0 編集部が注目した重点ポイント
① 水ing株式会社の全株式を売却する
2026年7月1日予定で、持分法適用会社である水ing株式会社の全保有株式を売却します。ウォーターPPP導入拡大などの環境変化を受けた戦略的判断であり、次期決算にて約200億円の特別利益を計上見込みです。今後のキャリア機会において、注力領域へのリソースシフトが想定されます。
② 純利益418億円と大幅な黒字化を達成する
国内外の大型EPC(設計・調達・建設)プロジェクトが着実に進捗したことで総合エンジニアリング事業の採算が改善し、当期純利益は前期の赤字から418億円へと大幅に伸長しました。中東情勢のリスクを織り込みつつも、堅調な遂行力で事業基盤の力強さを示しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算概要 P.3
売上高
745,280 百万円
前年同期比 13.1%減
営業利益
35,399 百万円
前年同期は赤字
経常利益
58,188 百万円
前年同期比 414.0%増
親会社株主に帰属する当期純利益
41,842 百万円
前年同期は赤字
2026年3月期の通期連結業績は、売上高が前年同期比13.1%減の7,452億円となった一方で、営業利益は353億円、経常利益は同414.0%増の581億円、親会社株主に帰属する当期純利益は418億円といずれも前期の低迷から大幅な回復と増益を記録しました。
通期予想に対する進捗状況の評価として、当初予想(当期純利益300億円)を上回って着地しており、年間を通じて順調な成果を収めています。中東情勢によるリスク対応予算を織り込んだものの、円安による為替差益の増加や国内外の大型プロジェクトの採算改善が利益水準を強力に牽引しました。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算概要 P.7
総合エンジニアリング事業
事業内容:日揮グローバルや日揮などが、石油・ガス・LNGプラントや一般産業向けインフラ施設の設計・調達・建設(EPC)を担います。
業績推移:売上高6,795億円(前年同期比14.5%減)、セグメント利益336億円と黒字転換しました。
注目ポイント:海外でのLNGプラントに加え、半導体・データセンター分野を対象とする新ブランド「Nixyte」を立ち上げています。次世代エネルギー領域での協業も推進しており、高度なプロジェクトマネジメント人材や先端技術の導入を担えるエンジニアが強く求められています。
注目職種:プロジェクトマネージャー、インフラ設計エンジニア
機能材製造事業
事業内容:日揮触媒化成や日本ファインセラミックスなどが、触媒製品、ファインケミカル、高性能セラミックスの製造・販売を行います。
業績推移:売上高569億円(前年同期比4.3%増)、セグメント利益76億円(同6.4%減)となりました。
注目ポイント:生成AI市場の拡大に伴い、半導体製造装置関連や電子材料の需要が好調に推移しています。福岡県での事業用地取得や宮城県での新工場稼働など生産能力の増強を段階的に進めており、生産技術の改善や材料開発を担うエンジニアが活躍できるフィールドが広がっています。
注目職種:材料開発エンジニア、生産技術職
その他の事業
事業内容:コンサルティング事業、オフィスサポート事業、造水事業などを展開しています。
業績推移:売上高86億円(前年同期比2.8%増)、セグメント利益21億円(同12.2%減)となりました。
注目ポイント:グループ全体を支える安定的な事業基盤を提供しています。国内外で多様な事業を展開する日揮ホールディングスにおいて、各事業の円滑な運営を包括的にサポートする重要な役割を担っています。
注目職種:コーポレートスタッフ、コンサルタント
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算概要 P.12
2027年3月期(次期)の連結業績予想は、売上高6,700億円(前期比10.1%減)、営業利益40,000百万円(同13.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益46,000百万円(同9.9%増)を見込んでいます。懸念されていた中東情勢は2026年前半に緊張状態が解消すると想定しており、また水ing株式会社の株式譲渡に伴う特別利益も純利益に大きく寄与する計画です。
今後の事業展開においては、LNGなどのエネルギートランジション分野の設備投資需要に加え、国産SAF(持続可能な航空燃料)の供給開始やCO2バッテリー技術の導入など、サステナブル分野での成長戦略が本格的に動き出します。環境負荷低減に向けた新技術の社会実装や、大規模かつ複雑なグローバルプロジェクトを牽引できる専門人材の採用が一段と活発化する見通しです。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
日揮ホールディングスは、従来の主軸である石油・ガスプラントに加え、SAFや半導体・データセンター関連施設など新領域への事業展開を急速に拡大させています。志望動機を構成する際は、前職でのプロジェクトマネジメント経験や独自の技術的知見が、これらの成長分野の社会実装や環境負荷低減にどう貢献できるかを具体的に言語化すると高い評価に繋がります。
面接での逆質問例
「半導体やデータセンター分野に向けた新ブランド『Nixyte』の展開において、私がこれまで培ってきた電気設備施工の経験は、どのような役割として最も期待されますでしょうか?」
「中東地域をはじめとする海外での大型プロジェクトにおいて、安全管理や工期遅延リスクを最小限に抑えるため、現場マネジメントにおいて現在最も注力されている取り組みは何でしょうか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
ライフを取りようがないケースもある
建設現場への駐在となるとそもそも週6日勤務、定時が10時間勤務となるケースも多く、大変なプロジェクトやへき地の現場についてはライフを取りようがないケースもある。
(20代後半・その他・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算概要
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)



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