【19年3月期】売上高が過去最高の日本電産 米中摩擦による減益を克服できるか

【19年3月期】売上高が過去最高の日本電産 米中摩擦による減益を克服できるか

日本電産は世界一のモータ総合メーカー。HDD向け小型モーターから車載・産業用途へのシフトを進めています。中国や欧州の景気減速の影響で、2020年3月期上半期は減収減益となりました。しかし足元では自動車の電動化による需要拡大の期待が高まっています。日本電産の現状と今後のポイントについて見ていきます。


損益計算書(PL):売上高は過去最高も減益

2019年3月期の売上高は1兆5183億円で前期比で2.0%増えました。その一方で営業利益は1386億円で同17.3%減と落ち込み、営業利益率は9.1%と同2.2pt減っています。

売上原価は1兆1744億円で前期比3.8%増。売上総利益は3440億円で同3.7%減り、粗利率も22.7%で同1.3pt減となっています。販売費及び一般管理費も2053億円で同8.3%増えており、減益につながりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は1108億円で、前期比15.7%減。7年ぶりの前期割れとなりました。

なお、10月23日の2020年3月期上半期決算発表とともに、通期業績予想が以下の通り下方修正となっています。

  • 売上高:1兆6500億円→1兆6500億円(据え置き)
  • 営業利益:1750億円→1500億円(14.3%減)
  • 営業利益率:10.6%→9.1%(1.5pt減)
  • 経常利益:1700億円→1450億円(14.7%減)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:1350億円→1000億円(25.9%減)

セグメント分析 : 重点2事業へのシフト進む

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この記事の執筆者

金融機関で債券畑を経験後、証券アナリストとして株式の調査に携わる。市場動向や株式を中心としたリサーチやレポート執筆などを業務としている。ファイナンシャルプランナー資格も取得し、現在はライターとしても活動中。株式個別銘柄、市況など個人向けのテーマを中心にわかりやすさを心がけた記事を執筆。


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