【財務分析】売上高成長率50%超のSHIFT エンタープライズ顧客の大型化で業績絶好調

【財務分析】売上高成長率50%超のSHIFT エンタープライズ顧客の大型化で業績絶好調

ソフトウェアの品質保証を専門とするSHIFT(シフト)が業績絶好調で、人材採用を積極化しています。ソフトウェアテスト業というユニークな分野で、世界No.1のポジションをねらう同社の2018年8月期決算を振り返ってみます。


損益計算書(PL):営業利益は前期の3倍超に

SHIFTの2018年8月期の売上高は127億9300万円で、前期比56.5%増と大きく伸びています。2019年8月期の予想値では、さらに50%を超える伸びで195億円となる見込みです。

2018年8月期の売上原価は89億100万円で前期比51.0%増。販管費も26億9100万円で同42.5%増と、費用の伸び率が高くなっています

しかし売上高の伸びが大きいために、売上総利益は38億9200万円で前期比70.8%増。粗利率は30.4%で同2.5ptの伸びです。営業利益に至っては12億100万円で同207.2%増と3倍超に。営業利益率も9.4%となり同4.6pt増えています。

SHIFTは、以下の2つのセグメントを展開しています。

  • エンタープライズ市場:金融業、流通業、製造業、通信業、ウェブサービス業など社会基盤を支える企業における業務システムや情報システムにおいて、ソフトウェアの品質保証に関するサービス全般を提供
  • エンターテインメント市場:モバイルゲーム、ソーシャルゲーム、コンシューマゲーム等を提供する企業に向け、品質管理工程やデバック業務のアウトソーシング、カスタマーサポート業務のアウトソーシングにより、顧客ビジネスの付加価値を向上させるサービスを提供

2018年8月期は、エンタープライズ市場の売上高は112億7600万円(前年度比64.2%増)、営業利益は26億1000万円(同89.9%増)、営業利益率は23.1%でした。

一方、エンターテインメント市場の売上高は15億1600万円(前年度比16.1%増)、営業利益は4億円(同18.8%増)、営業利益率は26.4%でした。

事業の主軸はエンタープライズ市場で、売上高構成比は全体の88.1%。営業利益構成比は同86.7%でした。成長性としても、エンターテインメント市場を上回っています。

なお、販管費について、前期比で最も額が伸びているのは「人件費」で2億9300万円の増。次いで「採用費」の2億7800万円の増となっています。エンジニアの確保にはお金がかかっているようです。

増加率が最も高い「地代家賃」は、前期の2.3倍になっています。これも人材採用によって、オフィスの増床が必要になったものと見られます。

貸借対照表(BS):流動比率の低下要因は「取引高の増加」

総資産は順調に増えており、2018年8月期の62億8500万円は3期前の約2.8倍。ただし純資産合計の伸びは大きくなく、25億600万円は同1.7倍弱です。会社の財務体質の長期的な安全性を測る株主資本比率は36.7%で、情報・通信業の平均約60%を割り込んでいます。

固定負債は14億0100万円で前期比18.1%減となる一方、流動負債は23億7800万円で同58.3%増と大幅に増えています。これにより流動比率は189.5%と同37.3pt低下。短期的な支払能力を測る流動比率は200%超で安全水域と言われますが、これをやや下回っていることになります。

2018年8月期の決算短信では、資産の増加要因について、主に「取引高の増加により、現金及び預金が497,372千円、売掛金が530,222千円」増えたことなどをあげています。

負債の増加要因については、主に「取引高の増加に伴い、未払費用が196,532千円、未払法人税等が218,608千円、その他流動負債が388,275千円」増えたことなどをあげています。

ともに「取引高の増加」が背景にあり、順調な事業推進に伴うものであるようです。

キャッシュフロー計算書(CF):営業CFが前期の3倍に

2018年8月期の営業活動によるキャッシュフローは12億4800万円で、前期の約3倍に。営業活動を通じて現金を稼ぐ力を測る営業CFマージンは9.8%で、前期比で5.0ptもアップ。情報・通信業の平均約8%を上回っています。

投資活動によるキャッシュフローはマイナス2億7200万円。前期には12億円超の大型投資がありましたが、前々期の水準に戻しています。財務活動によるキャッシュフローはマイナス3億5600万円で、前期のプラス12億円から返済に転じています。

資本効率分析:ROEアップで業界平均上回る

親会社株主に帰属する当期純利益は3億6800万円で、前期比76.1%増と大きく伸びています。

これに伴い、株主のお金を使って利益を生み出す効率を測るROE(自己資本比率)は17.4%と前期比6.0ptアップ。情報・通信業の平均約7%を上回っています。

また、すべての資産を使って利益を生み出す効率を測るROA(総資産利益率)は6.3%で同1.5ptアップ。こちらは情報・通信業の平均8.6%を下回っています。

まとめ

2019年8月期の売上高を195億円と予想しているSHIFTですが、「世界No.1の品質保証専門企業」に向けて、さらに高い売上目標の達成を前倒しすべくアクションプランを推進しています。

説明資料によると、2020年前後には売上高300億円、「M&A」や「新規ビジネス」「グローバル市場進出」をしながら2025年前後には同1,000億円という目標を掲げています。

なお、企業口コミサイト「キャリコネ」には現役社員の声が投稿されていますが、やや気になる内容のものもあります。就職や転職、投資の際には参考になるのではないでしょうか。

「マッサージルームやネイルサロン、カフェエリアなどがあり、本社勤務であればいつでも利用できる点は評価できる。しかしながら、基本人売りでみんな出払っており、社内の福利厚生は社内にいる人間しか利用できない」

「人売りしないと面接でいっていたが、人売り以外の何物でもなかった。中途で大量に人をとっているが、毎月定期的に退職者がいることを見ても、ギャップを感じている人が多いのではないかと感じる」

株式会社SHIFT(SHIFT Inc,)の評判・口コミ・評価の一覧 | 転職・就職に役立つ情報サイト キャリコネIcon outbound

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口コミと公開データを元に転職者目線で企業研究。業績と待遇の2つの面で志望企業を掘り下げます。今回取り上げるのはソフトウェア品質保証専業企業のSHIFTです。