0 編集部が注目した重点ポイント
①IT人材事業を譲渡しクラウド専業へ移行する
ラクスの祖業であるIT人材事業を2026年4月に全株式譲渡し、収益性の高いクラウド事業への経営資源集中を決定しました(注:同事業は2026年4月に事業譲渡が完了しており、今後はグループから分離します)。これにより、今後はクラウド事業を中心とした新たなキャリア機会が拡大する見込みです。
②5か年中期経営目標をすべて達成する
2026年3月期を最終年度とする中期経営目標において、売上高成長率や純利益100億円以上などの目標をすべて達成しました。強力な財務基盤と高いキャッシュ創出力を背景に、次期計画でもさらなる高収益体制の構築が期待されています。
③AI戦略の推進で新たな成長市場を開拓する
生成AIを新たな成長機会と位置づけ、プロダクトへのAIエージェント搭載を加速させています。「楽楽販売」での構成案自動生成や「楽楽自動応対」の導入により、顧客のLTVを大幅に改善しており、技術革新にいち早く適応する姿勢を示しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.6
売上高
60,286百万円
前年同期比 +23.3%
営業利益
17,345百万円
前年同期比 +70.2%
経常利益
17,440百万円
前年同期比 +70.7%
親会社株主に帰属する当期純利益
13,293百万円
前年同期比 +66.1%
2026年3月期の通期決算は、売上高が前年同期比で着実に成長し、営業利益率は前年同期から大幅に向上しました。増収効果に加えて広告宣伝費の最適化が寄与し、高い収益性を実現しています。
通期予想に対する進捗状況の評価としては、中間決算時の修正計画対比でも売上・利益ともに超過達成しており、極めて順調に着地したと言えます。また、第1四半期に実施した株式売却による特別利益も計上されており、純資産目標も軽々と突破しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.20
クラウド事業
事業内容:「楽楽精算」「楽楽明細」「楽楽販売」などのバックオフィス向けクラウドサービスや、メールマーケティングシステムを提供しています。
業績推移:売上高は51,770百万円(前年同期比+23.7%)、セグメント利益は16,027百万円(同+71.1%)と大幅な増益を達成しました。
注目ポイント:主力サービスの「楽楽精算」を中心に、継続的な営業活動の強化が奏功し、新規受注を着実に積み上げています。「楽楽従業員ポータル」という共通ID基盤を活用したクロスセル戦略を進めており、顧客の業務フローを横断的に改善できる提案型の営業人材や、AI機能を実装するエンジニアが強く求められています。
💡 注目職種:フィールドセールス、カスタマーサクセス、AIエンジニア、プロダクトマネージャー
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.34
2027年3月期の業績予想は、IT人材事業の譲渡により見かけ上は減収となるものの、クラウド事業単体ではオーガニックな前年比売上高15.3%増を計画しています。2027年3月期からスタートする新中期経営計画では、成長率と収益性の合計を50%以上とする「Rule of 50」の達成を掲げています。
今後の成長戦略として、従来の中小・中堅企業(SMB/MMB)向けだけでなく、IT予算規模の大きい従業員1,000名以上のエンタープライズ市場へ本格進出します。また、M&AやAIネイティブプロダクトの開発にも経営資源を振り向ける方針であり、新市場を開拓するアカウント営業や、AI戦略を牽引する専門人材の採用がますます活発化すると考えられます。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
ラクスは現在、複数のクラウドサービスを連携させる「統合型ベストオブブリード戦略」を掲げています。単一製品を売るだけでなく、顧客の業務全体をデザインし、複合的な課題解決を提案できる能力を志望動機に組み込むと効果的です。また、エンタープライズ領域への本格進出に向け、大規模な組織に対するアプローチ経験があることも大きなアピール材料になります。
面接での逆質問例
- 新中期経営計画で掲げられている「エンタープライズ戦略」において、営業体制やアプローチ手法はこれまでとどのように変化していくのでしょうか?
- IT人材事業の譲渡によりクラウド事業への集中が進みますが、今後新規プロダクト開発やM&Aを通じたサービス展開において、どのような専門領域の強化を想定されていますか?
- 「楽楽自動応対」などのAIエージェント機能の拡張が進んでいますが、現場の営業やカスタマーサクセス部門で求められるテクノロジーへの理解度はどの程度でしょうか?
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 決算説明資料



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