0編集部が注目した重点ポイント
① 純利益588億円で3期連続の最高益を更新した
2026年3月期は、貸出金利息の増加などで資金利益が前期比+231億円の1,052億円に拡大し、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比+149億円(+34.1%)の588億円と3期連続で過去最高益を更新しました。2025年9月公表の予想550億円も38億円上回り、ROE(自己資本利益率)は2.3pt上昇して10.0%に達しています。
② 第四北越FGとの経営統合を2027年4月に予定する
2026年3月26日、第四北越フィナンシャルグループとの対等な経営統合を取締役会で決議しました。株主総会の承認や当局の許認可を前提に、2027年4月1日(予定)に株式交換で同グループの完全子会社となり、持株会社は「群馬新潟フィナンシャルグループ」へ商号変更します。当期の業績数値への影響はありませんが、統合後は開示の単位が変わるため前年との単純比較には注意が必要です。コンサルティング機能の高度化やグループ経営管理の分野で、キャリア機会が広がる可能性があります。
③ 非金利業務利益が7期連続で過去最高を更新した
手数料など貸出以外で稼ぐ非金利業務利益は前期比+37億円の293億円となり、7期連続で過去最高水準を更新しました。ぐんぎん証券(41.9億円、+11.6億円)や法人役務収入(107.4億円、+11.0億円)が伸びをけん引しています。2027年3月期は中期経営計画の最終年度目標である350億円を、1年前倒しで達成することをめざしています。
1連結業績ハイライト
出典:株式会社群馬銀行 2026年3月期 決算の概要 P.2
経常収益
2,649億円
前期比 +20.2%
経常利益
848億円
前期比 +36.8%
親会社株主に帰属する当期純利益
588億円
前期比 +34.1%
コア業務純益(投信解約損益除き)
711億円
前期比 +156億円
※コア業務純益 = コア業務粗利益(資金利益+非金利業務利益)- 経費。「投信解約損益除き」は投資信託の解約に伴う損益を除いた数値で、銀行本業の稼ぐ力を測る指標として資料内で用いられています。
増益の主因は資金利益の拡大です。単体ベースでは国内の貸出金利息が+198億円と大きく寄与し、預金利息の増加などによる調達費用の増加(国内部門▲135億円)を吸収しました。経費は人件費(ベースアップ等)や物件費の増加で+52億円の600億円となったものの、収益の伸びが上回り、OHR(経費÷コア業務粗利益で算出する経費効率の指標。低いほど効率的)は投信解約損益除きで45.7%へ3.9pt改善しています。
通期決算のため、期中予想に対する着地で評価すると、当期純利益は2025年9月公表の予想550億円に対して達成率106.9%(+38億円)、経常利益も予想780億円に対して+68億円と予想を上回って着地しており、業績は順調に推移したと評価できます。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:株式会社群馬銀行 2026年3月期 決算の概要 P.5
銀行業(群馬銀行)
事業内容:群馬銀行本体が預金、貸出、証券、有価証券投資、為替、信託業務等を行う、グループ収益の中核となる事業です。
業績推移:経常収益は2,243億円(前期比+21.2%)、セグメント利益は788億円(同+36.7%)。単体の貸出金残高は7兆2,261億円(+5.5%)と順調に増加しています。
注目ポイント:貸出ではストラクチャードファイナンス(案件ごとに資金調達の仕組みを組み立てる融資)が+40.0%、クロスボーダー(国境をまたぐ取引に関わる融資)が+21.5%と専門性の高い分野が伸長しています。法人向けには事業性評価を起点に課題解決を提案する「つなぐプロセス」で917件(目標比151%)のソリューションを提案しました。為替デリバティブは販売体制が本部の専担部署中心という課題を踏まえ、人員増強と管理体制の強化を進める方針です。
リース業(ぐんぎんリース株式会社)
事業内容:連結子会社のぐんぎんリース株式会社がリース業務を担う、銀行業に次ぐ報告セグメントです。
業績推移:経常収益は357億円(前期比+14.2%)、セグメント利益は16億円(同+45.2%)。セグメント資産は前期比+276億円の1,342億円に拡大しました。
注目ポイント:連結貸借対照表のリース債権及びリース投資資産は、前期末の716億円から862億円へ約2割増加しており、営業基盤の拡大が数字に表れています。グループは銀行業務を中心にリース業務などの金融サービスを提供する体制をとっており、リース資産の積み上げが続く中で、営業から契約管理までを担う人材の活躍余地がある領域といえます。
