森六の転職研究 2026年3月期通期決算に見るキャリア機会

森六の転職研究 2026年3月期通期決算に見るキャリア機会

森六の2026年3月期通期決算は、モビリティ事業の譲受による成長の本格始動と既存領域での着実な利益確保がハイライト。「なぜ今森六なのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

レゾナックからの事業譲受で体制を刷新

2026年4月1日より、株式会社レゾナックのモビリティ事業の一部譲受を完了し、森六ReNovaを含む新会社3社を連結子会社化しました。これにより、外装発泡技術やバックドアなどの大型外装部品領域へ進出し、大幅な成長ポテンシャルを獲得しています。

樹脂加工製品事業の収益改善で利益を確保

外部環境の影響で減収となったものの、主要顧客との価格転嫁交渉やコスト削減策が実を結び、連結営業利益は前期比+12.2%の増益を達成。収益性を重視した強固な事業基盤への転換が着実に進んでいます。

1 連結業績ハイライト

中国やアジアでの市場減速影響を受けるも、コスト改善等の内部努力により営業増益を実現。次期はM&A効果により飛躍的な拡大フェーズに入ります。
2026年3月期連結業績

出典:森六_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.5

売上高

1,338 億円

前期比 Δ8.4%

営業利益

46 億円

前期比 +12.2%

経常利益

39 億円

前期比 +81.2%

純利益

24 億円

前期は純損失78億円

2026年3月期の通期実績として、中国およびアジア市場における主要顧客の自動車減産などの影響を受け、売上高は前期比で減収となりました。しかしながら、日本や北米を中心とした価格転嫁の適正化やコスト改善努力が奏功し、営業利益および経常利益は大幅な増益を達成しました。

当通期決算においては、売上トップラインの課題を利益率の向上でカバーする堅調な実績を残しており、次期に控える大規模なM&A効果を最大限に引き出すための強固な財務体質が築かれています。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

既存領域の収益性改善と、M&Aによる新領域への事業展開が同時進行しており、各セグメントで多様な人材が求められています。
2026年3月期 セグメント別業績

出典:森六_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.6

樹脂加工製品事業

事業内容:自動車用樹脂部品の製造および販売

業績推移:売上高1,084億円(前期比9.7%減)、営業利益55億円(同35.7%増)

注目ポイント:アジア圏の減産による減収圧力に対し、日本・北米での価格転嫁とコストダウンで大幅増益を実現。今後は新会社森六ReNova等との統合を通じ、内装部品から大型外装モジュール部品への製品ポートフォリオ拡充という変革期を迎えます。

想定される活躍ポジション:設計開発、生産技術エンジニア、品質保証、プロジェクトマネージャー

ケミカル事業

事業内容:化学品の販売、輸出入ならびに合成樹脂加工製品の製造および販売

業績推移:売上高254億円(前期比2.3%減)、営業利益15億円(同14.1%減)

注目ポイント:ライフサイエンス分野の需要停滞が重しとなりましたが、国内のモビリティ分野等は堅調です。今後はReNova事業とのグローバルな調達シナジーの創出や、成長市場における新たな商権獲得が重要な戦略ミッションとなります。

想定される活躍ポジション:海外営業、グローバル購買・調達、事業企画

3 今後の見通しと採用の注目点

「ものづくり×商社」の強みに戦略的M&Aが加わり、2035年に向けた利益成長のロードマップが本格始動します。
2027年3月期業績予想

出典:森六_決算説明会資料_2026年3月期.pdf P.14

次期(2027年3月期)の連結業績見通しは、売上高1,944億円(前期比45.2%増)、営業利益60億円(同29.4%増)と、大幅な増収増益が見込まれています。この飛躍の背景には、新たに連結対象となるモビリティ事業(ReNova事業)の寄与があります。

同社はこれまで培ってきた加飾・電装技術に、新たに獲得した外装発泡・大型モジュール化技術を融合させることで、次世代モビリティ市場において競争力の高いソリューションを提供しようとしています。開発リソースの統合やクロスセル、サプライチェーンの最適化など、事業・組織のインテグレーションを推し進めるフェーズにあるため、変革期をリードできる推進力を持った人材が強く求められています。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

面接では、既存技術とM&Aで得た新技術の融合による「新価値の創造」に対して、自身のこれまでの経験や知見をどのように活かせるかを具体的にアピールすることが重要です。単なる現状維持ではなく、変化を前向きに捉える姿勢が評価されます。

Q&A

面接での逆質問例

面接官への逆質問として、「ReNova事業との組織的・技術的な統合プロセスにおいて、現在現場で最も課題となっているのはどのような点でしょうか? また、その中で中途採用者に期待される役割について教えてください」といった質問が効果的です。

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
"

コンサートに行ったり夜の時間が楽しめた

残業は、基本的に繁忙期以外はなかった。また、残業を強要する雰囲気もなく、勤務時間としては働きやすかった。7時近くになると残っている人はほとんどいなかったと記憶している。休日出勤もよほどのことがないとなかった。これは役職の有無にかかわらずであった。18時までには帰れることがほとんどだったので家に7時には着けるし、コンサートに行ったり夜の時間が楽しめた。

(30代後半女性・その他・正社員) [キャリコネの口コミを読む]
"

特定の人に集中し、恒常的な残業につながっているケースがある

業務の繁忙にもよるが、特定の人(仕事ができる人、文句を言わない人)に集中し、恒常的な残業につながっているケースがある。通信教育制度を導入しており、指定期日までに課題を終了すると、費用の半分を会社が負担してくれる。

(30代前半男性・管理部門・正社員) [キャリコネの給与明細を読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 森六株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 森六株式会社 2026年3月期決算説明および第14次中期経営計画財務目標の見直し

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


関連記事

森六の転職研究 2026年3月期通期決算に見るキャリア機会

森六の2026年3月期決算は、中国・アジアの自動車減産で減収となるも、固定費削減や価格交渉等の構造改革により営業利益46億円への増益を達成。2026年4月にはレゾナックから事業を譲り受け、新年度は大幅な増収増益を見込みます。「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


森六 転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態

森六は東証プライム市場に上場し、自動車部品を扱う樹脂加工製品事業と化学品を扱うケミカル事業を主力とする企業です。直近の業績トレンドとしては、一部顧客の減産等により売上高は減少したものの、販売価格の適正化や継続的なコスト改善が進展したことで、経常利益および当期純利益は増益を確保しています。