【20年3月期】テルモ、血管カテーテルの伸長で最高業績 医療現場の「パラダイムシフト」に事業機会

【20年3月期】テルモ、血管カテーテルの伸長で最高業績 医療現場の「パラダイムシフト」に事業機会

国内最大手の医療機器メーカー、テルモ。20年3月期の売上利益は過去最高を更新しました。グローバルでは血管カテーテルが業績をけん引していますが、国内では病院支援のホスピタルカテゴリーが最大。ポストコロナの医療現場におけるパラダイムシフトがビジネス機会と期待されています。財務諸表などを基に会社の現状と課題を整理します。


損益計算書(PL):為替の逆風の中で過去最高業績

テルモの2020年3月期決算(IFRS)は売上高に相当する売上収益が前期比4.9%増の6289億円営業利益が同3.7%増の1106億円の過去最高を更新しました。ユーロや人民元など為替のマイナス影響を除いた売上収益と営業利益の前期比増減率は、それぞれ8%、11%でした。

売上原価は前期比4.4%増の2850億円と増えましたが、増収効果が大きく売上総利益も同5.3%増の3439億円と増加。粗利率は同0.2pt増の54.7%と改善しました。

IFRSのため「その他の収益/費用」を含む販売費及び一般管理費は、前期比6.1%増の2333億円に増加。ビジネスの伸びに伴い、研究開発費は前期比29億円、人件費が同24億円、販促費が同14億円増加したほか、買収した企業の無形資産やIT投資の償却で償却費が同46億円増えました。

このコスト増で、営業利益率は同0.2pt減の17.6%とわずかに悪化していますが、メーカーとしては比較的高水準といえます。

その他、金融収益/費用や持分法による投資損益は、前期より2億1800円減少。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比7.2%増の852億円となっています。

2021年3月期の業績予想は、新型コロナによる影響の合理的な算定が難しいとして、現時点では未定としています。

 

セグメント分析:グローバルでは「血管造影カテーテル」が業績けん引

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この記事の執筆者

金融機関で債券畑を経験後、証券アナリストとして株式の調査に携わる。市場動向や株式を中心としたリサーチやレポート執筆などを業務としている。ファイナンシャルプランナー資格も取得し、現在はライターとしても活動中。株式個別銘柄、市況など個人向けのテーマを中心にわかりやすさを心がけた記事を執筆。


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