その他(証券業務・経営コンサルティング業務等)
事業内容:報告セグメント以外の事業で、証券業務、保証業務、経営コンサルティング業務、ファンドの組成・運営業務などを含みます。
業績推移:経常収益は95億円(前期比+27.7%)、セグメント利益は44億円(同+36.7%)と、高い伸びを示しました。
注目ポイント:連結子会社のぐんぎん証券の収入は41.9億円(前期比+11.6億円)と、預かり金融資産等収入の伸びをけん引し、2027年3月期は54億円を計画しています。個人向けには他行預金や不動産を含む全資産を把握してゴールを共有する「資産管理型営業」を実践し、フロー収益からストック収益への転換をめざしています。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:株式会社群馬銀行 2026年3月期 決算の概要 P.7
2027年3月期の連結業績予想は、経常利益950億円(前期比+11.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益650億円(同+10.4%)です。中期経営計画「Growth with "Purpose"」の最終年度(2028年3月期)目標である600億円を1年前倒しで達成する見込みで、ROE10.5%、OHR44.0%を計画しています。貸出金の平均残高は+4.2%、利回りは+0.29%の上昇を見込み、国内の貸出金利息が引き続き収益をけん引する想定です。配当は6期連続の増配となる年間70円を予定しています。
一方で、経費は647億円(+47億円)、与信費用は55億円(+21億円)と増加を織り込んでいます。外部環境として預金の伸び鈍化や金融機関の競争を認識しているほか、国内債券の評価損益は▲736億円で、円金利資産の運用強化に向けた国債ポートフォリオの再構築を進めている点も押さえておきたいところです。さらに2027年4月1日(予定)には第四北越フィナンシャルグループとの経営統合が控えており、組織体制の変化を見据えたキャリア設計が求められます。
4求職者へのアドバイス
HINT志望動機のヒント
- 3期連続の過去最高益という実績に加え、第四北越フィナンシャルグループとの経営統合により地方銀行トップクラスの金融グループをめざす転換期にある点は、変革の当事者として関わりたいという動機につなげやすいテーマです。
- 「つなぐプロセス」や補助金サポート(大規模成長投資補助金で採択率75%)など、事業性評価を起点としたコンサルティングに力を入れている点は、法人の課題解決に携わりたい人に響くポイントです。
- 個人向けの「資産管理型営業」は長期的な資産形成を支える姿勢を示しており、顧客と長く向き合う営業スタイルを志向する人の志望理由として活用できます。
Q&A面接での逆質問例
- 「2027年4月予定の第四北越フィナンシャルグループとの経営統合後、配属部署の業務や人材交流はどのように変わる見通しでしょうか。」
- 「為替デリバティブの販売体制を本部と営業店に段階的に拡大する方針と拝見しました。専門人材の育成や配置はどのように進める予定ですか。」
- 「非金利業務利益350億円の1年前倒し達成に向けて、中途入社者に最も期待される役割はどの領域でしょうか。」
5転職者が知っておきたい現場のリアル
最終的には成果が問われます
業績を重視する視線を感じることが多いです。キャリアを築くには、自分を抑えて業務に専念する覚悟が求められるかもしれません。結果を出すことが最も重要視されるため、資格取得などの自己啓発も評価されますが、最終的には成果が問われます。
(人事・30代後半・女性) [キャリコネの口コミを読む]年間12日間の有給休暇は必ず消化する必要があります
制度としての休暇取得がしっかりしており、年間12日間の有給休暇は必ず消化する必要があります。残業時間はPCのログイン時間で厳密に管理され、5分単位で残業代が支払われるため、働いた分だけしっかりと報酬が得られます。
(コンサルティング営業・20代後半・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社群馬銀行「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社群馬銀行「2026年3月期 決算の概要」



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