LVMHジャパンの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
19世紀に創業した歴史あるブランドルイ・ヴィトンと、18世紀に創業して世界有数のシャンパン製造会社モエ・エ・シャンドンが合併して誕生したLVMHグループ。LVMHグループの企業理念は「創造と革新・卓越性の追求・起業家精神の育成」。自発性を重視する社員教育を行っています。
そのためLVMHジャパンの店舗にもオフィスにも女性のマネジメントスタッフが多いのが特徴です。退職せずに出産をするスタッフも多く、「役職付きでも産休・育休・時短勤務ができる」という口コミもあることから、キャリアを中断したくない女性にとっては働きやすい職場の様子。「単価が高いため販売できた時の満足感が高い」「自分の顧客をつかめると満足感がある」「販売とは思えない年収」といった気持ちがやりがいにつながっている様子。しかし、「入社時からほとんど給与があがらない」「学閥の差を感じた」といった口コミもあり、将来の昇格が見込めないと見切りをつける人も。
伝統を受け継ぎつつも、自律心をもって行動する。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
書類選考後、一次は面接と適性検査、その後面接数回が行われます。グループディスカッションが行われることも。一次面接の際に「自分らしい服装で来てください」と指定される可能性があります。応募者はオフィスカジュアルにしつつも、おしゃれな服装で来るのだとか。高級ブランドだけに、一目でノーブランドとわかる服装は避けたいもの。できればLVMHグループ傘下ブランドの小物などを身に着けていくとよいでしょう。
また流行遅れのファッションもマイナスとなる可能性があるため、なるべく発売されてから時間のたっていないデザインを選びましょう。ただし「面接官も洗練された雰囲気」との口コミもあります。応募者と面接官でファッションや持ち物の価格を競い合うような雰囲気になってしまわないよう、過度な着飾りも避けたいところ。ファッションの好みとビジネスの場であるという意識を両立させるセンスが問われます。
「モデル級の美人ばかり」という口コミもあることから、肌のケアやダイエット、メイクの工夫など、見た目に心を配る努力も必要です。
■面接内容の傾向は?
圧迫面接が行われる可能性があります。「笑顔が自慢だ」というと「お花屋さんになれば?」と言われたという口コミもあり、わざとムッとするようなことを言って対応力を見るのだそう。圧迫面接に当たらなくても、「気づかいや所作、言葉遣いといった点をチェックされている」と口コミもあり、面接というよりはお客様対応のような気持ちで挑み、笑顔で対応するよう心がけるとよいでしょう。
面接官を顧客と見立てて、セールストークをするという課題もよく出されます。商品の魅力を説明する力以外にも、高級ブランドにふさわしいおもてなしができるかどうかなどの対応力を総合的にチェックされる模様。自分の話に夢中にならず、相手の様子を観察するよう心がけましょう。
「きつい職場ですが大丈夫ですか」「女性が多いけれども大丈夫ですか」といった、職場環境に適応できるかを確認されることがよくあります。今まで似たような環境で仕事をやり遂げた経験、困難にくじけず立ち向かったエピソードをいくつか用意しておきましょう。「大丈夫です」だけではなく、それを裏付けるエピソードと共に話すことができれば、面接官も安心するでしょう。
LVMHジャパンの面接攻略法(面接対策)
■LVMHジャパンの経営戦略を理解した上で自己分析をする
LVMHジャパンの面接を受ける上では、経営戦略を理解しておくことが不可欠です。主だった戦略には以下のようなものがあります。
サヴォアフェールを後世に伝えるとともに、若い世代にクラフツマンシップやクリエイティブな専門職のすばらしさを伝えることを目指し(中略)ます。
LVMHグループの経営戦略は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。
グループHPにはLVMHグループビジネスの6本の柱が掲げられていますが、この中で応募者に直接かかわる可能性があるのはまず「グループシナジー」。「LVMHグループの団結」と抽象的な表現になっていますが、自分の担当している仕事が、ほかの部署の成果に対する相乗効果を生み出した経験があれば、エピソードとしてまとめておくといいでしょう。
次に「サヴォアフェールの継承」。サヴォアフェールとは、英語ではノウハウと訳されますが、職人たちの見事な仕事ぶり、完成物だけでなく完成までの過程の美学を表す言葉として用いられています。HPの説明文には「クリエイティブな専門職のすばらしさを伝える」とあるため、仕事を通して企業の信念や理念をお客様などに伝えた、伝わったという経験があれば、自己PRに落とし込むことができそうです。
■「なぜLVMHジャパンに転職したいのか」の明確化には他社研究を
LVMHジャパンの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜLVMHジャパンか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、LVMHジャパンという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- エルメスジャポン
- シャネルSA
- Prada S.p.A.
LVMHジャパンの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、LVMHジャパンの採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「伝統を受け継ぎつつも、自律心をもって行動する」という社風を意識して、グループシナジーやサヴォアフェールの継承に貢献できる人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
志望者には帰国子女が多く、英語ができると有利と言われています。さらにフランス語ができると印象がアップ。近年は中国人の顧客が増え、「中国語ができると活躍の場が広がる」との口コミも。第二外国語で取っていた言語や、海外旅行経験、語学教室に通ったなどのエピソードがあれば、アピールしてみましょう。
また、老舗ブランドの集合体のため、歴史や由来についても知っておくべきです。情報を収集し、興味を持った部分を言葉にできるようまとめておきましょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
20代後半・女性/ショップスタッフ【結果:最終面接で不採用】
20代前半・女性/フロアスタッフ【結果:2次面接で不採用】
30代前半・女性/店長【結果:1次面接で不採用】
20代後半・女性/ショップスタッフ【結果:入社】
LVMHジャパンの採用面接に向けて
LVMHジャパンの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の6つです。
- 「伝統を受け継ぎつつも、自律心をもって行動する」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- 服装は高級ブランドの接客をするのにふさわしい人物を表すものを用意
- 圧迫面接に動じない。お客様と接するときのように笑顔で対応
- LVMHグループの経営戦略を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜLVMHジャパンか」に対する答えを明確にしておく。
- PRできる語学力があれば、尚可。
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慶応義塾大学卒業後、大手ITメディア、出版社ライターを経て、旅行会社に勤務。新規事業企画に携わる。