェクトを始動
創業100周年となる2043年に向けた工場再編プロジェクト「factoRe100」を開始しました。DX推進や省人化・自働化を備えた次世代型エコファクトリーの構築を目指しており、製造技術やシステム開発を担う専門人材の活躍が期待されます。
③ サステナブル素材の事業化を加速
人工構造タンパク質素材「Brewed Protein」や植物由来繊維「PlaX」など、非石油由来素材の開発・量産化を推進しています。また、汚泥減容化バイオ製剤「ベリフォーマー」の採用実績も前年比129%増と大幅に拡大しており、環境貢献を軸とした事業成長が見込まれます。
1連結業績ハイライト
2026年3月期通期の業績は、高付加価値商品の販売好調により増収増益を達成しました。一方で、一時的な投資有価証券評価損の計上により純利益は減少しています。
出典:小松マテーレ_決算説明会資料_2026年3月期 P.10
売上高
41,563百万円
+5.2% (前年同期比)
営業利益
2,502百万円
+14.7% (前年同期比)
経常利益
3,208百万円
+13.0% (前年同期比)
当期純利益
1,500百万円
△48.9% (前年同期比)
2026年3月期通期の連結業績は、北米ファッションや中東民族衣装向けの高付加価値商品が牽引し、売上高・営業利益ともに前期比で増収増益となりました。純利益の減少は、保有する非上場株式の投資有価証券評価損を特別損失として計上したことによる一時的要因です。
通期の実績として見ると、衣料ファブリックの海外展開と製品部門の拡大が大きく寄与しており、全体として順調に推移していると評価できます。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
各事業セグメントおよび地域別の業績動向から、現在どの分野に注力しており、どのような専門性が求められているのかを紐解きます。
出典:小松マテーレ_決算説明会資料_2026年3月期 P.11
衣料ファブリック部門
事業内容:ファッション、スポーツ、民族衣装向けの衣料用ファブリックの企画製造販売。
業績推移:売上高296億28百万円(前期比2.1%増)、営業利益22億50百万円(前期比12.5%増)。
注目ポイント:北米向けファッションや中東民族衣装において、高付加価値商品の継続導入が奏功し売上を牽引しています。欧州ラグジュアリーブランド向けも堅調であり、グローバル市場での提案営業や海外マーケティングを担う人材の需要が高まっています。
資材ファブリック部門
事業内容:生活関連資材、車輌、医療・福祉、リビング等の非衣料向けファブリックの企画製造販売。
業績推移:売上高88億6百万円(前期比2.9%増)。
注目ポイント:鞄や日傘といった生活雑貨の差別化商品が引き続き好調に推移しています。環境共生素材(炭素繊維複合材料カボコーマ等)の展開も進めており、産業資材分野における新規用途開拓や素材開発エンジニアが活躍できる環境です。
製品部門
事業内容:アパレル製品等の最終製品の企画製造販売。
業績推移:売上高26億30百万円(前期比84.0%増)、営業利益1億94百万円(前期比90.2%増)。(注:前年同期は未連結のため単純比較不可)
注目ポイント:当期より連結子会社化を実施したことで、事業範囲が大幅に拡大しました。環境負荷低減と在庫リスク削減を両立する製品染めの新ブランド「TINTORIANA」などを立ち上げており、アパレル製品の企画・生産管理経験者が重宝されます。
その他の事業
事業内容:主にグループ内の物流を担う事業。
業績推移:売上高4億99百万円(前期比2.3%減)、営業利益58百万円(前期比26.6%減)。
注目ポイント:グループ全体の物流効率化を支える基盤事業です。2024年9月に「第2物流センター」の運用を開始しており、継続的な製造環境の整備や物流網の最適化を推進するロジスティクス専門人材の役割が重要視されています。
地域別動向
事業内容:国内および欧州、北米、アジア他、中東への市場展開。
業績推移:北米(前期比11.6%増)、中東(前期比12.1%増)が大きく成長する一方、欧州(同3.5%減)やアジア他(同14.5%減)は減少。
注目ポイント:海外売上比率は57.3%に達しており、特に米国・カナダ向けと中東向けが二桁成長を記録しています。海外事業のさらなる拡大を中期経営計画の重点課題に掲げており、多様な地域文化を理解し、グローバルに活躍できる人材が求められます。
3今後の見通しと採用の注目点
次期の業績予想と中期経営計画の進捗から、同社が描く今後の成長ストーリーと組織課題を解説します。
出典:小松マテーレ_決算説明会資料_2026年3月期 P.18
2027年3月期の連結業績見通しは、売上高420億円(前期比1.1%増)、営業利益15億円(同40.1%減)を計画しています。営業減益の要因は、中東情勢の緊迫化に伴う影響や、原燃料・電力使用量削減に向けた高効率設備の導入費用、DX推進などの基盤強化のための構造改革費用を積極的に投下するためです。
これは持続的成長に向けた前向きな投資であり、特に工場再編プロジェクト「factoRe100」やサステナブル素材の事業化には大きな経営資源が割かれます。中長期的な視点での事業変革期にあるため、DX推進担当者や環境ビジネスの立ち上げ経験を持つ人材にとって、非常に挑戦しがいのあるフェーズと言えます。
4求職者へのアドバイス
HINT志望動機のヒント
小松マテーレを志望する際は、単なる繊維メーカーではなく「化学素材メーカー」として環境課題の解決に直結する事業を展開している点に注目しましょう。人工構造タンパク質素材や汚泥減容化バイオ製剤など、サステナブル商材の推進に自身のスキルをどう活かせるかをアピールすることが有効です。また、海外売上比率の拡大や次世代工場「factoRe100」の構築など、変革期における新しい挑戦への意欲を示すことも高く評価されます。
Q&A面接での逆質問例
- 「中期経営計画で掲げられている『factoRe100』構想において、現在特に技術的・組織的な課題となっている領域はどのあたりでしょうか?」
- 「北米や中東向けの高付加価値商品が好調とのことですが、今後海外市場をさらに開拓していく上で、どのようなバックグラウンドを持つ人材の活躍を期待されていますか?」
- 「環境配慮型素材群『マテレコ』の売上比率50%達成に向け、現在の開発パイプラインや顧客からの反響についてお聞かせいただけますか?」
5転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
存在感を発揮できるかが鍵になる
世界に名を馳せる名だたる客先と取引があるため非常に規模の大きな仕事ができる会社である。ただそれも実力を持った社員でないと担当できない為、そこに至るまでの修行期間に如何に頑張って社内のコネクションを作り、存在感を発揮できるかが鍵になる。
(20代後半男性・ルートセールス・正社員) [キャリコネの口コミを読む]プライベートと仕事のバランスは十分に取れる環境ではあると感じている
休日出勤はしばしばある。特に土曜日に工場が稼働していたりするとそれに伴って営業も出勤することが多い。ただ、休日出勤日に有給休暇を使用することは特に雰囲気的にも問題ない為そこで有給休暇を使用している人が多い。それも如何なものかとは思うが。プライベートと仕事のバランスは十分に取れる環境ではあると感じている。
(20代後半男性・ルートセールス・正社員) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 小松マテーレ 2026年3月期 決算短信
- 小松マテーレ 2026年3月期 決算説明会資料



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