【20年3月期】過去最高業績のエムスリー、「オンライン診療」「AI診断」の展開期待高まる

【20年3月期】過去最高業績のエムスリー、「オンライン診療」「AI診断」の展開期待高まる

「m3.com」「MR君」など医療従事者向け会員サイトを運営するエムスリー。ソニーを筆頭株主に持ち、20年3月期は過去最高業績を更新しました。コロナ禍の悪影響がある一方、新しい事業展開への期待も高まり、5月に入って株価が上場来高値を更新しています。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):売上利益ともに過去最高、営業利益は10期連続

エムスリーの2020年3月期決算(IFRS)は、売上高に相当する売上収益が前期比15.8%増の1310億円で過去最高となりました。営業利益も同11.5%増の343億円に増え、増収増益です。

なお、決算説明資料には、営業利益について「COVID-19関連で約12億円のマイナスインパクト」と記されており、新型コロナの影響による需要の期ずれや一時的な消失がなければ更に業績はよかったとしています。

売上総利益も前期比14.2%増の729億円と増加していますが、売上原価が同18.0%増の581億円と大きく増えているため、粗利率は同0.8pt減の55.7%とやや悪化しています。

売上原価の増加要因は、従業員給付費用が前期比で79億円、業務委託費が同15億円増えたことによるもので、商品売上原価は同11億円減っています。

販売費及び一般管理費も前期比16.7%増の385億円と増えています。広告宣伝費、販売促進費、減価償却費及び償却費などは増えていますが、従業員給付費用及び報酬はやや減少しています。これらコスト増のため、営業利益率は同1.0pt減の26.2%とわずかに悪化していますが高水準を維持しています。

エムスリーでは従業員給付費用(人件費)を売上原価と販管費の両方に計上していますが、売上原価分は大きく増えた一方、販管費分は減っていることになります。

親会社株主に帰属する当期純利益は前期比10.5%増の216億円で、過去最高益を更新しました。

セグメント分析:会員医師向け情報サイトなどを擁する「メディカルプラットフォーム事業」が主軸

お読み頂きありがとうございます。続きで読めるコンテンツは

この記事の執筆者

金融機関で債券畑を経験後、証券アナリストとして株式の調査に携わる。市場動向や株式を中心としたリサーチやレポート執筆などを業務としている。ファイナンシャルプランナー資格も取得し、現在はライターとしても活動中。株式個別銘柄、市況など個人向けのテーマを中心にわかりやすさを心がけた記事を執筆。


関連記事

【面接対策】エムスリーの中途採用面接では何を聞かれるのか

日本の医師8割以上が登録する医療情報サイトを手掛けるエムスリーへの転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、一緒に仕事をする仲間として多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しましょう。


【平均年収901.7万円】エムスリーの給与・ボーナスが高いのはなぜなのか

【年収研究シリーズ】エムスリーの年収・給与・ボーナス・報酬について、ただ額面に注目するだけではなく、高い理由や、デメリット、同業他社や、年代、職種間での比較を通じて実態に迫ります。転職先決定の判断材料にご活用ください。


エムスリーに転職したい人のための企業研究【業績連続成長&表彰制度充実】

口コミと公開データを元に転職者目線で企業研究。業績と待遇の2つの面で志望企業を掘り下げます。今回取り上げるのは医療ITのパイオニアと呼ぶにふさわしいエムスリーです。


wiget_w300
wiget_w300