村田製作所の転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

村田製作所の転職研究 2026年3月期2Q決算に見るキャリア機会

村田製作所の2026年3月期2Q決算は、AIサーバー需要の拡大で四半期売上が過去最高を更新。通期予想も大幅に上方修正されました。「AI・車載シフト」を加速させる同社で、生産技術や開発職がどのように活躍できるのか、最新の財務データから整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

第2四半期の売上収益が過去最高を更新する

2026年3月期第2四半期(7-9月)において、四半期ベースで過去最高の売上収益となる4,866億円を達成しました。生成AI関連の投資継続に伴うAIサーバー向けコンデンサの需要拡大や、円安による為替影響が業績を押し上げています。

通期の営業利益予想を27.3%の大幅上方修正する

当初予想の2,200億円から2,800億円へ上方修正しました。生産高の増加に伴う操業度益や、為替レートの円安方向への見直しが主な要因です。コンピュータや通信など全ての用途で需要が当初想定を上回っており、収益基盤の底堅さが示されています。

マイクロ一次電池事業を譲渡し事業選択を進める

2025年度下期に、マイクロ一次電池(ボタン電池等)事業の譲渡に伴う50億円の譲渡益を計上予定です。事業ポートフォリオの最適化を進めており、高成長が見込まれる積層セラミックコンデンサや車載向けデバイスへ経営資源を集中させる姿勢を鮮明にしています。

1 連結業績ハイライト

生成AI向け需要の拡大と円安の追い風を受け、中間期は増収増益。通期予想も全項目で上方修正し、強気の姿勢を堅持。
連結業績概要

出典:2025年度 第2四半期 決算説明会資料 P.8

売上収益

9,028億円

+2.2%

営業利益

1,651億円

+4.4%

純利益

1,324億円

+1.6%

中間連結会計期間の業績は、売上収益が前年同期比2.2%増の9,028億円、営業利益が同4.4%増の1,651億円となりました。スマートフォン向けの一部製品は減少したものの、データセンター投資の加速に伴い、AIサーバー向けコンデンサの需要が大幅に拡大しました。また、自動車市場でもxE V(電動車)化の進展やAD/ADAS(先進運転支援システム)の高機能化により、電子部品の搭載員数が増加しています。為替の円安進行も増収に寄与し、堅調な結果となりました。

通期予想に対する営業利益の進捗率は約59.0%に達しており、中間期として順調な推移を見せています。下期にスマートフォン需要の反動減や価格値下がりを見込みつつも、高い操業度を維持することで収益を確保する計画です。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

屋台骨の「コンデンサ」がAIサーバー向けに爆発的成長。車載センサーや通信モジュールなど、多様な技術領域でキャリア機会が拡大中。
セグメント別概況

出典:2025年度 第2四半期 決算説明会資料 P.11

コンポーネント事業

【事業内容】 積層セラミックコンデンサ(MLCC)やインダクタ、EMI除去フィルタなどの汎用・高機能部品を扱う主力部門。

【業績推移】 売上収益は前年同期比+9.1%の5,656億円。特にコンデンサがAIサーバーや代理店向けで好調。

【注目ポイント】 生成AIサーバーの台頭により、1台あたりの部品搭載数が増加していることが追い風です。MLCCにおいて世界シェアトップの競争力を背景に、生産体制の増強を継続しています。歩留まり改善やコストダウンを推進する生産技術職や品質管理職の重要性がさらに高まっています。

注目職種: 生産技術、プロセス開発、回路設計、材料開発

デバイス・モジュール事業

【事業内容】 高周波モジュール、樹脂多層基板、リチウムイオン二次電池、各種センサーなどを提供。

【業績推移】 売上収益は前年同期比-8.0%の3,298億円。通信用基板は苦戦も、モビリティ用センサーが伸長。

【注目ポイント】 スマートフォン向けの需要調整を受ける一方で、自動車の自動運転(AD/ADAS)進展に伴い、センサー製品が好調です。電池事業では不採算領域の構造改革を進めつつ、高付加価値製品へのシフトを急いでいます。特定の部品単体ではなく、これらを組み合わせたモジュール化の需要が強まっており、システム設計の経験者が求められています。

注目職種: センサーアプリケーションエンジニア、システムアーキテクト、電池制御設計

地域別売上:グローバル展開

【概要】 日本、中華圏、南北アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどでバランスよく売上を構成。

【業績推移】 アジア・その他が前年比+8.7%と成長。海外売上比率は92.8%に達する。

【注目ポイント】 売上の大半が海外市場であり、グローバルなサプライチェーン管理や海外拠点との連携が不可欠です。各国の関税政策などの景気後退懸念を注視しつつ、現地のニーズに応じたスピーディな製品提供が強みとなっています。語学力やクロスボーダーでのプロジェクト経験を持つSCMスペシャリストや技術営業の採用が期待されます。

注目職種: 技術営業(海外担当)、ロジスティクス管理、海外拠点マネジメント

3 今後の見通しと採用の注目点

AIデータセンター市場への注力と、為替変動への柔軟な対応が鍵。中長期の設備投資計画は変更なく、成長分野への投資を加速。
今後の業績予想前提

出典:2025年度 第2四半期 決算説明会資料 P.6

2026年3月期の通期見通しは、売上収益1兆7,400億円、営業利益2,800億円と、期初予想から強気の上方修正を行いました。AIサーバーの高密度化に伴う1台あたりの部品所要数の増加が、今後の持続的な成長ドライバーになると分析しています。為替前提も1ドル140円から145円(下期以降)に見直しており、円安メリットを業績に取り込む計画です。

一方で、下期はスマートフォン需要の前倒し取り込みの反動や、製品価格の下落といったリスクも想定されています。これに対し、同社は人的資本への投資やDX(デジタルトランスフォーメーション)関連費用など、次世代の成長に向けた投資は計画通り継続する方針です。変化の激しい電子部品市場でシェアを拡大し続けるため、新たな技術革新に対応できるエンジニアの確保が急務となっています。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

「AIサーバー市場」という成長産業において、世界シェアトップの部品供給能力を支えたいという軸が有効です。また、車載向けセンサー(AD/ADAS)の進化に伴う安全・安心な社会への貢献や、マイクロ一次電池事業譲渡に見られるようなポートフォリオ最適化への関心を示すことで、経営のスピード感に合致した姿勢をアピールできます。

Q&A 面接での逆質問例

・「AIサーバー1台あたりの部品点数が増える中で、生産技術や品質管理において現在直面している最大の技術的課題は何ですか?」
・「全売上の9割以上を占める海外拠点との連携において、SCMの最適化や生産拠点の分散化についてどのように推進されていますか?」
・「マイクロ一次電池事業の譲渡のように、今後も事業ポートフォリオの見直しにおいて注力される領域を教えてください。」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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給与面では業界内で比較的高水準

給与面では、業界内で比較的高水準にあると感じます。 特に正社員には賞与が支給されるため、働く意欲を高める要因となっています。 残業代はしっかりと支払われるため、時間外労働が多い部署でも、働いた分だけの対価を得られるのは安心です。

(30代前半・人事・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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会議室は利用者が多く時折不足

会議室は利用者が多く、時折不足を感じることがあります。

(20代後半・人事・女性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)
  • 2025年度 第2四半期 決算説明会資料

この記事の執筆者

2019年より企業口コミサイト「キャリコネ」担当として、数多くの企業の口コミ情報、決算資料、中期経営計画を横断的に分析。現在はリサコ編集部長として、一次情報と現場の声を突き合わせた企業研究コンテンツの企画・編集・品質管理を統括し、転職希望者の意思決定に資する情報提供を行っている。


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